赤ちゃんの舌の色がおかしい…黒・緑・紫・黄・茶色の原因と対処法

生活・家族

赤ちゃんの舌の色が変…白・黒・紫・黄・茶色になる原因と対処法

投稿日:2019年1月20日 更新日:

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健康な舌の色と舌の状態とは

一般的に、健康な舌の色は血色が良く、淡いピンク色をしています。また、舌苔(ぜったい)という白っぽい苔のようなもので覆われています。

舌苔は、口の中からはがれ落ちた粘膜細胞や食べカスなどが舌の上に溜まり、口腔内の細菌が繁殖した状態です。舌苔があることは正常で、通常はうっすら白い色をしています。また、状態は全体が潤っていて、大きすぎない(腫れていない)舌が正常です。

よく、舌の状態は健康のバロメーターと言われますが、これは赤ちゃんも同様です。

たとえば、舌がひび割れていると乾燥や脱水状態、舌が大きく腫れていたり縁に歯形がついたりするのは身体がむくんでいる状態、また、舌先がブツブツしていたら感染症にかかっている可能性が考えられます。

では、舌の色がいつもと違う場合は、どう考えれば良いのでしょうか。たとえば、赤ちゃんの舌も健康状態や環境によって、白・黒・紫・黄・茶などの色に変わる場合があります。

そこで今回は、赤ちゃんの舌の色がいつもと違うときの原因は何か、その際の対処法についてお話したいと思います。

赤ちゃんの舌が白くなる理由

赤ちゃんの舌が、普段以上に白くなる理由は以前お話しています。

母乳やミルクのカス

赤ちゃんの舌の表面がうっすら白っぽい程度であれば、正常な状態の範囲内です。授乳後は、ミルクや母乳の残渣(残りかす)によって、白っぽい色が普段よりも濃く付着することがあります。

鵞口瘡(がこうそう)

濡れたガーゼなどで舌を拭っても取れない白い舌苔は、「鵞口瘡(がこうそう)」の可能性があります。鵞口瘡は、カンジダ真菌によって発症しますが、無害で自然治癒することが多い疾患です。

カンジダは身近にある菌で普段は感染しませんが、風邪を引いて免疫力が低下しているときや、抗生剤を服用して身体の細菌叢(さいきんそう)のバランスが崩れるとかかりやすくなります。

鵞口瘡がなかなか治らなかったり、繰り返す場合は、免疫力の低下や他の疾患が隠れている恐れもあるため小児科を受診しましょう。

赤ちゃんの舌が黒色や紫色になる理由

鵞口瘡の一種のため

舌に黒色色素を産生する細菌が増殖すると、舌が黒っぽくなることがあります。この状態を「黒毛舌(こくもうぜつ)」と言います。口腔内が不潔な場合や病気で身体が弱っているとき、また抗生剤の長期服用で免疫力が低下しているときに見られます。

黒毛舌は基本的に無害で、体調が回復すればほぼ自然治癒します。食べカスなどの汚れが付いているだけのこともあるので、焦らずに口腔内を観察してください。

注意まれに黒色腫という皮膚がんの一種の可能性もあるため、気になるときは小児科医に相談してください。

舌が黒くなった|口腔外科相談室|日本口腔外科学会

消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)による出血のため

赤ちゃんの嘔吐物に焦げ茶や黒っぽいカスが混ざっている場合は、消化性潰瘍によって出血している可能性があり、嘔吐物が口腔内や舌に付着して黒っぽく見えることがあります。

胃や十二指腸での少量の出血は、胃酸で血液中のヘモグロビンが変性したり、酸化による変色で黒褐色になります。また、状態もコーヒーの残りかすのようなボソボソしたものになります。

新生児の消化性潰瘍|日本小児外科学会雑誌 第26巻3号

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赤ちゃんの舌が黄色や茶色になる理由

発熱や胃腸炎のため

赤ちゃんが発熱したり、胃腸が弱っていると、免疫力が低下して舌の表面が黄色や茶色に変色することがあります。また、発熱により口腔内が乾燥していると、舌の色も変わりやすくなります。

発熱時は、舌の表面にひび割れが見られることもあるため、状態も合わせて観察してください。

血液が付着しているため

ママの乳首が出血して血液が混ざった母乳を飲んだ場合、赤ちゃんの口腔内から出血していた場合、血液が口腔内に付着して舌が茶褐色に見えることがあります。

口腔内から出血する原因はいろいろ考えられますが、赤ちゃんは何でも口に入れてしまうため、何かの破片や尖ったもので口内が傷付いて出血している可能性があります。

舌を眺めてみませんか?‐舌による健康チェック‐ | 大阪大学歯学部 歯学部附属病院

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赤ちゃんの舌が変色したときの対処法

舌の色が白い場合の対処

ミルク・母乳のカスが付いている場合は濡れたガーゼで拭ったり、湯冷ましを飲ませることで、少しずつ元通りのピンク色に戻っていきます。

鵞口瘡も自然治癒することがほとんどですが、治りが遅い場合やママの乳首に感染してしまった場合は、小児科や婦人科を受診しましょう。病院での治療は、抗真菌薬を口腔内に塗布するものです。

舌の色が黒色や紫色の場合の対処

黒毛舌の場合は自然治癒を待ちますが、治りが遅いとき、繰り返すときは他の疾患の影響も考えられるため、小児科医に相談しましょう。抗生剤を服用している場合は自己中断せず、処方した医師の判断に従ってください。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の場合は、哺乳量低下、吐血、不機嫌、繰り返す嘔吐、黒色便などの症状が出現します。赤ちゃんは痛みを訴えることができないため症状の判断は難しいのですが、気になる症状があればすぐに受診しましょう。

胃潰瘍(消化性潰瘍) — 日本小児外科学会

舌が黒くなった|口腔外科相談室|日本口腔外科学会

舌の色が黄色や茶色の場合の対処

赤ちゃんが発熱していて、舌の色が黄色や茶色に見えたときは、湯冷ましを数滴飲ませたり、必要に応じて授乳回数を増やすなどで対応しましょう。風邪で発熱していたり、下痢症状がみられ、哺乳量や尿量が減少していれば早めに受診してください。

舌の色自体は、しばらく様子をみると改善することがほとんどです。体調の変化に注意しながら観察してください。

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赤ちゃんの舌の状態を見極めるために

大人・子供に限らず、舌の色や状態は現在の体調や病気の影響を受けて変化します。ただし、食べ物・飲み物の色素、または周囲の明るさによっても色の見え方は変わりやすいものです。

そのため、赤ちゃんの舌の状態を観察するときは明るい場所で行い、授乳後はなるべく避けて見るようにしましょう。

離乳食前の赤ちゃんは母乳やミルクしか口にしないため、飲み物の影響で変化する色は一般的に白のみです。

もし赤ちゃんの舌の色が他の色に変わっていたり、舌の状態が普段と明らかに違うことがわかったら、「これくらいなら大丈夫かな。」とママが判断しないで、早めに小児科に連れて行ってください。


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