赤ちゃんの便秘はいつから?原因は?何日うんちが出ないと便秘?

投稿日:2019年1月6日 更新日:

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赤ちゃんでも便秘になる?

赤ちゃんは1日に何度もうんちやおしっこをするため、そのたびにおむつを替えなければいけません。おむつ替えは面倒ですが、これは赤ちゃんがうんちを腸に溜めておけない機構のためです。

赤ちゃんは、胃の中に食べ物が入ると大腸が蠕動運動(ぜんどううんどう)を始め、直腸にうんちが到達すると直腸内圧を高め、同時に肛門括約筋(こうもんかつやくきん)が緩んで排便に至る反射が起こります。

この一連の反射の流れを「排便反射(はいべんはんしゃ)」と言い、排便反射が起きるため、赤ちゃんは1日に何度もうんちが出るわけです。

ところが、「あれ?今日うちの子うんちしたっけ……?」というママもいるでしょう。そうです。赤ちゃんでも、大人のように便秘になることがあるんです。

赤ちゃんにとって、うんちを出すことは授乳と同じくらい大事なはず。うんちが出なければ、何らかの対策を打たなければいけません。ただ、赤ちゃんの便秘がいつ起こり、どのような症状が見られるのかがわかりません。

そこで今回は、赤ちゃんの便秘はいつから起こるのか、また、何日うんちが出なければ便秘を疑うのかについてお話したいと思います。

赤ちゃんは何日うんちが出ないと便秘?

便秘には、疾患が原因で便秘になる「器質性便秘症(きしつせいべんぴしょう)」、器質性便秘以外が原因となる「機能性便秘症(きのうせいべんぴしょう)」があります。

慢性的な機能性便秘の判断には、「RomeⅢ」という国際的な診断基準が使用されており、4歳未満の乳幼児においては以下に当てはまるかどうかを診ることになります。

4 歳未満の小児では,以下の項目の少なくとも 2 つが 1 か月以上あること
1.1 週間に 2 回以下の排便
2.トイレでの排便を習得した後,少なくとも週に 1 回の便失禁
3.過度の便の貯留の既往
4.痛みを伴う,あるいは硬い便通の既往
5.直腸に大きな便塊の存在
6.トイレが詰まるくらい大きな便の既往

随伴症状として,易刺激性,食欲低下,早期満腹感などがある.大きな便の排便後,随伴症状はすぐ に消失する.
乳児では,排便が週 2 回以下,あるいは硬くて痛みを伴う排便で,かつ診断基準の少なくとも 1 つ がある場合,便秘だとみなされる.

小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン|日本小児栄養消化器肝臓学会

日本小児栄養消化器肝臓学のガイドラインによると、一つの基準として、2-3日うんちが出ないと便秘と考える場合が多いようです。

ただし排便傾向には個人差があり、毎日排便する子もいれば、2日に1回が当たり前の子もいます。たとえ毎日うんちが出ていても、硬くて出すときに痛がる、肛門が切れる、お腹が張って機嫌が悪い、哺乳量が減った・食欲が無いなどが見られる場合は便秘を疑ってください。

赤ちゃんの便秘 | 大阪小児科医会

赤ちゃんの便秘の症状

便秘を判断するには、赤ちゃんの普段の排便状況を把握することが大切です。うんちの状態(硬さや色・量・臭い)、排便時の様子(ぐずりなど)を普段からよく観察しましょう。

赤ちゃんが便秘かもしれないと思ったら、以下の便秘の症状に当てはまるかどうかを確認して、適宜便秘対策をしましょう。

赤ちゃんの便秘の判断基準
・便が2-3日に1回
・便が硬くてコロコロしている
・1回の排便量が少ない
・お腹が張っている
・食欲が無い
・排便時に泣く、痛がる
・長い時間いきんでいる
・肛門が切れて血が出る
・普段と比べて便・おならの臭いが強い
・食後や授乳後に吐く

何日出ないと便秘? | 子育てに役立つ情報満載【すくコム】 | NHKエデュケーショナル

うちの子便秘かな? | 赤ちゃん便秘コム - イチジク製薬

息子も生後7-8か月ごろに便秘になりました。赤ちゃんにしてはうんちが硬すぎたため、排便でお尻が切れてしまい、しばらくお尻を拭くのも痛がって泣いていました。

赤ちゃんは泣くことでしか痛みを訴えられません。赤ちゃんの機嫌と体調は結びついているので、よく観察しましょう。

赤ちゃんが便秘になる原因

母乳など水分不足のため

赤ちゃんは、母乳などの水分不足が原因で便秘になる場合があります。母乳不足が疑われる場合は、ミルクを足してみるのも1つの方法です。

母乳不足のサイン・見分け方
1.赤ちゃんの体重増加
2.おしっこやうんちの回数
3.授乳後の機嫌

母乳不足は、ママ自身の水分不足が原因になることもあります。こまめな水分摂取だけでなく、十分な睡眠など身体を休めることで母乳の分泌を良くする生活習慣を心がけましょう。

石井第一産科婦人科クリニック 母乳育児

母乳育児Q&A - NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会

食事の量や質が変わるため

赤ちゃんは、生後6か月から離乳食が始まる変化だけでなく、離乳期の中で食事の量や質が変わることで便秘になる場合があります。

離乳食が食べられるようになっても、消化機能や腸の蠕動運動が弱いため便秘になりやすい状態です。また、離乳食が進んで一時的に哺乳量が減ることで、便秘になる場合もあります。

運動不足・筋力不足のため

赤ちゃんは筋力が弱く、うんちを押し出す力が足りないため便秘になることがあります。また、首すわりが遅いと自分で身体を動かせず、腸の蠕動運動が促進されないことも便秘の原因になります。

そのため、赤ちゃんの体を動かしたり、のの字マッサージなどお腹のマッサージして腸の蠕動運動を促進させると、便秘の解消や予防が期待できます。

おむつかぶれなど肌トラブルのため

離乳食が始まると、おむつかぶれや切れ痔になる赤ちゃんも増えます。

おむつかぶれや切れ痔は、排便時に患部に痛みを伴います。排便時の痛みがあると、赤ちゃんは怖がっていきむことを我慢してしまい、便秘の原因になる場合があります。

皮膚トラブルは保湿剤の塗布や陰部の洗浄などでケアすることもできますが、改善されない場合は小児科に相談し、軟膏などを処方してもらいましょう。

腸疾患などの病気のため

赤ちゃんの便秘は、腸の動きが弱いことや食事内容による機能性便秘がほとんどですが、まれに以下のような疾患や先天性の奇形が便秘の原因になります。

腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)

腸重積症とは、ウイルス感染によってリンパ節が腫れたり、ポリープが原因で腸の一部が腸内部に入り込んで、腸閉塞や壊死を引き起こす病気のことです。

腹痛・嘔吐・血便などの症状があり、赤ちゃんの場合は極度なぐずりや哺乳量の低下などの症状がみられます。腸の組織が壊死したり、ポリープがあった場合は、切除手術が必要なこともあります。

腸重積症 — 日本小児外科学会

ヒルシュスプルング病

ヒルシュスプルング病とは、生まれつき腸の神経細胞節が欠損している病気のことです。

神経細胞節が欠損しているため排便反射が起こらず、重い便秘や腸の壊死・穿孔を起こすことがあります。ヒルシュスプルング病は、神経細胞節の無い腸の切除手術が必要で、術後は排便の機能訓練が必要になります。

ヒルシュスプルング病-日本小児外科学会

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、血液中の甲状腺ホルモンが不足することで、全身の新陳代謝が落ちる代謝内分泌疾患のことです。

全身の新陳代謝が低下するため消化管機能や排泄機能も低下し、症状の1つとして便秘を起こすことがあります。甲状腺機能低下症は、主に時間をかけた服薬治療が行われます。

甲状腺機能低下症 | メディカルノート

月齢による排便傾向と便秘

赤ちゃんは消化器官が未熟なうえに、運動不足によって腸の動きが活発になりにくいため、わたしたちが思っている以上に便秘になります。

他にも哺乳量の低下や離乳食の食事内容、長時間の車や電車での移動、旅行・里帰りなど環境変化の小さなストレスによって、便秘になる場合もあります。

新生児期の排便傾向と便秘

1日のうんち回数|2-10回程度
1回のうんちの量|5-15グラム程度

新生児期のうんちの回数と量の目安は上記通りですが、早い子だとこの時期でも便秘になります。

新生児期の赤ちゃんは母乳がメインです。母乳にはミルクよりも乳糖が多く含まれており、一般的に母乳中心の方が便秘になりにくいとされていますが、体質によって母乳でも便秘になる赤ちゃんはいます。

生後2-3か月ごろの排便傾向と便秘

1日のうんち回数|2-5回程度
1回のうんちの量|20-40グラム程度

生後2-3か月ごろのうんちの回数と量の目安は上記通りです。この時期のうんちはドロドロの泥状のため回数は減りますが、哺乳量が増えるにつれてうんちの量は増えていきます。

哺乳量不足による水分不足が起きたり、首すわりが遅く腸の蠕動運動が不足するため、便秘が起こりやすい時期です。

生後6か月前後の排便傾向と便秘

1日のうんち回数|1-5回程度
1回のうんちの量|60-100グラム程度

生後6か月前後のうんちの回数と量の目安は上記通りです。この時期は少しずつ腸にうんちが溜められるようになり、泥状から形のあるうんちになっていきます。

離乳食が始まると、母乳などの飲みが悪くなることでうんちが硬くなり、便秘になりやすくなります。

生後7-12か月の排便傾向と便秘

1日のうんち回数|1-3回程度
1回のうんちの量|60-100グラム程度

生後7-12か月のうんちの回数と量の目安は上記通りです。

ずりばいやハイハイ、伝い歩きなどで身体を動かすことが増える時期のため、蠕動運動は活発になりますが、離乳食の進み具合やおむつかぶれなどによって、便秘が起こりやすくなります。

便秘の赤ちゃんを病院に連れて行く目安

赤ちゃんの便秘解消法は以下の通りいろいろありますが、便秘を疑ってさまざまな手をつくしても、なかなか排便できないと心配になりますね。

赤ちゃんの便秘解消法
・便秘解消マッサージ
・授乳量を増やす
・十分な水分補給
・綿棒で肛門を刺激
・授乳量を増やす
・オリゴ糖や砂糖水
・大腸の動きを良くするツボ
・浣腸を使う
など

赤ちゃんのうんちの出が悪い、うんちの回数が減った場合は便秘を疑いますが、病院へ行く目安としては以下の項目があります。

便秘の赤ちゃんを病院に連れて行く目安
・体重がなかなか増えない
・お腹がパンパンに張っている
・ぐったりしている
・数10分おきに泣いたり落ち着いたりすることを繰り返す
・食欲が無い、授乳すると嘔吐する
・うんちを出す時に泣く
・肛門が切れて出血する
など

赤ちゃんの便秘 | 大阪小児科医会

赤ちゃんの便秘…病院に行くべき目安は?便秘の解消法は? | MIMI STAGE

「たかが便秘くらいで病院なんて……。」とは思わないでください。生物にとって、排便は大切な行為です。上記項目に当てはまらなくても、赤ちゃんがうんちをするときの様子がいつもと違ったら、早めに小児科で便秘について相談してください。

身につけなければいけない行為にストレスが掛かっているのは大きな問題です。便秘の苦しさは、本人にしかわかりません。赤ちゃんは、便秘の苦しさを泣いて訴えるしかないため、ママはなるべく早めに便秘を疑って、しかるべき対応をしてあげましょう。


こどもの便秘|日本小児栄養消化器肝臓学会

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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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