子供を守りたい!ウイルス・細菌の違い、殺菌・除菌・滅菌の違い

投稿日:2019年3月19日 更新日:

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子供の感染症の原因は?

わたしたちの周りには、目に見えない細菌やウイルスがたくさんいます。そして、時には細菌やウイルスによって赤ちゃんや子供が感染症になる場合もあります。

感染症とは、主にウイルスや細菌が体内に侵入、または粘膜に付着して増殖し、発熱や嘔吐下痢など身体の内外で何らかの症状が現れることを言います。

赤ちゃんや小さな子供は体力がなく、抵抗力も弱いため、親はできるだけ感染症にかからないように予防に努めますね。

その方法の1つが、哺乳瓶やおもちゃなどを消毒して殺菌をすることです。また、赤ちゃんや子供の通り道に、こまめに除菌スプレーをかける人もいます。滅菌仕様、抗菌仕様の洋服を赤ちゃんに着せている人もいるでしょう。

ところで、「殺菌」「除菌」「滅菌」「抗菌」という言葉は似ていますが、すべて同じ意味なのでしょうか。

また、すべて「菌」がつきますが、ウイルスも同じように防ぐことはできるんでしょうか。そもそも、細菌とウイルスの違いは何でしょうか。

そこで今回は、赤ちゃんに関係が深い細菌とウイルスの違い、殺菌・除菌・滅菌・抗菌の違いについてお話したいと思います。

細菌とは

細菌とは、1マイクロメートル(=1000分の1ミリメートル)-10マイクロメートルほどの単細胞生物のことです。もちろん、小さすぎて目で確認することはできません。

すべての細菌が人にとって害というわけではありません。もともと人の腸内には、善玉菌など1000種類百兆個の細菌が住んでいますし、皮膚や口内にも多くの常在菌がいて、わたしたちの身体を守っています。

細菌の種類を大まかに分けると、善玉菌、悪玉菌、日和見菌に分かれ、悪玉菌が病気の原因になります。

細菌とウイルス | 感染症の基本 | 一般の方へ | かしこく治して、明日につなぐ~抗菌薬を上手に使ってAMR対策~

細菌の増殖方法

細菌は周りに栄養源(二酸化炭素や有機化合物など)さえあれば、栄養を取り込んで自分のDNAを複製し、どんどん繁殖することができます。つまり、自活する微生物だということです。

たとえば、梅雨時にパンを放置しておくと、カビが生えてどんどん増殖していきます。これは細菌が自活することで、増殖できるわけです。

細菌の種類

細菌にはたくさんの種類がありますが、病気の原因になる細菌は大腸菌、黄色ブドウ球菌、結核菌、赤痢菌、コレラ菌、サルモネラ菌などがあります。

ウイルスとは

ウイルスとは、細菌の100分の1程度の大きさしかなく、DNA(or RNA)がたんぱく質の殻に包まれたカプセル状の粒子生物です。

一応、微生物には分類されていますが、細胞を持たないため厳密には「生物」ではありません。

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ウイルスの増殖方法

ウイルスは自分で細胞を持たないため、単独では増殖できません。そのため、人の細胞の中に侵入して核融合をおこし、ウイルスの遺伝子を作らせることで増殖します。

簡単に言うと、人間など生物の細胞に寄生して細胞を乗っ取り、細胞の中でウイルスの遺伝子が増えていくというものです。そのため、ウイルスがパンに付着しても、細菌のように増殖することはありません。

細菌とウイルスの増殖の仕組み

細菌とウイルスは違うって知っていますか?:朝日新聞デジタル

ウイルスの種類

ウイルスは病気の原因となる寄生生物なので、一部を覗いて宿主に良い作用をもたらすことはありません。病原体としては、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルスなどがあります。

殺菌・除菌・滅菌・抗菌の違い

殺菌・除菌・滅菌・抗菌という言葉がありますが、これらは1つ1つ意味が違います。また、「菌」と書きますが、ウイルスや他の微生物を含む場合があります。

「除菌」「抗菌」「殺菌」とは?違いをわかりやすく解説 | Ag+のチカラで持続除菌 | 富士フイルム

殺菌とは

殺菌とは、細菌やウイルスなど有害な何らかの微生物を殺すことです。わたしたちの身の回りにはさまざまな細菌がいますが、その中の1種類だけを殺しても殺菌と言います。

殺菌は薬事法によって、消毒液などの医薬品、または薬用せっけんなどの医薬部外品にのみ使える言葉のため、洗剤などの日用品に使うことはできません。

除菌とは

除菌とは、細菌やウイルスなど有害な何らかの微生物を取り除くことです。細菌やウイルスを物理的に取り除いて減らすため、殺菌も除菌に含まれます。

前述した通り、殺菌という言葉が使えるものは限られるため、家庭用洗剤や漂白剤、ウェットティッシュ、アルコールスプレー、清拭用クロスなどが該当します。

滅菌とは

滅菌とは、病原性の有無に関係なく、細菌やウイルスなど微生物を死滅させて、菌がない状態を作り出すことです。そのため、滅菌の期間は限られており、基本的に滅菌グッズを滅菌されたまま使い続けることはできません。

仮に、滅菌とパッケージに書かれたガーゼなどがあった場合は、製造過程で滅菌されたもので、使う際は必ず何らかの菌が付着することになります。

滅菌が行われるのは主に身体の内側に触れるもので、手術道具や注射針などが対象になります。

抗菌とは

抗菌とは、有害な細菌の繁殖を抑制することです。前述した通り、生物に寄生しない限り増殖することができないウイルスは抗菌の対象外です。

菌を殺したり取り除いたりする効果はなく、菌の生命機能を破壊する抗菌剤を使って作られていたり、抗菌剤をコーティングするなどして、菌が住みにくい環境を作っています。

抗菌には、どの程度、どのような菌を抑制するという決まりはありません。

消毒とは

ちなみに消毒とは、焼却処理、煮沸処理、紫外線処理、薬物処理などによって、特定の細菌やウイルスなど有害な微生物の活動を弱らせたり、除去したり、無害化する行為を指します。

細菌とウイルスから子供を守るためには

細菌とウイルスで、もうひとつ重要な違いがあります。それは病気にかかった際、細菌が原因であれば抗生物質で破壊できることに対して、ウイルスには抗生物質が効かないというものです。

そのため、細菌に感染した場合は早めに病院に行けば完治までの期間が短くなりますが、ウイルスに感染した場合は療養によって免疫力を高めて、ある程度の期間をもって治すしかありません。

ウイルス性の風邪やインフルエンザ、ノロウイルス感染症で処方される薬は、咳や鼻水、頭痛、下痢などの患部の症状を抑える効果で、ウイルスを殺すための効果はありません。

このように病気対策は、1つの対策だけではいけません。赤ちゃんや子供を細菌・ウイルスから守るためには、さまざまな対応が必要になります。

普段の生活では、ある程度の除菌や殺菌で、細菌やウイルスの感染を予防します。感染症の流行期には消毒で細菌対策を行い、予防接種によるウイルス対策が必要です。

そして、万が一病気になった場合は、細菌に対しては抗生物質を使用して治療を行い、ウイルスに対しては十分な休息や栄養摂取などによって、時間をかけて回復を促します。

1つ1つの細菌やウイルスの特徴まで押さえておく必要はありませんが、子供にかかりやすい病気の原因が細菌なのか、ウイルスなのかを知っておくと、いざというときの対応がスムーズにできるようになるでしょう。

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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