稽留流産の時期や症状は?兆候は?掻爬手術後の生理・妊娠など

悩みを抱えている女性

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稽留流産(けいりゅうりゅうざん)とは

稽留流産とは、流産の6つの状態(種類)のうちの1つで、子宮内で胎芽の細胞分裂が停止、または胎児が死亡しているにもかかわらず、体外に排出されずに子宮の中に留まっている状態を言います。

流産の種類・状態
1.切迫流産(せっぱくりゅうざん)
2.進行流産(しんこうりゅうざん)
3.不全流産(ふぜんりゅうざん)
4.完全流産(かんぜんりゅうざん)
5.稽留流産(けいりゅうりゅうざん)
6.化学流産(かがくりゅうざん)

ほとんどの稽留流産は妊娠5週0日-妊娠15週6日妊娠初期に起こるもので、流産に伴う痛みや出血がないことが多いため、流産に気付くことが遅れる場合があります。

稽留流産の症状と診断基準

稽留流産は、基本的に出血や腹痛などが少ないのですが、血が混じった赤茶色のおりものが出たり、多少お腹が張ることもあるようです。ただし、それらの症状は通常の妊娠初期症状でも起こるため、やはり明確に自覚することは難しいでしょう。

エコーでわかる稽留流産の兆候

医師がエコー(超音波検査)を行ってわかる稽留流産の兆候、診断基準は以下の通りです。

・妊娠6-7週を過ぎても胎児が確認できない場合
・妊娠7-8週を過ぎても胎児の心拍が確認できない場合
・1度心拍が確認できたが、2度目が確認できない場合

稽留流産を放置するとどうなる?

稽留流産を放置すると進行流産に移行し、強い腹痛と大量の出血を伴って、胎児と胎盤などの子宮内容物を自然排出しようとします。

その結果、完全流産であれば良いのですが、不全流産の場合は子宮内容物が残留して子宮収縮が進まないため出血が継続するだけでなく、子宮内容物によって感染症が起こる場合もあります。

もちろん、定期的な妊婦健診を受けていればエコーで発見されますが、妊婦健診の間隔が開いてしまったときに身体の異変を感じた場合は、すぐに病院に行き検査をしてもらいましょう。

稽留流産の掻爬手術の流れ

エコーによって稽留流産が認められたら、早めに胎児や子宮内容物を除去する「掻爬手術(そうはしゅじゅつ)」を行う必要があります。

掻爬手術は、鉗子などの器具を用いて子宮内容物を体外に掻き出す手術のことですが、手術自体は10-15分程度で完了します。

手術時間は短いのですが、子宮口が閉じている場合は拡張する必要があるため、副数日の入院(準備入院や術後の経過入院)を必要とする場合があります。

また、稽留流産を起こした時期が早く、胎児がよく見えない大きさ(2cm以下)の場合は、掻爬手術を行なわずに陣痛促進剤を投与して、自然流産(完全流産か不全流産に移行)を待ってからその後の対応を行う場合もあります。

稽留流産後の妊娠に向けて

稽留流産は、妊婦に痛みや出血などの自覚症状が少ないため、体験してもショックを受けないのではないかと思うかもしれませんが、自覚症状がない中で医師から流産を告げられることはとても辛いことです。

妊娠に気付き、夫婦で喜び合い、その後も腰痛やつわりを体験しながら妊婦生活をがんばろうと思っていた矢先に、実は胎内で赤ちゃんが死亡してしまったいたというのは、やはり大きなショックです。

そのため、身近にいる旦那さんや家族は、「次また頑張れば良いじゃん。」というのは少し横において、まずは妊婦の身体と心を気遣ってあげましょう。

稽留流産の手術後は、およそ1週間ほどの安静が必要です。流産後はおよそ1-2か月ほどで生理が来ることが多いのですが、個人差がありますし、妊娠をきっかけに生理不順になる場合もあります。

また、生理が来ても排卵を伴っていない場合もあるため、妊娠前と同じように基礎体温を付けるなど、十分な体調管理をした方が良いでしょう。

もし、次の妊娠に臨む場合は、妊婦の身体と心が落ち着いてからです。身体の方は妊娠前の機能が回復し、生理が安定してからが良いため、1-2度生理を挟んでからが良いとされています。つまり、流産後3-4か月経ってからですね。

この期間は決して無理をせずに、身体と心を落ち着けるためにゆったりと過ごすようにしましょう。


参考|日本医科大学多摩永山病院女性診療科・産科医局-情報-流産