指しゃぶりはいつまで?3歳以降の割合は?原因とやめさせる方法

指をしゃぶりながらママの手を握る子供

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子供の指しゃぶりはいつまで続く?

初めて赤ちゃんが指しゃぶりをするのは本能です。意識をせずに反射的に指をしゃぶります。ここで言う反射とは、授乳に必要な「口唇探索反射」「補足反射」「吸啜反射」などの哺乳反射のことです。

哺乳反射は成長によって消失し、少しずつ自分の意志でおっぱいを飲むようになるのですが、この時期に赤ちゃんが指をしゃぶるのはお腹が空いたから、ストレスを感じるから、眠くなったからなど生理的な理由のためです。

子供の指しゃぶりは1-2歳過ぎまでは生理的な要因として見られます。2-3歳の子供の指しゃぶりも不安や緊張を解消する心理的効果があるため、ママは無理に指しゃぶりをやめさせる必要はありません。

もし2-3歳まで指しゃぶりが続いたとしても、手を使った遊びが増え、運動や言葉でコミュニケーションを取れるようになると、指しゃぶりは自然になくなっていくものです。

ところが、集団生活を開始する3-4歳の指しゃぶりは少し話が違います。以下のグラフを見るとわかる通り、3歳からの指しゃぶりは生理的な要因・心理的な要因よりも癖の可能性が高いんです。

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出典|江原歯科: 指しゃぶりについて

年齢による指しゃぶりの原因
・1-2歳までの指しゃぶりは生理的要因
・2-3歳までの指しゃぶりは心理的要因
・3歳以降の指しゃぶりは癖

そこで今回は、3歳以降の子供が指しゃぶりを続けることで受ける悪い影響、指しゃぶりをやめさせる方法についてお話したいと思います。

子供の指しゃぶりの割合

日本小児歯科学会が平成14年に行った調査によって、子供の指しゃぶり頻度に関する以下のことがわかっています。

参考|おしゃぶりについての考え方|日本小児歯科学会

指しゃぶりの頻度

1歳2か月児|28.5%
1歳6か月児|28.9%
2歳0か月児|21.6%
3歳0か月児|20.9%

東京都のある区における1歳2か月児(393名)、1歳6か月児(557名)、2歳0か月児(472名)、3歳0か月児(695名)の指しゃぶりの割合を比較したところ、徐々に減ってはいるものの、指しゃぶりの割合はそれほど変わりませんでした。

また、山形県で3歳児健診を受けた子供の指しゃぶり頻度をちょうさしたところ、その割合は12.9-19.4%だったそうです。

つまり、2つの子供の指しゃぶり調査から、3歳の時点でも2割前後の子供に指しゃぶり行為が残っていることがわかります。

子供の指しゃぶりをやめさせる必要性

子供の指しゃぶりについて、小児科医、小児歯科医、臨床心理士はそれぞれ以下の見解を持っています。

小児科医の指しゃぶりの考え方

指しゃぶりは生理的な人間の行為であるから、子供の生活環境、心理的状態を重視して無理に止めさせないという意見が多い。とくに幼児期の指しゃぶりについては、不安や緊張を解消する効果を重視して、歯科医ほど口や歯への影響について心配していない。

小児科医は、子供の心の発達や環境面を考慮して、幼児期であれば指しゃぶりを無理にやめさせる必要性はないとしています。

小児歯科医の指しゃぶりの考え方

指しゃぶりは歯並びや噛み合わせへの影響とともに、開咬になると発音や嚥下、口元の突出、顎発育への影響も出てくる。不正咬合の進行を防止し、口腔機能を健全に発達させる観点からも、4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導した方がよいという意見が多い。4歳以下でも習慣化する危険がある児に対しては指導する必要がある。

小児歯科医は、歯並びや口腔機能の観点から4歳以降の指しゃぶりは矯正した方が良いとしており、4歳以下でも習慣化しない指導が必要としています。

臨床心理士の指しゃぶりの考え方

指しゃぶりは生理的なものとしながらも、4~5歳になっても持続する場合は、背景に親子関係の問題や、遊ぶ時間が少ない、あるいは退屈するなどの生活環境が影響しているので、子供の心理面から問題行動の一つとして対応する。

臨床心理士は、子供の心理面から4歳以降の指しゃぶりには子供の心理的・環境的な問題が影響している可能性があるとして、心理的・環境的な問題解決のために対応する必要があるとしています。

指しゃぶり傾向が強い子供への影響

前述した通り、生後2-3か月から1-2歳までの指しゃぶりは生理的な要因、2-3歳までは心理的な要因、3-4歳からは癖だと言われており、3歳ごろまでは無理やり指しゃぶりを治す必要はありません。

ただし、指しゃぶりによる以下の悪い影響が見える子供は、指しゃぶりをやめさせる矯正が必要になります。

影響1.指に傷や吸いダコができる

ずっと指をしゃぶっている子供は、指の吸いすぎで指に吸いダコや潰瘍ができる場合があります。また、稀に爪が変形したり、指の骨が変形するケースもあります。

影響2.歯並びやかみ合わせが悪くなる

指しゃぶりをしていると歯の噛みあわせが悪くなったり、上顎前突(出っ歯)になることがあります。

とくに、4-5歳になると乳歯の生え変わり時期に入るため、永久歯が生える際の歯並びに悪影響を与える可能性があります。永久歯への生え変わりが早い子は、4歳前後から乳歯がぐらつき始めます。

影響3.発音が悪くなる

指しゃぶりによって歯並びが悪くなると、歯の隙間から空気漏れが起こり、発音が悪くなる可能性があります。

子供の発音の未発達が口腔筋機能の異常で起こる場合は、指しゃぶりを継続する期間が長いほど自然治癒が難しくなります。

の影響4.虫歯ができやすくなる

指しゃぶりをしていると、口を開ける癖がついてしまいます。すると口の中が渇いて虫歯菌(ミュータンス菌など)が繁殖し、虫歯になりやすい口内環境になります。

影響5.心の病気になる

普段から強いストレスを感じている子供は、3-4歳以降でも指しゃぶりによって不安を解消している可能性があります。

そのため、この場合は指しゃぶりが悪い影響を与えるわけではないのですが、指しゃぶりを放置するのではなく、指しゃぶり以外の行為でストレスを解消できるように促さなければいけません。

子供の指しゃぶりをやめさせる方法・コツ

では、指しゃぶりによる悪影響がないために、3-4歳以降の子供にどうやって指しゃぶりをやめさせたら良いのでしょうか。

方法1.指しゃぶりを怒らない

子供の指しゃぶりをやめさせるために、指しゃぶりをしても怒ってはいけません。3-4歳以降の子供が行う指しゃぶりの多くは「癖」や「ストレス」です。

もし、ママが子供の指しゃぶりを強く怒ってしまうと、より強いストレスを与え、さらに指しゃぶりを激しくする恐れがあります。

方法2.子供と身体を動かす

子供がママといっしょに遊んでいるときは、指しゃぶりをあまりしないはずです。そのため、まずは子供とたくさん遊んであげましょう。

一番良いのは、ママが子供といっしょに外で運動をして身体を鍛え、ストレスを発散し、指しゃぶりをしなくなるように指から気をそらし続けることです。

方法3.手や口を使った遊び・お手伝いをさせる

もし、外に出られずお家にいる場合は、子供とお話をしたり、お手伝いをさせたり、いっしょに絵本を読むなど、室内でできるコミュニケーションをとります。

子供は手を使って遊んだり、お話をして口を動かしたり、ママと一緒にお手伝いをしていれば、指しゃぶりのことは忘れてしまうでしょう。

方法4.寝かしつけは子供の手を握る

4歳を過ぎても眠る前に自然に指をしゃぶる子がいます。指しゃぶりが入眠儀式なら、ママにとってはとても楽ちんなのですが……。

入眠儀式5か条
1.ママの身体に負担がない儀式
2.ママがイライラしない儀式
3.準備に時間がかからない儀式
4.場所が変わっても行える儀式
5.ママじゃなくてもすぐできる儀式

ただ、眠る前の指しゃぶりの癖はなかなか抜けません。そのため、ママは寝かしつけの際に子供の手を握ってお話しをしてあげるなど、眠りにつくまで子供の気持ちが指しゃぶりに向かわないようにしましょう。

方法5.とにかくコミュニケーションをとる

ストレスを感じて指しゃぶりをしている子供から、悩みや不安を聞き出すことは難しいことです。そのため、ママはできるだけ子供と自然にコミュニケーションを取れる環境を作りましょう。

3歳、4歳、5歳は赤ちゃんではありませんが、物事を十分に理解できる年齢でもありません。そのため、不安の解消を追求するよりも、常に子供とスキンシップを図ることで安心感を与えます。

方法6.子供に指しゃぶりを意識させる

誕生日や入園のタイミングで、子供に指しゃぶりをやめるように自覚させてみましょう。

「指しゃぶりは小さな子がすることだから、これからはもうしないようにしよう。◯◯はお兄ちゃんだもんね。」という具合に。

ただし、ストレスの原因が弟や妹だった場合は、「お兄ちゃんだから」はプレッシャーになる恐れもあります。赤ちゃん返りを起こして、余計に指しゃぶりの原因になるかも……。

どちらにしても、指しゃぶりをやめた方が良い理由を子供に説明して、何かのタイミングに合わせて、自分自身で「指しゃぶりはしない!」と子供が思えるように支えてあげましょう。

方法7.医師に相談する

すでに指に潰瘍ができている、歯並びに影響が出始めているなど、指しゃぶりが子供に悪影響を及ぼしていると考えられる場合は、すぐに医師に相談をしてください。

場合によっては、小児科医、小児歯科医、臨床心理士などと連携した対応が必要になることもあります。

指しゃぶりをやめるには時間がかかる

これまでずっと指しゃぶりを続けてきた子供が、明日からいきなり指しゃぶりをしなくなることはありません。

そのため、ママはトイレトレーニングと同じように、子供に指しゃぶりをやめさせるには時間がかかると認識して、長い目でつきあってあげましょう。

また、指しゃぶりをやめさせたいからと市販のおしゃぶりを検討するママもいますが、指からおしゃぶりに変わるだけなので意味はありません。

というか、おしゃぶりの使用は指しゃぶりよりも短い2歳-2歳半ごろまでとされているため、おしゃぶりを検討しても仕方がないです(^_^;)

指しゃぶりの衛生面が気になるママもいると思いますが、どちらにしても生活の中で雑菌を避けることはできないため、感染症の時期以外は気にする必要はないでしょう。普段と変わらず手洗いをしていれば問題ありません。

指しゃぶりは「ダメなこと」ではありませんが、指しゃぶりを長く続けて癖になると、子供には悪影響があります。

そのため、ママは指しゃぶりを怒らずに、子供の成長過程を楽しむつもりで、少しずつ指しゃぶりをやめさせる工夫をしてください。