乳児用液体ミルク

液体ミルクって何がいいの?価格や使い方、粉ミルクとの違い

投稿日:2019年4月12日 更新日:

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粉ミルク、キューブミルクに次ぐ第3の人工ミルク

近ごろ話題になった、「液体ミルク」を知っていますか。ミルクと言っても牛乳のことではありません。赤ちゃんが飲むための人工ミルクのことです。

2019年3月11日、日本で初めてグリコの乳児用液体ミルク「アイクレオ 赤ちゃんミルク」が販売されました。これまで販売が許可されていなかった液体ミルクが販売されたことは、育児世帯にとって大きな意義があります。

周知の通り、離乳食が始まる前の赤ちゃんは、母乳かミルクしか飲むことができません。そして、世の中には「母乳で赤ちゃんを育てたい!」という人が大勢います。

ただ、母乳が出ないママもいます。双子や年子を育てていると、母乳が足りない場合があります。働いていて、母乳をあげられないママもいます。未熟児で産まれ、まだ哺乳機能が働いていない赤ちゃんもいます。

そのため、人工ミルクは必須なのですが、日本ではこれまで人工ミルクと言うと、粉ミルクやキューブミルクでした。そこにようやく、液体ミルクが加わったわけです。

厚生労働省において「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号)」及び「食品、添加物等の規格基準(昭和34 年厚生省告示第370 号)」が、消費者庁において「健康増進法施行令第3条第2号の規定に基づき内閣総理大臣が定める区分、項目及び額(平成25年9月18日消費者庁告示第6号)」及び「特別用途食品の表示許可等について(平成29年3月31日消食表第188号)」が改正・施行され、事業者がこれらの基準に適合した乳児用液体ミルクを国内で製造・販売することが可能となりました。

乳児用液体ミルクの普及に向けた取組 | 内閣府男女共同参画局

乳児用液体ミルクとは

乳児用液体ミルクとは、赤ちゃんが飲むための人工乳を液体状にして紙パックやステンレス容器などに密封したもので、常温で長期間の保存が可能な人口ミルクのことです。単純に、液体ミルクとも呼ばれます。

液体ミルクは、乳児の発育に必要な栄養条件を満たすよう製造されているもので、国で許可したものには消費者庁許可区分の特別用途食品マークが表示されています。

液体ミルクの使い方は?

液体ミルクの使い方はとても簡単です。賞味期限を確認のうえ、容器(パックや缶)をよく振って、哺乳瓶に移してから授乳を開始するだけです。

液体ミルクと粉ミルクとの違い

液体ミルクと粉ミルクは、味や成分に大きな違いはありません。ただし、メーカー毎に味や成分が異なる場合があります。

液体ミルクの成分

エネルギーは、液体ミルク100mL当たり60-70kcalほどです。

成分100kcal当たりの組成
たんぱく質1.8-3.0g
脂質4.4-6.0g
炭水化物9.0-14.0g
ナイアシン※1300-1500μg
パントテン酸400-2000mg
ビタミンA※260-180μg
ビタミンB160-300μg
ビタミンB280-500μg
ビタミンB635-175μg
ビタミンB120.1-1.5μg
ビタミンC10-70mg
ビタミンD1.0-2.5μg
ビタミンE0.5-5.0mg
葉酸10-50μg
ビオチン1.5-10μg
イノシトール4-40mg
亜鉛0.5-1.5mg
塩素50-160mg
カリウム60-180mg
カルシウム50-140mg
0.45mg以上
35-120μg
セレン1-5.5μg
ナトリウム20-60mg
マグネシウム5-15mg
リン25-100mg
α-リノレン酸0.05g以上
リノール酸0.3-1.4g
Ca/P1-2
リノール酸/α-リノレン酸5-15

※1.ニコチン酸及びニコチンアミドの合計量
※2.レチノール量

液体ミルクのメリット

乳児用液体ミルクの普及に向けた取組 | 内閣府男女共同参画局

育児の時間が短縮できる

粉ミルクは、沸騰させたお湯を70℃まで冷まして調乳し、さらに人肌まで温度を下げてから授乳するという授乳準備が必要でした。液体ミルクを使えば、この15-20分程の時間を短縮できます。

粉ミルクからの感染を防げる

粉ミルクには、乳児に感染しやすい「サカザキ菌」や「サルモネラ菌」が潜んでいる可能性があり、感染すると重篤な症状を起こす場合もあります。また、調乳過程で細菌が混入する可能性もあります。

サカザキ菌
1歳未満の乳児が感染すると、数日間の潜伏期間を経て発熱、食欲不振、発作等を起こし、髄膜炎を合併する恐れがある。乳児の致死率は10-80%。

サルモネラ菌
乳幼児が感染すると、6-72時間の潜伏期間を経て、吐き気、腹痛、38℃前後の発熱、下痢などを起こし、重症の場合は致死率が0.2-0.5%ほどになる。

液体ミルクであれば、感染を気にせずに使えるため精神的に楽になります(哺乳瓶からの感染は除く)。

お湯を沸かせなくても授乳できる

粉ミルクで授乳するためには、きれいな水と水を沸騰させる環境が必要です。もし、お湯を沸かせる環境が近くにない場合は、赤ちゃんに授乳することができません。

液体ミルクであれば、哺乳瓶さえあれば(緊急事態であれば哺乳瓶がなくても)赤ちゃんに授乳することができます。

外出時の持ち物が減る

授乳が必要な赤ちゃんと外出する際は、哺乳瓶、粉ミルク、魔法瓶(お湯)、ミネラルウォーターを持っていく必要がありました。

ところが、液体ミルクがあれば、持ち物は哺乳瓶と液体ミルクのみです。しかも、液体ミルクの容器を捨てれば、帰りは哺乳瓶だけになります。

賞味期限が長い

粉ミルクの賞味期限は未開封時で約1年、開封時で1か月です。粉ミルクは開封して少しずつ使うものなので、実際は1か月と考えて良いでしょう。

液体ミルクの賞味期限は、紙パックの「アイクレオ 赤ちゃんミルク」が常温未開封で6か月、スチール缶の「明治ほほえみ らくらくミルク」は常温で1年です。どちらも開封後はすぐに飲まなければいけませんが、1つ使い切りなので、実際は6か月-1年と考えて良いでしょう。

これだけ賞味期限が長いため、非常用の防災リュックに入れておくことも可能です。

液体ミルクのデメリット

粉ミルクに比べて価格が高い

Amazonを見ると、液体ミルクの「アイクレオ 赤ちゃんミルク」は125mlが12本入り(合計1500ml)で2600円ほど。粉ミルクの「レーベンスミルク はいはい」は810gで1900円ほどです。

はいはいは、およそ30mlの粉末で200mlのミルクができる(生後3か月以降目安)ので、1500mlのミルクを作ったときの価格は500円ほど(492.576円)になります。

液体ミルク|1500ml:2600円
 粉ミルク|1500ml:500円

価格差は5倍以上もありますね……。液体ミルクはとても便利なものですが、安くなるにはもう少し時間がかかりそうです。

選べる商品が少ない

今後徐々に増えていくとは思いますが、粉ミルクに比べて、現時点の液体ミルクはグリコの「アイクレオ赤ちゃんミルク」、明治の「明治ほほえみラクラクミルク」くらいしか商品がありません。

そのため、万が一赤ちゃんが液体ミルクの味を気に入ってくれなければ、いくら便利なものでも使うことはできません。

液体ミルクが解禁された背景

2016年4月14日に発生した熊本地震の際、粉ミルクなどの物資が滞っただけでなく、粉ミルクがあってもお湯が沸かせないことで、赤ちゃんのミルクが不足しました。その際、フィンランドから熊本の保育所などに液体ミルクが無償で提供され、その価値の高さが日本全国に知れ渡りました。

いつ誰が震災などの非常事態に巻き込まれるかわかりません。そうなると、お湯が沸かせない状況も容易に想像できます。その際に、もしママの母乳が出なければ、赤ちゃんは生きられなくなってしまいます。

液体ミルクは、手間がかかっていた授乳に革命をもたらすアイテムの1つであり、赤ちゃんの安全性を高めるためのアイテムでもあります。液体ミルク解禁にこれほど時間がかかったことの方が不思議です。

ちなみに、WHOのPIFガイドラインの翻訳「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン(仮訳)」にも、「可能な限り、リスクの最も高い乳児には、商業的に滅菌されたすぐに使える液状乳児用ミルクが推奨される」と記載されています。

乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン(仮訳)

液体ミルクを使う際の注意点

デメリットというほどではありませんが、液体ミルクを使用するうえでいくつか注意点があります。

液体ミルクを使う際の注意点
・開封後はすぐに使い切り、飲み残しを次回の授乳に使わない
・直射日光や火の近く、夏場の車中に長時間保管しない
・必ず表示されている賞味期限を確認する
・水で薄めずに、赤ちゃんにそのまま与える
・基本的には哺乳瓶などの容器に移し替えてから飲ませる
・初めて与える場合は、少量ずつ飲ませて様子を見る

どれも当たり前のことですが、赤ちゃんに与えるものなので、できるだけ注意して使うようにしましょう。

ただし、将来的に粉ミルクに変わって液体ミルクが主流になると、これまで粉ミルクで注意をしていた感染リスクなどの意識が一部で低下する恐れもあります。育児が楽になる分、赤ちゃんにはより安全に配慮した接し方をしていきたいですね。


乳児用液体ミルクってなに?|消費者庁

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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