生理周期で見る排卵・受精・着床の流れと妊娠の仕組み

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妊娠の仕組みを知ることが妊娠につながる

わたしたちは、10代のころに学校で妊娠の仕組みについて学びます。どこまで本気で聞いているかはわかりませんが、ほとんどの女性がその時点ではピンと来ていないはずです。

ところが、男性とお付き合いするようになり、性交や結婚、将来のことを考えるにあたり、「妊娠するとまずい……。」「結婚して子どもが欲しい。」という思いから、「妊娠はどうやって成立するの?」と真剣に考えるようになります。

以前、妊娠が成立するまでの流れを以下のように簡単にお伝えしました。

1.卵巣から卵子が排卵される
2.性交によって精子が膣から進入する
3.卵子と精子が卵管(輸卵管)で受精し受精卵になる
4.受精卵が卵管内で成長しながら子宮に向かう
5.受精卵が子宮内膜に着床する

妊娠に至る確率は?医師による妊娠確定3つの条件と流れ

ただ、妊娠はもっと複雑で、場合によってはもっと深く知らなければ妊娠自体が難しいという人もいるでしょう。

そこで今回は、妊娠に至るまでの仕組みをもう少し詳しくお伝えしたいと思います。

生理周期(排卵の周期)とは

妊娠は、しやすい時期としにくい時期があります。それは、排卵と生理が周期的に行なわれているからです。ソフィの図説が分かりやすかったので引用します。

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引用|生理のしくみ(生理周期、生理期間) | ソフィ生理辞典 | 生理のお悩み相談室 | 生理用品のソフィ

生理は28日(4週間)が基本周期だとされています。一般的に生理の出血が始まる初日を月経期の1日目として、卵胞期(増殖期)、排卵期、黄体期(分泌期)に分かれています。

生理周期と排卵の仕組み

生理の4つの周期では、それぞれ妊娠に必要な準備が行なわれています。

参考|自然妊娠の仕組みと不妊原因 | 診療内容 | 北見産婦人科の愛成病院

月経期(1-7日目)

子宮の左右にある卵巣内部には何十万もの卵胞があり、卵胞の中で卵子が作られます。

卵胞のうちの数個が6-7日間かけて成長し始め、成長の過程で「エストロゲン(卵胞ホルモン)」を分泌し、妊娠が可能になるように子宮内膜の準備をし始めます。

7日目には卵胞の成長が止まり、1つを除いて退化し始めます。これを優勢卵胞と言います。

卵胞期(7-13日目)

優勢卵胞は成長し続け、12日目に大量のエストロゲン(卵胞ホルモン)を血液中に分泌します。エストロゲン(卵胞ホルモン)が脳の視床下部と下垂体を刺激することで、下垂体が「黄体形成ホルモン(LH)」と「卵胞刺激ホルモン(FSH)」を分泌します。

黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンによって、卵胞からは「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が大量に分泌され、さらに子宮内膜を厚くします。

排卵期(14-17日目)

卵胞が成長して、卵胞から卵子が排出(排卵)されます。排卵された卵子は卵管采に取り込まれて卵管の中に入り、繊毛によって卵管膨大部に運ばれ、精子の到着を待つことになります。

また、排卵が近くなると、精子が子宮に入りやすくなるように子宮頚管から頚管粘液が分泌されます。

黄体期(17-28日目)

卵子と精子が受精せず、受精卵が形成されなかった場合、妊娠の準備のために作られた子宮内膜は剥がれ落ちて、出血とともに体外に排出されます。

反対に受精が起こった場合は、受精卵が子宮構内移動してから着床が完了するまでに10-14日ほどかかるため、生理周期で言うと分泌期の最後のあたりに妊娠が確認できるようになる場合があります。

では、受精から着床までの流れを見てみます。

受精から着床までの流れ

膣内に射精された精子は、子宮を通過し、卵管を通って卵管膨大部にたどり着きます。正常な精子の場合、卵管膨大部にたどり着くのは数百匹です。

正常な精子とは、1ml中の精液の中に2,000万匹以上の精子が存在し、かつ運動している精子の割合が50%以上であるものを言います。そして、卵子の透明帯と呼ばれる膜を破って卵子に入ることができる精子は1匹だけです。

受精から着床まで1.受精卵の生成

卵子は透明帯内に最初に到着した精子と受精し、他の精子が入り込めないように卵子・精子を包んでいる膜同士、核同士が融合してひとつの受精卵になります。

受精から着床まで2.受精卵の分裂

受精卵は、受精後35-36時間ごろから細胞分裂を繰り返し、およそ3日で16分割の桑実胚になります。

受精から着床まで3.子宮腔内まで5-6日間移動

受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら、卵管を通って子宮腔内まで5-6日ほどかけて移動します。

受精から着床まで4.到着後2-3日間で着床

子宮腔内に到着した受精卵は、2-3日ほど子宮内膜の準備ができるまで待ち、その後透明帯を破って栄養胚葉が子宮内膜に接します。そして、受精卵が子宮内膜内に融合すると着床が完了します。

着床開始から完了するまでは3-4日ほどかかりますが、受精卵は着床と同時にhCGを分泌し始め、着床から1週間後には妊娠検査薬で反応する尿中hCG反応を確認できる場合があります。

排卵と受精で大切なポイント

排卵と受精のポイント1.生理開始から約14日後に排卵

一般期な生理の周期で考えると、生理初日から約14日後に排卵が行なわれます。排卵のタイミングは人によって多少違いがあるため、正しく排卵日を把握できるようにしましょう。

排卵と受精のポイント2.卵子の寿命は12-24時間

精子の寿命は3-5日ほどですが、卵子の寿命は排卵が起こってから12-24時間しかなく、その間に受精しなければ受精卵は作られずに廃棄されてしまいます。

ただし、卵子が受精可能な期間は5-6時間と言われているため、排卵が行なわれてから半日ほどしか受精するチャンスがないことになります。

排卵と受精のポイント3.卵子が作られのは1周期に1つ

精子は1日に数千万から1億個ほど作られていますが、卵子は1周期(約28日)の間でたったの1個しか作られません。

そのため、排卵のタイミング(排卵の4-5日前から排卵直後)に合わせなければ、うまく受精することができません。

妊娠に至るまでは様々な経緯がある

卵子が形成される過程、精子が到達する確率、受精までの流れなどを知ると、人間が妊娠するまでには様々な経緯があり、様々なタイミングが必要なことがわかります。

ちなみに、一般的には1回の生理周期(約1か月)の排卵日周辺で性交を行った場合に妊娠する確率は、20代で20%前後、30代で10%前後だと言われています。

そのため、しっかりとタイミングを合わせられても、受精が成立するためには運も必要です。もちろん、弱い精子の場合は受精確率が下がってしまうため、体調管理も重要です。

年齢が若い間は健康で体力もあり、「子どもを作りたい!」と思ったときに妊娠できる確率も高いのですが、年齢を重ねると様々な事情で妊娠の確率は低くなってしまいます。

もちろん、年齢が若い間は子どもを欲しいと思わない人もいますし、経済的にも、生活的にも準備が整っていないという場合があるでしょう。

そういう意味では、妊娠をするには様々な経緯がありますが、妊娠をしようという考えにも様々な経緯があるということです。

なかなか難しいジレンマですが、このようなジレンマや困難やタイミングがあることを理解し、それらを乗り越えて赤ちゃんが産まれてくることを理解できれば、妊娠や出産を改めてとても尊い出来事だと感じるようになると思います。


参考|妊娠したいを応援♪ VEAUTY ~基礎体温管理と排卵日予測~
参考|月経について(ホルモンの作用から子宮内膜の変化まで):基礎体温計測推進研究会
参考|「生理(月経)のしくみ」と「生理痛」について | Lidea(リディア)

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