3歳の娘のいびきの原因は?子供のいびきは成長阻害や肥満になるかも

投稿日:2016年4月8日 更新日:

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子供もでもいびきをかく

先日、子供たちが寝てから帰宅した夫との会話--。

夫「おとなりさん、けっこう早く寝るんだね。まだ9時だよ。」
私「え?この時間まだ帰ってきてないはずだけど。」
夫「だって、いびき聞こえるじゃん。……あれ?」
私「そう、それうちの娘……。」

3歳の娘は豪快ないびきをかきます。5歳の息子もいびきをかきます。夫に「100%パパの遺伝じゃん。」って言ったら「お前のいびきもバイク並みじゃん。」と返される……。そう、うちはいびき一家なんです。

100歩譲ってわたしのいびきは諦めるとして、娘のいびきは不憫です。「子供もいびきかくの?」と思う人もいるかもしれませんが、音や時間の違いはありますが、子供がいびきをかくのは普通です。

では子供は何歳から習慣的にいびきをかくんでしょうか。また、いびきは子供の成長に何か影響するんでしょうか。

いびきとは

鼾(いびき)とは、「軟口蓋(なんこうがい)」や「舌根(ぜっこん)」が呼吸の通り道の気道を塞いで、空気が出入りする際に軟口蓋、舌根、のどの粘膜が振動して音がなる現象です。

口呼吸と鼻呼吸の空気の通り方の違い

日本大学医学部附属板橋病院 | 睡眠センター | 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

日本人はいびきをかきやすい

日本人は欧米人に比べて顎が小さくて気道も狭く、寝ているときは喉の筋肉が緩むため、余計に気道が狭まっていびきが出やすい体質だそうです。

また、子供は風邪やアレルギー性鼻炎で鼻が詰まりやすいこと、咽頭扁桃(アデノイド)や口蓋垂(のどちんこ)が喉に占める割合が大きいこと、感染によってどちらも腫れやすいことが、主ないびきの原因になります。

夜、いびきをかく、と言われました|一般社団法人日本呼吸器学会

ただし、子供がいびきをかきやすいといっても、習慣的にいびきをかく子供は「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠が不安定になるため慢性的な睡眠不足になるだけでなく、日常生活や成長に影響を与える恐れもあります。

赤ちゃん・子供がいびきをかく割合

現在のところ、赤ちゃんや子供が習慣的にいびきをかく割合を調査した結果は少なく、とくに日本では具体的な数字が見当たりません。

アメリカでは1歳児の6.6%、4歳児の13.0%がいびきをかく

イギリスのレスターシャー州に住む1-4歳の子供6811人に対する調査をしたところ、過去12か月間で59.7%の子供がいびきをかいたことがあるとわかりました(アメリカ国立生物工学情報センター)。

同調査では、習慣的にいびきかく子供は1歳で6.6%、4歳で13.0%に増えることもわかっています。

Snoring in preschool children: prevalence, severity and risk factors. - PubMed - NCBI

また米国小児科学会がまとめた参考値として、習慣的にいびきをかく2-8歳の割合は3.2-12.1%という数値もあります。

小児のいびきは就学前から小学校低学年で多く、いびきの有病率については、米国小児科学会が既報をまとめた結果、2~8歳で習慣的にいびきをかく小児の割合は3.2~12.1%であり、1歳児の6.6%に習慣的ないびきがあるとの報告があります。

いびき、睡眠時無呼吸症候群(小児) | 南新宿クリニック 耳鼻科・小児科

1歳児の6.6%が習慣的にいびきをかくということは、0歳児の赤ちゃんでもいびきをかくことは想像できますよね。というか、赤ちゃんがいびきをかくことは多くのママが知っているはずです。

子供がいびきをかく原因

では、子供がいびきをかく原因は何でしょうか。

アレルギー性鼻炎などの鼻づまり

子供のいびきで一番多い原因は鼻づまりです。子供は頻繁にのどや鼻に炎症を起こして鼻が詰まります。鼻が詰まると口呼吸が増え、いびきの原因になります。

風邪が原因の鼻づまりなら風邪が治ればいびきも治まりますが、子供はアレルギー性鼻炎が原因で年中鼻水が出るため注意が必要です。

「鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版」によると4歳までで4%、9歳までで22.5%の子供がアレルギー性鼻炎をもっています。

年齢別花粉症の割合

扁桃腺肥大(へんとうせんひだい)

子供はよく風邪でのどが炎症するなど「扁桃腺(口蓋扁桃)」が腫れる(扁桃腺肥大)ことが、いびきの原因になります。ただし、扁桃腺肥大の原因は感染症だけでなく、子供の成長や遺伝などの体質も関係しています。

アデノイド肥大

アデノイド肥大とは、鼻の奥からのどの入り口にかけての「咽頭扁桃(いんとうへんとう)」が腫れることです。

こどものいびき - 荻窪中尾耳鼻咽喉科

子供は元々アデノイドが大きく、腫れやすいため、扁桃腺(口蓋扁桃)同様いびきの原因になりますが、6-7歳ごろから少しずつ小さくなっていきます。

喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)

喉頭軟化症とは、喉頭の軟骨構造が軟らかいため、息を吸い込む際に喉頭が喉奥に引きこまれて、気道が狭くなる病気のことです。

喉頭軟化症の赤ちゃんは、呼吸が強くなる生後1か月ごろからいびき症状が出始めますが、成長の遅れがなければ2歳ごろまでに完治します。ただし、以降も喉頭軟化症が治らなければ手術が必要な場合もあります。

その他「気管軟化症(きかなんかしょう)」「咽頭軟化症(いんとうなんかしょう)」などの呼吸器の病気も、いびきの原因になります。

喉頭軟化症とはどんな病気か|症状や原因・治療 - gooヘルスケア

漏斗胸(ろうとむね)

漏斗胸(胸郭変形)とは、肋骨や肋軟骨、大胸筋など筋肉の形が変形して胸部が陥没する病気のことです。胸部の形成異常があると、扁桃腺やアデノイドが大きくなることで空気の通りが悪くなり、いびきをかきやすくなります。

漏斗胸(胸郭変形)とは|川崎医科大学附属病院 小児外科教室

肥満によるのどの圧迫

子供が肥満だと脂肪がのどを圧迫することで気道が狭くなり、いびきの原因になる場合があります。とくに子供は口、舌、のど奥、横隔膜、心肺を支える筋肉が弱いため、運動をして呼吸器強くする必要があります。

寝方によるのどの圧迫

子供は寝相が悪く動き回ります。いつの間にか大人用の高い枕を奪って寝ていたり、頭を壁にもたれて寝ていることもあります。すると、のどが圧迫されて気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。

疲れによる気道の狭まり

肉体的・精神的な疲れがあると、肉体回復のために酸素を多く取り込もうとして口を開けて眠ってしまうため、もう1つは身体が疲れで筋肉が弛緩してのど周りの筋肉も弛緩して気道が狭くなってしまうため、いびきの原因になります。

遺伝

親の遺伝によって子供の扁桃腺やアデノイドがもともと大きい場合は、気道が狭いためいびきの原因になります。

環境など外的要因

前述したイギリスのレスターシャー州での調査によると、習慣的にいびきをかく子は両親が喫煙していたり、道路交通量が多い場所に住んでいたり、片親だったり、貧困の割合が高いそうです。

両親の喫煙で1.46-2.09倍、道路交通量が多い場所の居住で1.23倍、片親で1.6倍、経済的に貧困で1.25-2.03倍という倍率で習慣的にいびきをかきやすいことがわかっています。

・両親の両喫煙(OR 1.46-2.09)
・道路交通量(OR 1.23)
・片親(OR 1.60)
・社会経済的貧困(OR 1.25-2.03)

OR…オッズ比(Odds ratio)

Snoring in preschool children: prevalence, severity and risk factors. - PubMed - NCBI

子供のいびきが健康に及ぼす影響

子供に限った話ではなく、「いびきは健康に悪い」という話はよく聞きますよね。いびきがひどいと無呼吸発作を起こし、子供でも「睡眠時無呼吸症候群」の原因になります。では、いびきは子供にどんな影響を与えるんでしょうか。

発育障害

いびきをかいて眠りが浅くなったり、夜中に頻繁に起きることで、睡眠時に身体の発育を助ける成長ホルモンのメラトニン分泌が低下します。

メラトニンは覚醒の約14-16時間後から(とくに午後10時ごろから午前2時ごろまで)分泌されるため、この時間帯に質の良い睡眠を取れなければ成長ホルモンの恩恵を受けられなくなります。

睡眠障害

幼児期に決まった時間にお昼寝をすることは、子供の成長を助ける役割がありますが、お昼寝が夜の睡眠の代わりにはなりません。

夜に睡眠障害が起こると昼間の睡眠時間が長くなり、夜の睡眠に影響を及ぼします。そして、昼夜の睡眠時間がバラバラの生活が続くと疲れが取れにくい体になり、成長に影響を及ぼします。

睡眠障害は夜泣き夜驚症の原因にもなり、子供の心身だけでなく、家族の生活にも影響を及ぼします。

肥満

アルベルト・アインシュタイン医学校とKaren Bonuc博士によると、いびきをかく子供はホルモンバランスが乱れて肥満になりやすいという研究結果を発表しています。

4.75歳の時点で睡眠不足であると、15歳の時点で肥満である可能性は2.21倍であった。また、5.75歳の時点で睡眠不足であると、15歳の時点で肥満である可能性は55〜65%上昇していた。

対照的に、2.5歳の時点で睡眠時間が最も長かった小児が15歳の時点で肥満である可能性は他の小児の半分であった。

Reuters Medical News

注意力・集中力の低下

夜に十分な睡眠が取れないと、昼間の注意力や集中力の低下につながります。また、落ち着きが無くなったり、イライラしてキレやすい原因になります。

その他

睡眠時無呼吸症候群で怖いのは乳児期の乳幼児突然死症候群(SIDS)ですが、いびきの影響は他にもさまざまなことが考えられます。

子供のいびきを治すの3つの方法

子供のいびき原因はさまざまなので、原因に合わせた対策が必要です。家庭でできるアプローチと医療対応の両面から考えましょう。

常に鼻づまりを解消する

子供はよく鼻が詰まりますが、寝る前に鼻づまり解消の習慣を作るだけでも、いびきを減らせます。4-5歳ごろまでは、鼻が詰まったまま寝るといびきだけでなく、痰が絡んで嘔吐の原因にもなります。

子供が3歳を過ぎていれば、正しい鼻のかみ方を教えましょう。正しく鼻をかむ行為は、いびき予防だけではなく、中耳炎や蓄膿症の予防にもつながります。

運動して呼吸器を強くする

子供を積極的に外で遊ばせると、口、舌、のど、横隔膜、心肺を支える筋肉、呼吸器が強くなりますし、お腹も空きます。お腹が空けばたくさんご飯を食べて、しっかりと睡眠がとれるようになります。

また、太陽の光を浴びれば夜に睡眠ホルモンのメラトニンも分泌されて入眠がスムーズになり、朝も気分良く目覚められるようになります。

扁桃腺・アデノイドなど呼吸器の手術をする

扁桃腺やアデノイドは成長すると小さくなりますが、肥大気味で残る場合もあります。その場合は、扁桃腺やアデノイド、喉頭軟化症などの手術を検討しても良いでしょう。

大人になっても扁桃腺炎を繰り返すと腎炎や糖尿病の確率が上がります。また、喉頭軟化症は喘息の原因にもなりますし、こちらも大人になって症状が続くと、糖尿病の原因になる場合もあります。

ただし、手術は子供の体に負担があります。必ず専門の医師の意見を聞き、メリットとデメリットを理解してから判断してください。

習慣的ないびきでなければ問題ないが

子供のいびきが習慣的ないびきではなく、単なる風邪による鼻づまりや成長過程の扁桃腺肥大・アデノイド肥大など一過性のいびきならとくに問題はありません。

ただし以下の症状があると、いびきで悪い影響がある可能性があります。習慣的ないびきは病気が原因の場合もありますし、習慣的ないびきは睡眠を妨げ、子供の健康な成長を阻害します。

  • 毎日いびきをかいている
  • 寝起きが悪い
  • ご飯をあまり食べない
  • 昼寝をしているのに眠そう
  • 睡眠中に無呼吸が続くことがある

そのため、男目線で「ワハハ、うちの子は豪快だなぁ。」なんて言ってるのんびり屋の旦那さんには、いびきの健康被害を理解してもらい、協力していびき対策をしましょう。

もし子供が頻繁にいびきをかいていたら、睡眠時の状態と起きている状態をチェックし、いびきをかいている動画を撮影して、かかりつけの小児科で確認してもらいましょう。

娘のいびきの原因

ちなみに、娘はわりと頻繁にいびきをかきますが、毎日ではありません。とても疲れているとき、風邪で鼻づまりのとき、寝相によって枕が高くなりすぎるときなど、いくつかの条件でいびきをかきます。

少し前に小児科で診てもらったところ、2人とも他の子より少々扁桃腺が大きくて、いびきをかきやすいようですが、心配する程ではないとのこと。しっかり運動をさせて心肺機能を高めれば大丈夫だそうです。

「わたしのも見てもらえませんか?」とはさすがに言えず……。女はいくつになっても、いびきをかくのは恥ずかしいものです。

まーさ
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まーさ

保育士資格、幼稚園教諭免許(一種)を取得後、保育園・幼稚園・支援センターを複数回経験して、もうすぐ業界歴20年です。 仕事と2人の子育てをこなしつつ、勉強をしつつ、ゆっくり情報を発信しています。

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