過長臍帯と過短臍帯の原因は?へその緒が長い・短いと異常?

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臍帯の平均的な長さは?

胎児によって多少の個人差はありますが、臍帯(へその緒)の平均的な長さは50-60cm程で、太さは1-2cm程です。

へその緒の長さ・太さ・役割は?胎児の臍帯異常の種類は?

ところが、平均とかけ離れて長い臍帯・短い臍帯の胎児もいます。

「へその緒が他の子よりも長いなんて、特別っぽくて思い出になりそう!」と考えるママはいない……とは思いますが、臍帯が長いことや短いこと自体には、特に何も感じていないかもしれません。

ところが、臍帯が長過ぎることは「過長臍帯(かちょうさいたい)」、短すぎることは「過短臍帯(かたんさいたい)」という臍帯異常で、それぞれ胎児にとっては良くない影響があります。

しかも、過長臍帯は他の臍帯異常も引き起こす可能性があるため、出産に対して何らかのリスクの可能性を認識しなければいけません。

今回は、臍帯が長い過長臍帯、臍帯が短い過短臍帯によって赤ちゃんに何が起こるのか、どのような悪影響があるのかについてお話したいと思います。

過長臍帯と過短臍帯

過長臍帯(かちょうさいたい)とは

過長臍帯とは、臍帯の長さが75cm以上の臍帯のことを言います(1メートル以上や70cm以上などいくつかの基準がある)。

臍帯が長すぎると、静脈を通って胎児に送られる栄養や酸素は良いのですが、動脈を通って赤ちゃんから母体に送られる老廃物や二酸化炭素は胎児の血流で送り出されているため、心臓や身体に大きな負担がかかってしまいます。

過短臍帯(かたんさいたい)とは

過短臍帯とは、臍帯の長さが25cm以下の臍帯のことを言います。

臍帯が短すぎると、分娩の際になかなか膣入り口まで胎児が下りられない場合があります。そのため分娩に時間がかかり難産(初産婦で30時間以上、経産婦で15時間以上の時間がかかる遷延分娩)になることが予想されます。

さらに過短臍帯が原因で、以下の悪影響が考えられます。

・臍帯の血行不全
・臍帯の断裂
・胎盤の剥離
・子宮内反

どの症状も胎児ジストレスや死産の原因になるだけではなく、胎盤に負荷がかかり母体に大きな損傷を与える可能性があります。そのため、母体に負荷の恐れがあるとわかった場合は、緊急帝王切開に切り替えることもあります。

過長臍帯が原因で起こる臍帯異常

過長臍帯は、臍帯が長いため臍帯を胎内で持て余しています。そのため、その他の臍帯異常を引き起こしやすい状態です。

過長臍帯による異常1.臍帯巻絡

過長臍帯は、臍帯巻絡を引き起こす可能性があります。

臍帯巻絡とは、全分娩の25%に起こる臍帯異常で、臍帯が胎児の身体の一部に巻き付いてしまう症状のことです。

臍帯が長く、胎児の胎動が激しいほど臍帯が身体に巻き付く可能性が高く、臍帯が巻き付くことで臍帯内の血管を圧迫し、血流が弱まる恐れがあります。

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過長臍帯による異常2.臍帯脱出

過長臍帯は、臍帯脱出を引き起こす可能性があります。

臍帯脱出とは、全分娩の0.5-0.8%に起こる臍帯異常で、分娩時に胎児よりも先に臍帯が出てきてしまう症状のことです。

臍帯脱出にはいくつかの原因がありますが、臍帯が長いと分娩前に臍帯が子宮口から出やすく、分娩が進むことで臍帯が産道と胎児に圧迫されて、血流が止まり無酸素状態になってしまいます。

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過長臍帯による異常3.臍帯真結節

過長臍帯は、臍帯真結節を引き起こす可能性があります。

臍帯真結節とは、全分娩の0.5-1%に起こる臍帯異常で、臍帯が絡んで結び目ができてしまう症状のことです。

臍帯真結節も臍帯巻絡同様、臍帯が長く、胎児の胎動が激しいほど結び目ができやすく、しかも一度できた結び目が解けることはほぼありません。

出産時まで結び目が緩ければ良いのですが、もし胎児の胎動によって固結びになると、血流は一気に止まり胎児ジストレスや胎児死亡を引き起こしてしまいます。

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過長臍帯・過短臍帯の原因・予防・治療法

過長臍帯と過短臍帯はどちらも原因がはっきりわかっていません。そのため、予防方法もありません。

また、過長臍帯と過短臍帯は、妊婦健診のエコーで発見できますが、他の臍帯異常と同様、発見したところでどうすることもできません。そのため、治療法もありません。

ただし、過長臍帯であること、過短臍帯であることがわかっていれば、分娩時に発生するリスクも踏まえることができますし、医師と積極的に話をすることもできます。

臍帯異常はほとんどが事前の発見が難しいものばかりです。そのため、臍帯異常やその他の出産のリスクが事前にわかっているだけでも、色々な覚悟をすることはできるはずです。

参考|Baby being weighed – 臍帯 – Wikipedia

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