双子・三つ子の妊娠の原因は?多胎の種類と一卵性と二卵性の違い

後ろ姿の双子の兄弟

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双子や三つ子はとても可愛い

子供が保育園や幼稚園に行くようになると、双子や三つ子の子を見かける機会が増えますよね。

同じ顔をした子が、同じ服を着てママと手をつないで歩いているのを見ると、「あー双子いいなぁ。」と羨ましくなります。

前に息子のお友だちの双子がお泊りに来ましたが、2人とも性格が違っていて面白かった反面、子育ては何でも同時で大変なんだろうなぁ……と感じました。

このような双子や三つ子を妊娠することを「多胎妊娠(たたいにんしん)」と言います。

多胎妊娠は無事に出産できれば、子育ては大変ながらも賑やかで楽しい家庭になることは予想できますが、実際に妊娠・出産・子育てはとても大変だと聞きます。

では、そもそも双子や三つ子などの多胎妊娠が起こる原因はなんでしょうか。

今回は、多胎妊娠が起こる原因や種類、一卵性・二卵性の違いについてお話したいと思います。

多胎妊娠とは

多胎妊娠とは、同時に2人以上の胎児を妊娠することを言います。一方、1人の胎児を妊娠することは「単胎妊娠(たんたいにんしん)」と言います。

多胎妊娠は、胎児の数によって双子の場合は「双胎(そうたい)」、三つ子の場合は「品胎(ひんたい)」、四つ子場合は「要胎(ようたい)」、五つ子の場合は「周胎(しゅうたい)」と呼びます。

単胎妊娠…1人の胎児を妊娠すること
多胎妊娠…2人以上の胎児を妊娠すること
 双子|双胎
 三つ子|品胎(三胎)
 四つ子|要諦(四胎)
 五つ子|周胎(五胎)

ちなみに、多胎妊娠から出産に至ったことを複産と呼び、一般的な1人の子供の出産のことを単産と言います。

現在、多胎妊娠の確率は妊娠全体の1%強ほどで、単胎妊娠と比べると周産期死亡、早産、発育不全などの確率が高いだけでなく、母体にも危険を及ぼす可能性があるため、医学的には異常妊娠・ハイリスク妊娠と定義されています。

ハイリスク妊娠の定義とは?妊婦の状態や病気によるリスク点数は

多胎妊娠が起こる原因

多胎妊娠が起こる原因は特定できず、偶発的に起こるものです。ただ、多胎妊娠の確率が高まる原因として、いくつかつの可能性が考えられます。

原因1.遺伝

一卵性の多胎妊娠には、一般的に遺伝は関係がないと言われますが、二卵性の多胎妊娠には遺伝が関係していると言われています。

原因2.高齢妊娠

高齢妊娠が多胎妊娠の原因になるのは、あくまでも統計上の結果による推測です。以下の「多胎妊娠の実態とその予防」を見ると、双胎の割合が増えるほど、30歳以上の妊産婦の割合も増えていることがわかります。

30歳以上の産婦が占める割合から計算した双胎分娩件数の増加要因

出典|多胎妊娠の実態とその予防|日本産科婦人科学会

原因3.不妊治療

不妊治療を行う場合、受精卵の数が多い方が妊娠率が向上します。そのため、体外受精によって精製した受精卵は、複数個を体内に戻します。受精卵が複数個あるため、多胎妊娠の可能性も高まります。

一卵性と二卵性の違い

多胎妊娠には、一卵性と二卵性があります。中でも双子の違いとして、「一卵性双生児(いちらんせいそうせいじ)」と「二卵性双生児(にらんせいそうせいじ)」という言葉はよく耳にすると思います。

一卵性双生児とは

一卵性双生児とは、受精卵が子宮内膜に着床後に偶然2つに分かれて、それぞれが胎児に成長した状態を言います。

一卵性双生児は、同じ遺伝子を持つ1つの受精卵から2人の子供が生まれるため、成長しても遺伝子は同じです。そのため個体差はありますが、徐々に容姿がそっくりになっていきます。

また、一般的には同じ遺伝子を持つため性別は同じになるそうですが、稀に男女にわかれる場合もあるようです。

二卵性双生児とは

二卵性双生児とは、2つの違う受精卵が子宮内膜に着床して、それぞれが胎児に成長した状態を言います。

二卵性双生児は、違う遺伝子を持つ2つの受精卵から1人ずつの子供が生まれるため、遺伝子が異なります。そのため、双子と言っても容姿が異なることが多く、一般的な兄弟姉妹のように見えます。

三つ子以上の場合は?

ちなみに、三子の場合は一卵性の三つ子、二卵性の三つ子、三卵性の三つ子の場合があり、四つ子の場合も一卵性の四つ子、二卵性の四つ子、三卵性の四つ子、四卵性の四つ子の場合があるそうです。

膜性による多胎妊娠の種類

双子には一卵性双生児と二卵性双生児がありますが、さらに、「羊膜(ようまく)」と「絨毛膜(じゅうもうまく)」の組み合わせよって、「二絨毛膜二羊膜双胎(DD)」「一絨毛膜二羊膜双胎(MD)」「一絨毛膜一羊膜双胎(MM)」に分類されます。

膜性による多胎妊娠の種類

出典|多胎妊娠の方へ|大阪府立母子保健総合医療センター

二絨毛膜二羊膜双胎(DD)

二絨毛膜二羊膜双胎とは、胎児1人につき羊膜と絨毛膜を1つずつ持っている多胎妊娠を言います。つまり、胎児が育つ部屋が別れていて、それぞれ専用の胎盤を持っているということです。

二卵性双生児の場合は100%が二絨毛膜二羊膜双胎になり、一卵性双生児の場合は25%の確率で二絨毛膜二羊膜双胎になります。

一絨毛膜二羊膜双胎(MD)

一絨毛膜二羊膜双胎とは、胎児1人につき1つの羊膜を持っていて、絨毛膜を共有している多胎妊娠を言います。つまり、胎児が育つ部屋は別れているが、胎盤は共有しているということです。

一卵性双生児は75%の確率で一絨毛膜二羊膜双胎になります。

一絨毛膜一羊膜双胎(MM)

一絨毛膜一羊膜双胎とは、2人の胎児が羊膜と絨毛膜を共有している多胎妊娠を言います。つまり、胎児は同じ部屋と同じ胎盤を共有しているといます。

一絨毛膜一羊膜双胎は、一卵性双生児の1%のみが一絨毛膜二羊膜双胎になるという珍しい多胎妊娠の状態です。

多胎妊娠は母子にリスクが有る妊娠

昔よりも双子や三つ子が増えているとはいえ、誰もが実感できるほど双子だらけということはありません。

そもそも多胎妊娠は異常妊娠・ハイリスク妊娠であり、好ましい種類の妊娠ではありません。そのため、単純に可愛い、うらやましいと思うだけでなく、多胎のリスクや注意点を知っておくことが大切です。

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もちろん、遺伝など偶発的な多胎は予防できないため仕方がないのですが、不妊治療の結果として多胎が起こらない予防は必要でしょう。これは医療側のお話です。

日本産科婦人科学会も「生殖補助医療における多胎妊娠防止に関する見解」として、不妊治療による多胎防止のための声明を出しています。

生殖補助医療の胚移植において、移植する胚は原則として単一とする。ただし、35歳以上の女性、または2回以上続けて妊娠不成立であった女性などについては、2胚移植を許容する。治療を受ける夫婦に対しては、移植しない胚を後の治療周期で利用するために凍結保存する技術のあることを、必ず提示しなければならない。

引用|倫理に関する見解:日本産科婦人科学会

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