へその緒に結び目…臍帯真結節の原因や確率は?偽結節との違い

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へその緒にできる結び目

胎児の胎動が激しいことは、少々痛くても、たまに睡眠を邪魔されたとしても、ママにとっては嬉しいことですよね。

ところが、過長臍帯(へその緒が75cm以上あること)の胎児がママの胎内でぐるんぐるん暴れまわると、臍帯異常が起こりやすくなってしまいます。

過長臍帯と過短臍帯の原因は?へその緒が長い・短いと異常?

たとえば有名な臍帯異常は、へその緒が首などに巻き付く臍帯巻絡で、全出産のおよそ25%ほどで見られます。臍帯巻絡はよく起こる上に、大事に至る確率も少ないため、あまり心配の必要はありません。

そんな臍帯異常の中でも珍しい症状として、「臍帯真結節」というものがあります。これは、へその緒に結び目ができるというものです。

臍帯真結節を知らない人でも、へその緒に結び目ができると聞くと何だか嫌な予感がしてくるはずです。

そこで今回は、臍帯真結節の原因や確率、また臍帯真結節に似た臍帯偽結節との違いについてお話したいと思います。

臍帯真結節(さいたいしんけっせつ)とは

臍帯真結節とは、胎児がどのように胎動したかはわかりませんが、なぜか胎内でへその緒に結び目ができてしまう症状を言います。

臍帯真結節は、臍帯異常の中でも珍しくかつ危険な症状です。下の写真を見るとイメージがしやすいと思います。

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このようにへその緒に結び目が出来てしまうのは、へその緒が通常よりも長い場合(過長臍帯)しか起こりえない症状です。

もし、臍帯真結節ができたとしても、結び目が緩やかであればまだ良いのですが、胎児が引っ張った拍子にぐっと結び目が固結びになってしまうと、高い割合で胎児ジストレス(胎児死亡)の原因になります。

臍帯真結節が起こる確率

臍帯真結節が起こる確率は明らかにはなっていませんが、全分娩の0.5-1%程度の確率で起こる臍帯異常だと言われています。

国立成育医療研究センターが2007年の産科統計で分析したデータによると、1,605の分娩例のうち臍帯真結節の件数は3件だったそうです。

つまり、全分娩の0.18%の確率で臍帯真結節が起こる可能性があることになります。

参考|緊急母体搬送:90|国立成育医療研究センター

ただし、臍帯真結節が起こったからといって、必ずしも胎児ジストレスや新生児仮死などにつながるわけではなく、臍帯真結節が固く結ばれてしまう確率とは別物です。

実際に、ネットで出産体験談を調べてみると、臍帯真結節でも無事に産まれてきた赤ちゃんも多くいるようです。

臍帯真結節の発見・予防・治療法

残念ながら臍帯真結節の予防方法はありません。また、エコーなどを使っても臍帯真結節を発見することはほとんどできません。

そのため、胎児ジストレスを起こし、結果的に胎内で死亡してしまった原因が、臍帯真結節だったということはあり得ます。

また、分娩の際に、胎児の心拍数が弱くなったり止まってしまい、これ以上自然分娩を行うことは不可能だと判断した場合に、緊急帝王切開を行い救急娩出を試た結果、臍帯真結節だったということもあり得ます。

そのため、発見・予防・治療法はないのですが、全ての臍帯真結節が胎児に大きな影響を及ぼすわけではなく、結び目が緩やかで、血流があまり弱くならなかった場合は、自然分娩によって産まれてくることも可能です。

臍帯偽結節(さいたいぎけっせつ)とは

臍帯真結節と似た名前で、「臍帯偽結節」という臍帯異常もあります。

臍帯偽結節は臍帯真結節とは違い、へその緒に結び目ができる症状ではありません。

一見結び目のように見える腫瘤(こぶ、膨らみ、細胞の塊)がありますが、ワルトン膠質が一部に固まったり、血管が臍帯の中で偏ってできているだけの膨らみであるため、胎児に影響はありません。

へその緒の異常 |インターネットホスピタル|北村医院

臍帯異常に対する心構え

今回ご紹介した臍帯真結節に限らず、臍帯異常は妊娠出産の過程で一定の確率で必ず起こり得るものです。

また、臍帯異常は発見することも難しく、万が一発見できたとしても今の医学では治療を行うことはできません。

これは確率のお話なので、もし臍帯異常が起こり、それが原因で胎児に悪影響があったとしても、誰が悪いというわけではありません。

このようなお話をすると妊娠が怖く思えてくるのですが、平成26年の周産期死亡は1000対で2.5人(内訳は妊娠満22週以後の死産1.8人+早期新生児死亡0.7人)、つまり0.25%の確率しかありません。

この周産期死亡の割合は、わたしたちが産まれた40年前と比べると10分の1にまで減少しています。

新生児死亡・周産期死亡・乳幼児死亡の定義や違いと死亡率の推移

妊娠・出産には必ずリスクが伴います。そのうえでわたしたちが産まれ、そのときよりもさらに高い医学の技術によって、今の妊婦や胎児が守られていることを認識して出産に臨んでください。


参考|HumanNewborn – 臍帯 – Wikipedia

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