年齢別・妊娠週数別の流産確率は?妊娠初期流産の予防法はある?

6fbde747a1b58ec386954d94f7ebc0c7

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

流産は妊娠初期が多い

妊婦にとって流産はとても怖いものです。特になかなか子どもを授からず、高齢になってからようやく妊娠できた妊婦にとっては、日々のちょっとした体調の変化でドキドキします。

妊娠初期流産の原因の多くは、受精卵が子宮内膜に着床したにもかかわらず、胎児の染色体異常によって胎内から流れてしまうことです。

日本医師会雑誌undefined第139巻・第10号によると、もともと卵子や精子には染色体異常が一定量あり、受精卵の時点で全体の45%が染色体異常を持っています。

染色体異常のある受精卵が着床に至るのは約25%の確率ですが、そのうち10%が化学流産を起こし、残りの15%が前期流産を起こしてしまいます。

妊娠検査薬が陽性なのに…化学流産とは?症状・原因や予防法は?

そのため、もし流産が起こってしまっても、仕方がなかったと諦めるしかありません。

とはいえ、赤ちゃんが欲しい人にとっては、藁にもすがる思いで流産を少しでも予防する方法を見つけたいと思うものです。たとえ眉唾であっても、少しでも安心材料を集めたはずです。

先にお話をしてしまうと、少しでも流産の確率を低くしたいのであれば、流産を予防する意識は妊娠前と妊娠初期に集中するべきです。なぜなら、妊娠初期までの流産確率は全流産の8-9割を占めるためです。

そこで今回は、年齢別の流産確率・妊娠週数別の流産確率を理解して、妊娠初期の流産確率を少しでも減らす予防行為についてお話したいと思います。

年齢・年代別の流産の確率

まだ妊娠を経験していない女性やパートナーの男性にとって、流産はなかなか起こらないものというイメージを持っている人も多いかもしれません。

ところが、以下の厚生労働省の「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」報告書という資料を見ると、年齢別の流産の確率は割と高いことがわかります。

b00563aa645ff1256e78b3952e2694ce

引用|「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」報告書について |報道発表資料|厚生労働省

出産サンプル数にはバラつきはありますが、

・24歳以下の流産率は16.7%
・25-29歳の流産率は11.0%
・30-34歳の流産率は10.0%
・35-39歳の流産率は20.7%
・40歳以上の流産率は41.3%
・全体の平均流産率は13.9%

となっており、やはり40歳以上の高齢妊娠での流産確率は41.3%とかなり高い数字になっています。また全体を均しても流産率は13.9%もあり、妊婦の7-8人に1人が流産を経験する計算です。

ちなみに、女性の妊娠・出産年齢が以前に比べて高くなっていることは誰でも知っていますが、平成24年においては第1子出産時の女性の平均年齢は30.3歳でにまで上がっています。

日本産科婦人科学会によると、高齢出産とは35歳以上の初産婦による出産を指すため、5歳しか差がありません。もちろん、経産婦でも年齢が上がるほど流産確率は上がるため、第2子、第3子を出産したいと考える女性なら、30代後半での妊娠・出産も十分に考えられます。

妊娠週数別の流産の確率とグラフ

妊娠週数別での流産の割合には明確なデータはなく、以下のように数値がバラバラなため、どれを参考にすれば良いかわかりませんが、分かりやすい数値を参考にしたいと思います。

流産の頻度は、全体の妊娠の8~15%と言われ、妊娠週数では、妊娠5~7週の期間に全流産の22~44%、妊娠8~12週に34~48%、妊娠13~16週では6~9%と言われています。

引用|花林レディースクリニック●女性の医学●

流産の割合は時期によって異なり、妊娠0週から3週目で約1割、妊娠4週から7週目で約5割、妊娠8週から11週で約3割と言われています。そして、残りの1割は妊娠中期に起こります。

引用|【流産の確率はどれくらい?】流産の原因や予防法など元気な赤ちゃんを産むために知っておきべきポイント|welq [ウェルク]

年齢別の流産確率と妊娠週数別の流産確率(ウェルクの値を参考)を複合グラフにしてみると以下のようになります。

妊娠週数別流産確率を以下とする
・妊娠0週-3週|1割
・妊娠4週-7週|5割
・妊娠8週-11週|3割
・妊娠12週-21週|1割

6b4a4623ddab05a08a810ee71104500a

このグラフを見ると年齢が高くなると流産の確率がぐんと上がること、妊娠8-11週までの流産の確率が異常に高いことがわかります。

注目したいのは、妊娠12週未満の妊娠初期流産の確率です。妊娠初期流産の確率は流産全体の9割もあるため、どの年代の妊婦にとってもまずは妊娠12週に突入するまでが安心できる1つのハードルです。

流産原因の染色体異常は誰のせい?

流産の主な原因は染色体異常で、その割合は70%ほどです。ただし、流産の自覚症状がない化学流産を含めると、染色体異常による流産の割合はさらに多いと考えられます。

妊娠検査薬が陽性なのに…化学流産とは?症状・原因や予防法は?

ここで言う染色体異常とは、卵子や精子を構成する染色体、精子と卵子でできる受精卵を構成する染色体の異常のことですが、これらの異常は一定の割合で必ず発生します。

染色体異常は、わたしたちの身体の細胞にも一定の割合で存在していますが、たとえば皮膚細胞の一部で異常が起こっていても、その他の細胞が正常であるため、身体の機能には影響がありません。

ところが、受精卵は細胞の数が少なく、これから細胞分裂を繰り返して胎児に育っていくため、染色体異常を持つ細胞が1つでもあると、成長に重大な欠陥を招いてしまいます。

つまり、染色体異常を持つ卵子や精子がたまたま受精をすることは仕方がないことで、わたしたちには避けようがありませんし、その流れを予防することもできません。

参考|流産を経験された方へ | 出生前診断の胎児生命科学センター

妊娠初期流産の予防法はある?

前述した通り、流産は受精卵の染色体異常を察知して起こるものです。もし、この段階で染色体異常を察知できなければ、今よりも圧倒的に身体機能に障害をかかえた子どもの出産確率が高くなってしまうでしょう。

それくらい赤ちゃんが元気に生まれてくることは難しいことであり、人間が持っている染色体異常の察知機能は優れているということです。

いくら流産の総数が減ったところで、生きることさえ難しい赤ちゃんが産まれてしまうと、より悲しみを大きくしてしまうかもしれません。

そのため、残念ながら染色体異常が原因で起こる妊娠初期の流産を予防する方法はないということになります。では、どうやっても流産の確率を減らすことができないんでしょうか。

流産には、男性側の精子の問題や妊婦の病気が原因になることもありますが、妊婦のストレスや悪い生活習慣が流産の原因になることもあります。

そのため、生活習慣の改善を心がけることで、染色体異常以外の流産の確率は減らすことができるでしょう。

まずは、妊娠でストレスや不安を抱える原因を理解しましょう。妊娠中にストレスを感じることは仕方ないのですが、以下のようにストレス原因が何かを知っておかなければ対策が取れません。

ママの心理的変化1.生活の変化による不安
ママの心理的変化2.体と心の変化による不安
ママの心理的変化3.パパに対する不満と不安
ママの心理的変化4.出産に対する不安
ママの心理的変化5.子育てへの不安
ママの心理的変化6.経済的な不安
ママの心理的変化7.コミュニティが変化する不安

妊娠するとわかる不安…妊婦の心理的な7つの変化

また、生活習慣として妊娠後の喫煙や飲酒をやめることは当然ですが、より健康な妊娠を望むならば、妊娠前から喫煙や飲酒は控えた方が良いでしょう。

流産は一定の確率で必ず起こるため、1回でも多く妊娠できる方が最終的に赤ちゃんを産む確率が上がります。ところが、妊娠前の生活習慣によって、妊娠の確率自体が下がってしまう可能性があります。

特に、妊娠前の女性の喫煙や副流煙による受動喫煙をしてしまうことで、女性ホルモンの分泌が損なわれるだけでなく、卵胞が作られなくなり閉経が早まり、妊娠しにくい身体になってしまいます。

妊娠前の喫煙もダメ?タバコが胎児・子ども・妊婦に与える悪影響

その他にも、身体を冷やさないこと、過度な運動を避けること、ストレスが発散できる趣味や時間の使い方をすること、栄養バランスに気を付けた食事をすることなどが、健康な妊娠の確率を上げるための生活習慣の改善です。

流産の確率を減らすために地道に当たり前のことを続ける

もちろん、流産の確率を減らすために生活習慣を改善しても、ストレスを減らす努力をしても、流産率の改善が数値で目に見えるわけではありません。

そして、いくら医学が進歩しても、高齢になるほど卵子が作られにくくなったり、卵子に染色体異常の数が増えるため、不妊の確率・流産の確率が増加することも避けられません。

そのため、もし赤ちゃんが欲しい女性はなるべく早い時期で生活習慣の改善に取り組み、早めの妊活を行うことで、流産の確率を下げるようにしましょう。可能な限り周囲の協力も得てください。

そして、もし結果として流産したとしても、自分を責めずに、自分の体調も考えた上でまた次のチャンスを見据えてください。

また、妊婦は流産の心配だけでなく、妊娠後の自分の身体のことも心配になると思います。特に高齢出産の場合は万が一を考えることもあるでしょう。

30-40代妊娠・出産リスクは?妊産婦死亡の原因と死亡率の推移

妊産婦死亡も流産と同じように、妊娠前、妊娠初期の生活習慣を改善することで、リスクを減らせることがわかっています。

これから赤ちゃんを作りたい人、今妊娠真っ最中の人は、妊娠の様々なリスクを理解したうえで、健康な赤ちゃんを授かるようにがんばりましょう!

記事のURLとタイトルをコピー