子供の感染症と病気の違いは?二次感染を防ぐ感染経路の知識

泣いているまんまるな赤ちゃん

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感染症と病気の違い

よく、「赤ちゃんや小さな子供は感染症に気をつけよう。」と言われますが、「病気=感染症」ではありません。病気は、大きく「感染症」と「感染症以外の病気」に分けられます。

感染症とは、病原体(細菌やウイルス、カビなどの微生物、寄生虫など)が体内に侵入(接触)・定着・増殖することで、発熱や嘔吐下痢など、身体の内外で何らかの症状が出ることを言います。

そのため、風邪、インフルエンザ、はしか、おたふく風邪、マイコプラズマ肺炎などだけではなく、身体にぶつぶつができる「とびひ」や嘔吐下痢が主な「食中毒」も感染症ということになります。

また、名前の通り、何らかの原因によって症状が人に感染する(二次感染)可能性があります。

一方、感染症以外の病気とは、細菌やウイルスなどの病原体とは関係がないアレルギー疾患、生活習慣病、ガンなど、外傷以外で身体に何らかの症状が出ることを言います。

感染症以外の病気は、人に感染することはありません。

参考|2013年7月号 感染症と感染症以外のすべての病気の違いとは?|大阪・梅田の太融寺町谷口医院 谷口恭のマンスリーレポート

「赤ちゃんや小さな子供は感染症に気をつけよう。」と言われる理由は、大人に比べて子供の方が細菌やウイルスなどの病原体と戦う抵抗力が弱く、感染症にかかりやすいためです。

そのため、ママは子供の感染症予防や二次感染を防ぐために、感染症に関する知識を持っておかなければいけません。

今回は、感染症を起こす細菌やウイルスがどのように感染するのか、その感染経路についてお話したいと思います。

感染源(かんせんげん)とは

感染症が起こるのは、病気を起こす細菌やウイルスが体内に侵入したり、肌や粘膜に触れるためですが、病原体の細菌やウイルスなどはどこにいるのでしょうか。

基本的に病原体は、空気中を漂っていたり、何かに付着しているなど、普段からわたしたちの周囲にます。そのような感染症の原因となる細菌やウイルスが存在するものや場所を「感染源(かんせんげん)」と言います。感染源には以下のものがあります。

感染症の主な感染源
・人間には有害な細菌やウイルスを持った動物
・感染症にかかっている人(保菌者)
・細菌やウイルスで汚染された物や食べ物
・空気中
など

人間が細菌やウイルスなどの病原体によって感染症が起こる場合、これらの感染源から何らかの経路(感染経路)を通って、細菌やウイルスに接触・定着・増殖することで感染症が起こります。

感染経路(かんせんけいろ)の種類

細菌やウイルスには多くの種類があり、それぞれが環境によって繁殖しやすい、死滅しやすいなど特徴が異なります。

さすがに1つ1つの細菌やウイルスの特徴を覚えることは面倒ですが、それぞれの病気がどのように子供に感染するかを押さえておく必要はあるでしょう。

以下参考|感染経路 – Wikipedia

感染経路1.接触感染(直接感染)

接触感染とは、細菌やウイルスに直接触れることで感染することを言います。

目や口の粘膜などの感染しやすい個所をこすったことによる感染症、注射器などの医療器具が接触して感染するB型肝炎、皮膚に触れただけで感染してしまうとびひなどの感染症もあります。

感染経路2.介達感染(かいたつかんせん)

介達感染とは、細菌やウイルスによって汚染されたものを媒介して感染することを言います。梅雨時期の食べ物や外国で飲む水などによって食中毒を起こすのは、介達感染による感染症です。

感染経路3.飛沫感染(ひまつかんせん)

飛沫感染とは、咳やくしゃみを直接浴びることで、細菌やウイルスに感染することを言います。胃腸や肺で炎症を起こす感染症は、風邪、インフルエンザ、ノロウイルス、はしかなど飛沫感染で感染するケースが多くなります。

感染経路4.空気感染(飛沫核感染)

空気感染とは、咳やくしゃみによって飛沫した細菌やウイルスを口や鼻から吸い込んで感染することを言います。

飛沫感染は咳やくしゃみで細菌やウイルスを直接浴びることに対して、空気感染は細菌やウイルスが空気中を漂うくらい小さいため(直径5μ以下で粒子だけ)起きる感染経路です。

結核、はしか、水ぼうそうなどの感染症がありますが、種類はあまり多くありません。

参考|外務省 海外安全ホームページ|感染症(SARS・鳥インフルエンザ等)関連情報

感染経路5.経口感染(けいこうかんせん)

経口感染とは、保菌者の吐物や便から排出された細菌やウイルスが付着した飲食物を摂取した場合、または食器などで飲食した場合に感染することを言います。

経口感染する細菌やウイルスは、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、O-157など生命力・感染力が強いものが多く、食中毒や嘔吐下痢症などの感染症を発症します。

感染経路6.昆虫媒介感染

昆虫媒介感染とは、蚊やハエ、ノミ、ダニなどの昆虫類が媒介した細菌やウイルスに感染することを言います。

蚊が媒介するマラリア、デング熱、日本脳炎、ハエが媒介する高病原性鳥インフルエンザ、O-157などが有名です。

感染経路7.血液感染

血液感染とは、注射や歯科治療などの医療機器の接触などで血液が粘膜や傷口に付着して、細菌やウイルスに感染することを言います。

血液感染には、B型肝炎、C型肝炎、AIDSなどがあります。

感染経路8.母子感染

母子感染とは、妊娠時に母体が持つ病気の細菌やウイルスが胎児に感染することを言います。

母子感染には「胎内感染」「産道感染」「母乳感染」という3つのケースがあり、母体が持つ風しん、HTLV-1、水ぼうそう、性器ヘルペス、性器クラミジア感染症などが胎児に感染する可能性があります。

感染経路を知って予防知識を高める

乳幼児がかかる感染症は親にとって心配事の1つですが、その細菌やウイルスに対するワクチンがあれば、予防接種によって感染症を防ぐことは可能です。

ただ、ワクチンがない感染症も多いため、そういった感染症の細菌やウイルスからは自衛するしかありません。

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ただ、子供が細菌やウイルスから自分で身を守れるかというと難しいですよね。

そこで、わたしたちは、人が多い場所に行かない、空気清浄機をかける、嘔吐下痢の処理に気をつけるなどの基本対策から、うがいや手洗い、マスクなどの自衛手段を子供にとらせることで、少しでも感染症から身を守ってあげる必要があります。

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もちろん、どれだけ気をつけていても、細菌やウイルスは目に見えないため、防げているかはわかりません。また、どれだけ予防をしていても、ほとんどの子がかかる感染症もあります。

とは言え、子供がかかる病気が何の細菌やウイルスによって、どのような感染経路でかかった感染症かを知っておくことは、家族やお友だちへの二次感染を防ぐことにつながる大切な知識です。

また、感染症や感染経路を知ることは、親が子供の感染症に慌てずに対応するために必要な知識でもあります。大切なことなので、ぜひ覚えておきましょう。