子どもの病気は市販薬で良い?まず小児科を受診すべき5つの理由

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子どもの病気は市販薬でも良い?

「うちの子もう1歳だから市販薬でも問題ないよね?」
「受診は時間がかかるから、薬局で手軽に済ませたい。」
「あの先生苦手だからあんまり病院に行きたくない……。」

赤ちゃんの時期をすぎるころには、ママも子育てに慣れてくるため、ちょっと熱を出したり、咳をしていたり、嘔吐・下痢の症状が見られても、以前ほど動揺することがなくなります。

そのため、ママが何となく病院に行くことを面倒に思ったり、忙しい中で子どもを病院に連れて行くよりも手軽に市販薬(OTC小児用かぜ薬など)で済ませたいと考える気持ちはわかります。

ただ、子どもが病気をしたときに小児科を受診しないことは、あまり良いこととは言えません。ママが子どもを第一に考えるのであれば、なるべく薬局の市販薬を使わずに、小児科を受診するようにした方が良いと思います。

たとえ小児科に行き、医師の診断のうえで薬を処方してもらうだけだとしても、お手軽な市販薬を使うより小児科を受診する方が良いことには理由があります。

今回は、市販薬よりも小児科の受診をすすめる5つの理由をご紹介します。

市販薬より受診する理由1.治療か緩和の判断が付かないため

子どもの病気は、「すぐに薬による治療をした方が良い」のか「まずは薬による症状の緩和をした方が良い」のかを判断しなければいけません。

市販薬は、基本的に頭痛・発熱・せき・くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの諸症状を緩和する頓服の役割が大きいため、まずは治療を目的とする治療や薬の処方をしてもらう方が良いでしょう。

乳幼児の市販薬は、子どもの症状や身長・体重関係なく、服用しても安全な最低量に設定されています。そのため、用法用量を守って服用すれば、薬による副作用のリスクはそれほど心配する必要はないということになっています。

ただし、症状や体格の個人差によっては、市販薬では症状の緩和効果が出にくいことが考えられます。

一方病院で処方される薬は、子どもの個々の症状や体格に合わせた量で処方されるため、一般的に薬の効果も高くなります。

市販薬より受診する理由2.他の病気の場合もあるため

乳幼児の間は予防接種が効きにくい病気、季節でほぼ必ずかかる病気、基本的な風邪(発熱やせき、鼻づまり)など、様々な病気にかかりますが、症状が似ている病気もたくさんあるため、勘違いをした対処をしてしまいがちです。

以下の病気の中にも似たような症状の病気はたくさんあるため、よく知っていなければどの病気の対処をすれば良いか、素人のわたしたちではなかなか判断がつきません。

乳幼児が季節や時期でかかる病気・いつでもかかりやすい病気一覧

風疹とはしかを勘違いしたり、ヘルパンギーナと突発性発疹を勘違いしたりなど……病気はそれぞれ対処法や周囲への感染リスクが違います。

たとえば、高熱が出て苦しそうだから、とりあえず市販の坐薬を使ったらインフルエンザだった……というのはとても恐ろしいことです。下手をするとインフルエンザ脳症になってしまいます。

間違った市販薬を使ってしまうと、良くなるどころか病気の悪化の原因になる可能性があるため、安易に市販薬を使う前に受診をした方が良いでしょう。

市販薬より受診する理由3.ママが医療知識をつけるため

これからたくさんの病気を経験する子どものママとして、少しの時間でも小児医療の専門家とお話ができる機会は貴重ですし、十分に活用するべきだと思います。

特定の病気の際の家庭での対処方法や注意すべき点は、ママが興味を持って質問をすれば医師は答えてくれるはずです。

たとえば、小さな子どもは薬を飲ませる際に苦労しますが、薬を飲ませる方法や飲みやすくするために混ぜて良いものなど、ちょっとしたコツを教えてもらうことで、ママの子育ての労力が軽減するならとてもありがたいですよね。

離乳食前の赤ちゃんが嫌がるシロップ・粉薬の飲ませ方と注意点

子ども用の市販薬には子どもの月齢に合わせた服用量が記載されていますが、注意書きをよく見ると医師の診療を優先する旨が書かれています。市販薬の使い方、使い所も含めて、かかりつけの小児科で聞いてみましょう。

市販薬より受診する理由4.子どもの特徴を把握するため

赤ちゃんのころは、まだアレルギーの有無はわかりません。アレルギーは卵や甲殻類、そば、ナッツ類などを想像しますが、何がアレルギー反応を起こすか全くわかりません。

もちろん、薬の中にもその子にとってアレルギーの原因になるアレルゲンが含まれている場合があります。

赤ちゃん・子どものアレルギー原因は食べ物?種類と症状は?

そのため、前知識が無く市販薬を使ってしまったときに、アレルギー反応を起こすリスクを考えるよりは、かかりつけの小児科を受診して薬を処方してもらう方が安心できます。

また、扁桃腺が腫れやすい子、喘息気味な子、アトピー持ちの子など、何かの病気にかかったときに、その子の特徴や年齢によって原因や症状の出方が違うこともあります。

小さなころからなるべく小児科を受診することで、ママが子どもの特徴を把握できるようになりますし、かかりつけ医がその子の特徴を把握しておくことは、大きな病気のときも治療を行う重要な手がかりになります。

市販薬より受診する理由5.医療費助成によって受診料が安いため

4歳未満の幼児であれば、住んでいる市区町村の医療施設で乳幼児医療費助成制度を使用することができます。

乳幼児医療費助成制度の年齢の上限は各市区町村によって異なりますが、少なくとも4歳未満までは全ての市区町村で助成対象になります。乳幼児医療費助成制度の詳細は以下を参考にしてください。

子どもの医療費はいくら?乳幼児医療費助成制度の申請と所得制限

そのため、たとえ薬局がお手軽だとしても、かかりつけの小児科を受診した方が医療費が安く済む場合が多いはずです。

もちろん、子どもの病気は、かかる医療費の多寡によって対処を判断すべきではありません。

もし市販薬の方が安く済んだとしても、症状が回復せずに悪化してしまったら結局受診が必要になりますし、病気を長引かせると子どもにつらい思いをさせてしまいます。

日本の小児用医薬品の基準は甘い

上記の市販薬よりも病院を受診する理由を理解できたとしても、「でも、年齢制限で規制されてるわけじゃないし……。」と思っているママもいるでしょう。

実は、日本の小児用医薬品、特にOTC小児用かぜ薬の年齢基準は、他国に比べて比較的甘く設定されています。

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出典|調査・検討対象 | 薬害オンブズパースン会議 Medwatcher Japan

アメリカ、イギリス、オーストラリアなど諸外国では、2歳未満どころか6歳未満でも全面的に子どもに市販薬を使うことができません。

また、日本でも「医師の診療を優先」「やむを得ない場合のみ」という前提が軽視されている風潮があります。つまり、子どもに対する日本の市販薬の考え方は、世界基準ではないということです。

子どもの仮の元気を勘違いしない

子どもは、さっきまで元気に遊んでいたと思ったら、急に高熱を出して体調を崩してしまうことがあります。また、高熱を出して苦しそうにしていたと思ったら、寝ないでおもちゃで遊んでいたりします。

子どもが元気と病気をコロコロ繰り返す姿を見ていると、ママは「割と大丈夫なんじゃない?」と思ってしまうこともあるでしょう。

でも、子どもは大人が小さくなった人間ではありません。病気の症状の感じ方が大人とは違うということを認識して、小児医療の専門家に診てもらうのが正式な対応です。

また、子どもは元気と病気の振り幅がとても大きいため、対応を誤ると重症化してしまう場合もあります。反対に、重い病気でも早急な対応によって、2-3日後には元気に回復することもあります。

子どもの病気は親の意識が大切です。市販薬の使用は3-4歳、できれば5-6歳ごろまでは避け、ママはそれまでに子どもの身体の特徴や基本的な医療知識を身に付けて、子どもの健やかな成長の助けになることをおすすめします。

子どもが発熱をした場合、発熱の程度の見極めに関しては以下を参考にしてください。

受診が必要な体温は?赤ちゃんの発熱・高熱・微熱の違いと対処

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