赤ちゃんが泣き止む・喜ぶ理由は?泣き止み音楽の効果の根拠

泣き止む動画の根拠

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泣き止み動画・音楽はなぜ効果があるのか

ママにとって、赤ちゃんを泣きやませることは、初期の育児の中でとても比重が高い項目です。もし、赤ちゃんを簡単に泣き止ませることができれば、育児の労力が半分になるようなものです。

赤ちゃんとの色々なスキンシップ方法を試したり、たくさんのおもちゃを使ってあやしたり、歌を歌ったり、泣き止むと噂のアプリを使ったり……。ところで、もう泣き止み動画・泣き止み音楽は試しましたか?

「泣き止み動画や泣き止み音楽は試したいんだけど、たくさんあってどれを選んで良いかわからない……。」

たしかに、どのような泣き止ませ方も、赤ちゃんによって効果が変わるため、使ってみなければ本当に泣き止んでくれるかはわかりません。

そこで以前、泣き止み動画・音楽を選びやすくできればと思い、赤ちゃんが泣き止む効果があると紹介されているYoutube動画の中から当時の再生回数トップ10を紹介しました。

なぜこれらの泣き止み動画・泣き止み音楽には、赤ちゃんを泣き止ませる効果があると言われているのでしょうか。その理由がわかれば、自分の子供に合った効果が高い泣き止み動画・音楽を発見できるかもしれません。

Youtubeの泣き止み動画の中に、再生回数12,713,773回(2016年5月初め時点)の「ふかふかかふかのうた」という動画があります。どうやらこの動画が、赤ちゃんが泣き止む理由を追及する鍵になるようです。

今回は、赤ちゃんが泣き止む動画・音楽の選び方と、これらの動画・音楽で赤ちゃんに泣き止み効果がある科学的な根拠についてお話したいと思います。

赤ちゃんが泣き止む動画「ふかふかかふかのうた」

ふかふかかふかのうたは、ロッテ商品「カフカ」というミルク味のキャンディーのプロモーション動画です。

このプロモーション動画の面白いところは、「作ってみたら結果的に赤ちゃんが泣き止む動画だった」というわけではなく、初めから赤ちゃんを泣き止ませるために作ったプロモーション動画だということです。

ロッテは、「ふかふかかふかのうた」を科学的な根拠にもとづいて作成し、その後0-3歳の赤ちゃんに泣き止み調査を実施したところ、一時的な泣き止みも含めて96.2%の子が泣き止んだという実績を持っています。

※調査対象が52人なのでサンプルが少ない気はしますが……(^_^;)

では、「ふかふかかふかのうた」が赤ちゃんを泣き止ませる科学的な根拠とは、どのような根拠でしょう。カフカの動画を監修した日本音響研究所の鈴木松美音響博士が、以下のように説明してくれています。

赤ちゃんが泣き止む科学的な根拠は定位反射(ていいはんしゃ)

定位反射とは、外部から何らかの新しい刺激があると、その方向に注意を向けてしまう反応のことです。

とくに、赤ちゃんや小さな子供は生まれて間もないため、起こること全てが「新奇刺激(しんきしげき|物珍しい刺激)」です。新奇刺激が起こると、その刺激に慣れるまでは注意を惹かれ続けます。

この定位反射があるため、赤ちゃんは新しい刺激に興味を持ち、刺激に注意が向きます。脳は意識して2つのことを同時にできないため、注意が向くと自然に泣き止んでしまいます。

定位反射は、言葉は同じですが以下の原始反射の定位反射(踏み出し反射)とは違います。

定位反射(foot placement reflex)とは、新生児の足の甲やすねを机の端など段差があるところに擦ると、膝を曲げてまたいで机に足をつこうとする反射行動のことです。

定位反射は「踏み出し反射」「台またぎ反射」「台乗せ反射」「定位反応」とも言い、転びそうなときなどに足を踏み出して、おっとっとという防衛反応のために起こります。

では、泣き止み動画・泣き止み音楽が定位反射を起こす要素、つまり赤ちゃんの興味を惹く要素とは何でしょうか。

定位反射が起きる要素

要素1.色々な効果音がある

ふかふかかふかのうたは、冒頭からポンポンという音、鳥のさえずり、笑い声、キラキラ音など、ざっと数えただけで2分の動画の中に60種類以上の効果音が確認できました。

たしかに、これだけ多くの効果音があると、赤ちゃんは多くの刺激によって飽きにくいかもしれません。大人が聞いても、とても可愛らしく感じる音ばかりです。

もちろん、赤ちゃんだけでなく、3歳ぐらいの子供も新しい言葉や新しい音に対して過剰に反応します。気に入った歌はエンドレスで聞くこともあります。

要素2.高い周波数の音を使う

赤ちゃんが聞こえる音の周波数は大人と違います。赤ちゃんが興味を持ちやすいのは5-7kHz(5000-7000ヘルツ)ほどの高い周波数で、ふかふかかふかのうたもその高い周波数を意識して、音楽の中に効果音を入れているそうです。

たしかに、動画を注意して見ると、バックに高めの音、高い効果音がちらほら入っていることに気付きます。きっと、モスキート音のように大人が聞こえない周波数の音も含まれているのだと思います。

このような高い周波数の音は、閉めきった空間で聞こえやすいため、赤ちゃんの泣き止み効果も閉め切った空間の方が効果が高まります。

要素3.音楽の転調がある

ふかふかかふかのうたは、短い曲の中にも転調がいくつか含まれています。

転調とは曲中でテンポが変わることを言い、その方法はいくつもあります。転調の具体的なロジックは以下を参考にしてもらうとして、この曲はスローなテンポが突然アップテンポに変わるというわかりやすいものですね。

参考|ボカロオリジナル曲 作曲に効果的な 7つの転調 | 76bit Cafe

泣き止み動画と寝かしつけ動画は根拠が違う

このように定位反射を意識して動画や音楽を探せば、子供が泣き止みやすい動画が見つかるはずです。もう一度赤ちゃんが泣き止みやすい要素をまとめると、

赤ちゃんが泣き止む要素
・色々な効果音
・高い周波数の音
・音楽の転調

この3つの要素が動画・音楽に含まれていれば、赤ちゃんは定位反射を起こしやすく、音に興味を惹かれることで、泣くことを忘てしまうはずです(……はずです)。

泣き止み動画・泣き止み音楽に対する注意点ですが、基本的に赤ちゃんが泣き止む音楽と赤ちゃんを寝かしつける音楽は別ものです。

なぜなら、赤ちゃんが泣き止む音楽は「新奇刺激」の要素が必要ですが、赤ちゃんを寝かしつける音楽は「馴化(じゅんか)」の要素が必要だからです。

馴化とは、電車に乗っているとき、リビングで面白くないテレビを見ているときなど、脳を刺激しない(興味がない)日常の音が繰り返し流れていることで、慣れによって脳が刺激を受けなくなる状態を言います。

人は馴化が起こると、リラックスして眠くなります。そのため、泣き止み動画と寝かしつけ動画を同じだと勘違いすると、寝かしつけたいときに赤ちゃんが喜んで覚醒してしまうかもしれません。

ママ「が新奇刺激」と「順化」をうまく使いわけることで、赤ちゃんの泣き止ませと寝かしつけをコントロールできれば最高ですよね。

赤ちゃんが泣き止む動画・音楽を見つける方法

ちなみに、以下で紹介している「タケモトピアノ」「ムーニーちゃんのおまじない」「はらぺこあおむし」なども、「ふかふかかふかのうた」と同じように、色々な効果音、高い周波数の音、音楽の転調という定位反射を促す要素を持った動画です。

ただし、以前もお話しましたが、どの泣き止み動画・泣き止み音楽にも共通する注意点として、「赤ちゃんの体調が悪い」「お腹が空いている」「おむつが汚れている」などの生理的な原因がある場合は効果が薄れます。

世の中には、赤ちゃんが泣き止む動画や音楽はたくさんありますが、それが自分の子供に効果的かどうかは、その子の性格やその時の感情、環境、体調次第です。

根気良く探して……というとママのストレスになるので、いっしょに色々な動画や音楽を楽しむ感覚で、赤ちゃん・子供が喜ぶ動画、泣き止む音楽を探してみてください。