産休・育休中の社会保険料免除の手続き方法と金額の目安

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産休・育休中は社会保険料が免除!?

「育休は長く取りたいけど、その間の生活費減っちゃうからなぁ……。」という理由で、育休取得を見合わせているパパやママはいないでしょうか。

もちろん、職場の環境や会社の立場によっても変わりますが、どんな人にも育休取得にはメリットやデメリットがあると思います。

ママの育児休業取得メリット
1.妊娠・出産で疲れた身体が休まる
2.赤ちゃん優先の育児ができる
3.体型を戻す猶予ができる
4.職場復帰が約束されている

ママの育児休業取得デメリット
1.育児休業中の収入が減る
2.仕事上の立場が悪くなる
3.昇進や目標に影響が出る

女性の育休取得率と推移は?育休のメリットとデメリットを再考

ただ、やっぱり一番心配なことは育休期間中の生活ですね。産休で98日・育休で309日間フルの休暇を取得すると、1年1か月間の収入が以前の6割程度に減ってしまいます。

「補助があるのはありがたいけど、やっぱり6割だと生活が厳しい……。」と言う人の中に、産休と育休期間中は社会保険料が免除されることを知らない人がいます。

社会保険料程度か……と思わないでください。計算するとわかりますが、これはかなりありがたいことです。

そこで今回は、産休・育休期間中の社会保険料免除の手続き方法や免除金額の目安についてお話したいと思います。

すべて2016年7月時点での情報になります。

また、産休で支給される「出産手当金」の計算、育休で支給される「育児休業給付金」の計算は以下を参考にしてください。

出産手当金とは?具体的な支給額計算・支給日・申請方法など

これで完璧!育児休業給付金の申請方法・条件と支給日、金額計算例

産前産後休業中の社会保険料免除とは

産休中の社会保険料免除とは、42日間の産前休業(多胎妊娠の場合は98日間)、及び56日間の産後休業の期間において、被保険者と会社の両者が社会保険料の支払いを免除されるという制度のことです。

さらに、被保険者資格に変更がないため、免除期間中も社会保険料を納めているものとして扱われます。

産休の社会保険料免除の期間

社会保険料が免除される期間は、産前休業開始月から産後休業終了予定日の翌日の月の前月までとなっています。少々ややこしいですね……。

社会保険料は日割り計算は行わないため、出産予定日によっては社会保険料の免除額に差がでることになります。以下、社会保険料免除期間の例です。

社会保険料免除期間の例1)8月10日が出産予定日の場合

・産前休業開始日6月30日
・  出産予定日8月10日
・産後休業終了日10月5日

産休期間は上記の様になり、社会保険料の免除期間は6月、7月、8月、9月になります。

社会保険料免除期間の例2)8月5日が出産予定日の場合

・産前休業開始日6月25日
・  出産予定日8月5日
・産後休業終了日9月30日

産休期間は上記の様になり、社会保険料の免除期間は6月、7月、8月、9月になります。

社会保険料免除期間の例3)8月4日が出産予定日の場合

・産前休業開始日6月24日
・  出産予定日8月4日
・産後休業終了日9月29日

産休期間は上記の様になり、社会保険料の免除期間は6月、7月、8月になります。

このように一般的な産休期間における社会保険料の免除期間は、出産予定日によって3か月と4か月にわかれます。出産予定日は変えようがないため、社会保険料免除期間が短くなったとしても仕方なかったと思ってください。

産休の社会保険料免除の手続き

産休および育休の申請を会社に行った際に、以下の書類を会社から渡されます。会社で以下の書類を取り扱っていない場合は、リンク先(日本年金機構のサイト)からダウンロードしてください。

健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書

参考|産前産後休業保険料免除制度|日本年金機構

「健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書」に必要事項を記載して会社に提出すれば、残りの手続きは基本的に会社が行い、年金事務所に提出してくれます。

産休の社会保険料免除の申請期限

会社が年金事務所に社会保険料免除の申請をできる期間は、産休期間中です。会社から提出の期限を聞いてそれに従う様にしてください。

健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書は、産休申請をする際に会社に書類を提出する場合と、出産後に会社に書類を郵送で提出する場合があります。

前者の場合は、出産予定日をベースにして社会保険料の免除をしているため、実際の出産日とズレた場合は「産前産後休業取得者変更(終了)届」による修正の手続きが必要になります。

後者の場合は、「健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書」に実際の出産日を記載して会社に郵送してください。

どちらの場合も産前産後休業期間中の手続きが必要になるため、遅れないように郵送しましょう。

育児休業中の社会保険料免除とは

育休中の社会保険料免除とは、子どもが1歳になるまでの育休期間において、被保険者と会社の両者が社会保険料の支払いを免除される制度のことです。

さらに、被保険者資格に変更がないため、免除期間中も社会保険料を納めているものとして扱われます。

育休の社会保険料免除の期間

社会保険料が免除される期間は、育休開始月から育休終了予定日の翌日の月の前月までとなっています。産休のときと同じです。

また、産休期間中の社会保険料免除と同様、日割り計算は行いません。

期間の考え方も産休と同じため、子どもが1歳になるまで育休を取得すると、最大で10か月、または11か月間の社会保険料免除ということになります。

育休の社会保険料免除の手続き

産休および育休の申請を会社に行った際に、以下の書類を会社から渡されます。会社で以下の書類を取り扱っていない場合は、リンク先(日本年金機構のサイト)からダウンロードしてください。

健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者申出書

参考|育児休業保険料免除制度|日本年金機構

「健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者申出書」に必要事項を記載して会社に提出をすれば、残りの手続きは基本的に会社が行い、年金事務所に提出してくれます。

育休の社会保険料免除の申請期限

会社が年金事務所に社会保険料免除の申請する期限は以下の通りです。

1.通常の育休の場合

1歳未満の子どもを養育するための育児休業の期間中

2.育休の延長をした場合

1歳から1歳6か月までの子どもを養育するための育児休業の期間中

3.公務員等の育休の場合

1歳から3歳までの子どもを養育するための育児休業の制度に準ずる措置の期間中

つまり、会社が行う社会保険料免除は、どの場合においても育休期間中に申請が必要だということです。ただし、会社から必要書類の提出期限がある場合は、それに従ってください。

一般的には「健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書」「健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者申出書」は同時期に会社に提出、または郵送して、それぞれの期間に応じて手続きが行われることが多いと思います。

ちなみに3は公務員の他、民間企業が独自で3年までの育休取得期間を設けている場合も社会保険料の免除対象になる特例措置です。

ただし、育休が子どもの1歳の誕生日を超えた分の期間(延長の場合は1歳6か月以降)は、育児休業給付金の対象にはなりません。

産休・育休の社会保険料免除の注意点・疑問点

疑問点1.産休・育休中に給与等をもらっている場合は?

産休・育休期間中に、会社から給与・賞与が支給されている場合でも社会保険料は免除されます。

疑問点2.早産等で出産が早まった場合は?

早産で出産日が早まった場合、産休開始日は変更ではなく減算になります。そのため、社会保険料免除期間が早まることはありません。

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出産日が出産予定日より3日間早まった場合は、早まった3日分が産前休業の6週間から減算されます。その結果、産前休業が39日になります。

産休と育休の取得条件の違いは?休暇中の給料・手当はどうなる?

疑問点3.死産してしまった場合は?

出産とは、妊娠85日(4か月)以後の正産(早産)、死産(流産)、人工妊娠中絶のことを言うため、産前休業期間だけでなく産後休業期間中も社会保険料は免除されます。

疑問点4.産後休業期間や育休期間を短縮した場合は?

産後休業は産後休業取得者が望み、医師が許可すれば、6週間に短縮できます。また、育休も申請を出せば期間短縮が可能です。その場合、短縮期間に合わせた社会保険料の免除になります。

会社は「産前産後休業取得者変更(終了)届」を年金事務所に提出しなければいけないのですが、その書類に記載する変更前の休業日と変更後の休業日の記載欄があるため、その記載された期間によって判断されます。

疑問点5.育休期間を延長した場合は?

条件によって育休期間を1歳6か月まで延長した場合は、延長した期間に応じて社会保険料が免除されます。

育休期間を延長するためには、「育児休業等取得者申出書(新規・延長)」を年金事務所に提出しなければいけません。

また、「育児休業等取得者申出書(新規・延長)」は期間の変更をする度に提出しなければいけません。

疑問点6.育休開始月と終了月が同じ場合は?

たとえば、8月5日に育休を開始し8月25日に育休を終了した場合、社会保険料は免除されません。

ただし、8月5日に育休を開始し8月31日(月末日)に育休を終了した場合は、「育児休業開始月から育児休業終了予定日の翌日の月の前月まで」に該当するため、8月分の社会保険料は免除されます。

疑問点7.社長や取締役等も対象になる?

会社の社長やその他の取締役でも、産休・育休期間中の社会保険料は免除されます。

その他、社長や取締役等が出産に関係することで言うと、「出産育児一時金」「出産手当金」は健康保険料を払っているため支給されますが、「育児休業給付金」は雇用保険料を払っていないため支給されません。

社会保険料免除で得する金額の計算

前述した通り、社会保険料は日割計算ではなく月単位での免除になります。

社会保険料は場合によって金額が変わるため細かい計算は省きますが、給与総額のおよそ14%が目安だそうです。

参考|会社負担は社員給与の15%!社会保険料シミュレーション

そのため、ざっくり考えると20万円の場合2.8万円、30万円の場合4.2万円、40万円の場合5.6万円ということになります。

もし、給与が20万円の女性が産休を98日、育休を309日取得した場合、免除される大まかな社会保険料は以下のように計算します。

2.8万円×13か月間=36.4万円

社会保険料は13か月間で36.4万円削減できます。また、常陽銀行のサイトにも、免除される社会保険料の目安が掲載されていたため引用します。

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引用|産休・育休中の社会保険料は免除になるの?:常陽銀行

免除される社会保険料の金額を見るとわかる通り、産休・育休を長く取得するデメリットが金銭面だけの家庭であれば、思っていたよりも金銭面のデメリットが小さい可能性がでてきますね。

社会保険料の計算はとてもややこしいので、もし知りたい場合は会社や会社の顧問税理士、または社会保険庁に確認してみてください。


参考|産前産後休業保険料免除制度|日本年金機構
参考|育児休業保険料免除制度|日本年金機構

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