40度の高熱はいつまで?突発性発疹の感染原因・症状・対処法

突発性発疹の男の子

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赤ちゃんが急な発熱でオロオロ…

生後6か月から1歳中ごろまでにかかる「突発性発疹(とっぱつせいほっしん・とっぱつせいはっしん)」という赤ちゃんの病気があります。

赤ちゃんは、生後4-6か月まではママからもらった母子免疫や母乳に含まれる免疫のおかげで、病気にかかりにくい(かかりにくい病気がある)ため、初めての病気が「突発性発疹」という赤ちゃんも少なくありません。

母子免疫はいつまで?赤ちゃんが生後6か月間病気しないは本当?

仕事柄、突発性発疹という言葉は何百回と見聞きしていて、仕事中にも何人もの園児の突発性発疹を経験していたわたしが、初めてわが子の突発性発疹を経験した時の状況をひとことで言うと、((((;゚Д゚))))オロオロオロオロ……。

「そろそろあの子も来るんじゃない?」なんて母親に言われていたんですが、いざわが子に40度の熱が出ると焦ります。これは、経験が少ないママならなおさらです。

そこで今回は、突発性発疹の流れや症状、子供が突然熱を出したときの対処法のお話しをしたいと思います。

突発性発疹(とっぱつせいほっしん・とっぱつせいはっしん)とは

突発性発疹_全身

突発性発疹の特徴と症状

突発性発疹とは、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)というウイルス感染により、39-40度以上の高熱が出て、熱が下がった後には身体のあちこちに発疹が出る子ども特有の病気のことです。

子供に突然の高熱が出るため、ママは「風邪?インフル?」と驚きますが、突発性発疹は基本的にせきや鼻水などの症状はありません。その代わり、寒気を伴った高い発熱があります。

また、下熱後は全身に発疹は出ますが、痛みはなく、痒みもほとんどありません。

突発性発疹は、一般的には生後6か月から1歳過ぎに発症し、一度発症するとウイルスの抗体ができるため、それ以降突発性発疹にかかることはありません。赤ちゃんの突発性発疹が大人に伝染ることもありません。

突発性発疹の感染経路

突発性発疹の感染経路は、明らかになってはいません。ただ、大人の8割以上が何らかのヘルペスウイルスを持っていると言われており、それが感染源となって赤ちゃんに経口感染・飛沫感染する可能性が高いと考えられています。

ヒトヘルペスウイルスに感染しても、運良く突発性発疹の症状がでない子もいますが、7-8割程度の子がかかる病気なので「いつか来るかな。」と覚悟はしておいた方が良いですね。

突発性発疹の注意点

突発性発疹自体は心配する病気ではありませんが、ウイルス感染が原因で起こるため、まれに脳炎や脳症を併発する可能性があります。そのため、ママが注意するのは高熱以外の症状を見抜くことです。

たとえば、突発性発疹は1回限りの病気ですが、1度突発性発疹にかかっているのにまた高熱が出て発疹が出たり、突然39-40度の高熱が出ても発疹がでない場合は、違う病気ということになります。

脳炎や脳症の特徴、また、他の高熱を伴う子供の病気は以下をご参考に。

赤ちゃん・子供がかかる季節の病気、いつでもかかる病気の一覧

突発性発疹の発症の流れ

時系列で突発性発疹の発症から症状の流れを説明します。

流れ1.ウイルスに感染

何らかの原因でヒトヘルペスウイルスに感染します。ウイルス感染後の突発性発疹の潜伏期間は、1-2週間ほどです。

流れ2.潜伏期間を経て発熱

突発性発疹を発症すると、何の前触れもなく38度以上の高熱が出ます。そしてみるみるうちに39-40度まで熱が上がり、3-4日ほど高熱が続きます。

熱がある数日間は体力が低下してお風呂には入れないため、おしり周辺や口周り、首・耳周りなどはきれいに拭いてあげましょう。

流れ3.熱が下がる

3-4日経って、赤ちゃんの熱がある程度下がれば食欲も出てきますし、お風呂にも入れるようになります。

流れ4.発疹が出る

熱が下がってから1日程度で体中に発疹が出てきます。この発疹が出てきた時にようやく「あっ、やっぱり突発性発疹だったのね。」とわかります。

発疹は体中至るところにできる子が多いのですが、足だけお腹だけなど一部分のみの子もいます。下の写真は1歳9か月の女の子です。背中は割ときれいですが、顔や手足にたくさんの発疹ができています。

突発性発疹_1歳9か月の女の子

また、発疹が出てきてから途端に機嫌が悪くなる子も多いようです。原因はわかりませんが、熱が治まって体力が回復し、大きな声で泣いたりぐずったりする元気が出てきたのかもしれません。

赤ちゃんの機嫌が悪い状況も、通常は発疹が消えるまでです。ぐったりしているよりも安心できるので、ママはもう少しの間耐えるしかありません。

流れ5.完治する

発疹は通常2-3日程度で消えますが、体中に発疹ができてしまった場合は発疹が消えるまで1週間程度かかる場合もあります。

突発性発疹の治療法と予防

突発性発疹には特効薬や治療法がないため、赤ちゃんに突然の高熱が出ても、焦らず自然に治るのを待つしかありません。

ただし、赤ちゃんが高熱を出した場合は、基本的にすぐにかかりつけ医に連れて行くようにしてください。

治療法が無いのと同じく、突発性発疹には予防法もありません。

赤ちゃんはこれから成長の過程でたくさんの病気にかかります。高熱が出て苦しそうにうなされる病気、くしゃみ・鼻水・咳などの諸症状で大変な病気にもたくさんかかります。

そのような苦しさを感じる病気の体験をする前に突発性発疹を発症することは、赤ちゃんに病気によるリスクが比較的少なく、ママにとっても赤ちゃんが病気にかかることの耐性がつくため良い経験になるとも言えます。

突発性発疹かな?と思ったときの対処法

前述しましたが、たとえ赤ちゃんの初めての高熱で、ぐずりも少なく、咳や鼻水などの症状がなくても、熱が下がって発疹が出るまでは、突発性発疹かどうかがわかりません。

多くのママがオロオロしてしまうのは、突発性発疹だという確信が持てないため、「他の病気だったら……。」と考えてしまうためです。赤ちゃんの体が熱い!と気付いたら、まず熱を測って、その後の対処をしましょう。

対処法1.赤ちゃんの様子を観察

昼間の発熱の場合は、すぐに小児科を受診してください。赤ちゃんがが38度以上の熱を出した場合は、たとえ機嫌が良くても基本的に病院で診てもらいましょう。

もし、診療時間外に発熱した場合は、赤ちゃんの様子を見てください。熱が高くても赤ちゃんの機嫌がいつもと変わらないなら、焦って救急外来に駆け込む必要はありません。次の日の小児科の予約を済ませましょう。

対処法2.涼しくして風通しを良くする

突発性発疹で39-40度近い熱が出ると、とくに夏場は熱で苦しくなることもあります。赤ちゃんが暑そうなら、薄着にしてあげてください。

風邪ではないので、汗をかいても熱が下がるわけではありません。そのため、無理をして汗をかかせようとは思わないでください。

扇風機で風通しを良くしても良いですし、氷枕や冷えピタなどの保冷剤を使って、後頭部やわきの下を冷やしても良いですね。

対処法3.とにかく水分補給

突発性発疹自体はそれほど焦る必要がない病気ですが、脱水症状だけは十分気を付けなければいけません。

熱が高いと体の水分も蒸発するので、水分補給はこまめにしましょう。突発性発疹は、生後6か月以降にかかることが多い病気ですが、栄養バランス的にも母乳やミルクで水分補給をすることが最適です。

もしそうでない場合は、以下を参考にして水分補給を行い、赤ちゃんが脱水症状を起こさないようにしましょう。

赤ちゃんが飲むミネラルウォーター・湯冷まし・麦茶の注意点

また、脱水症状の傾向が見られたらすぐに病院に行き、休診時間であれば救急外来を利用しましょう。その際、母乳やミルク、または経口補水液を使って、病院に行くまでの間に脱水症状を緩和できるようにします。

以下は熱中症時の脱水症状の対策ですが、脱水症状が疑われる場合の対応は同じです。

乳幼児の脱水症状の水分補給は?母乳と経口補水液の飲み方は?

赤ちゃん・子供の脱水症状が怖い理由は?脱水症状の種類と対処法

対処法4.他の病気も心配する

仮にベテランママさんでも「あー、これ突発だわ。病院に行く必要なし!」という決め付けはしないで、熱が出た日、または次の日には、必ず病院に診察に行ってください。

発疹が出始めるまではまだ時間がありますし、赤ちゃんが苦しそうにしている場合は、他の病気の可能性もあります。赤ちゃんに出ている症状を記録して、適切に子供の状態を医師に報告するようにしましょう。

対処法5.他の子への感染も心配する

突発性発疹は、ヘルペスウイルスで起こるため、他の子と接触をすると感染してしまう可能性もあります。

もちろん、突発性発疹で高熱がでた際は保育園に預けることはできません。厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、突発性発疹にかかわらず、発熱を伴う発疹は熱が下がるまでは登園を見合わせる病気とされています。

参考|保育所における感染症対策ガイドライン|厚生労働省

熱が下がり発疹が出た後、どの段階で登園が可能なのかは幼稚園・保育園によって対応が異なるため、まずは園に相談をしてください。

突発性発疹じゃない病気の症状

ママは必ず発熱した赤ちゃんを観察して、症状を記録しておきましょう。病院に行くことで、突発性発疹以外の病気かどうかがわかる場合もあります。

また、仮に診療時間以外で発熱をした場合でも、高熱で、突発性発疹とは違う症状が出た場合には、すぐに救急外来を利用するか、かかりつけ医制度で対応している病院に連絡を取ってみてください。

以下はあくまでも突発性発疹ではない病気の一例です。

間違うケース1.赤ちゃんぐったりor機嫌が悪い

ぐったりとして機嫌が悪い場合は「風邪」「インフルエンザ」「尿路感染症」「川崎病」などの可能性があります。

せきや鼻水の症状がある場合は、「風邪」「気管支炎」などが考えられます。

間違うケース2.熱が下る前に発疹が出た

赤ちゃんの熱が下がらないうちに発疹が出た場合、「はしか(麻疹)」の可能性があります。

また、発疹をかゆがる(ぐずる)場合は、「水ぼうそう(水痘)」の可能性があります。

間違うケース3.ピクピク痙攣している

赤ちゃんが継続して痙攣を起こしている場合は、「脳炎」「脳症」の可能性があります。これは高熱との併発のケースですね。

ただし、突発性発疹は熱が急激に上がる病気なので、熱による痙攣を起こすこともあります(熱性けいれん)。一度治まった痙攣が何度か続いたり、5分以上痙攣が続いた場合は他の病気を疑いましょう。

お、お、お落ち着いて!子供の痙攣4つの原因と対処法

突発性発疹は、ウイルスが関係する病気のため、脳炎、脳症や急性中耳炎など、ウイルスによる他の感染症を併発することもあります。

子供が高熱のときも基本対応を忘れない

ママは突発性発疹に限らず、赤ちゃんが初めて高熱を出したときは驚くはずです。

もちろん、発熱だけで突発性発疹かわからないため、今回ご紹介した対処法以外にも以下の内容を実行してください。

基本的には、赤ちゃんの熱を測って様子を観察し、水分補給をし、すぐの受診(救急外来)が必要かどうかを見極め、次の日の小児科の予約をとっておくという対応は変わりません。

子供の発熱でママがすること
1.体温計で熱を計測
2.症状の確認
3.おむつのおしっこ・うんちの確認
4.症状に合わせて着替え
5.水分をこまめに補給
6.とりあえず布団を用意
7.体温が高い場合は冷やす
8.小児科の予約をする
9.小児救急電話相談の利用
10.救急外来を利用
子供が急な発熱!見た目は元気だけど…病院に行く前の10の対処

小児科を受診をしたら子供の症状を伝えて、医師から対処法を聞くことで、予防や健康に対する知識をつけることもできます。ママは日々勉強ですね。

高熱が治まって発疹が出たら、ひとまず安心しましょう。そこから、たとえ赤ちゃんの機嫌が悪くなったとしても、他の病気じゃなくて良かったんです。


参考|ヘルペスウイルスの基本|ヘルペス情報サイト