臍帯(へその緒)異常の発見方法はある?胎児・乳児の死産確率は

生まれたばかりの赤ちゃん

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妊婦は臍帯異常を発見できるか

へその緒の異常(臍帯異常)が原因で、胎児の発育不全や分娩中の新生児仮死、死産などにつながってしまうケースはいくつもあります。

たとえば、臍帯巻絡(さいたいけんらく)、臍帯過捻転(さいたいかねんてん)、臍帯過少捻転(さいたいかしょうねんてん)、臍帯真結節(さいたいしんけっせつ)などです。

多くの臍帯異常に予防する方法はなく、エコーでも発見が難しい症状ですが、死産にまで至る確率は高くはありません。

妊婦は妊娠中、常に出血やお腹の張り、腰痛、腹痛、めまい、頭痛などさまざまな症状が出続けるため、それらの症状があっても、一体何の影響なのかはわかりません。

ただ、臍帯異常が起こるのは妊娠20週以降です。わずかな確率ですが、共通点を予測することで臍帯異常の可能性がないかを考えることができるかもしれません。

そこで今回は、臍帯異常による死産の確率、臍帯異常を発見する方法がないかを考えてみたいと思います。

臍帯異常による死産の確率

現在、出生1000あたりの周産期死亡(妊娠満22週以後の死産+早期新生児死亡)は3.3人で、日本の周産期死亡は世界でもトップの死亡率の低さです。

また、以下の周産期死亡原因の内訳グラフを見ると、臍帯異常による周産期死亡は死亡数全体の15%ほどです。

死産の原因および背景疾患

出典|産科医療のこれから: 日本の死産の疫学(日本産科婦人科学会の周産期登録データベースが参考とのこと)

つまり、年間出生数を100万人とするなら、臍帯異常による胎児・乳児の死亡確率は0.05%ほどになります。

100万人×0.033×0.15=495人

一般の人はこの数字を見ると「じゃあ、臍帯異常なんて気にする必要ないじゃん。」と思うかもしれません。でも、妊婦にとっては、たった0.05%でもゼロではないので心配です。

臍帯異常の発見方法

方法1.胎動カウントを行う

通常、胎動カウントは産婦人科医の指導によって、妊娠28週以降から始めることが多いのですが、もし赤ちゃんの異常を早く発見したい気持ちが強ければ、妊娠20週ごろから始めてみましょう。

このころの赤ちゃんは、まだ胎内での生活リズムができていないため、胎動も不定期になりがちです。そのため、正確な胎動カウントを取ることは難しいのですが、トータルでどのような変化があるかを知るために行います。

方法2.胎動の状況を確認する

以下のような流れを感じる妊婦は、臍帯異常があるかもしれません。

・赤ちゃんの胎動が激しい、よく動き回っている

・一方向ではなくうねるような胎動をしている

・あるときから胎動が弱くなった、少なくなった

この流れは日々の胎動カウントを記録していればわかるはずです。胎動は臨月に向かって強くなっていくことが一般的です。

方法3.胎動の状況を医師に告げる

以前に比べて、「胎動が弱くなっている」「胎動の数が減っている」ということを胎動カウントシートとともに医師に伝えて、エコーなどの検査を行ってもらいましょう。

方法4.カラードプラ法を希望する

もし、何らかの違和感を感じた時期が妊娠28週間近であれば、カラードプラ法(カラードップラー法)を希望しても良いでしょう。

カラードプラ法とは、血流の速度や方向を二次元マッピングして、色を使って血流の状態を把握する検査方法のことです。

これによって臍帯の血流の状態がわかれば、「血流が弱くなっていることで臍帯異常があるかも?」と考えることができるようになります。詳しくは医師に確認してください。

方法5.帝王切開?経過観察?判断を仰ぐ

もしカラードプラ法によって血流の異常があり、臍帯異常の可能性があることを医師が認めた場合は、妊娠週数(妊娠28週以降)や胎児の心拍数、妊婦の健康状態によって帝王切開を行う可能性が出てきます。

もちろんその場合、医師は帝王切開をするか、経過観察をするかなどあらゆる可能性を妊婦に伝え、医師としての選択肢を勧めたうえで、妊婦に何らかの選択を迫る可能性があります。

臍帯異常の発見方法に関する注意点

もちろん、臍帯異常があること自体は良いことではありませんが、早期発見できるのであれば素晴らしいことだと思います。

臍帯下垂など発見しやすい臍帯異常もありますが、その他の臍帯異常はどのような方法でも予測の範囲を越えることはありません。

前述した通り、臍帯異常による胎児、乳児の死亡確率は0.05%ほどですが、臍帯異常自体は出産の25-30%ほどもあるため、妊婦があまり神経質になり過ぎてストレスが溜まると別の影響が懸念されます。

また、仮に妊娠28週前に臍帯の血流が弱っていることがわかったとしても、明らかに胎児に異常があると言えない限り、帝王切開はリスクが高くて行えないため経過観察をせざるを得ないかもしれません。

これは妊婦にとっては歯がゆい状況だと思います。とは言え、医師に命を預けている以上、しっかりと説明を聞いたうえで、ある程度の判断は受け入れなければいけないと認識しておきましょう。

信頼すべき医師との関係性が悪くなってしまうことも、出産に悪い影響を与えてしまいます。

今回お話した内容は、あくまでも臍帯異常の発見確率を上げる考え方の1つとして心にとどめておいてください。