2-3歳で訪れる言葉の爆発期とは?子供と話すときの注意点

投稿日:2019年4月5日 更新日:

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子供の言葉の成長は親の心配事

親の心配事の1つに、子供の言葉の成長があります。

一般的に、子供の言葉の成長は、生後1か月ごろからクーイングが始まり、生後4-5か月ごろから喃語が始まります。

1歳を過ぎて少しすると、意味を理解しながら「まんま」「あーい」「ばー」「ママ」「パパ」などの言葉を話すことができるようになります。

そして、ある時期から毎日のように新しい言葉を覚えたり、2語文で話したり、1週間で単語の発音が流暢になったりなど、語彙力や話し方の力がぐんと向上する時期がやってきます。これを「言葉の爆発期」と言います。

では、言葉の爆発期とはどのように訪れる時期のことでしょうか。また、言葉の爆発期に際して、親はどのように子供と接すれば良いのでしょうか。

今回は、子供に訪れる言葉の爆発期についてお話したいと思います。

言葉の爆発期(ことばのばくはつき)とは

言葉の爆発期とは、子供がある時期に対象物と言葉を結びつけて覚えられるようになり、覚えた言葉をどんどん話し始める時期のことで、「語彙爆発(ごいばくはつ)」「ボキャブラリースパート」とも呼ばれます。

子供に言葉の爆発期が訪れることで、それまで50語程度だった語彙が一気に300-500語ほどに拡大します。

色の名前や1つ、2つなど簡単な数字、走る・歩く・飛ぶなどの動作の概念、あっち・こっちなどの場所の概念なども覚えるため、それらの語彙を駆使した次の言葉の発達段階に移行します。

行動と言葉を合わせて覚える

子供は単純に単語を覚えるのではなく、大人の行動の真似をする過程で言葉を合わせて覚えます。そのため、この時期は子供のさまざまな言葉だけでなく、さまざまな行動が見られる時期です。

玄関でバイバイができるようになった。DVDの “Clap your hands” の曲に合わせて手をたたく。「ちょうだい」すると渡してくれる。[0;11]
このように、1歳頃に日常の決まりきった手順に関して、動作と一体になった表現、つまり「スクリプト」を獲得していく。
・指差しをするようになった。[1;0]
・「あっち」「こっち」と指差ししてどこに行きたいのか意思表示する。[1;5] 
・ 動作とことばが一体となり、ものを渡すとき「はい」、おもちゃの携帯をもって「なにぃ?」(親の口癖の真似か、イントネーションまで)[1;4]
・ 手を振りながら「おーい!」、相づちをうって「ねー」、感嘆詞:ものを落として「あーあ」、こぼして「うわー」[1;5]
・ 「どうぞ」(>ちょうだい):このような対人間のやり取りでの社会的役割はまだ未発達である。もらう場合にも、大人の「どうぞ」というインプットを繰り返す。[1;6](この相互作用表現に関する問題は3.1.2.2でさらにくわしく議論する。)
・ かくれんぼ遊びの延長で、探すとき「〜どーこだ?」、三輪車に乗って「しゅっぱーつ!」[1;7]

こどもの言語発達:ハナの場合 - 目白大学リポジトリ|人文学研究第9号 2013年 101−128

言葉の爆発期はいつ起こる?

言葉の爆発期が起こる時期は、2-3歳ごろです。ただし、起こる時期は子供によってまちまちです。

通常は、一語文から二語文への移行期である1歳6か月-2歳前後に始まると言われていますが、二語文から三語文への移行期である2歳-3歳に起こる場合もあります。また、その時期に覚えられる語彙量も子供によって異なります。

ただしどちらにしても、子供が一語文を使いこなせなければ、言葉の爆発期は訪れません。

子供の言葉が単語から文章に移行する流れ

言葉の爆発期は、子供の言葉が単語から文章に移行する過程で起こります。

言葉と対象物が結びつく

子供はママなど身近な人の口真似をすることで、言葉の発音を覚えます。

たとえば、ママが話す「まんま」を真似て、「まー」「まーまー」と発音するようになり、しばらくすると「まんま」という言葉と「離乳食」、または食べさせてくれる対象である「ママ」に結びつけることができるようになります。

指差し確認ができるようになる

言葉と対象物が結びつくようになった子供は、「まま」「ぱぱ」「まんま」と言ったら何か理解できるようになるため、「あー、ママが来たー。」と言ったら喜ぶようになったり、「まんまだよー。」と言ったらはしゃぐようになります。

また、「ぶーぶーどれかなー。」と言ったら対象を指差したり、「ばいばいしようねー。」と言ったら手を振るなど、言葉に行動を結びつけることができるようになります。

一語文が出現する

言葉と対象物、言葉と行動が結びついた子供は、自身の発語と合わせて「まんま(ご飯食べたい)。」「わんわん(犬がいる)。」などの一語文を使えるようになります。

そして、1歳半までに90%(90%タイルと言う)の子供が、状況に合わせて「まんま」「ばー」「まま」など3つ以上の言葉を使うことができるようになります。

発語の標準値

言葉の発達③ | 北見市小児科の秋山こどもクリニック

言葉の爆発期が訪れる

子供に言葉の爆発期が訪れるのは、一語文を使いこなせるようになり、少しずつ語彙が増えてきているこの時期がもっとも多くなります。

ただし、言葉の爆発は勝手に起こるものではありません。子供が興味を持って触れるものに対して、ママが「それは、○○って言うんだよ。」と繰り返し教える必要があります。

二語文が出現する

二語文とは、意味のある2つの単語を組み合わせることで成り立つ文章(または成り立つと類推される文章)のことです。上図より、2歳3か月までに90%の子供が話せるようになります。

二語文の事例
わんわん いた → 犬(が)いる。
はーみー いや → 歯磨き(は)いや。
ぶーぶ きた → 車(が)来た。
まんま たい → ご飯(を)ちょうだい。
だっこ ちて → だっこ(を)して欲しい。
ちー でた → おしっこ(が)出た。

三語文が出現する

三語文とは、意味のある3つの単語を組み合わせることで成り立つ文章のことです。出現の目安は、生後24か月-36か月の間です。

三語文の事例
わんわん あっち いた → 犬(が)あっち(に)いる。
あっくん はーみー いや → あっくん(は)歯磨き(は)いや。
あかい ぶーぶ きた → 赤い車(が)来た。
まんま もっと たい → ご飯(を)もっとちょうだい。
まま だっこ ちて → ママ(に)だっこ(を)して欲しい。
ちー いっぱい でた → おしっこ(が)いっぱい出た。

助詞・接続詞を使えるようになる

3歳以降になると、単語の組み合わせだけでなく単語をつなぐ助詞、文章をつなぐ接続詞を使えるようになります。

・ 洗濯物を干すときに、いちいち「パパの」とか「靴下」とコメントし、所有の概念が生まれる。[1;6]
・「みんなのスイカ」[1;7]
・所有格の「の」が登場する。「ママのくつ、オマのバッグ、ハナのスプーン」[1;7]
その他の助詞も出現し、文が複雑化していく過程が、次のような事例からわかる。
・ママのズボンをみて「かわいいね」(形容詞+終助詞「ね」)[1;8]
・「にゅうにゅう(牛乳)とパン」(並列を表す接続助詞「と」)[1;8]
・ いろんなことば(擬音語とか)の最後に「〜って」をつける。例:「パタパタって」(引用を表す接続助詞)[1;9]

こどもの言語発達:ハナの場合 - 目白大学リポジトリ|人文学研究第9号 2013年 101−128

言葉の爆発期の子供と話すときの注意点

言葉の爆発期はいつ訪れるかわかりませんが、子供が一語文を使い始めたら、いくつか注意をしながら話をしなければいけません。多くは、以下でも話している内容です。

口を大きく開けて話す

1歳前後の子供は、まだ親が話す言葉をうまく聞き取れないことがあります。そのため、モゴモゴと話しをすると言葉の発音がわかりません。言葉を間違えて覚えると後で訂正に時間がかかることがあるため、口を大きく開けて話しましょう。

ゆっくりした口調で話す

言葉の爆発期に入った子供は、自分に向けられた言葉でなくても、言葉が聞き取れるとすぐに覚えてしまいます。なるべく聞き取れる言葉を増やすために、ゆっくり話してください。

一度目を見てから話す

言葉は意識した方が聞き取りやすくなります。そのため、子供に話しかけるときは、まず目を見て意識をこちらに向けてから話しかけましょう。

行動といっしょに言葉を話す

わかりやすいのは、手を上げて「はーい」だったり、手を振って「ばいばーい」などです。行動と言葉を連動させると、子供が言葉を覚えやすくなります。

「これ なあに」を覚えさせる

子供は歩けるようになると、自分で興味対象のもとに行き、触ったり投げたりして遊ぶようになります。この時期にママが「これはなあに?」「あれはなあに?」を使うと、子供も興味対象を触って「これ なあに」「あれ なあに」が言えるようになります。

子供の「これ なあに」が増えると、ママは言葉を教える機会が多くなり、結果として子供の語彙はどんどん増えていきます。

子供の興味対象をなるべく広げてあげよう

「子供の言葉の爆発期がなかなかやって来ない……。」と悩んでいるママもいるかもしれません。

子供は、必ず言葉に興味を抱く時期が来ます。ただ、それを言葉の爆発期にするためには、子供に言葉の発語の機会をできるだけ多く作ってあげなければいけません。

子供は、自分が話した言葉に対して、ママやパパが優しく応えてくれることが楽しくてたまりません。ちょうどひとり歩きもできるようになり、興味対象も広がった子供を調子に乗せるのは今しかありません。

そのため、子供をできるだけいろいろな場所に連れて行ったり、同世代の子供同士で遊ばせたりなど、毎日新しい刺激を与えて、子供の発語の機会を増やしてあげてください。

また、子供にたくさんの質問をしてあげてください。そのときの質問は、イエスかノーで答えられるものではなく、言葉で答えられるものでなければいけません。少しくらい難しい言葉でも、子供に発語の機会を作ってあげましょう。

もし子供が何を言っているかわからない場合は、「もう1回教えて。」と言って、ママが聞き取った内容を正しい言葉でオウム返ししてあげてください。

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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