児童手当はいつからいつまでもらえる?申請手続きと支給額計算例

投稿日:2016年7月18日 更新日:

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出産後の手続きはいろいろ面倒だけど

出産後は、赤ちゃんに関するいろんな手続きが必要です。手続きはどうしても「めんどくさー(ー_ー)」と思いますが、出産で得られる恩恵はたくさんあるので忘れずに手続きしてください。

出産後に初めて行う手続きは「出生届(しゅっしょうとどけ)」の提出です。出生届は、赤ちゃんの出産日を含む14日以内に、地方自治体の窓口に提出して受理されなければいけません。

そして、出生届と同時に済ませたい手続きが「児童手当(元子ども手当)」と「乳幼児医療費助成制度」の申請です。

児童手当(じどうてあて)とは

児童手当とは、子供を出産した家庭(養育者)に対して国から支給される給付金のことで、子供の養育にかかる費用を支援して生活の安定を図ることを目的としています。

児童手当は1972年から支給されてますが、何度も内容が改正され名称や支給額、子供の年齢制限、養育者の所得制限などが変更されています。世代によっては「子ども手当」と言った方がピンとくるかもしれません。

子ども手当は2010年4月-2011年9月までの短期間の名称です。現在の児童手当は、平生24年4月以降の制度が継続しています。

今回は、児童手当の手続き方法と支給額の計算方法についてお話します。なお、乳幼児医療費助成制度の手続きは以下を参考にしてください。

注意すべて2016年7月時点の情報になります。

児童手当の支給条件など

児童手当を受給するには、子供の年齢、養育者の所得制限などいくつかの支給条件を押さえておく必要があります。

児童手当の支給はいつからいつまで?

児童手当を受け取れる期間は子供が0歳から中学校終了(15歳になる年度末)までで、所得制限によって決定した給付金が支給されます。(支給月は以下に記載)。

ただし、子供が産まれたら自動的に児童手当の受給資格を得られるわけではなく、

養育者が児童手当の申請手続きをした翌月から受給資格の対象

になります。

児童手当の支給額と特例給付って何?

現在の児童手当の受給対象となる子供の年齢と支給額は以下の通りです(子供1人あたりの金額)。

0歳-3歳未満の子3歳-12歳(小学校修了前)の子12-15歳(中学校修了前)の子
一律
15000円/月
第1子の場合10000円/月一律
10000円/月
第2子の場合10000円/月
第3子以降15000円/月

児童手当には所得制限があり、養育者の所得が一定額を超えると給付金額は条件にかかわらず5,000円/月になります。これを「児童手当ての特例給付」と言います。

児童手当の所得制限っていくら?

児童手当は世帯所得ではなく、夫婦どちらか一方の高い方の所得で判断します。所得制限は、扶養親族等の数によっても変わります。

扶養親族等の数所得額の上限参考収入額
0人の場合622万円833.3万円
1人の場合660万円875.6万円
2人の場合698万円917.8万円
3人の場合736万円960万円
4人の場合774万円1002.1万円
5人の場合812万円1042.1万円

所得制限は、扶養親族等を1人追加するごとに所得額38万円を加算した額になります(扶養親族等の数が6人の場合は所得制限が850万円になる)。

また、扶養親族等が老人控除対象配偶者、または老人扶養親族の場合は1人あたり38万円ではなく44万円を加算した所得額になります。さらに以下の控除も考慮に入れます……が、深追いしても難しいので詳細は省きます(^_^;)

  • 医療費控除等がある場合は、所得額から控除相当額を差し引いた額で算定
  • 扶養親族等が5人までで老人扶養親族がある場合は、1人につき6万円を限度額に加算した額が所得制限限度額になる

児童手当 所得制限限度額表|厚生労働省

所得制限の説明と給付金額の計算方法は、事例を交えて後で紹介します。

児童手当の支給月っていつ?

児童手当の対象は、地方自治体で申請手続きした翌月からです。児童手当の支給月は6月・10月・2月の年3回で、以下のイメージで指定した口座に振り込まれます。振込日の詳細は、地方自治体窓口で確認してください。

児童手当の受給月

児童手当の支給月と支給日

  • 2月3月4月5月分の児童手当は6月10-15日ごろに振り込み
  • 6月7月8月9月分の児童手当は10月10-15日ごろに振り込み
  • 10月11月12月1月分の児童手当は2月10-15日ごろに振り込み

3月15日に出産して3月25日に児童手当を申請した場合、申請翌月の4月分から児童手当の対象になるため、4月5月分が6月10日ごろに口座に振り込まれます。

3月25日に出産して5月10日に児童手当を申請した場合、申請翌月の6月分から児童手当の対象になるため、6月7月8月9月分が10月10日ごろに口座に振り込まれます。

児童手当の申請が遅れてしまうと、その分児童手当の権利を失効します。出産月に遡って給付金を受け取ることはできないため、早めに児童手当の手続きをしてください。

児童手当の申請・手続きの方法

児童手当の申請をするには、出生届が受理されなければいけません。そのため、出生届を市区町村役所に提出したときに、児童手当の申請も同時に行いましょう。

申請に必要な書類などは?

児童手当の申請に必要な物は市区町村によって違う場合があるため、地方自治体のホームページ・窓口で確認してください。一般的に必要な物は以下の通りです。

児童手当に必要な物

  • 児童手当認定請求書
  • 保険証のコピー(被扶養者=父親など保険加入者)
  • 保険加入者名義の口座の通帳コピー、またはキャッシュカードのコピー
  • 印鑑(認印など)
  • 個人番号(マイナンバー)

「児童手当認定請求書」は児童手当の申込書で、地方自治体の窓口で受け取るか自治体ホームページでダウンロードできます。児童手当確定請求書は自治体によって書式が違います。以下は港区の児童手当確定請求書です。

港区公式ホームページ/児童手当

児童手当を受け取る金融機関の口座は、健保・国保などの加入者名義でなければいけません。マイナンバーが必要な場合もあるので注意してください。

毎年の継続に必要な書類は?

児童手当の申請をすると、毎年6月上旬ごろに児童手当の継続意思を確認する「現況届(げんきょうとどけ)」という書類が届きます。

この現況届に前年の所得状況と6月1日時点の児童の養育状況を記載して、自治体窓口に提出(郵送)しなければいけません。

現況届を提出しないと児童手当はストップするため、忘れないように提出しましょう。提出期限は6月末日までです。自治体によって違う可能性があるので確認してください。

児童手当の変更に必要な書類は?

第二子、第三子が生まれたり、子供が中学を卒業するなど児童手当対象の人数が増減する場合は、「児童手当額改定認定請求書・額改定届」という書類を提出して、児童手当の請求額を変更しなければいけません。

たとえば、以下は港区の児童手当額改定認定請求書・額改定届です。

児童手当額改定認定請求書・額改定届|港区

児童手当の15日特例とは

児童手当の支給対象月は申請手続きをした翌月からなので、出産当月に児童手当の手続きをしたいですよね。

ところが、月末ギリギリの出産だと当月の申請が難しいこともあります。出産と引っ越しが重なったり、災害などで児童手当の申請ができないこともあります。その場合は「15日特例」を活用してください。

15日特例とは、出産日の翌日から15日以内に児童手当の申請をして承認を受ければ、月をまたいでも出産月の翌月が児童手当の支給対象月になる特例のことです。

「月末近くの出産」「月末の引っ越し」「月末の公務員奉職・退職」などが、15日特例の適用対象になります。

たとえば、4月29日に赤ちゃんを出産した場合、出産を起点に15日以内(5月14日まで)に児童手当の手続きをすれば、5月分から児童手当の支給対象になります。

児童手当制度のご案内|厚生労働省

児童手当の支給に関する注意点

児童手当の支給にはいくつか注意することがあります。

子供が海外に住んでいる場合は?

子供が海外に住んでいる場合は、児童手当は支給されません。ただし以下を満たす場合のみ、児童手当の受給対象になります。

1.日本国内に住所を有しなくなった前日までに日本国内に継続して3年を超えて住所を有していたこと
2.教育を受けることを目的として海外に居住し、父母(未成年後見人がいる場合はその未成年後見人)と同居していないこと
3.日本国内に住所を有しなくなった日から3年以内であること

※ その他、短期間留学していて日本に帰国し、再び3年以内に留学する場合などは、上記①の要件を満たしていなくても、手当を受け取れる場合があります。

児童手当Q&A ~平成24年4月から新しい児童手当が始まります!~ - 子供・子育て支援新制度 - 内閣府

両親が別居している場合は?

子供の親が別居している場合、児童手当は子供と同居している親(養育者)に支給されます。ただし、別居の理由が単身赴任などの場合は、所得が高い方が支給対象です。

子供が施設や里親に出されている場合は?

子供が乳児院や児童養護施設などの児童施設に入所している場合は、施設の責任者に児童手当が支給されます。里親の場合も同様です。

また、両親が子供と同居できない理由がある場合に、「父母指定者」を立てて、父母指定者が児童手当を受け取ることもできます。

里帰り出産時の申請の場合は?

里帰り出産先の地方自治体に出生届を提出した場合、普段住んでいる住所の自治体が出生届を受理するまでに手続き上の遅れが生じる場合があります。

この遅れは「15日特例」の対象外なので、児童手当の支給対象月が遅れる可能性があります。里帰り出産をすると旦那さんが近くにいない場合がほとんどのため、忘れないように事前に家族にお願いしましょう。

児童手当の支給金額事例と所得の計算方法

うちは現在4人世帯です。わたしは現在、以前の勤務先で時間を減らしてパートとして働いています。わたしの年収は130万円未満なので、夫の扶養親族です。現在6歳の息子と3歳の娘も夫の扶養親族です。

というわけで、扶養親族は3人(わたし、息子、娘)のため、以下の表で見ると所得額の上限は736万円です。その際の参考収入額(年収など)は960万円です。つまり、夫の収入がざっくり960万円を下回っていれば、児童手当が満額支給されます。

扶養親族等の数所得額の上限参考収入額
0人の場合622万円833.3万円
1人の場合660万円875.6万円
2人の場合698万円917.8万円
3人の場合736万円960万円
4人の場合774万円1002.1万円
5人の場合812万円1042.1万円

扶養者(ふようしゃ)と被扶養者(ひふようしゃ)

ちなみに、会社で社会保険(健康保険)に加入しているわたしの夫のことを「被扶養者(被保険者)」、妻のわたしや子供たちのことを「扶養者」と言います。扶養者は、被扶養者の健康保険にいっしょに加入させてもらっている人のことです。

自営業やフリーランスは、社会保険ではなく国民健康保険に加入します。国民健康保険には、被扶養者・扶養者の概念はありません。

仮に旦那さんが被扶養者の場合、旦那さんの扶養者になるためには、奥さん(事実婚を含む)、子供、孫、弟妹、および同居している三親等以内の親族や父母、父母の子などでなければいけません。

ただし、奥さんの年収が130万円以上ある場合は、自分で国民健康保険(または会社で社会保険)に加入しなければいけないため、被扶養者にはなれません。

三親等以内の親族……と言われても難しいですね。扶養者、被扶養者については以下も参考にしてください。

所得と収入の違い

所得と収入は違うものです。収入とは、年収、月収と呼ばれるもので、所得税や社会保険料などを含めた給与の総支給額のことです。

所得とは、簡単に言うと所得税がかかる額のことです。たとえば、年収1,000万円の人は、1,000万円に所得税がかかるわけではありません。およそ770万円に対して所得税がかかります。

サラリーマンなど給与収入がある人は、以下の式で所得を求めます。……これも意味がわかりませんよね……(^_^;)

所得=給与収入-所得控除額

国税庁のサイトに、以下の給与所得控除額の計算表があるので参考にしてください。「所得控除額」とは、給与の中で所得税がかからない金額のことです。

つまり、わたしたちが普段よく聞く「所得税」とは、給与から「所得控除額」を引いた所得に対してかかる税金のことです(実際はもう少し複雑です)。

給与所得控除額

給与所得者と税|税について調べる|国税庁

収入金額(サラリーマンは給与)から、上記の給与所得控除額を引くと「給与所得額」になります。では実際に、児童手当の受給金額を計算してみましょう。

児童手当の計算事例(私の支給額事例も)

では児童手当がいくらもらえるのか、実際にわたしの支給額事例などで計算して見ましょう。

妻がパートで子2人の場合

これがうちの場合です。自営業の場合は他に経費も考慮が必要ですが、給与をもらっているサラリーマンは以下の一覧に当てはめて計算すればOKです。

年収所得
1625000円未満年収-65万円
1625001円-1800000円年収×60%
1800001円-3600000円年収×70%-18万円
3600001円-6600000円年収×80%-54万円
6600001円-10000000円年収×90%-120万円
10000001円-12000000円年収×95%-170万円
12000001円以上年収-230万円

わたしの夫の年収は一応伏せますが、収入から計算した所得額は736万円未満のため児童手当は満額支給されます。後は子供の年齢、子供の数、第何子かを見るだけです。

6歳の息子は第1子なので10,000円/月
3歳の娘は第2子なので10,000円/月

というわけで、現在うちがもらえる児童手当は20,000円/月です。振り込みは4か月単位なので、口座に8万円入金されます。いやー、わかりづらい(^_^;)

妻が正社員で子1人の場合

以前わたしが正社員として働いていたときはどう考えれば良いでしょうか。

当時のわたしは年収130万円以上(社会保険加入)で、夫の扶養親族ではありません。娘は生まれておらず、2歳の息子は夫の扶養親族です。

扶養親族が息子1人なので、「所得額660万円が上限(参考収入額875.6万円)」が該当します。所得額が660万円未満だと、児童手当は満額支給されます。

当時の夫の収入から計算した所得額は660万円未満なので、児童手当は満額支給されます。後は子供の年齢と第何子かを見るだけです。

2歳の息子は第1子なので15,000円/月

というわけで、息子が2歳のときに我が家がもらっていた児童手当は15,000円/月でした。

夫婦共働きで子4人、祖母、曾祖母同居の場合

ここで我が家とは違うケースも考えてみます。

夫婦共働きで夫が年収1100万円、妻が年収350万円、子供は5歳の娘・3歳の娘・1歳の息子・0歳の娘の4人、さらに夫の扶養に入る67歳の祖母と90歳の曾祖母が同居していると仮定します。

妻は夫の扶養親族ではありませんが、その他の家族はみな扶養親族のため、夫の扶養親族は妻を除いた6人です。

扶養親族が6人だと通常は「所得額850万円が上限」ですが、90歳の曾祖母が老人扶養親族なので所得額は38万円ではなく44万円です。つまり、差し引き6万円上乗せするため、所得額856万円が上限になります。

年収1,100万円×95%-170万円=875万円

夫の所得額は875万円で、所得上限856万円を上回っています。この場合は子供の年齢・第何子かは関係なく、「児童手当ての特例給付」の対象です。

4人の子ども1人あたり5,000円なので20,000円/月

というわけで、この家庭の児童手当は20,000円/月です。

夫婦共働きで子3人(うち連れ子1人)の場合

夫婦共働きで夫が年収900万円、妻が年収350万円、子供は7歳の娘・5歳の娘、妻の連れ子に4歳の息子がいる場合はどうなるでしょう。

妻は夫の扶養親族になりませんが、夫婦の子供は夫の扶養親族です。妻の連れ子は「扶養親族」ではありませんが、扶養親族ではない子ども(非嫡出子)も、前年12月31日時点から同居している場合は児童手当の対象者になります。

ただし妻が社会保険に加入しているため、「4歳の連れ子」が夫と養子縁組をすれば夫の第3子になり、養子縁組をしない場合は妻の第1子になるため、それぞれ児童手当の処理が違います。

養子縁組をした場合

「4歳の連れ子」が夫と養子縁組をした場合は、夫の扶養親族等の対象者は子ども3人となり「所得額736万円が上限」に該当します。

年収900万円×90%-120万円=690万円

夫の所得額は690万円のため児童手当は満額支給です。

  • 7歳の娘で第1子なので10,000円/月
  • 5歳の娘で第2子なので10,000円/月
  • 4歳の息子で第3子なので15,000円/月

というわけで、「4歳の連れ子」が夫と養子縁組をした場合の児童手当の合計金額は35,000円/月です。

養子縁組をしない場合

「4歳の連れ子」が夫と養子縁組をしない場合は、夫婦でバラバラの児童手当を申請します。その場合は、

夫の児童手当
7歳の娘で第1子なので10,000円/月
5歳の娘で第2子なので10,000円/月<

妻の児童手当
4歳の息子で第1子なので10,000円/月

というわけで、「4歳の連れ子」が夫と養子縁組をしない場合の児童手当の合計金額は30,000円/月です。

児童手当の計算方法がわからない場合

というわけで、児童手当の支給金額の計算はかなり面倒でしたが、「支給金額を念頭に家計をやりくりしたいから、先に目安を知りたい。」という人もいると思います。

児童手当の計算例を見て分かる通り、ややこしいのは所得制限よりも扶養親族等と控除額の扱いです。以前より離婚、再婚件数が増えているため、連れ子を伴っての再婚パターンも珍しいことではないと思います。

難しいことを考えたくない、端的に児童手当の支給額を知りたい人は地方自治体の窓口で確認するか、旦那さんの会社の税理士に確認することをおすすめします。

養子縁組に関係がある人は、その意味も理解してからにしましょう。連れ子を伴って再婚をする場合、子供の養子縁組はあえて必要としない場合もあります。このあたりはまた別途お話します。

国の子育て支援は財源が限られているため、仮に児童手当の支給額が多くなったとしても、どこかでその割を食っている可能性があります。

とは言え、うちの場合は6歳の息子と3歳の娘がいるため、現在の児童手当の給付金額は2万円/月です。4か月に一度支給されるため、支給月には8万円が振り込まれます。

8万円……お、大きい……(゚A゚;)

今児童手当の受給資格がありながら、児童手当の申請をしている人は9割だそうです。つまり、1割は児童手当の受給権利を失効している……もったいないですね(^_^;)

児童手当はわたしたち親のためにあるものではなく、子供が元気に育っていくために必要なお金です。そのため、面倒でも手続きを行いましょう。もし給付金を今使う必要がないなら、将来のために子供名義で貯金してあげてください。

まーさ
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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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