パパママ育休プラスの申請条件は?給付金や延長は?期間の具体例

パパ・ママの足と子どもの靴

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2018年7月に加筆修正しています。

男女ともに育休を取得する場合の特例

平成22年6月30日施工の育児・介護休業法の改正より、「両親ともに育児休業をする場合の特例」が定められました。

この育児休業の特例を通称「パパママ育休プラス」と言います。

国は少子化対策のために色々な策を出してきます。わたし個人は、もう新しい出産とは関係ない年齢ですが、これからの子育て世代のために良い政策を作って、子供がたくさんいる国になっていけば良いですね。

さて、この「パパママ育休プラス」ですが、残念ながらあまり知られていません。

なぜなら、パパママ育休プラスは、男性が育休を取ることで初めて恩恵が得られる制度だからです。最初から「育休は俺には関係ないやー。」と考えている男性には関心が薄いのでしょう。

逆に言うと、パパママ育休プラスの認知度が高まることによって、男性の育休取得率が増えていくかもしれません。

では、パパママ育休プラスとはどのような制度なのでしょうか。また、これからの子育て世代のパパ・ママは、パパママ育休プラスをどのように考えれば良いのでしょうか。

今回は、パパママ育休プラス制度の特徴と育児休業給付金の取り扱い、制度活用の具体例などについてお話したいと思います。

パパママ育休プラス制度とは

パパママ育休プラス制度とは、パパとママがどちらも育休を取得する場合、またはママが専業主婦でパパが育休を取得する場合(もちろん逆も可)に、育児休業対象の子供の年齢制限が1歳から1歳2か月になる制度のことです。

パパとママがどちらも育休を取得するとは、同時に育休を取得するだけでなく、交互に育休を取得する場合も含まれます。

勘違いしがちですが、パパママ育休プラスは育休の最大期間が1年2か月に伸びる制度ではありません。延長なしで、最大1年の育休期間を1歳2か月になるまでに振り分けられるというものです。

「え?それだけ?」

まぁ、それだけなんですが、1歳から1歳2か月に伸びた2か月間を有効活用できれば、これからの子育ての準備やママの職場復帰の手助けなど、工夫次第で家族にとって大きなメリットになる可能性があります。

また平成22年6月30日の育児・介護休業法の改正によって、いくつか重要な改正事項がありました。もしかしたらそちらの方が大切なことかもしれないので、以下を押さえておきましょう。

育児・介護休業法の改正事項1.パパは1人の子に育休を2度取れる

これまでは「育休は連続した1回の取得」が原則でしたが、パパが産後8週間の間(ママの産後休業の間)に収まる様に1度育休を取得した場合、その後に期間が空いても、子供が1歳になるまでに再度育休を取得できるようになりました。これを「パパ休暇」と言います。

パパ休暇の条件
1.子の出生後8週間以内に育児休業を取得していること
2.子の出生後8週間以内に育児休業が終了していること

育児・介護休業法の改正事項2.会社は男性の育休を断れない

以前は「子育てに専念できる配偶者がいる者」つまり奥さんが専業主婦である夫の育児休業の申請は、会社が拒否をすることもできました。ところが法改正により、専業主婦の夫が育休を申請しても、会社は断れなくなりました。

パパママ育休プラスの申請条件と疑問点

パパママ育休プラスを利用するための条件、該当する条件はとくに難しいものではありません。以下の条件に当てはまれば、パパママ育休プラスの該当者になります。

パパママ育休プラスの条件
1.ママが育休を取得していること、または専業主婦であること
2.パパの育休開始日が、子供の1歳の誕生日以前であること
3.パパの育休期間が合算で1年以内であること
4.ママの育休終了日が子供の1歳の誕生日前日までであること

疑問点1.育休の延長はできる?

もしパパママ育休プラスを活用して、子供が1歳2か月まで育休を取得した場合でも育休の延長は行えます。ただし、通常通り1歳6か月まで(さらに2歳になる前日まで)が最大延長期間になります。

疑問点2.ママが専業主婦でも対象になる?

ママが専業主婦だとしても、パパの育休取得によってパパママ育休プラスの対象になります。

疑問点3.ママが1歳2か月まで育休取得できる?

パパママ育休プラスは、パパとママの育休の組み合わせで子供が1歳2か月になるまでに1年間の育休期間を振り分けられる制度なので、パパが育休を取得すれば、ママが1歳2か月まで育休を取得することも可能です。

その場合、ママは1度育休ではない期間を挟むことになります(ママの育休は最大308日間)。

疑問点4.パパとママの育休に間が空いても良い?

例えば、仕事の都合上どうしてもパパママ両方が育休を取得できない期間があり、その期間は実家に子供を預けたとします。

このように空白期間を挟んだとしても、パパママ育休プラスの条件に合致していれば、育休は問題なく1歳2か月まで継続できます。

パパママ育休プラスの育休期間具体例

法改正によってパパの育休取得が有利になったこととパパママ育休プラスを活用することで、育休期間も夫婦合わせて色々な育休期間のパターンを作ることができるようになりました。

パパ・ママが同時に育休取得

ちなみに、これはパパとママが育休を取得していますが、パパママ育休プラスのメリットを活用していないパターンですね。

ママの育休期間は産後休業終了日の次の日から1歳になる前日まで、パパの育休期間は出産日から1歳になる前日までを限度として育休を取得できます。そのため、パパはママの産後ケアも含めて、同じ期間だけ育児をしています。

具体例1.パパ・ママ同時に育休取得

パパママ育休プラスを活用して同時に育休取得

パパママ育休プラスのメリットである1歳から1歳2か月を有効に使うためのパターンです。この育休の取得方法が家族にとって一番育休が最大になります(育休延長なしの場合)。

具体例2.パパ・ママ交代で育休取得

パパ・ママが交代で育休取得

パパが育児に参加したいけど、あまり育休も取得できない……でも育休期間は少しでも長い方が良いという場合の育休パターンです。ママとパパが入れ替わりで育休を取るため、パパはたった2か月でも気合いを入れないと大変なことになります(^_^;)

具体例3.パパの育休再取得を利用

パパの育休再取得を活用01

連続で長期間の育休期間を取れないパパが、産後のママのケアと本気の育児をしたい場合の育休パターンです。「パパ休暇」があるため、期間が空いても、もう一度育休を取ることができます。

パパの育休再取得を活用02

同じく連続で長期間の育休期間を取れないパパが、産後のママのケアと本気の育児をしたい場合の育休パターンです。「よし、俺1人で育児やってみるよ。」というパパも、1度ママといっしょに経験していると取り組みやすいですよね。

また、長期休暇を取得しにくい場合も、間を開けて計画的に休暇を取得できるパパなら使えるパターンです。

以下は、平成29年に施行された改正育児・介護休業法の資料です。26ページからパパママ育休プラスで取得できる休暇パターンが、より多く紹介されているため参考にしてください。

参考|育児休業制度|【平成29年10月1日施行対応】育児・介護休業法のあらまし|厚生労働省

パパママ育休プラスの育児休業給付金

パパママ育休プラスに魅力を感じ、せっかくパパが活用する気になっても、育児休業給付金が出なければ申請を迷うかもしれません。

でも安心してください、パパ・ママが両方育休を取得しても、それぞれの期間に応じてちゃんと2人分の育児休業給付金を受け取ることができます。

パパとママの育休が被っていようが、被っていまいがどちらも支給されますし、以下の条件を満たしていれば、パートやアルバイトでも育児休業給付金を受け取れます。事前に育児休業給付金がいくら支給されるか計算しておきましょう。

育児休業給付金の支給条件
1.雇用保険に加入している人
2.育児前の2年(24か月)の間で、11日以上働いた月が12か月以上ある人
3.育休期間中に勤務先から給料が支払われる場合、その金額が80%未満である人
4.育休期間中に勤務する場合、1か月の就業日数が10日以下(80時間以下)である人

パパの育休は周りの協力があってこそ

パパママ育休プラスによってパパの育児が増えると、ママは職場復帰する準備ができますし、育児の負担も軽減します。

「職場復帰したいけど、パパが育児できないと何かあったときに不安……。いっそ退職しようかな……。」

というママも1年2か月の期間をうまく使えば、パパの主体的な育児が期待できますし、ママの職場復帰後に家計も安定しやすいでしょう。

たしかにパパの育休は素晴らしいことですが、これは夫婦だけの問題ではなく、周りの協力もなければ実現できないことです。

会社はパパの育休を断ることはできませんが、同僚や取引先がどのように思うかまではコントロールができません。実際、パタニティハラスメントという言葉も拡大しつつあります。

パパがママの妊娠・出産に協力して助けることと同じように、ママもパパの育休取得に協力して助けられるようにしましょう。出産後にパパの職場にお礼するとか。

また、パパが育休を取得することは、会社にとってもメリットになる場合があることも知っておきましょう。


参考|改正育児・介護休業法のあらまし|厚生労働省
参考|ハローワークインターネットサービス – 雇用継続給付
参考|育介法あらましP74~P76|両立支援の広場