つわりの吐き気を楽にする栄養素、症状を和らげる食べ物は

投稿日:2018年12月6日 更新日:

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辛いつわりは耐えるしかない?

妊娠から出産までの約10か月には、大変なことがたくさんあります。その中でもっとも印象に残っているのが「つわり」だという人は意外と多いはずです。

わたしも妊娠初期は、つわりに悩まされ、吐き気を和らげることばかり考えて過ごしました。何も食べられない時期もあり、妊娠初期には3㎏痩せてしまいました(まぁその反動はあったわけですが……)。

つわりとは、一般的に妊娠5-6週前後に始まり、妊娠14-17週前後に消失する嘔吐、吐き気、食欲不振、食べ物の好みの変化などを伴う一連の消化器症状のことです。

つわり中は、食べ物を口にするのもつらく、食欲不振になり、体力も奪われます。つわりが妊娠症状だと認識している人は、「単なる妊娠症状だし耐えるしかない……。」と思っているかもしれません。

でもそれは間違いで、つわりの吐き気を抑えられる食べ物もあるんです。では、一体に何を食べれば吐き気を抑えることができるのでしょうか。

今回は、つわりの吐き気を楽にする栄養素、症状を和らげる可能性がある食べ物についてお話したいと思います。

つわりで吐き気や食欲不振になる理由

つわりが起こる主な原因は、大きく以下の6つが考えられますが、その人に起こっているつわりの原因は明らかにはなりません。

つわりが起こる主な原因
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)
甲状腺ホルモン
プロゲステロン(黄体ホルモン)
エストロゲン(卵胞ホルモン)
子宮・胎盤形成による低血糖
精神・心理学的因子

とくに女性ホルモンの変化は、心身に大きな影響を与えます。これらが嘔吐神経を刺激することで生じる中枢性嘔吐と、交感神経などを介して嘔吐神経が刺激される反射性嘔吐を引き起こしています。

妊娠悪阻にまつわる諸問題|日産婦誌50巻6号|日本産科婦人科学会

これらつわりの原因の中で、エストロゲンや低血糖によって起こる吐き気は、食べ物によって抑えられる可能性があります。

つわりを軽減する栄養素

つわりの吐き気を軽減するためには、何を食べれば良いのでしょうか。まずは、つわり症状を軽減する栄養素について知っておきましょう。

水溶性ビタミン B,C が減少し,糖質を中心とした輸液はビタミン B1の消費を増大するのでビタミン B1の投与(10~100mg日)を行う(Wernicke 脳症*の発症防止).ビタミン B6は悪心,嘔吐を緩和するといわれ,これの補給(5~60mg)も有効である.頻回の嘔吐の場合,ビタミンB1,ビタミンKの補充も必要である.

6.異常妊娠|産婦誌59巻11号|日本産科婦人科学会

つわりが悪化することで必要になる栄養素はたくさんありますが、吐き気を抑えるために有効な栄養素はビタミンB6です。ビタミンB6は、エストロゲンの代謝をサポートします。

ピリドキシン(ビタミンB6)は吐き気を軽くする治療法としても用いられており、日本産科婦人科学会(JSOG)では推奨レベルC、米国産科婦人科学会(ACOG)では推奨レベルAの治療法に設定されています。

産婦人科診療ガイドライン 産科編|日本産科婦人科学会

ビタミンB1とビタミンKは嘔吐によって不足するため必要な栄養素、とくにビタミンB1はウェルニッケ脳症(神経系疾患)を防ぐために必要です。また、タンパク質が不足すると吐き気が増すため、こちらも補充が必要な栄養素です。

ビタミン類は大切な栄養素ですが、脂溶性ビタミンを過剰摂取すると、より吐き気が増すことがあるため注意が必要です(ビタミンB1・B2・B6・B12、ビタミンCなどが水に溶ける水溶性ビタミン、ビタミンA・D・E・Kは油に溶ける脂溶性ビタミン)。

つわりを和らげる食べ物

つわりを和らげる栄養素として、ビタミンB6、タンパク質、そしてウェルニッケ脳症を防ぐためにビタミンB1が必要なことがわかりました。ビタミンKは嘔吐によって失われる栄養素ですが、直接吐き気とは関係がないため省きます。

以下は、文部科学省の食品成分データベースを元にした、100gあたりのビタミンB6、B1、タンパク質を多く含む食べ物です。

ビタミンB6を多く含む食べ物

順位食品名mg/100g
1野菜類/とうがらし/果実、乾3.81
2穀類/こめ/[その他]/米ぬか3.27
3調味料及び香辛料類/にんにく/ガーリックパウダー/食塩無添加2.32
3調味料及び香辛料類/にんにく/ガーリックパウダー/食塩添加2.32
5野菜類/(にんにく類)/にんにく/りん茎、油いため1.8
6調味料及び香辛料類/バジル/粉1.75
7野菜類/(にんにく類)/にんにく/りん茎、生1.53
8調味料及び香辛料類/パセリ/乾1.47
9調味料及び香辛料類/酵母/パン酵母、乾燥1.28
10穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが1.24

この中で摂取しやすいのは、米ぬかが付いた玄米、にんにく類ですね。それ以外ではピスタチオ(1.22mg)、こんにゃく(1.20mg)、かぶの漬物(1.10mg)、バナナ(1.04mg)、ミナミマグロ(1.00mg)もビタミンB6を摂取しやすい食べ物です。

ビタミンB1を多く含む食べ物

順位食品名g/100g
1調味料及び香辛料類/酵母/パン酵母、乾燥8.81
2穀類/こめ/[その他]/米ぬか3.12
3調味料及び香辛料類/<その他>/酵母/パン酵母、圧搾2.21
4肉類/ぶた/[大型種肉]/ヒレ、赤肉、焼き2.09
5穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが1.82
6種実類/ひまわり/フライ、味付け1.72
7種実類/けし/乾1.61
8穀類/こむぎ/[即席めん類]/即席中華めん/油揚げ味付け1.46
9肉類/ぶた/[大型種肉]/ヒレ/赤肉、生1.32
10種実類/ごま/むき1.25

この中で摂取しやすいのは、豚肉や穀物ですね。それ以外では舞茸などのきのこ類(1.24mg)、ごま(1.25mg)、大豆(0.88mg)・落花生(0.85mg)などの豆類もビタミンB1を摂取しやすい食べ物です。

タンパク質を多く含む食べ物

順位食品名mg/100g
1肉類/<畜肉類>/ぶた/[その他]/ゼラチン87.6
2卵類/鶏卵/卵白/乾燥卵白86.5
3乳類/(その他)/カゼイン86.2
4魚介類/(さめ類)/ふかひれ83.9
5魚介類/<魚類>/とびうお/煮干し80
6豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく/塩分調整タイプ79.1
6豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく/塩分無調整タイプ79.1
8魚介類/(かつお類)/加工品/かつお節77.1
9魚介類/(かつお類)/加工品/削り節75.7
10魚介類/(いわし類)/たたみいわし75.1

この中で摂取しやすいのは、豚肉、卵白、牛乳、煮干し、大豆などです。それ以外では豆腐(50.5g)、ナチュラルチーズ(44.0g)、鶏肉皮なし(38.8g)などがあります。

まずはビタミンB6を意識して摂取するために、バナナを毎日食べるなどが良いですね。また、主食を玄米に変えると、タンパク質も補えます。添え物にかぶの漬物、こんにゃくが入った煮物などが良いでしょう。また、ビタミンB1を摂取するために、豚肉やきのこは鍋にして食べると手間なく簡単です。

妊娠中はカロリーの摂り過ぎにも注意は必要ですが、うまく調理してビタミンB1・B6、タンパク質をを摂取できるように工夫しましょう。

つわりでも食べやすい食べ物

栄養素とは関係なく、薄味で匂いがなく喉越しがよいものは、つわり中でも食べやすいですね。わたしは、冬でも毎日のようにコタツでそうめんを食べていました。

妊娠中は母子ともに栄養が必要ですが、そうめんは炭水化物、脂質、タンパク質、食物繊維、ミネラル類で構成されていて、ビタミン類は摂れません。しかし、そもそもつわりがひどく何も食べられない場合は、少しでも食べられそうなものを考えておきましょう。

そうめんの他には、豆腐やかまぼこ、一口タイプのゼリー、さっぱりしたトマトが良いでしょう。レモンやグレープフルーツなどは酸味があるので妊婦は食べやすく、ビタミン類も豊富です。ジュースにして飲んでも良いですね。

つわりには低血糖が原因になる「食べつわり」という種類があり、空腹で低血糖になると胃痛や胸焼けがして、吐き気が襲ってくる症状もあります。

ただ、食べつわりの症状が重く、吐き気で何も食べられない場合は、ブドウ糖を多く含む飲料水(スポーツドリンクや炭酸抜きの炭酸飲料、ビタミン飲料など)を飲んで低血糖症状を軽減するようにしましょう。

ビタミンB1・B6、タンパク質過剰摂取の弊害は

つわりに効果的な栄養素としてビタミンB1・B6、ビタミンKを紹介しましたが、これらの栄養素は過剰摂取しても身体に影響はないのでしょうか。

ビタミンB1過剰摂取の影響

ビタミンB1は水溶性ビタミンのため、基本的に過剰摂取による影響はありません。ただし、非経口的摂取(点滴や直腸注入など)の場合、まれに過敏症を起こすという報告があるようです。

ビタミンB1解説|「健康食品」の安全性・有効性情報

ビタミンB6過剰摂取の影響

ビタミンB6も水溶性ビタミンのため、基本的に過剰摂取による影響はありません。ただし、てんかん治療薬や喘息・肺疾患治療薬など、服用している薬との相互作用で働きを阻害する恐れはあります。

ビタミンB6 | 海外の情報 | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業

タンパク質剰摂取の影響

タンパク質には、過剰摂取による影響はありません。ただし、タンパク質といっしょに糖分を摂りすぎると余計な脂肪になり、高血圧の原因になるため注意が必要です。

1-2 たんぱく質|厚生労働省

つわりの治療法もある

つわりの重度は妊婦によって違うため、なかなか他の人にはわかってもらえないつらさがあります。もしかしたら、わたしのように何も食べられない時期が続いて、体力的にも精神的にも参ってしまうかもしれません。

ただ、つわりには医師によるちゃんとした治療法もあります。そのため、まずは医師に相談をして、つわりの時期を乗り切るようにしましょう。

つわりの治療法:推奨A
1.少量頻回の食餌摂取と水分補給を促す。
2.脱水に対して充分な輸液を行う。
3.輸液にはthiamine(塩酸チアミン;ビタミンB1 )を添加してWernicke脳症を予防する。

つわりの治療法:推奨C
4.抗ヒスタミン薬やpyridoxine(ビタミンB6 )などの薬物療法を考慮する。
5.深部静脈血栓の発症に注意する。

産婦人科診療ガイドライン 産科編|日本産科婦人科学会

つわりを体験する妊婦が80%に対して、妊娠悪阻に発展する妊婦は3%ほどです。そのため、一時期食べられないことはあるかもしれませんが、必要以上に悩む必要はなく、つわりが治まってから十分な栄養を摂るようにしてください。

また、何も食べずに胃を小さくしてしまわないよう、できるだけ食べられるものを探してみましょう。終わらないつわりはありません。今はつらいですが、お腹の中の赤ちゃんと一緒に乗り越えてください。

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まーさ
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まーさ
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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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