完母・混合・完ミの割合とそれぞれのママが抱える授乳の悩み

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ママが抱える授乳の悩みとは

妊娠中のママなら、完母・混合・完ミという言葉を聞いたことがあると思います。そして、今育児中のママも、もう育児を卒業したママも、1度は赤ちゃんの授乳方法をどうするか迷ったことがあると思います。

「わたしは母乳で育てたいけど、本当に出るのかな?」
「わたしの周りは母乳ばかりだけど、ミルクで育てたい……。」
「仕事に影響が少ない授乳方法って何だろう?」
「赤ちゃんがしっかり飲んでくれる方法を選びたいけど……。」

などなど、初期の育児において赤ちゃんに対する授乳方法は、関心が高いことではないかと思います。

そこで今回は、厚生労働省が行なった「平成17年度乳幼児栄養調査」からデータを引用して、完母・混合・完ミの割合や、それぞれのママがどんな悩みを抱えているのかという現状をお伝えしたいと思います。

参考|授乳に関する現状 – 厚生労働省

完母・混合・完ミとは

まず先に言葉の意味を押さえておきましょう。完母・混合・完ミはそれぞれ省略言葉で、完母は「完全母乳育児(完母育児)」、混合は「混合育児」、完ミは「完全ミルク育児(完ミ育児)」のことを言います。

完全母乳育児(完母)とは

完全母乳育児とは、赤ちゃんの授乳を粉ミルクを与えずに、母乳だけを飲ませて育てていく育児方法のことです。

混合育児(混合)とは

混合育児とは、赤ちゃんの授乳を母乳と粉ミルクの両方を飲ませて育てていく育児方法のことです。

完全ミルク育児(完ミ)とは

完全ミルク育児とは、赤ちゃんの授乳を母乳を与えずに、完全に粉ミルクだけを飲ませて育てていく育児方法のことです。

完母・混合・完ミの割合

今の粉ミルクはとても栄養価が高くなり、母乳に近い栄養成分を再現できるようになっています。そのため、「今はミルク育児の人が増えたよねぇ。」と言う人がいますが、これは勘違いです。

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引用|授乳に関する現状 – 厚生労働省

昭和60年|完母(49.5%)、混合(41.4%)、完ミ(9.1%)
平成7年|完母(46.2%)、混合(45.9%)、完ミ(7.9%)
平成17年|完母(42.4%)、混合(52.5%)、完ミ(5.1%)

厚生労働省の調査によると、昭和60年、平成7年、平成17年の新生児の授乳方法は、どの年代でも完ミより完母・混合の割合が多いだけではなく、完ミの割合はどんどん減少しています。

また、完母も少しずつ減少し、代わりに混合の割合が増加してきています。

赤ちゃんの成長による完母・混合・完ミの推移

たしかに、新生児の授乳方法は完母と混合が多かったのですが、新生児以降も授乳方法は変わらないのでしょうか。

赤ちゃんを母乳で育てるか、ミルクで育てるかはときどき育児論争にはなりますが、授乳方法は赤ちゃんの成長やママ自身の環境に合わせて変えていくスタイルが多いため、一概に何が良い・何が悪いとは言えません。

厚生労働省の資料によると、月齢での完母・混合・完ミの授乳方法は以下の割合で推移しています。

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新生児のころは、ほぼ完母・混合育児だった授乳方法が、生後4か月ごろには、完母・混合・完ミの割合はほぼ同じになり、離乳食が始まるころにはミルクで授乳を行う割合が多くなっています。

「完全母乳で育てたい!」というママも、「完全ミルクで育てたい!」というママもいるとは思いますが、完母、完ミ、混合にはそれぞれ時期によるメリットとデメリットがあります。これはまた別途お話したいと思います。

授乳について困ったこと・悩みの割合

次に、完母・混合・完ミそれぞれの授乳の悩み、何で困っているかという割合です。赤ちゃんの授乳方法を迷っているママにとっては、それぞれどのような悩みを抱えているかを知ることはとても大切です。

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数字は全てパーセントで、それぞれの悩みに対してYesと答えている人の割合を多い順に並べてみました。

完母育児ママの悩み

母乳が不足ぎみ|20.2%
外出の際に授乳できる場所がない|18.5%
赤ちゃんがミルクを飲むのを嫌がる|14.1%
母親の健康状態|9.9%
赤ちゃんの体重の増えがよくない|8.6%
母乳が出ない|5.7%
授乳が苦痛・面倒|5.7%
母親の仕事で思うように授乳ができない|4.3%
赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる|3.8%
相談する人がいない|1.1%

特に無い|41.1%

まず完母ママの授乳の悩みの特徴は、「母乳が不足ぎみ(20.2%)」「外出の際に授乳できる場所がない(18.5%)」「赤ちゃんがミルクを飲むのを嫌がる(14.1%)」の割合が高いことです。

「母乳が不足ぎみ(20.2%)」は、完母をしているが母乳の出が悪くて悩んでいるママが多いということでしょう。また、完母ママにとって、「外出の際に授乳できる場所がない(18.5%)」というのは、生後2か月以降は混合育児をしていたわたしにもよくわかります。

さらに、完母ママの中には、混合に移行していきたい人も一定数いるので、「赤ちゃんがミルクを飲むのを嫌がる(14.1%)」ようであれば、このまま完母を続けるしか無い……という悩みがあるようですね。

反対に、悩みがないという完母ママも40%以上いるため、完母に対する満足度は比較的高いことを表しているとも言えるでしょう。

混合育児ママの悩み

母乳が不足ぎみ|44.7%
母乳が出ない|19.5%
外出の際に授乳できる場所がない|13.0%
赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる|11.9%
赤ちゃんの体重の増えがよくない|10.4%
赤ちゃんがミルクを飲むのを嫌がる|10.0%
授乳が苦痛・面倒|9.5%
母親の健康状態|8.9%
母親の仕事で思うように授乳ができない|4.7%
相談する人がいない|1.7%

特に無い|22.0%

混合ママの授乳の悩みの特徴は、「母乳が不足ぎみ(44.7%)」「母乳が出ない(19.5%)」「赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる(10.0%)」の割合が高いことです。

「母乳が不足ぎみ(44.7%)」が44%もあります。もしかしたら混合ママは、もっと母乳の出が良ければ完母にしたいと考える人が多いのかもしれません。

また、「母乳が出ない(19.5%)」の割合も高いため、せめて少しは母乳を飲ませたい……と考えながら、混合をしていると予想できます。同じく、少しでも母乳を飲ませたい混合ママにとって、「赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる(10.0%)」というのも悩みなようです。

完ミ育児ママの悩み

母乳が出ない|56.9%
赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる|13.8%
母親の健康状態|13.1%
赤ちゃんの体重の増えがよくない|7.7%
母乳が不足ぎみ|6.9%
授乳が苦痛・面倒|6.9%
相談する人がいない|3.8%
赤ちゃんがミルクを飲むのを嫌がる|2.3%
外出の際に授乳できる場所がない|1.5%
母親の仕事で思うように授乳ができない|0.8%

特に無い|21.5%

完ミママの授乳の悩みの特徴は、「母乳が出ない(56.9%)」「母親の健康状態(13.1%)」「赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる(13.8%)」の割合が高いことです。

「母乳が出ない(56.9%)」は約57%もあるため、完ミママは本当は赤ちゃんに母乳を飲ませたいと思っていることがわかります。「母親の健康状態(13.1%)」の割合が高いことも、完母や混合に踏み切れない理由なのかもしれません。

「赤ちゃんが母乳を飲むのを嫌がる(13.8%)」の割合も高いため、やはり完母や混合をしたいといういママの気持ちが伝わってきますね。

また、完ミママの特徴として、「母親の仕事で思うように授乳ができない(0.8%)」の割合が少ないですね。仕事をしているママにとっては、授乳者がママでなくても良い完ミの方が都合が良いですよね。これも大切な選択肢だと思います。

完母?完ミ?混合?おすすめは

完母・混合・完ミ育児を行うママそれぞれの現状や悩みがわかってもらえたと思います。

前述した通り、「完全母乳で育てたい!」というママも、「完全ミルクで育てたい!」というママもいますが、1つの授乳方法に限定する必要はありませんし、それぞれメリット・デメリットがあるため、生活環境や赤ちゃん・ママの状態に合わせてうまく使い分けると良いでしょう。

授乳方法、寝かしつけ方、おむつ交換などには、それぞれあれが良い・これが良いという育児論争があります。もちろん根拠があるものもあれば、「昔から言われているから。」という根拠のないものもあります。

ただ、大切なことは赤ちゃんを現在の環境やライフスタイルの中で正しく成長させることであって、無理をして盲目的に良い育児と信じられていることを行うことではありません。

初めての赤ちゃんのお世話は、色々悩みや迷うことがたくさん出てきます。授乳方法に限らず、どんな子育ても初めてのことはドキドキするものなので仕方がありません。

ただ、迷ったり悩んだりした場合は、育児書やママ友などからなるべくたくさんの情報を集めてください。

そして、何が良い・悪いで悩むのではなく、自分の生活習慣をや周囲の環境を総合的に踏まえた上で、赤ちゃんにもママにもストレスがない楽しい育児をできるように心掛けましょう。

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