予防接種の生ワクチンと不活化ワクチンの効果やリスクの違い

投稿日:2019年4月29日 更新日:

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ワクチンの種類

ワクチンとは予防接種で身体に取り入れる細菌やウイルスなどの病原体のこと、予防接種とはワクチンを身体に取り入れて病気の抗体をあらかじめ作っておく行為のことです。

そのため、予防接種とワクチン接種は同じ意味を表します。

そんな病気の抗体を作るためのワクチンには、「生ワクチン」「不活化ワクチン」「トキソイド」などがあります。

現在、子供の予防接種で使われるワクチンは、生ワクチンと不活化ワクチンが主で、それぞれ特徴があります。

ワクチン接種の間隔や副反応の症状、出現する期間にも違いがあるため、あらかじめ知っておくと、赤ちゃんや子供に副反応が現れたときに落ち着いて対処できるはずです。

そこで今回は、生ワクチンと不活化ワクチンの違いについてお話しします。

生ワクチンとは

生ワクチンの特徴

生ワクチンとは、生きているウイルスや細菌の毒性を弱めて、病原性をなくしたものを原料に作られたワクチンのことです。

病原体のウイルスや細菌を体内に取り入れて抗体を作りやすくすることで、高い免疫力が得られます。ただし、予防接種を受けてから免疫獲得までに1か月程かかります。

生ワクチンと不活化ワクチン l ワクチン.net(ワクチンネット)

生ワクチンは、感染症に対する強い抗体が得られますが、1回の予防接種では抗体が作られなかったり、時間が経つと獲得した免疫力が弱まることもあるため、複数回の接種が必要な場合もあります。

麻しん Q&A|感染症情報センター

主な生ワクチンの種類

主な生ワクチンは、ロタウイルスワクチン(生後2か月)、BCGワクチン(生後5-8か月)、麻疹風疹混合ワクチン(生後12か月から)、水痘ワクチン(生後12-13か月)、おたふくかぜワクチン(生後生後12-15か月から)などです。

生ワクチン接種の間隔

種類の違う生ワクチンの場合、予防接種後4週(中27日)以上の間隔をあけます。同じ種類の生ワクチンの場合は、それぞれ予防接種の間隔に違いがあります。

細菌やウイルスなどの病原体同士の影響、また副反応が起こる時期を避けるためにも、決められた予防接種の間隔を守ることが大切です。

「同時接種・接種間隔」について 厚生労働省

不活化ワクチンとは

不活化ワクチンの特徴

不活化ワクチンとは、ウイルスや細菌の毒性を完全に無くし、体内で抗体を作るために必要な成分だけを製剤として取り出したワクチンのことです。

生ワクチンと違って毒性が無いため、予防接種でその病気にかかる心配はありませんが、1回の接種では必要な抗体が獲得できません。そのため、ワクチンごとに決められた回数を接種しなければなりません。

主な不活化ワクチンの種類

主な不活化ワクチンは、ヒブワクチン(生後2か月から)、B型肝炎ワクチン(生後2か月から)、小児用肺炎球菌ワクチン(生後3か月から)、四種混合ワクチン(生後3か月から)、日本脳炎ワクチン(生後6か月から)、インフルエンザワクチン(生後6か月以降の秋から)、A型肝炎ワクチン(1歳以降)などがあります。

不活化ワクチン接種の間隔

不活化ワクチンは、予防接種後1週間(中6日)以上の間隔をあけます。1週間経てば不活化ワクチンによる反応はほぼみられません。

こちらも副反応が起こる時期を避けるためにも、決められた予防接種の間隔を守ることが大切です。

「同時接種・接種間隔」について 厚生労働省

生ワクチンと不活化ワクチンの危険性は?

生ワクチン・不活化ワクチンともに、予防接種後に副反応が起こる可能性があります。副反応は数日で治まることがほとんどですが、まれに重篤な副反応が現れる場合もあります。

副反応に関しては、生ワクチンは3週間、不活化ワクチンは24時間ほど、症状に注意して子供の様子を観察しましょう。

生ワクチンのリスク例

ロタウイルスワクチンによる腸重積

たとえば、ロタウイルスワクチンの副反応として「腸重積(ちょうじゅうせき)」があります。

腸重積とは、腸管同士が重なって一部の腸管に入り込むことで腸閉塞を起こす病気です。腸重積になると、血流が途絶えて、腸管が壊死してしまうこともあります。

腸重積は生後6か月以降の発症確率が高いため、ロタウイルスワクチンを摂取する場合は、安全のために生後6か月までが推奨されています。

ワクチン|さいとう小児科内科クリニック

ロタウイルスワクチンと腸重積|国立感染症研究所.感染症疫学センター主任研究官.神谷元

ポリオによる小児麻痺

また、生ワクチンは抗体獲得できるギリギリに毒性が抑えられていますが、稀に接種した病原体によって感染症にかかる場合があります。

たとえば、以前日本でも定期接種として使われていた経口タイプのポリオの生ワクチンは、数十万-数百万回に1回の割合で、小児まひを発症する可能性がありました。そのため、2012年9月からは不活化ポリオワクチンに切り替わっています。

ポリオワクチン- Know VPD!

不活化ワクチンのリスク例

不活化ワクチンは、重篤な症状に陥る副反応はありません。

たとえば麻疹ワクチンでは、副反応として発熱や発疹など麻疹の症状が現れる場合があります。これは、はしかや風しんにかかったわけではありませんし、他人に感染する心配もありません。

MRワクチン | つだ小児科クリニック

どちらにしろ、ワクチン接種後は、数週間ほどは何らかの副反応が出る恐れがあります。普段の様子と比べて違和感や不安なことがあればかかりつけの小児科医に相談してみましょう。

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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