たんこぶ、出血、吐き気…子供が頭をぶつけたときの症状と対処法

ぶつけた頭を撫でられる赤ちゃん

この記事の読了時間は約 5 分です。

子供が頭を強打した場合

小さな子供はバランスを崩すなど、転んで頭をぶつけることがよくあります。0-4歳の子供が頭をぶつけて怪我をする割合は、20歳未満の6割近くを占め、特に1-2歳の割合が高くなっています。

5歳未満の頭部外傷年齢別割合
0歳|10.0%
1歳|17.0%
2歳|13.7%
3歳|10.2%
4歳|7.4%

子供でも大人でも、頭を強打すると大きなケガをすることはありますし、打ちどころが悪ければ最悪死に至る場合もあります。

そのため、もし子供が頭をぶつけたら、ママは子供の症状によって適切な対処をしなければいけません。

今回は、子供が頭をぶつけたときに現れる症状と対処法についてお話したいと思います

子供が頭をぶつけたときの確認事項と対処

確認事項と対処1.頭部強打後に嘔吐したか

子供が頭を強く打つと、「嘔吐中枢の機能障害」「一過性脳浮腫(いっかせいのうふしゅ)」「自律神経の調節障害」などが原因で、嘔吐が起こる場合があります。

大人が頭をぶつけた後に嘔吐をすると心配になりますが、子供は大人よりも嘔吐中枢が敏感に反応して嘔吐をしやすいそうです。そのため、1度嘔吐をしても過剰に慌てず、子供の様子を冷静に観察してください。

もし、子供が嘔吐後に痙攣を起こしたり、意識障害(意識の喪失やもうろうとしている)がある場合はすぐに救急車を呼び、なるべく頭や身体を動かさないようにしましょう。

また、嘔吐を繰り返したり、嘔吐後しばらくしても機嫌が悪い、気分がすぐれない場合も病院に連れて行きましょう。

確認事項と対処2.頭部強打後すぐに泣いたか

子供が頭を強くぶつけた場合は、すぐに意識の確認をしましょう。もし、子供が頭を打ってすぐに泣いた場合は、意識障害はないと考えます。

子供が大声で泣いていると、呼びかけても返答が返ってこないため、まずは落ち着かせて、泣き止んだ後に呼びかけに受け答えができれば緊急の問題はありません。

ただし、泣き止んだ後でも呼吸が苦しそうだったり、顔色が青かったり、唇にチアノーゼの症状が出ている場合は、すぐに病院に連れて行ってください。

泣かずにぐったりして、ママの呼びかけに反応しない場合は意識障害があるため、すぐに救急車を手配しましょう。

子供は、頭を足よりも高くして横向きに寝かせて、気道を確保したら、頭や身体を動かさずに静かに待ちます。また、意識が回復したとしても一度病院で検査を受け、その後2-3日は経過観察が必要です。

確認事項と対処3.頭部強打後に出血したか

もし、子供が頭をぶつけて出血した場合は、清潔なタオルで傷口を押さえて血が止まるまで待ちます。タオルを濡らす必要はありません。

その際、身体を起こしていると血が止まりにくいため、横に寝かせて止血を試みてください。5-10分ほど様子を見て血が止まったら、病院を受診してください。

傷口を押さえていても血がなかなか止まらない出血の場合は、救急車を呼ぶなどの対応をしましょう。

確認事項と対処4.頭部強打後にたんこぶができたか

子供が頭をぶつけた箇所にたんこぶができていたら、タオルを水で濡らして、たんこぶの部分を冷やしてください。

たんこぶは「皮下血腫(ひかけっしゅ)」と言い、ぶつけた箇所の血管が切れて血液が溜まるためできるものです。そのため、たんこぶがあるということは、出血がなくてもぶつけた衝撃が強く、内出血をしているということです。

まだ頭蓋骨が柔らかい3歳未満の子供が強く頭をぶつけてたんこぶができた場合は、頭蓋骨骨折の恐れもあるため、早めに病院で検査をしましょう。

確認事項と対処5.頭部強打後に麻痺や痙攣がないか

子供が頭をぶつけた後に痙攣したり、手足の麻痺がある場合は、すぐに病院に行く必要があります。

意識がある場合は手を握ったり、足を動かせるかどうかを確認しましょう。何度も痙攣をしたり、麻痺やしびれが治まらない場合は、すぐに救急車を呼んでください。

確認事項と対処6.検査後2-3日以内に変化があったか

子供が頭を強くぶつけて病院で検査をした後は、医師から「しばらくはお子さんの様子を見てあげてください。」と言われるはずです。

頭部を強打すると、数日後、数週間後に何らかの症状が出ることもあるのですぐに安心はできませんが、一般的には2-3日様子を見るようにしましょう。

とくに、病院で検査を行った日から次の日の朝にかけて、子供におかしな様子がないか観察し、気になることがあれば再度病院で診てもらいましょう。

すぐに救急車を呼ぶべき症状

前述した症状と対処法を踏まえて、子供が頭をぶつけたときにすぐに診察をうけるべき、救急車を呼ぶべき症状や状態を押さえておきましょう。

参考|医療法人社団 山中たつる小児科

症状1.意識障害や痙攣がある場合

子供が転倒や落下したときにコンクリートやアスファルト、風呂場のタイルやテーブルなど、硬いものに強く頭を打ち付けて意識障害をおこしたり、痙攣を起こした場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

症状2.繰り返し嘔吐する場合

子供が頭をぶつけて30分以上すぎても繰り返し嘔吐をする場合、また7か月以下の乳児が頭をぶつけ、頭部がいつもよりぶよぶよなことが確認できる場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

症状3.強い頭痛を訴える場合

子供が頭をぶつけた後に、落ち着かせてそれでも頭に痛みを訴えている場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

症状4.四肢の運動障害がある場合

手足のしびれを訴えたり、手足が動かせない、身体の動きがおかしいと感じた場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

症状5.耳や鼻から出血がある場合

子供が頭のみをぶつけたにもかかわらず、耳や鼻から出血がある場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

頭をぶつけても症状は目に見えづらい

子供が身体のどこかをぶつけた場合は、青あざができたり、その箇所が上手く動かせなかったりするため、見た目や機能面での変化はわかりやすいものです。

ところが、頭をぶつけても症状がわかりにくい場合があり、時間が経った後から何らかの影響が出ることもあります。そのため、子供が頭をぶつけた後は最低24時間以上、できれば2-3日は注意深く見守る必要があります。

とくに、頭蓋骨に隙間がある小さな子供は、頭をぶつけたことで脳が揺れたり、衝撃による脳の萎縮によって、ぶつけた箇所以外に影響が及ぶ可能性があります(脳萎縮の症状は虐待でも同様)。

子供が2-3歳になって活発に動き始めることは、ママにとって嬉しいことです。同時にケガをしたり、危険な目にあうことが増えるため、心配でもあります。

ただ、ママが心配をしすぎて子供の好奇心を奪ってしまったり、行動に制限をかけすぎると、子供の心と体の成長を阻害する原因になるかもしれません。

ママは最低限の安全が確保できる場所で、子供を好きなように遊ばせつつ、何かがあったときに必要な対処と判断を行う準備を常に怠らないようにしましょう。