出っ歯・受け口・すきっ歯とは?子供の悪い歯並びの種類と原因

笑顔が可愛い女の子

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不正咬合とは

きれいな歯並びではないこと、歯の噛み合わせが悪いことを「不正咬合(ふせいこうごう)」と言います。

不正咬合には、骨格がずれている骨格性の不正咬合、歯と顎の大きさのバランスが悪い歯性(しせい)の不正咬合があります。

子供の歯並びや噛み合わせの悪さによる悪影響をすぐに認識することは難しいのですが、見た目で「歯並びが悪いとかっこ悪い……。」とは思えるはずです。

たとえば、「上顎前突」「反対咬合」「空隙歯列」などが悪い歯並びの代表例なのですが、これらがどのような悪い歯並びを指しているか分かりますか?

今回は、上顎前突、反対咬合、空隙歯列などの悪い歯並びの種類と原因などについてお話したいと思います。

以下参考|ご存じですか? 出っ歯(上顎前突症)にはさまざまなタイプがあります。タイプに応じた矯正・治療法を選びましょう!
以下参考|不正咬合の種類と症例 | 歯ならび治療専門歯科|大阪府岸和田市の茶野矯正歯科クリニック

悪い歯並びの種類1.上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突

上顎前突とは、いわゆる「出っ歯」のことです。上顎前突は、上の歯(上顎)が前に出ている咬み合わせのことで、上唇が閉じにくく、笑ったり口を横に広げると上歯茎が出てしまう状態を言います。

上顎前突の原因

子供が上顎前突になってしまう原因は以下の通りです。

・指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・副鼻腔炎など鼻の病気のため
・前歯の生え変わりが上手く進まないため
・下顎の小ささが遺伝したため
・大きな上の歯を遺伝したため

上顎前突の症状・悪影響

上顎前突によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・口が閉じにくいため口内が乾燥して雑菌が増える
・上下の歯に隙間ができ虫歯・歯周病になりやすい
・前歯が出ているため虫歯になりやすい
・口臭の原因になる
・明確に発音しにくい音が増える
・嚥下障害が起きる場合がある
・出っ歯や歯茎による顔の印象が悪い
・下顎の顎関節症の原因になる
・前歯を傷つけやすい
・咀嚼回数が減るため胃腸障害や首・肩こりが増える

悪い歯並びの種類2.反対咬合(はんたいこうごう)

下顎前突

反対咬合とは、いわゆる「受け口」のことです。下顎前突(かがくぜんとつ)とも言います。

正常な歯並びは、上の歯が下の歯より2-3mm外に出ている状態に対し、反対咬合は下の歯(下顎)が前に出て、噛み合わせが上下逆になっています。

また、下顎が前に出てしまい、上下の歯の先端が当たる状態を切端咬合(せったんこうごう)と言い、下顎前突の1つとされる場合もあります。

反対咬合の原因

子供が反対咬合になってしまう原因は以下の通りです。

・指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・副鼻腔炎など鼻の病気のため
・前歯の生え変わりが上手く進まないため
・下顎の大きさが遺伝したため

反対咬合の症状・悪影響

反対咬合によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・口が閉じにくいため口内が乾燥して雑菌が増える
・歯に隙間ができ虫歯・歯周病になりやすい
・口臭の原因になる
・さ行やた行など発音しにくい音が増える
・嚥下障害が起きる場合がある
・受け口や顎の発達などによる顔の印象が悪い
・下顎の顎関節症の原因になる
・咀嚼回数が減るため胃腸障害や首・肩こりが増える
・噛み合わせが悪いため、くちゃくちゃ食べ方が汚く見える

悪い歯並びの種類3.空隙歯列(くうげきしれつ)

空隙歯列

空隙歯列とは、いわゆる「すきっ歯」のことです。空隙歯列は、主に乳歯から永久歯への生え変わりが上手く進まないことによって起こります。

空隙歯列の原因

子供が空隙歯列になってしまう原因は以下の通りです。

・指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・永久歯の虫歯などのため
・生え変わる歯が小さいため
・生え変わる歯の方向がまばらなため
・顎の骨の成長が上手く進まないため
・舌が大きく長いため
・生えてくる歯の本数が少ないため

空隙歯列の症状・悪影響

空隙歯列によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・歯に隙間があるため口内が乾燥して雑菌が増える
・歯に隙間ができ虫歯・歯周病になりやすい
・口臭の原因になる
・空気が抜けるためさ行、た行、ら行など発音しにくい音が増える
・噛み合わせが悪いため嚥下障害が起きる場合がある
・すきっ歯による顔の印象が悪い
・下顎の顎関節症の原因になる
・咀嚼回数が減るため胃腸障害や首・肩こりが増える

悪い歯並びの種類4.叢生(そうせい)

叢生

叢生とは、いわゆる「ガチャ歯(乱杭歯)」のことです。叢生は、主に乳歯から永久歯への生え変わりが上手く進まないことで起こります。歯並びが悪いといえば叢生が思い浮かぶほど、日本人には一般的な悪い歯並びの代表例です。

叢生の原因

子供が叢生になってしまう原因は以下の通りです。

・指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・乳歯の虫歯のため
・生え変わり前の早い時期の歯抜けのため
・生え変わる歯の大きさがスペースに対してまばらなため
・生え変わる歯の方向がまばらなため
・顎の骨の成長が上手く進まないため
・うつ伏せ寝や頬杖が習慣なため
・事故などの外傷のため

叢生の症状・悪影響

叢生によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・歯に隙間があるため口内が乾燥して雑菌が増える
・歯に隙間ができ虫歯・歯周病になりやすい
・口臭の原因になる
・空気が抜けるため発音しにくい音が増える
・歯並びの悪さによる顔の印象が悪い
・下顎の顎関節症の原因になる
・上下でバランス良く咀嚼できず胃腸障害や首・肩こりが増える

悪い歯並びの種類5.開咬(かいこう)

開咬

開咬とは、歯を噛み合わせたときに、上下の前歯などの間に隙間が開き、全ての歯が上手く噛み合わせられない状態を言います。開咬がひどい場合は、上下の歯が出っ張っるため、チンパンジーやゴリラのような口の形になります。

開咬の原因

子供が開咬になってしまう原因は以下の通りです。

・指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・おしゃぶりを長くくわえていたため
・副鼻腔炎など鼻の病気のため
・生え変わる歯の大きさがまばらなため
・顎の骨の成長が上手く進まないため

開咬の症状・悪影響

開咬によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・口が閉じにくいため口内が乾燥して雑菌が増える
・歯に隙間ができ虫歯・歯周病になりやすい
・前歯で咀嚼ができないため、奥歯が虫歯になりやすい
・口臭の原因になる
・空気が抜けるためさ行、た行、ら行など発音しにくい音が増える
・出っ歯や歯茎による顔の印象が悪い
・噛み合わせが悪いため、上下の顎の成長が阻害される
・顎関節症の原因になる
・咀嚼回数が減るため胃腸障害や首・肩こりが増える
・歯をぶつけやすい

悪い歯並びの種類6.過蓋咬合(かがいこうごう)

過蓋咬合

過蓋咬合とは、噛み合わせた際に上の前歯が下の前歯に被ってしまい、下の歯が見えなくなるほど深い噛み合わせになる状態を言います。

過蓋咬合は、一見噛み合わせや歯並びが悪くないように思いますが、上顎前突と同じように下顎よりも上顎の発達が進んでいるため、噛み合わせた際に上歯茎や前歯が大きく見えてしまいます。

過蓋咬合の原因

子供が過蓋咬合になってしまう原因は以下の通りです。

・指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・副鼻腔炎など鼻の病気のため
・前歯が過度に発達したため
・奥歯の成長が遅い・未発達なため
・生え変わる歯の大きさがまばらなため
・頬の筋肉が上手く使えないため
・下顎の小ささが遺伝したため
・大きな上の歯を遺伝したため

過蓋咬合の症状・悪影響

過蓋咬合によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・前歯が出ているため虫歯・歯周病になりやすい
・上の歯茎を噛んで口内炎ができやすい
・口臭の原因になる
・発音しにくい音が増える
・大きな歯や歯茎が出るため顔の印象が悪い
・噛み合わせが悪いため、上下の顎の成長が阻害される
・顎関節症の原因になる
・咀嚼回数が減るため胃腸障害や首・肩こりが増える
・前歯を傷つけやすい

悪い歯並びの種類7.交叉咬合(こうさこうごう)

交叉咬合

交叉咬合(交差咬合)とは、上下の歯の噛み合わせが前後左右どちらかにズレている状態を言います。口元が左右歪んでいる人は、交叉咬合の可能性があります。

交叉咬合の原因

子供が交叉咬合になってしまう原因は以下の通りです。

・頰杖、指しゃぶり、舌癖、口呼吸など生活習慣のため
・事故などによる外傷のため
・奥歯の成長が遅い・未発達なため
・生え変わる歯の大きさがまばらなため
・生え変わる歯の方向がまばらなため
・歪んだ顎の骨を遺伝したため

交叉咬合の症状・悪影響

交叉咬合によって起こる症状や悪影響は以下の通りです。

・噛み合わせが悪いため食べ物が噛み切りにくい
・歯の隙間ができるため虫歯・歯周病になりやすい
・口臭の原因になる
・発音しにくい音が増える
・顔がいびつに変形してしまうため顔の印象が悪い
・顎関節症の原因になる
・噛み合わせが悪いため、上下の顎の成長が阻害される
・噛み合わせが悪いため、胃腸障害や首・肩こりが増える

歯並びの治療・矯正はした方が良いが…

このように悪い歯並び、悪い噛み合わせの種類を見てみると、「あー、この歯並びはあの子だ。」と思い浮かびますよね。

とくに、出っ歯、受け口、すきっ歯、チンパンジーのような口の形は、「あの出っ歯の人」などその人のわかりやすい特徴になっていることが少なくありません。

つまり、それだけ歯並びの悪さ、噛み合わせの悪さは他人に与える見た目の印象が大きいということです。しかも、その印象の大半は、5-6歳から10歳過ぎまでのたった数年間の生活習慣で決まってしまい、それが一生続きます。

もちろん、どれだけ歯並びがきれいな人でも、全ての歯が整然と並んでいることはほとんどなく、ちょっとした歪みやズレがあります。そして、その歪みやズレが口内に悪影響を与えます。

日本人の歯並びに対する意識は高くありません。見た目も大切ですが、歯は一生使うものなので、子供のうちに良い歯並びを持つことはとても大切なことです。

ひどい場合は歯科医での歯列矯正も考慮に入れたうえで、子供の生活習慣の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。

昨今はたくさんの歯科があります。もちろん、良し悪しや合う合わないはあるので歯科医は慎重に選びましょう。このような口コミサイトで近くの歯科医を探すことから始めてください。