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出生率と合計特殊出生率の違いは?日本と世界の少子化の比較

投稿日:2016年4月20日 更新日:

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わたしの周りは子供が多い…本当に少子化?

よく「少子化が問題だ!」「子供を産まなきゃダメだ!」と問題提起されたり、女性の出産に対して誰かが行き過ぎた発言をして問題視されたりなど話題になることが多い少子化問題ですが、少子化とは一体どんなことでしょうか。

たとえば、わたしには子供が2人います。わたしのママ友たちも、ほとんどが2人以上子供がいます。3人も珍しくないですし、4人もちらほらいます。

わたしと同じような環境で、「わたしの周りは子供が多いから割と特別なのかな?」と思っているママたちはたくさんいると思います。

でも、そうではないんです。わたしたちの周りにこれだけたくさんの子供がいても、どんどん日本の少子化は進んでいます。

そこで今回は、少子化がどのような仕組みでどのように問題になっているかについてお話したいと思います。

少子化とは

少子化とは、子供の出生数が減少することです。もう少し具体的に言うと、出生数が減少していく中で、出生率(合計特殊出生率)の水準が「人口置換水準(じんこうちかんすいじゅん)」以下に低下してしまうことを言います。

人口置換水準とは、産まれる赤ちゃんと死んでしまう人たちが年間で同数になる基準値のことです。1年で見て人口置換水準が同数になると、人口が増えも減りもしない状態になります。

国立社会保障・人口問題研究所によると、平成25年時点で日本の現在の人口置換水準は「2.07人」だそうです。

人口が増加も減少もしない均衡した状態となる合計特殊出生率の水準のこと。若年期の死亡率が低下すると人口が減りにくくなるので、この水準値は減少する。
[補説]現在の日本の人口置換水準は、2.07(平成25年、国立社会保障・人口問題研究所)。

じんこうちかんすいじゅん【人口置換水準】の意味 - goo国語辞書

つまり、わたしには子供が2人いますが、人口置換水準が2.07人のため下回っていることになります。まぁできるなら3人目も欲しいですけど。

ちなみに、単純に「出生率」と言われることが多いのですが、本来は「合計特殊出生率」と言い、出生率とは意味が違います。

出生率(しゅっしょうりつ)とは

出生率とは、その年に生まれた人口1,000人あたりの出生数のことです。平成24年の日本の出生率は8.2人でした。

合計特殊出生率(ごうけいとくしゅしゅっしょうりつ)とは

合計特殊出生率とは、15-49歳の女性1人あたりが産む子供の数のことです。平成24年の日本の合計特殊出生率は1.41人でした。この数字が、よくテレビニュースや新聞で取り上げられています。

合計特殊出生率は、既婚未婚は関係ありません。子供を産む意志の有無も関係ありません。病気で子供が産めない女性もカウントされています。つまり、不妊治療技術が進めば合計特殊出生率も上がることになります。

日本の合計特殊出生率推移グラフ

厚生労働省の人口動態統計によると、日本の戦後の合計特殊出生率は以下のように推移しています。

厚生労働省「人口動態統計」

内閣府

ちなみにグラフにはありませんが、1947-49年の第一次ベビーブームの合計特殊出生率は4.32人ですが、戦前の1925年の合計特殊出生率の方が5.11人で高かったりします。

わたしの祖母は4人兄弟でしたし、夫の祖母は7人兄弟だったそうです。どちらも大正生まれです。

世界の合計特殊出生率1960年対2014年

では、世界の中で日本だけが特別に合計特殊出生率が下がって、少子化問題を招いてしまっているのでしょうか。

世界の国々の合計特殊出生率を2014年と1960年で比較してみました。以下表は2014年の合計特殊出生率が高い国順に並んでいます。

Fertility rate, total (births per woman) | Data | Table

国名1960年2014年
ニジェール7.417.60
ソマリア7.256.46
マリ6.976.23
チャド6.256.16
アンゴラ7.386.08
コンゴ6.006.01
ブルンジ6.955.95
ウガンダ7.005.78
ガンビア5.575.72
ナイジェリア6.355.65
ブルキナファソ6.295.52
モザンビーク6.605.36
ザンビア7.025.35
タンザニア6.815.15
マラウイ6.945.13
東ティモール6.375.10
セネガル6.955.09
南スーダン6.725.02
ギニア6.115.01
コートジボワール7.355.00
コンゴ共和国5.884.87
アフガニスタン7.454.84
ギニアビサウ5.924.84
赤道ギニア5.514.84
ベナン6.284.77
リベリア6.414.72
カメルーン5.654.70
シエラレオネ5.974.63
モーリタニア6.784.60
トーゴ6.524.58
サントメ・プリンシペ6.244.58
イラク6.254.57
コモロ6.794.49
マダガスカル7.304.41
エチオピア6.884.40
スーダン6.694.35
ケニア7.954.33
エリトリア6.904.28
ヨルダン川西岸地区 4.18
ガーナ6.754.17
イエメン7.384.16
サモア7.654.09
ソロモン諸島6.393.97
ジンバブエ7.163.92
ガボン4.383.91
ルワンダ8.193.90
パプアニューギニア6.283.76
キリバチ6.793.73
トンが7.363.72
パキスタン6.603.62
ナミビア6.153.52
タジキスタン6.243.49
ヨルダン7.693.42
バヌアツ7.203.35
エジプト6.633.34
スワジランド6.723.27
ミクロネシア連邦6.933.24
グアテマラ6.533.21
キルギス5.173.20
ジブチ6.463.20
レント5.843.19
イスラエル3.873.08
ハイチ6.323.03
ラオス5.962.99
フィリピン7.152.98
ボリビア6.702.97
シリア7.472.95
アルジェリア7.522.86
ボツワナ6.622.84
オマーン7.252.77
サウジアラビア7.222.77
カザフスタン4.562.74
モンゴル6.952.66
カンボジア6.972.64
フェロー諸島 2.60
ベリーズ6.502.58
フィジー6.462.56
ガイアナ5.752.56
エクアドル6.722.54
パラグアイ6.502.54
モロッコ7.072.52
ドミニカ共和国7.562.48
リビア7.202.47
インドネシア5.672.46
ペルー6.972.46
World4.982.45
パナマ5.872.44
インド5.912.43
グアム6.052.39
ホンジュラス7.462.38
ベネズエラ6.622.37
南アフリカ共和国6.172.36
スリナム6.612.36
アルゼンチン3.112.32
カーボベルデ6.892.30
トルクメニスタン6.422.30
セーシェル 2.30
ニカラグア7.342.26
メキシコ6.772.24
ニューカレドニア6.282.24
ネパール5.962.22
ミャンマー6.052.20
チュニジア7.042.20
ウズベキスタン6.712.20
バングラデシュ6.732.18
グレナダ6.742.15
モルディブ7.022.12
クウェート7.242.11
コソヴォ 2.10
スリランカ5.542.08
アンティグア・バーブーダ4.432.08
トルコ6.302.07
バーレーン7.092.06
ジャマイカ5.422.05
フランス領ポリネシア5.662.04
グリーンランド 2.04
ブータン6.672.03
カタール6.972.03
ウルグアイ2.882.02
アゼルバイジャン5.572.00
キュラソー島 2.00
フランス2.851.99
北朝鮮4.581.98
セントビンセント・グレナディーン7.221.97
ベトナム6.351.96
アイルランド3.781.96
マレーシア6.191.94
エルサルバドル6.671.93
アイスランド4.291.93
ニュージーランド4.131.92
コロンビア6.811.90
セントルシア6.971.89
スウェーデン2.171.89
ブルネイ6.491.87
バハマ4.501.87
アメリカ合衆国3.651.86
オーストラリア3.451.86
イギリス2.691.83
コスタリカ6.451.82
グルジア2.961.82
サンマルタン 1.81
バルバドス4.331.79
ブラジル6.211.79
アラブ首長国連邦6.931.78
アルバニア6.491.78
ノルウェー2.851.78
トリニダード・トバゴ5.261.78
チリ5.111.76
アメリカ領ヴァージン諸島5.621.75
フィンランド2.721.75
ベルギー2.541.75
レバノン5.741.71
イラン6.931.71
ロシア2.521.70
モンテネグロ3.601.69
オランダ3.121.68
デンマーク2.571.67
アルバ4.821.66
バミューダ諸島 1.63
ベラルーシ2.671.62
キューバ4.181.62
カナダ3.811.61
リトアニア2.561.59
中国5.751.56
スロベニア2.341.55
ルクセンブルク2.291.55
アルメニア4.551.53
マケドニア3.841.52
スイス2.441.52
エストニア1.981.52
ラトビア1.941.52
タイ6.151.51
ウクライナ2.241.50
ブルガリア2.311.48
プエルトリコ4.661.47
クロアチア2.331.46
チェコ2.091.46
リヒテンシュタイン 1.45
キプロス3.501.45
オーストリア2.691.44
モーリシャス6.171.43
セルビア 1.43
日本2.001.42
ルーマニア2.341.41
ドイツ2.371.39
イタリア2.371.39
マルタ3.621.38
ハンガリー2.021.35
スロバキア3.041.34
ギリシャ2.231.30
ポーランド2.981.29
スペイン2.861.27
ボスニア・ヘルツェゴビナ3.771.26
モルドバ3.331.26
シンガポール5.451.25
マカオ4.951.24
香港5.161.23
ポルトガル3.161.21
韓国6.161.21

以下のグラフで見るとよりわかりやすくなります。オレンジが1960年、グレーが2014年です。明らかに2014年の方が合計特殊出生率が下がっていることがわかります。

世界の合計特殊出生率1960年対2014年

アフリカ各国の合計特殊出生率は今も昔も高いのですが、一部減っている国も目立ちます。それ以外の国、とくにアジアの合計特殊出生率は、1960年に比べて大きく下がっています。

日本は、世界的に見ると合計特殊出生率が低い国ですが、韓国、香港、シンガポールなど、わたしたちがお馴染みのアジアの国は、日本よりも合計特殊出生率が低くなっています。

また、ドイツ、イタリア、スペインなど、1960年は日本よりも合計特殊出生率が高かったヨーロッパの国も、2014年は日本よりも低い値になっています。

なぜ少子化なのか?なぜ合計特殊出生率が下がっているのか?

表の中に「World」とありますが、これは世界の合計特殊出生率の平均値です。

1960年が4.98人、2014年が2.45人で半分以下になっています。世界中で15-49歳の女性が産む子供の数が減っているということです。

「あれ?世界の人口って70億人突破したとか言ってたような……。」

その通りです。世界の人口はドンドン増え続けています。つまり、新しく産まれてくる子供は半分に減っていますが、それ以上に死んでしまう人が減っているため、「世界的に少子化傾向なのに人口爆発状態」という歪なお話しなのです。

少子化問題と人口増加問題が同時に起こる理由について、詳しくは以下でお話しているので参考にしてください。

とくにこの50年でアジアの医療が発達して、赤ちゃんからお年寄りまで病気やケガで死んでしまう人が減っているため、女性は命がけで出産をする必要性が減っています。

日本でも医療の発達は、少子化の1つの原因だと思います。もちろん他にも原因はあります。

わたしたちの周りに子供がたくさんいても、合計特殊出生率が下がってしまう理由、少子化問題の原因については以下を参考にしてください。

ちょっと難しいお話ですが、子供に一番触れるママにとって、少子化は身近な社会問題の1つです。がんばって知っておいても良いかもですね。


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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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