自然分娩・経膣分娩とは?様々な出産方法の種類と割合

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出産方法の種類

出産には様々なスタイル・方法がありますが、正常分娩を行われるか異常分娩が行われるかで2つの種類に分かれます。

正常分娩は「経膣分娩」、異常分娩は「帝王切開」をイメージする人が多いでしょう。正常分娩と異常分娩がどのように違うかは、以下を参考にしてください。

正常分娩と異常分娩の違いとは?症状・種類・割合・出産の流れなど

さて、昔の命がけの出産とは違い、今の出産は母子ともに安全性が高まったため、妊婦や胎児の体調、ライフスタイルに合わせた分娩方法を選び、自分なりの理想の出産シーンを思い描く人が増えました。

ただ、「初めての赤ちゃんは好きなように産みたい!」という気持ちはあっても、出産方法の種類を知らなければ、理想の出産スタイルに巡り合うことはできません。

また、理想的ではなく、リスクを孕んだ出産をせざるを得ない場合であっても、リスクを回避する出産方法があることを知っているだけで、妊婦の安心感につながります。

そこで今回は、様々な出産方法の種類とその割合についてお話したいと思います。

分娩と出産の言葉の違いは以下を参考にしてください。ちなみにこの記事内では分娩方法と出産方法が混在しています。

出産・分娩・お産の意味の違いは?正しい使い方は?

出産は帝王切開と経膣分娩に分かれる

前述した通り、出産方法は大きく帝王切開と経膣分娩に分かれます。ただし、帝王切開は母子に何らかの異常が見られる場合に、医師の判断で行なわれる出産方法のため、妊婦が選択することはできません。

帝王切開(ていおうせっかい)とは

帝王切開とは、通常の経膣分娩では母体や胎児に出産リスクがあると医師が判断した場合に、母体の腹部を切開して子宮から直接赤ちゃんを取り出す出産方法を言います。

帝王切開には、逆子などの理由で経膣分娩が難しいと医師が判断した場合に計画的にを行う「予定帝王切開」、早産の時期(妊娠22週-36週)や経膣分娩中に母体や胎児にリスクが生じた場合に緊急で行う「緊急帝王切開」に分かれています。

母体や胎児にどのようなリスクがあって帝王切開が必要になるかは、以下を参考にしてください。

予定帝王切開と緊急帝王切開とは?手術の理由・原因や割合は?

経膣分娩(けいちつぶんべん)とは

経膣分娩とは、産道を通って膣から赤ちゃんが出てくる一般的な出産方法のことです。経膣分娩は「自然分娩」と「医療処置が必要な分娩」に分かれており、それぞれいくつかの出産方法に派生します。

自然分娩とは

自然分娩と聞くと、助産院で分娩を行うことというイメージを持つ人もいますが、一般的には母体・胎児ともに妊娠の経過が順調で、自然に陣痛が来ることで分娩に入り、医療処置無しで経腟分娩を行うことを言います。

医療処置が必要な分娩とは

医療処置が必要な分娩とは、麻酔や陣痛促進剤を使って妊婦の分娩を助けたり、娩出の際に分娩介助用の器具を使うなどの経膣分娩のことです。

自然分娩の種類

日本においては、経膣分娩の中でもなるべく医療行為がなく、妊婦が自力で赤ちゃんを出産する自然分娩が理想的だと言われています。自然分娩は分娩スタイルや分娩に至るまでの経緯でいくつかの種類に分かれています。

分娩の種類1.普通分娩

普通分娩とは、一般的な経膣分娩のスタイルで、妊婦が分娩台に仰向けに寝て分娩を行う分娩スタイルを言います。

自然分娩と同じ意味で使われることもありますが、自然分娩にはいくつかの種類があるため、基本的には自然分娩の種類の1つに普通分娩があります。

分娩の種類2.座位分娩

座位分娩とは、座った姿勢で経膣分娩を行う分娩スタイルを言い、妊婦が身体を45度に起こせる座位姿勢の分娩台を使います。

妊婦は、仰向けで寝ているよりも座った姿勢の方がお腹に力が入るため、赤ちゃんがスムーズに下りて来やすくなります。

分娩の種類3.フリースタイル分娩

フリースタイル分娩とは、横向き、四つん這い、人に掴まったまま、立ったままなど、妊婦が思う自由な体勢で分娩を行う分娩スタイルを言います。

仰向けの分娩姿勢が赤ちゃんの頚椎に負担をかけたり、妊婦のストレスになりリラックスした分娩が行えないという理由で、助産院ではフリースタイル分娩が多く取り入れられています。

分娩の種類4.水中分娩

水中分娩とは、36-37度程度の温水に浸かりながら分娩を行う分娩スタイルを言います。

温水に浸かりながら出産をすると母体がリラックスでき、陣痛や分娩の痛みを和らげる効果があります。また、リラックスした姿勢が膣口を広げやすいため、会陰切開や会陰裂傷の確率も低くなります。

さらに、産まれてくる赤ちゃんも胎内の羊水から温水の中に産まれてくるため、環境の変化にストレスがなく産まれることができるそうです。

分娩の種類5.ラマーズ法

ラマーズ法とは、フランスのラマーズ博士が開発した分娩時の呼吸方法のことで、妊婦が「ヒッ・ヒッ・フー」という呼吸と補助動作に集中することで、陣痛の痛みを和らげる効果があります。

ラマーズ法は、多くの産院で取り入れられており、日本では一般的な出産方法・呼吸方法です。

分娩の種類6.ソフロロジー式分娩

ソフロロジー式分娩とは、イメージトレーニングや腹式呼吸を使ってリラックスして行う出産方法のことで、母体がリラックスしていると膣口も開きやすくなり、会陰裂傷や会陰切開が減るそうです。

また、リラックスによって陣痛の痛みや苦しさ・出産への恐怖・不安などを和らげる効果があるとされています。

分娩の種類7.リーブ法

リーブ法とは、呼吸方式やイメージトレーニングなどを中国医学の気功から取り入れることで、リラックスした分娩を行うための出産方法を言います。

リーブ法は、リラクゼーション(Relaxation)、イマジネーション(Imagination)、エクササイズ(Exercise)、呼吸(Breathing)の頭文字のことです。

医療処置が必要な分娩の種類

医療処置があると言っても、日本以外の国では自然分娩の流れの中の1つの行為と捉えられている場合もあり、明確な線引があるわけではありません。

医療処置が必要な分娩1.無痛分娩

無痛分娩とは、硬膜外鎮痛注射、または点滴からの鎮痛薬投与などの麻酔を使うことで、陣痛を和らげる出産方法を言います。

硬膜外鎮痛は局所麻酔のため、妊婦の意識もありますし、赤ちゃんが産道を通る感覚もわかりますが痛みも感じます。

一方、点滴による鎮痛剤投与は処置は簡単ですが、痛みが残りますし、赤ちゃんに麻酔の効果が現れることもあります。

医療処置が必要な分娩2.計画分娩

計画分娩とは、分娩を行う日程を予め決めておいて、陣痛促進剤などで人工的に陣痛を起こして出産する方法を言います。

出産が遅れることで母体や胎児に何らかの影響があると医師が判断した場合、または過期産を防ぐ場合に計画分娩が行われます。

医療処置が必要な分娩3.吸引分娩

吸引分娩とは、赤ちゃんが子宮頚部まで降りている状態で、母体や胎児に何らかのリスクがあると考えられる場合に、緊急手段として胎児を吸引して出産する方法を言います。

吸引カップを赤ちゃんの頭につけて吸引するため、赤ちゃんの頭は赤くなりますが、時間が経つにつれ自然に治ります。

吸引分娩は頭の形が変わる?後遺症・障害リスクとその原因

医療処置が必要な分娩4.鉗子分娩(かんしぶんべん)

鉗子分娩とは、赤ちゃんが子宮頚部まで降りている状態で、母体や胎児に何らかのリスクがあると考えられる場合に、緊急手段として胎児を鉗子という器具で挟んで引っ張り出す出産方法を言います。

後遺症・障害リスクはある?鉗子分娩が行われる理由

それぞれの出産方法の割合

では、それぞれの出産方法が行われている割合ですが、リクルートマーケティングパートナーズが20-50代で0-2歳の子を持つ既婚⼥性2,303人に行った「出産・育児に関する実態調査2016」によると、以下の結果が出ています。

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引用|出産・育児に関する実態調査2016|リクルートマーケティングパートナーズ

ただし、上記設問は出産方法と分娩場所が混在しており、同時に行える方法もあるため、出産方法の正確な割合ではありません。

自然分娩|76.3%
予定帝王切開|11.1%
緊急帝王切開|7.1%
無痛・和痛分娩|4.2%
水中出産|-%
ソフロロジー出産|4.6%
自宅出産|0.3%
アロマ出産|0.8%
アーユルヴェーダ出産|-%
立会い出産|25.3%
LDR室での出産|11.8%
フリースタイル出産|2.4%
あてはまるものはない|0.3%

結果を見ると、全体の76.3%が自然分娩、帝王切開が18.2%となっています。厚生労働省が発表している平成20年の帝王切開の割合が23.3%で、その後も徐々に増えていることが予測されるため、遠からずと言ったところでしょうか。

また、麻酔を活用する無痛・和痛分娩が4%台、ソフロロジー出産が4%台、フリースタイル出産も2%台と比較的高めな印象です。一方、設備が必要な水中出産はほぼ行なわれていないことがわかります。

少しずつではありますが、こだわりを持った出産方法を選択する妊婦が増えているということですね。

出産方法にこだわりすぎないで

出産方法の種類は、今回ご紹介した以外にもたくさんありますが、どの出産方法で分娩を行うのかは医師と相談し、母体と赤ちゃんが心身ともに安心できる方法を検討するべきだと思います。

これらの出産方法は、病院や産院によっては選べないことも多いため、どこまでこだわりを持つかは考慮しなければいけませんし、家族との話し合いも必要かもしれません。

もちろん、赤ちゃんを出産することがゴールではないため、出産方法を探すことに全力を注ぐのはおすすめしませんが、一生に何度もあることではないので、なるべく出産を良い思い出に変えられた方が素敵ですね。

また、全ての妊婦が望んだ出産方法で分娩できるわけではないため、出産方法の融通が効かなければ、ある程度割り切って赤ちゃんとの生活に思いを馳せた方が建設的です。

わたしも帝王切開の経験しかないので、「産みの苦しみを味わってみたかった。」という気持ちはありますけどね。


参考|ムーニー 妊娠 出産 育児 初めてレッスン 初めてのバースプラン 3 - ユニ・チャーム

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