赤ちゃんが泣き止む・落ち着く・寝る!ママの胎内環境を作る方法

ママの体内環境を作る方法

この記事の読了時間は約 7 分です。

赤ちゃんが安心する胎内環境や胎内音とは

「赤ちゃんがなかなか寝てくれない……。」
「赤ちゃんがなかなか泣きやまない……。」

そんなときによく聞くのが、「胎内環境を再現しよう!」「胎内音を聞かせよう!」というもの。

ママの胎内には、赤ちゃんが安心する環境が整っているため、たった10か月で身体機能や五感がぐんぐん成長します。では、赤ちゃんが落ち着くママの胎内環境とはどのようなものでしょうか。

たとえば、胎児は妊娠20週ごろには、胎内でママの血液が流れる音や心臓の音が聞こえています。また、妊娠24-25週には羊水の感触を感じ、羊水の温度(37度前後)も感じられるようになります。

さらに、妊娠25週を過ぎると光を感じるようになり、ママが明るい場所に移動すると、胎児が反応して胎動が起きることもあります。

胎児の五感の発達は?視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚の時期と順番

このような胎内を想像すると、普段は薄暗く、温かい羊水に包まれ、絶えず血流や心臓の音が聞こえている環境だとわかります。また、ママが立つ・座る・歩くなどを繰り返すため、胎児は常に揺れを感じているはずです。

そこで今回は、赤ちゃんが泣き止みやすく、眠りやすく、落ち着きやすいママの胎内環境・胎内音を再現する方法についてお話したいと思います。

胎内環境を作る方法1.部屋を暗くする

照度を表す単位として「ルクス(lx)」がありますが、よく晴れた日は50,000-100,000ルクス、曇っている日は10,000-50,000ルクス、部屋の蛍光灯は500-1,000ルクスほどだそうです。

一般的に、睡眠に適した照度は0.1-30ルクスほどと言われており、この明るさは月明かり(0.2-1.0ルクス)から暗めの間接照明(10-30ルクス)の間ぐらいの明るさです。

睡眠に適した照度には諸説あります。

ママのお腹の中はとても暗く、お腹の外の明るさに対して1,000-10,000分の1ほどの照度です。そのため、胎児はほぼ0ルクスに近い中で過ごしています。

逆に言うと、ママがよく晴れた日に外に出て50,000-100,000ルクスの照度を感じても、胎児が感じるのは5-100ルクス程度です。つまり、胎児は5-100ルクスの明るさでも光を感じて、胎動するということです。

そのため、赤ちゃんは蛍光灯の明かりでも眩しく感じ、陽が射す環境では最適な睡眠が行えません。もちろん、赤ちゃんは成長とともに光に慣れていきますが、慣れるまでは落ち着かないでしょう。

そこで、赤ちゃんが眠らないとき、泣き止まないときは、大人が暗く感じるよりも部屋を暗くしましょう。できれば遮光カーテンを締め切って、間接照明よりも暗い5ルクス以下にしてください。

胎内環境を作る方法2.血流・心臓音の再現

胎内音と聞くと、真っ先に心臓の音をイメージするママも多いと思います。たしかに、わたしたちが人の胸やお腹に耳を当てると、「ドクン、ドクン」という心臓の音が聞こえます。

ところが、胎内にいる胎児には心臓の音よりも、ママの血が血管を流れる「ザー」という「血流」の音の方が大きく聞こえています。血流は絶えず一定の速さで流れるわけではなく、ゆるやかに速度が変わります。

この血流で生まれるノイズ音を「ピンクノイズ」と言います。ピンクノイズは、規則性がある波長の雑音に対して一定の刺激を与えるノイズで、川のせせらぎやそよ風のような「1/fゆらぎ」という心地良いリズムを持っています。

ピンクノイズの周波数特性

引用|ホワイトノイズ、ピンクノイズ : 音響技術と機器開発 用語補足解説

もちろん、ある程度規則的に聞こえる心臓の音にもリラックス効果があります。なぜなら、血流を生み出しているのは心臓の鼓動だからです。つまり心臓の音も「1/fゆらぎ」があるピンクノイズです。

寝かしつけに効果的な1/fゆらぎのピンクノイズとホワイトノイズの違い

ピンクノイズを試してみよう

ピンクノイズとは以下の音です。わたしは専門家ではないので詳しくはわかりませんが、均一な波長がずっと続くのではなく、細かな波が緩やかに変化しながら流れているイメージです。

ピンクノイズはスマホアプリでも聞けますし、Youtubeにもたくさんアップされています。探して、手軽に使えるようにしておきましょう。

胎内環境を作る方法3.赤ちゃんをタオルや毛布でくるむ

胎児は、基本的に胎内であごを引き、肩や背中を丸め、手足を曲げた小さな姿勢を取っています。そして、37度前後の温かい羊水の中に浮かんでいるため、羊水にくるまれて守られている感覚があるそうです。

そのため、赤ちゃんは自分が何も包まれていない感覚と羊水ほど温かくない外気に不安を感じます。そこで、手足を曲げた姿勢、羊水に包まれた温かい胎内環境を作るために、タオルや毛布、おくるみで赤ちゃんを包んであげましょう。

赤ちゃんの効果的な包み方の1つに「おひなまき」があります。トコちゃんベルト専門店「MAMACHOICE」の動画に、新生児のおひなまきの方法があるので以下を参考にしてください。

おひなまきは、新生児期から生後3-4か月ごろまでが有効とされています。もし新生児期を過ぎて、赤ちゃんが手足をよく動かすようになった場合は、手を抜いたおひなまきもあります。

ただし、おひなまきは赤ちゃんが嫌がることもあります。もし赤ちゃんの首がすわり、手足を伸ばしたそうだと感じたら、無理におひなまきをするのはやめておきましょう。

置いたら泣く…抱っこで寝た赤ちゃんを起こさず布団におろす方法

また、赤ちゃんが寝返りをするようになったら、おひなまきのまま寝かせないようにしましょう。赤ちゃんが身動きがとれないまま寝返りをすると、乳児突然死症候群(SIDS)の原因になる可能性があります。

乳幼児突然死症候群|SIDSの原因や確率は?時期はいつまで?

胎内環境を作る方法4.ゆらゆら抱っこをする

基本的なことですが、赤ちゃんは抱っこしてゆらゆらしてあげると気持ちが落ち着きます。

赤ちゃんがお腹の中にいるときは、狭い胎内の中で羊水に浮かび、ママが動くたびに心地良く揺れていました。つまり、ベビーベッドで手足を広げて、仰向けに寝転がっている方が不自然なんです。

理化学研究所では、ママが赤ちゃんを抱っこして歩くと本能的に泣き止んで眠りやすい「輸送反応(ゆそうはんのう)」が起こると発表しています。

母親が歩いている時は、座っている時に比べて赤ちゃんの泣く量が約10分の1に、自発的な動きが約5分の1に、心拍数が歩き始めて約3秒程度で顕著に低下することを見いだし、赤ちゃんがリラックスすることを科学的に証明しました。

引用|抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明 | 理化学研究所

ママが赤ちゃんを抱っこする行為には、赤ちゃんを安心させてストレスを軽減したり、親子の愛着関係・信頼関係を深めるなどのメリットがあるため、首すわりに気をつけてたくさん抱っこしてあげましょう。

抱っこしすぎは悪影響?赤ちゃんの抱き癖は治した方が良い?

ただ、3kgほどで生まれた赤ちゃんは、生後3-4か月には倍の6-7kgほどになります。そのため、10分の抱っこも辛いかもしれません。

そんなときは、比較的楽に赤ちゃんを抱っこできるスリングを使っても良いでしょう。スリングは生後2週間ごろから、種類によって体重10-15kgほど(3歳ごろ)まで使えます。

ただし、生後2か月未満でスリングを使う場合は、まだ赤ちゃんの首がすわっていないため、スリングの中でも赤ちゃんが首を痛めないように手でしっかり支えます。

また、抱っこしてゆらゆらしながらの寝かしつけにはコツや注意点があるので、以下も参考にしてください。

赤ちゃんを抱っこで寝かしつけるコツ・泣き止ませる方法とは

胎内環境を作っても赤ちゃんが泣き止まない・寝ない…

胎内環境を真似て作ることは難しくありません。擬似的な胎内音も簡単に手に入るため、体内環境の再現はすぐに試すことができます。

ママの胎内環境を作る方法
1.胎内の暗い環境を作る
2.血流・心臓音の再現にはピンクノイズ
3.タオルや毛布で包んであげる
4.抱っこして自然にゆらゆら

ただし、このような胎内環境を整えることは、赤ちゃんを安心させる方法の1つでしかありません。

赤ちゃんの泣いている原因が、体調が悪い、お腹が空いている、おむつが気持ち悪い、何となく機嫌が悪いなどは、いくら胎内環境を作っても泣きやんだり、眠ったりしてくれません。

「昨日はおとなしくなったけど、今日は全く効果がない……。」ということはしょっちゅうです。赤ちゃんの寝付きや泣き止みは、赤ちゃんの個性も関係します。そして、その個性は成長によっても変わります。

そのため、あまり赤ちゃんを泣き止ませたり、寝かしつける方法論に固執すると、「前はこれで上手く行ってたのにぃーー!」と余計イライラします……(^_^;)

胎内環境を作るにしても、他の方法を行うにしても、「赤ちゃんは基本的になかなか泣きやまないし、寝てくれない」という認識を持って対応してください。