双子・三つ子の確率は?早産の割合・平均出産週数・出生体重など

双子の兄弟

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双子や三つ子が増えた気がする…

なんだか今の子供は、昔に比べて双子が増えた気がします。息子のお友だちには、双子の子が4人(2組)います。わたしの勤務先の保育園に行くと、園児80人中、双子は6人(3組)います。

わたしが子供のころ(小・中学生くらい)を思い返すと、たしか1学年150人中双子は6人(3組)ほどでした。双子や三つ子が増えたという感覚は、わたしの単なる思い込みでしょうか。

今回は、多胎妊娠の確率や多胎妊娠で生まれる子の早産の割合・出産週数・出生体重などについてお話したいと思います。

1990-1992年と少し古いですが、以下の日本産科婦人科学会の資料を元に見ていきましょう。

日本産科婦人科学会周産期委員会報告-多胎妊娠調査

出典|多胎妊娠の管理シリーズ – 日本産科婦人科学会

双子や三つ子の出産割合

筑波大学臨床医学系産婦人科講師の斉藤先生によると、多胎妊娠は以前に比べて増加傾向にあるとのことです。

2000年ごろの少し古い資料ですが、厚生省統計情報部によって発表された多胎出産率(復産率)の推移は以下の通りです。

30歳以上の産婦が占める割合から計算した双胎分娩件数の増加要因

出典|多胎妊娠の実態とその予防|日本産科婦人科学会

1955年から1975年までは、1000分娩あたりの多胎妊娠は6-7件前後(約160分の1)でしたが、1997年には1000分娩あたり9.36(約107分の1)にまで多胎妊娠が増加しています。

また、平成22年度に厚生労働省が発表した「出生に関する統計」を見ても、多胎妊娠による出生数の割合は以前よりも増加しています。

単産-複産の種類別にみた出生数 - 昭和50~平成21年

出典|厚生労働省:平成22年度 「出生に関する統計」の概況

このグラフは死産を含まない出生数を表しており、単産が左側、複産が右側の数値(万人)を見ます。

昭和50年時点では、単産が190万人に対して複産(双子)が2万人ほどのため、出生件数で比較するとおよそ190:1になります。つまり、双子が生まれる確率は0.5%(人数で言うと1.0%)です。

ところが、平成21年には、単産が110万人に対して複産が2万人ほどのため、出生件数はおよそ110:1で、双子が生まれる確率は0.9%(人数で言うと1.8%)に増加しています。

多胎妊娠の各種割合・数値など

多胎妊娠の数値1.自然妊娠率

多胎妊娠の管理シリーズ – 日本産科婦人科学会」を見ると、双子、三つ子、四つ子、五つ子の多胎妊娠における自然妊娠率は以下の通りです。

多胎妊娠の自然妊娠率
双胎|67.6%
三胎|19.6%
四胎|0%
五胎|0%

多胎妊娠の割合を見る限り、双子に比べて三つ子の自然妊娠率は圧倒的に低く、四つ子以上の自然妊娠は0%です。つまり、人工授精の増加に従って、多胎妊娠も増えていることがわかります。

多胎妊娠の数値2.早産率と出産週数

多胎妊娠における早産率、および平均分娩週数は以下の通りです。ちなみに早産とは、妊娠22週0日から妊娠36週6日の間の出産を言います。

多胎妊娠の早産率・平均分娩週数
双胎|42.2%(妊娠35.1週)
三胎|85.0%(妊娠32.7週)
四胎|88.9%(妊娠29.3週)
五胎|100%(妊娠25.0週)

双子の出産のうち約4割が早産で、出産した妊娠週数も平均35週のため後期早産にあたります。三つ子の出産は8割以上が早産になり、出産も平均33週を割っています。

出産時期の名称
流産|-妊娠妊娠22週6日
早産|妊娠22週0日-妊娠36週6日
後期早産|妊娠34週0日-妊娠36週6日
正期産|妊娠37週0日-妊娠41週6日
過期産|妊娠42週0日-

多胎妊娠の数値3.出生時平均体重

多胎妊娠で出生した赤ちゃんの平均体重は以下の通りです。

多胎妊娠の出生時平均体重
双胎|2153g(±703g)
三胎|1673g(±485g)
四胎|1203g(±359g)
五胎|993g(±249g)

多胎妊娠で生まれてくる子は、双子でも平均体重が2153gしかない低体重児のため出産リスクがあります。それどころか、三つ子では極低出生体重児(体重が1500g未満)、四つ子以上では超低出生体重児(体重が1000g未満)の可能性が高まります。

出生体重による分類
高出生体重児(巨大児)|4,000g以上
正出生体重児|2,500g以上4,000g未満
低出生体重児(低体重児)|2,500g未満
極低出生体重児|1,000g以上1,500g未満
超低出生体重児|1,000g未満

多胎妊娠の数値4.形態異常や周産期死亡・新生児死亡

多胎妊娠は早産の確率が高く出生体重も軽いため、胎児の形態異常や周産期死亡、新生児死亡の割合が高くなります。これらの割合を円グラフにすると以下のようになります。

多胎妊娠の形態異常・周産期死亡・新生児死亡

双子の場合は、形態異常がなく生まれて、新生児期を超える赤ちゃんの割合が8割を超えます。ところが、五つ子の場合は、5割ほどしかいません(形態異常に該当しない障害は数値に含まれない)。

多胎妊娠のリスク

多胎妊娠は(異常分娩につながる)異常妊娠の一種です。そのため数値を見てわかる通り、多胎妊娠・出産におけるリスクは単胎妊娠のリスクよりも高くなります。

妊娠リスクは、母体に起こる妊娠高血圧症候群や低血圧、胎児に起こる発育不全や胎児死亡、出産では切迫早産や早産の可能性が高くなり、帝王切開の割合も増えます。

また、多胎妊娠は胎児1人あたりの体重が単胎妊娠に比べて少なくなりますが、2人以上の胎児を抱えているため、妊娠生活自体は単胎妊娠よりも大変になることが考えられます。

多胎妊娠は、妊娠確定時期とほぼ同時期の妊娠8週過ぎには判明します。多胎妊娠が発覚した場合は、気持ちを落ち着けて、これから良い妊娠生活がおくれるように準備を整えましょう。

ちなみに、多胎妊娠の産休期間は産前休業の6週間(42日)ではなく、14週間(98日間)です。仕事をしているママは早めに会社に産休を申請してください。

どちらにしても、たくさんの元気な赤ちゃんを産めるように早めの準備を心がけ、家族や周囲の人もしっかり支えてあげましょう。