今の育児で自然卒乳が推奨される理由、それでも断乳が必要な理由

投稿日:2017年3月4日 更新日:

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卒乳よりも断乳をしたい場合がある

「ようやく保育園が決まって職場復帰の目処もついたし、そろそろ自然に卒乳してほしいな……。」

以前、断乳と卒乳の違いについてお話しましたが、現在の育児方法ではママの都合で授乳をやめる「断乳(だんにゅう)」よりも、子供が自分の意思でおっぱいを飲まなくなる自然な「卒乳(そつにゅう)」が推奨されています。

ただ、断乳がうつ伏せ寝の推奨や抱き癖の誤解ように、「過去の育児方法」「間違った育児方法」として定着するかはまだわかりません。

なぜなら、家庭環境やママの体調・状況によっては、自然な卒乳を待つよりも断乳が必要になる場合があるからです。

では、そもそも、断乳よりも卒乳が推奨されるようになった理由はなんでしょうか。また、ママが断乳を必要とする理由とはどのようなことでしょうか。

今回は、断乳よりも卒乳が良いとされる理由、それでもママが断乳を必要とする理由についてお話したいと思います。

断乳が推奨されていた理由

昔の育児では、明らかに1歳で赤ちゃんの授乳をやめる断乳が推奨されていました。昔の育児の観点で、断乳が必要だとされていた理由は以下のものです。

断乳が推奨されていた理由
・1歳を過ぎて母乳を飲ませていると甘えん坊になる
・好奇心が育ちにくく、自立心が育たなくなる
・おっぱいに執着して、止めにくくなる
・虫歯になりやすくなる
・離乳食をたくさん食べるようになる
など

ただ、これらの理由に医学的な根拠はありません。「赤ちゃんを抱っこばかりすると、抱き癖がついて甘えん坊になるし、呼吸器が強くならないよ。」という抱っこの否定と同じようなものです。

卒乳が推奨されるようになった理由

断乳から卒乳を推奨するように変わったのは、以下の理由が考えられます。

卒乳が推奨される理由
・授乳行為が親子のスキンシップになる
・授乳によって子供のストレスが軽減する
・愛着形成の時期に効果的に信頼関係が築ける
・母乳を飲んでいると赤ちゃんの免疫効果が続く
など

親子のスキンシップは子供の脳と心の発達に良い影響を与えますが、授乳はわかり易く簡単に行えるスキンシップ行為です。

また、子供がママに愛情を求めるために行う愛着行動は、生後6か月から2歳ごろまで続き、ママは子供の愛着行動に応答することで、子供から信頼を得られる愛着関係が築けます。

ママと子供の愛着関係の形成はとても重要で、親子の愛着関係が不安定な場合、子供の心身の発達に悪影響を与える恐れもあります。

ママが卒乳より断乳を選ぶ理由

自然な卒乳が推奨される理由はわかりますが、ママは自身が置かれた環境によって仕方なく断乳を選ぶ場合もあります。そのため、断乳の必要性も考えなければいけません。

ママが職場復帰をするから

ママが職場復帰を控えていると、自然な卒乳を待つことが難しい場合があります。赤ちゃんを慣れさせるために、少しずつ断乳することを考えなければいけないでしょう。

2人目の子供を作りたいから

もし育休期間中に2人目の子供を作りたい場合、年齢を考えて早めに2人目に挑戦したいときは、母乳育児を継続したままでは生理が始まらない場合があり、断乳を選ぶ理由になります。

授乳をしていると「赤ちゃんはまだ小さい」と身体が認識して、卵巣刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌が遅れ、月経の再開も遅れます。場合によっては、年単位で月経が始まらないこともあるそうです。

ママの体力が続かないから

母乳の分泌が悪く搾乳に時間と体力を使っていたり、夜間授乳で体調を崩してしまうママもいます。ママが健康的な育児を続けるためには、断乳せざるを得ないかもしれません。

化膿性乳腺炎を起こしているから

子供の噛む力が強くなり、乳首の化膿による乳腺炎などを起こすと授乳はできません。乳腺炎を繰り返すママもいるため、その場合は断乳をする必要があります。

周囲から断乳の強要があるから

「子供は1歳までに断乳しなければいけない。」という昔の育児に固定観念を持った人から、断乳の圧力を受ける場合もあるでしょう。

もちろん、育児方針は家庭内で決めるべきですし、母乳を飲みたい子供の気持ちも汲むべきだとは思います。とは言え、どうしてもママが思い描く育児を貫けない家庭環境も存在します。

卒乳も断乳も環境に合わせて

たとえ、完全母乳育児が大切だと言われていても、断乳よりも自然な卒乳が大切だと言われていても、育児の「ベキ論」を重視してママが必要以上に無理をする必要はありません。

赤ちゃんが育つ家庭環境やママの体調によって、育児の方法が変わることは仕方がありません。そのため、断乳を選択しなければいけないママも多いと思います。

ただし、「もっと離乳食を食べさせたいから断乳する。」という意見は危険です。十分に母乳以外の水分補給ができなかったり、栄養摂取ができなければ、赤ちゃんは脱水症状や低血糖症などを起こす可能性もあります。

また、断乳より卒乳が推奨されるのは、親子のスキンシップを増やし、愛着関係を築くことや赤ちゃんのストレス軽減のためなので、断乳をするなら、これまで以上に愛情を注ぐという本質は忘れないようにしたいですね。

ちなみに、うちの息子と娘はわたしの職場復帰もあったため、どちらも1歳ごろに断乳をする必要がありました。

離乳食はしっかり食べていたため、どちらも2日目には断乳が完了して、すんなりおっぱいから離れることに成功しました。というわけで、次は基本的な断乳のやり方についてお話したいと思います。

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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