妊婦の虫歯・歯肉炎・歯痛・出血!妊娠中も歯医者で治療できる?

妊娠中でも歯医者に行ける?妊婦の虫歯・歯周病について

投稿日:2019年3月17日 更新日:

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妊娠中は虫歯・歯周病になりやすい!

妊娠中は注意すべきことがたくさんあります。体重管理や体調管理など良い妊娠生活を過ごすのために、普段からいろいろと調べることは多いはずです。

そんな忙しい中で、つい虫歯予防や歯周病予防などのお口のケアがおろそかになっていないでしょうか。

わたしも妊娠中の虫歯にはかなり悩まされました。妊娠前に虫歯の経験がなかったわたしは、軽い気持ちで妊婦歯科検診を受けに行きました。ところがあるわあるわ……10ヶ所以上の虫歯が見つかるという驚きの結果……。

歯科医師からは、「妊娠中は普段よりお口のトラブルが増えます。虫歯だけじゃないので注意してくださいね。」と教えてもらいましたが、もっと早く知りたかった……。

では、妊娠中に増えるお口のトラブルとはどのようなものでしょうか。また、妊娠中に歯の治療を行うことはできるのでしょうか。

今回は、妊娠中に起きやすいお口のトラブルとその原因、また不安な妊娠中の歯科治療についてお話したいと思います。

妊婦の虫歯・歯周病の割合

2017年8月にベビカムが実施した「妊娠中の歯科治療」についてのアンケート結果によると、約4割の人が妊娠中に虫歯や歯周病などを経験しているそうです。

妊娠してから虫歯や歯周病になった割合

妊娠中の歯科治療は不安?虫歯になる人は多いの?|ベビカム

しかも、同じくアンケート結果によると、妊婦歯科検診を受けている人の割合は66.7%のため、実際はそれ以上にお口のトラブルを抱えた人がいるkことが予想できます。

また、仮に虫歯や歯周病などのお口のトラブルがあったとしても、妊娠中に歯医者で治療することに不安を感じる人は47.4%もいます。

妊婦の虫歯や歯周病などお口のトラブルの種類

妊婦さんのための歯科検診!実は赤ちゃんの為でもあります。|EPARK歯科

妊娠中はなぜ歯周病になりやすいの?|Straumann PARTNERS

虫歯

お口のトラブルと聞いて、まず初めに思い浮かぶのが虫歯です。妊娠中はつわりのため、歯磨きがおろそかになることが多いですね。また、口内の病原微生物を殺菌したり、歯の再石灰化を促す唾液の分泌量が減ったり、唾液の性質も酸性に傾くため口内環境が悪化しがちです。

他にも食べつわりで間食が増えたり、逆流性食道炎の影響で口内が酸性になりやすいなどさまざまな要因により、妊娠中は普段の何倍も虫歯になるリスクが高くなります。

妊婦が虫歯や歯周病になりやすい原因
1.唾液の減少、粘り気
2.吐きつわり
3.食べづわり
4.逆流性食道炎

妊娠性歯肉炎

妊娠すると女性ホルモンが増加しますが、その影響で歯周病菌が活性化して、歯茎の腫れや出血などを起こす妊婦が増えます。この妊婦特有の歯茎の腫れや出血を「妊娠性歯肉炎」といいます。

女性ホルモンだけでなく、不十分なオーラルケアや不規則な食生活も妊娠性歯肉炎を悪化させる要因になります。

妊娠性エプーリス

妊娠中は、歯茎が赤く腫れ、痛みや出血などの症状を伴った「妊娠性エプーリス(妊娠性歯肉腫)」という良性の腫瘍ができることがあります。妊娠性エプーリスは、ホルモンバランスが変化することによって起こります。

妊娠性エプーリス

妊娠性エプーリス【歯科大辞典】

悪性のエプリースは切除する必要がありますが、妊娠性エプーリスは放っておいても出産後に自然に消えてしまうことが多いため、多くはは治療を要しません。

しかし、妊娠性エプーリスができると痛みや出血から歯磨きがおろそかになり、エプーリスの隙間に汚れが溜まりやすくなります。エプーリスが悪化して肥大すると切除が必要になるため、なるべく口内を清潔に保つよう心がけましょう。

妊娠性エプーリスとは?治療が要らないって本当?|医療情報メディア【medicommi】

妊娠性歯痛

妊娠性歯痛とは、主に妊娠初期-中期に起こる妊婦特有の歯痛のことで、プロゲステロン(黄体ホルモン)の副作用によって神経過敏になることが原因で起こります。

もし痛みが我慢ができないようであれば、早めに歯医者を受診してください。妊娠中でも飲める薬はあるため、妊娠していることを告げたうえで薬を処方してもらいましょう。

口臭

妊娠中に口臭がひどくなる人もいます。口臭は周囲の人にも影響するので、指摘される前に早めにケアしたいですね。妊婦の口臭の原因は主に以下が考えられます。対策としては、ガムを噛んで唾液量を増やしたり、水をこまめに飲んで口の中を常に潤すなどが良いでしょう。

唾液量の減少(ドライマウス)

妊娠中はホルモンバランスの変化やストレスなどにより唾液の分泌量が減り、ドライマウスになりやすい時期です。

口の中が乾くと細菌が繁殖して、口臭の原因になります。また、唾液には口中の食べかすや汚れを洗い流す作用もありますが、唾液量の減る妊娠中は汚れが残りやすく、口臭が強くなります。

歯周病

歯肉炎などの歯周病にかかると「メチルカプタン」という口臭の原因物質が分泌されます。この物質は野菜が腐ったような強い悪臭を発します。

舌苔(ぜったい)

舌苔とは、口の中からはがれ落ちた粘膜細胞や食べカスなどが舌の上に溜まり、口腔内の細菌が繁殖した苔のような汚れのことです。唾液が減り、口内の細菌が増えると舌苔の付着量が増えて口臭の原因になります。

歯の動揺

妊娠後期に歯がグラグラすることがあります。これは身体が出産準備に入ると、出産を容易にするプロゲステロンが大量に分泌されるためです。

プロゲステロンの作用で骨盤の靭帯がゆるみ、それに伴い身体の各部分でも靭帯がゆるむのですが、歯とあごの骨の間にも歯根膜という靭帯があり、歯根膜がゆるむと歯の動揺が起こります。

出産前の歯の動揺は、出産後には元の状態に戻るため心配はいりません。しかし、歯の動揺が妊娠に起因するのか、歯周病など別の原因によるのかは素人が判断できないため、歯がグラグラしていると感じたら検査を受けましょう。

妊婦の患者様へ|てらした歯科・小児歯科

妊娠中に可能な歯科治療

検査で異常が見つかった場合は、当然治療が必要です。歯周病の妊婦は健康な妊婦と比較して、早産・低体重児出産の割合が2.83倍、早産児の割合が2.27倍、低体重児出産の割合が4.03倍にもなります。

早産・低体重児出産に対する歯周病の危険率

歯周病と妊娠|NPO法人日本臨床歯周病学会

ただ、妊娠中に麻酔やレントゲンなどを行って赤ちゃんに影響がないか心配になる人もいると思います。妊娠中の歯科治療は問題ないのでしょうか。

虫歯治療

妊娠中でも虫歯の治療は可能です。削ったり、詰め物をすることで赤ちゃんに影響が出ることはありません。虫歯を放置して出産間際に痛む方がリスクがあるため、早めの治療を行いましょう。

麻酔

虫歯の状態によっては神経を抜いたり、抜歯をする必要があり、その際は麻酔が使われます。ただ、歯医者で行う麻酔は低濃度の局所麻酔なので、たとえ赤ちゃんに届いたとしても、通常の使用量で影響が出ることはありません。

しかし、胎盤などが形成される妊娠12週までは薬剤の影響をうけやすいため、麻酔が必要な治療はそれ以降に行われます。また、親知らずの抜歯は未妊娠でも負担が大きい治療なので、妊娠中は避けましょう。

妊娠中の歯科治療は、安全か? | 原田歯科医院

抗生剤、鎮痛剤

治療後に処方される抗生剤や鎮痛剤ですが、こちらも妊娠12週までは避けた方が安心です。また、抗生剤や鎮痛剤は妊娠中に使用できない種類もあるため注意が必要です。

妊娠中の抗生剤

抗生剤はセフェム系、ペニシリン系、マクロライド系、クリンダマイシンは安全と考えられています。アミノグリコシド系、メトロニダゾール、ST合剤、グリコペプチド系は使用に注意が必要です。また、テトラサイクリン系、ニューキノロン系は、妊娠中は禁忌とされています。

日本化学療法学会雑誌第65巻第1号

妊娠中の鎮痛剤

鎮痛剤で有名なボルタレン(ジクロフェナク)は死産の報告例があり、ロキソニン(ロキソプロフェン)もその可能性が高いことが報告されているため、妊娠中は禁忌とされています。

医療従事者のための医療安全対策マニュアル|日本医師会

薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 議事録(2014年11月14日)

比較的安全な鎮痛剤はカロナール(アセトアミノフェン)で、妊娠中は大抵この薬が処方されます。どちらにしても、妊娠中はなるべく市販薬を使わずに、医師に適切な薬を処方してもらいましょう。

レントゲン撮影

レントゲン撮影は放射線が使用されるので、赤ちゃんの被爆が心配になりますね。しかし撮影部分は口だけで、撮影の際は専用のエプロンを着用するなどの対策もとられるため、赤ちゃんに放射線が当たることはありません。

妊娠中のレントゲン撮影は、腹部に防護エプロンを着けて行うことから、胎児が被爆する心配はほとんどないとされています。
さらにデジタルレントゲンの場合、フィルムを使うレントゲンに比べ放射線量が約10分の1程度なので、より危険性が低くなります。

妊娠中でも歯医者さんに行っていいの?妊婦の虫歯治療とその方法|EPARK歯科

妊婦の歯科治療に適した時期は妊娠中期

歯医者で虫歯や歯周病の治療を行うのは、安定期に入る妊娠中期(妊娠16-27週頃)がおすすめです。

妊娠初期は体調が変わりやすく、つわりで気分が悪くなることも多いはずです。また、妊娠初期は麻酔や鎮痛剤などを避けた方が良いため、赤ちゃんに影響の出にくい妊娠中期に入ってから本格的な治療を始めましょう。

妊娠後期の歯科治療を避ける理由

前述した通り、妊娠中に虫歯や歯周病などがあったとしても、歯医者に行くことに不安を感じる人は半数近くもいます。そのため、「もう少しあとにしようかな……。」「出産が終わってからでもいいよね……。」などと考える人もいるでしょう。

ただ、治療の開始時期が遅れて妊娠後期に入ると、お腹が大きくなり仰向けが苦しくなります。また、出産前の虫歯や歯周病は、早産などの原因になる可能性があります。そのため、ためらわずに治療してください。

ちなみに、わたしの場合は虫歯の数があまりにも多かったため、治療の時間も長くなり、妊娠後期にかかってしまいました。

ただでさえ、大きなお腹で長時間診察台に横になるのは辛いのに、緊張が伝わるのか治療中も元気にお腹で暴れるうちの子……。治療の痛みとお腹を蹴る痛みに耐えながら、「早く終わって!」とひたすら祈っていたことを覚えています。

妊婦にとって早期のデンタルケアはとても大切です。安全に治療を行うため、安全に出産をするため、早めに歯科に行き、適切な時期に治療を受けるようにしましょう。

子育ては科学的に学ぶ時代

子育ては日々変化しています。今日OKな子育てが、明日はNGになるかもしれません。

「なんで泣き止んでくれないの?」「わたしの言うこと聞いてよ!」「もっとしっかり食べてほしいのに……。」こんな悩みを解決する子育てはできてますか?

今もっとも正しい方法は、脳科学や心理学的を使った子育てです。赤ちゃんや子供の心を理解できれば、子育てがもっと楽しくなります。

まーさ
わたしも保育士として、年10回は発達心理学、栄養学、衛生管理学などの研修を受けます。

保育士が心理学を学ぶのは当たり前。幼児教育に力を入れる園ほど研修は多いです。子供の気持ちを知りたいママは、以下から資料を取り寄せてみてください。

子供の気持ちを理解できるようになって、乳幼児教育アドバイザーという第二の人生を始めてもいいですね。

昔からの子育てには正しい方法もありますが、ママが辛いだけの方法もあります。「うちの子かわいい!」がずっと続くよう、楽しい子育てをしてください。

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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