背中スイッチはいつまで?赤ちゃんが起きる理由と寝かしつけ対策

おしゃぶりを咥えたまま眠る赤ちゃん

この記事の読了時間は約 5 分です。

赤ちゃんの背中スイッチが辛い

「はぁ~、抱っこでやっと寝てくれた。後は赤ちゃんを布団におろして……。」……この後何が起きるかわかりますよね(^_^;)

どれだけ寝付きが良い赤ちゃんでも、長時間ぐっすり眠る赤ちゃんでも、抱っこで寝かしつけた後に布団に置くと泣いてしまう経験は、ママなら誰もが味わいます。

赤ちゃんを布団におろした途端に泣き始めることから、赤ちゃんが敏感に起きるスイッチが背中についている「背中スイッチ(覚醒スイッチ)」……と揶揄されるほどです。

背中スイッチは、2000年過ぎから使われ始め、今ではママを困らせる一般的な育児用語として浸透しています。「本当にスイッチあるんじゃないの?」と、赤ちゃんの背中を見たママも多いはず……。

では、なぜ赤ちゃんには、背中を布団に付けることで敏感に反応して起きてしまう面倒なスイッチがあるのでしょうか。

今回は、赤ちゃんに背中スイッチがある理由、寝かしつけ対策などについてお話したいと思います。

背中スイッチの正体とは

眠った赤ちゃんを布団に置くと、ビクッとして起きてしまう背中スイッチの正体、原因の多くは赤ちゃんの「モロー反射」です。

モロー反射とは、赤ちゃんが音などでびっくりしたとき、不安を感じたとき、環境が変わったときに、両手をパッと広げて何かに抱きつこうとする反射行動のことです。

これは昔人間が木の上で生活をしていたときに、木から落ちそうになってしがみつく防衛本能が残っているという説があります。

つまり、赤ちゃんを布団の上におろしたときに背中スイッチで起きてしまうのは、人間に備わった身を守る防衛本能だということです。

ただ、今は木の上で生活しているわけではないため、余計な反射でしかありません……。

モロー反射が起きる原因

赤ちゃんは、ちょっとしたことでモロー反射が起きますが、いつどのような原因で赤ちゃんにモロー反射が起こるのでしょうか。

原因1.物音がするから

赤ちゃんは大人よりも眠りが浅く、周辺でガタッと物音がすると、びっくりして目が覚めてしまいます。敏感な赤ちゃんは、衣擦れの音やママの足音でも起きることがあります。

寝かしつけに苦労するママも、物音には敏感になっているため、ちょっとした音でもすぐに「やばっ!」と気付きますよね。

原因2.落ちる感覚があるから

赤ちゃんを布団におろすとき、また、背中が布団につく前にママから赤ちゃんが離れると、赤ちゃんが落ちてしまう感覚になり、ビクッと目が覚めてしまいます。これは、なかなか抱っこされない大人にはない感覚です。

原因3.温度変化があるから

ママの密着で感じていた温かさが、ママから離れたり、布団に降ろされたときの布団のひんやり感で、赤ちゃんにモロー反射が起きてしまいます。この程度の温度変化でビクッと驚くことも赤ちゃん特有です。

原因4.体勢が変わるから

抱っこのときは、赤ちゃんの身体が丸まっており、ママの胎内にいた姿と似ています。ところが、赤ちゃんを寝かせると、丸まった状態からお腹を丸出しにして背中や股関節が伸びるため、モロー反射が起きてしまいます。

原因5.眠りが浅いから

上記の原因で赤ちゃんが起きやすいのは、赤ちゃんの睡眠が大人より浅く、ノンレム睡眠の周期が短いため、ちょっとした物音や温度変化・環境変化の刺激を受けるからです。

レム睡眠とノンレム睡眠

出典|新米パパのための夜泣き対策講座 | FQ JAPAN 男の育児online

背中スイッチではなくお腹スイッチとは

さて、これまで赤ちゃんを布団におろすと泣くのは、背中を布団につけたときに背中スイッチが押されるからだと言われていました。

ところが、理化学研究所で脳科学を研究する黒田博士によると、赤ちゃんを寝かせたときに覚醒する背中スイッチは、背中ではなく「お腹スイッチ」だという説が有力になっています。

たとえば、前述したモロー反射の原因と照らし合わせてみると、お腹スイッチの存在がわかります。

・抱っこからおろすときにママの身体から”お腹が離れる”ことで落ちる感覚になる
・ママに触れていた赤ちゃんの”お腹が離れる”ことで温度変化を敏感に感じる
・身体を丸めて守っていた”お腹がむき出しになる”ことに違和感を感じる

……など、突然の物音だけは別物ですが、他は全て背中よりもお腹で温度変化や環境変化の違和感を感じることで、スイッチが入っていることがわかります。

ママは、背中スイッチとお腹スイッチを勘違いすることで、赤ちゃんをより寝かしつけにくい環境にしていたのかもしれません。

参考|赤ちゃんの覚醒スイッチは背中ではなく、おなか側!!最新研究を紹介 | 子育てに役立つ情報満載【すくコム】 | NHKエデュケーショナル

お腹スイッチを意識した寝かしつけ対策

では、お腹スイッチを意識すれば、赤ちゃんを起こさずに寝かしつけられるでしょうか。赤ちゃんを布団におろしただけで起こる、厄介なモロー反射を防ぐことはできるでしょうか。

全ての寝かしつけで上手くいくわけではありませんが、お腹スイッチを意識した寝かしつけは、基本的な寝かしつけとして無意識に行っているママもいるはずです。

詳しくは以下を参考にして欲しいのですが、赤ちゃんの寝かしつけで最も基本的なことは、赤ちゃんが眠るまで常に密着することです。

赤ちゃんに密着したまま布団におろし、しばらく密着して身体をトントンすることが赤ちゃんを上手に寝かしつけるコツです。これは、抱っこからおろすときだけでなく、普段の寝かしつけでも使える行為なので覚えておいてください。

眠った赤ちゃんを布団におろす注意点
1.眠りが深くなるまで待つ
2.とにかくゆっくりおろす
3.首の後ろの手に気をつける
4.置いた後に起きても慌てない
5.抱っこひもの種類で変わる

背中スイッチ(お腹スイッチ)はいつからいつまで?

ちなみに、背中スイッチ(お腹スイッチ)による反応は、生後2-3か月ごろから強くなり、モロー反射が消失する4-5か月ごろまで続きます。

ただし、モロー反射関係なく刺激に敏感な赤ちゃんは、1歳近くまではちょっとした刺激で起きやすい状態が続きます。

そのため、ママがどれだけお腹スイッチを意識しても、赤ちゃんが夜中に何度も起きたり、なかなか寝てくれないことはいくらでもあります。

赤ちゃんの性格によって、快・不快の感じ方も違うため、赤ちゃん一律に、簡単に寝かしつけられる方法や夜泣き対策を見つけることは至難の業です。

寝かしつけ対策・夜泣き対策の模索はそこそこにして、ママがどうやって赤ちゃんの夜泣き時期を健康に、ストレスが少なく乗り越えるかを中心に考えましょう。長くても1-2年の辛抱ですから……(^_^;)