赤ちゃんにいつからテレビを見せて良い?つけっぱなしの影響は?

赤ちゃんとテレビ

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赤ちゃんにテレビを見せると害がある?

「赤ちゃんにテレビを見せるとどんな影響がある?」この話題は色々なところでよく聞きます。

うちの子どもたち(息子5歳、娘3歳)は、ちょっと目を離すとテレビに張り付き状態です。テレビやDVDレコーダーの機能やリモコンの使い方もわたしより詳しいです。

まぁ、ある程度育った子どもは別に良いんですよ、アニメ見せたって何見せたって。親もいろんなアニメ見ていっしょに楽しんでますし……。

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ママが心配をするのは、赤ちゃんから子どもに育つまでに、テレビを見せることで悪い影響があるかどうかです。

赤ちゃんの成長や身体機能の発達を阻害するという話を耳にし、それが理由で赤ちゃんにテレビを見せない家庭もあると思います。

「テレビは赤ちゃんの発育に悪影響って聞いたけど、何が良くないの?でも、テレビがない生活も困るし……。」この感覚は、ママならよく分かるはずです。

今回は、赤ちゃんにテレビを見せても良いのか、テレビを見せることの影響についてお話したいと思います。

テレビが赤ちゃんとママに与える良い影響

一般的に、赤ちゃんにテレビを見せることは悪いことと思われていますが、良い影響も考えられます。

良い影響1.ママの家事がスムーズになる

ハイハイや伝い歩きで行動範囲が広がった赤ちゃんは、簡単に目を放すことができません。また、生後7-8か月ごろから始まる後追いのせいで、料理もできずに苦労しているママは多いでしょう。

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そんな時に、赤ちゃんが少しだけテレビを見ていてくれると、ママも少しは安心できます。

赤ちゃんは生後10か月前後になると、音が出て何かが動いているという理由でテレビに反応を示すようになります。

テレビに興味を示す子は、テレビから出る楽しそうな音楽と映像だけで、数分はママを忘れて動きを止めてくれる(こともある)ため、その間にママは家事をスムーズに行えます。

良い影響2.赤ちゃんが音楽や歌を覚える

ママが音痴だと、子どもも音痴になると言います。それを気にして、赤ちゃんにCDを聞かせることも多いですね。もちろん、CDでも良いのですが、映像が付いていると、歌と映像を一緒に覚えるようになります。

赤ちゃんが慣れてくれば、歌が始まる前の映像部分でキャッキャと興奮し始めます。また、もう少し成長してからですが、体操付きの歌は、体を動かす訓練にもなります。

良い影響3.言葉を覚えるのが早くなる

赤ちゃんに積極的に語りかけると言葉を覚えるのが早くなりますが、ずっと語りかけ続けることは難しいですよね。そこで、テレビを見せて、赤ちゃんに語りかけられない時間を補います。

息子は、テレビを見せることで「いないいないばあっ!」のワンワンが言えるようになりましたし、娘のときはあーうー言葉(クーイング)で歌を歌うようになりました。

クーイングや喃語の次のステップとして、ママやパパの語りかけとともに、テレビから流れる声や音に触れると、赤ちゃん言葉も覚えやすくなると思います。

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テレビが赤ちゃんとママに与える悪い影響

では、一般的に言われる、テレビが与える悪い影響とはどのようなことでしょうか。

悪い影響1.コミュニケーション能力が身につかない

テレビは一方的に情報が流れるツールなので、会話のようなコミュニケーションはできません。そのため、赤ちゃんの感情表現が乏しくなったり、一方的な情報によって受け身な子供に育つという話があります。

乳幼児期の子どもは、身近な人とのかかわりあい、そして遊びなどの実体験を重ねることによって、人間関係を築き、心と身体を成長させます。ところが乳児期からのメディア漬けの生活では、外遊びの機会を奪い、人とのかかわり体験の不足を招きます。

引用|社団法人 日本小児科医会|「子どもとメディア」の問題に対する提言※リンク切れ

悪い影響2.映像の刺激が強い

大人はテレビ番組を何気なく見ていますが、意識してみると派手な色だったり、画面が変わるスピードが早くて目がチカチカします。そのため、赤ちゃんの立場になると、テレビを見続けるのは刺激が強いはずです。

Eテレは、そのあたりも考えた映像作りをしています。色も少なめ、場面転換も少なめ、スピードも遅めです。と言っても、テレビの見過ぎは大人も疲れます。もちろん、赤ちゃんも疲れてしまいます。

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悪い影響3.お昼寝の妨げになる

赤ちゃんは、1歳近くになるとお昼寝の時間が減ってきますが、それでも子どもに合わせて決まった時間に、1-2時間ほどお昼寝をさせた方が良いでしょう。

ところが、赤ちゃんがテレビを見て興奮してしまうと、お昼寝時間がズレてしまうことがあります。お昼寝時間がズレてしまうことで、赤ちゃんが夜中に起きる恐怖は避けたいですよね……。

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悪い影響4.生活リズムが不規則になる

「小児保健研究」という雑誌に「テレビ視聴時間の長短が幼児の生活習慣に及ぼす影響」という学術論文がありました。これによると、テレビは”幼児の生活リズム”に悪い影響を及ぼすとのことです。

テレビ視聴時間の短い幼児は,就寝時刻が早く,就寝・起床のリズムが規則正しくなり,食習慣や排便習慣も良好であった。
一方,テレビ視聴時間の長い幼児は,就寝時刻が遅くなり,睡眠時間が短くなるとともに,就寝・起床のリズムが不規則となった。また朝食摂取が十分でなく,偏食傾向がみられ,間食摂取時刻が不規則であった。さらに,食事中にテレビを見る習慣があり,見る番組を決めておらず,「大便後の手洗い」や「園に行く用意」など,清潔や着脱衣の習慣も形成しにくくなっていた。

引用|関西福祉大学リポジトリ

上記は赤ちゃんではなく、幼児に対する影響ですが、生活習慣は赤ちゃんのころから少しずつ形成されるものです。そのため、赤ちゃんのころからの習慣化が大切です。

テレビをつけっぱなしにする赤ちゃんへの影響

前述した通り、赤ちゃんにテレビを見せることには、良い面と悪い面がありますが、わたしたちが注意すべきは、テレビの良い面だけを捉えて、赤ちゃんにテレビを見せすぎないようにすることです。

テレビの良い面だけを捉えると、テレビをつけっぱなしにした育児でも問題ないように感じるかもしれません。

たとえば、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科の菅原ますみ教授によると、乳幼児がテレビを見ることと乳幼児の発達の阻害には因果関係が認められないとしており、さらにテレビをつけっぱなしにしたときの影響を以下のように話しています。

幼児にとっては、テレビはそこまで魅力的なものではありません。

幼児はモノをなめたりかじったりしながら、自分が働きかけたことに何らかの結果が返ってくることで学ぶことに夢中です。また、彼らにとって一番楽しいのは親や兄弟、友達とのコミュニケーションです。そういう意味では、一方通行のテレビは、幼児にとっては物足りない道具なのです。

引用|「テレビ子守」 子どもへの影響は小さい? | テレビ、スマホとの付き合い方を科学的に知る | 日経DUAL

つまり、赤ちゃんは、映像や音楽が流れている変な箱よりも、自分で舐めて触って感触を確かめたり、振ることで音が出るおもちゃ、さらにママや家族がリアクションをしてくれる方がよっぽど楽しめるということです。

一方、日本小児科学会が2003年に行った調査によると、テレビ・ビデオなどの長時間視聴は、1歳6か月時点の有意語出現の遅れと関係しているとしています。

子どもの近くでテレビが8時間以上ついている家庭(長時間視聴家庭)で4時間以上視聴している子どもと、子どもの近くでテレビが8時間未満ついている家庭(短時間視聴家庭)で4時間未満視聴している子どもを比べたところ、有意語出現の遅れの率は、前者が後者の2倍と高かった

引用|日本小児科学会が緊急提言「乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴は危険です」:MedWave Back Number

また、赤ちゃんに有意語出現が遅れることで、言語理解や社会性、運動能力にも遅れが見られたようです。

赤ちゃんにテレビを見せて良いのはいつから?

赤ちゃんにテレビを見せる良い影響・悪い影響はそれぞれありますが、テレビを見せることと、テレビを見せ続けること・つけっぱなしにすることは違います。

前述したお茶の水女子大学の菅原ますみ教授も、決して赤ちゃんにテレビを見せることを推奨しているわけではなく、テレビと上手に接することを語っています。

日本小児科学会では、乳幼児のメディアとの接触に対して、2歳までのテレビ・ビデオ視聴を控えるように提言していますが、これはテレビに対する習慣化やルール作りの訴えです。

1.2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
2.授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴は止めましょう。
3.すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます。
4.子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしましょう。
5.保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう

引用|「子どもとメディア」の問題に対する提言の全文※リンク切れ

仮に赤ちゃんがテレビに興味がなくても、テレビをつけっぱなしにした環境が当たり前になると、ママと赤ちゃんの接触機会が減ることで発語に影響を与えたり、言語理解や社会性、運動能力にも遅れが出る可能性があるということです。

赤ちゃんのためにずっとテレビを消しておく必要はありませんが、ママがテレビを見ていないときは消して、赤ちゃんとコミュニケーションをとった方が良いでしょう。

実際に、子供がテレビを見続けるほど興味を示すのは、1歳を過ぎてからです。その際にママが気をつけることは、

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ということ。子どもは、ママとどれだけ触れ合うかが重要です。テレビは見せっぱなしではなく、なるべくママが一緒に見るようにしましょう。

ちなみに、赤ちゃんは、テレビに近づいてじっと見ることがありますが、ママは赤ちゃんの目が悪くなることを心配しますよね。新生児の視力は0.02-0.03ほどで、対象に16-17cm程度まで近づかなければ見えません。1歳ごろにようやく視力が0.1程度になります。

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そのため、赤ちゃんにとっては、特別近い距離ではありません。視力の心配は1歳を過ぎてからで良いでしょう。

では、赤ちゃんではなく子どもの場合は、テレビとの関係をどう考えれば良いでしょうか。2-3歳以降で集団生活を始める子どもへのテレビの影響は、以下を参考にしてください。

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参考|「テレビ子守」 子どもへの影響は小さい? | テレビ、スマホとの付き合い方を科学的に知る | 日経DUAL