ワーキングマザーの割合・推移は?女性が働く理由と子育ての悩み

女の子に絵本を読むママ

この記事の読了時間は約 6 分です。

女性の就業率は子育てに影響する?

1985年の男女雇用機会均等法、1999年の男女共同参画社会基本法など、男女の働く機会や社会活動を平等にする取り組みにより、女性の就業率が上がっていることは周知の事実です。

働く意欲が高い女性の権利や共働きによる将来の保険の意味合いなど、女性の働き方が男性に近づくことは、女性にとっても家庭にとっても多くの良い面があります。

ただし、悪い変化もあります。その1つが、ワーキングマザーやシングルマザーの増加による、女性の子育て負担の増加です。総務省の調査では、シングルマザーの数は2000年から2010年にかけて3割近く増加しています。

シングルマザー数の推移

出典|シングル・マザーの最近の状況(2010 年)|総務省

2000年|86.8万人
2005年|107.2万人
2010年|108.2万人

シングルマザーの増加は、育児を考えると好ましいことではありません。もちろん、母子家庭になる背景にはさまざまな事情がありますが、女性の就労率が上がったことで、未婚や離婚を選択する余地ができたことも理由の1つと考えられるでしょう。

シングルマザー・ファーザーが増えた理由は?割合と人数の推移

では、ワーキングマザー自体はどれくらい増えているのでしょうか。

今回は、働く女性、ワーキングマザーの割合の推移や子育てをするママが働く理由についてお話したいと思います。

ワーキングマザーの割合と推移

わたしもワーキングマザーの1人です。と言っても、今の時代は子供がいる女性が働くことは、珍しくはありませんね。ちなみに、ワーママ、ワーキングママという言い方も増えています。

プレママ…シンママ…マタママ…ワンオペとは?今時の育児用語

女性の就業率の推移

総務省統計局の「労働力調査(基本集計)」の数値では、25-44歳の女性の就業率は右肩上がりに推移しており、30年前と比べて15%も上昇しています(昭和61年57.1%→平成28年72.7%)。

女性の就業率の推移

出典|I-特-1図 就業率の推移 | 内閣府男女共同参画局

ワーキングマザーの割合

また、2015年の厚生労働省の調査によると、18歳未満の子を持つ世帯1181万7000世帯のうち、ワーキングマザーがいる世帯は68.1%を占めています。これは、2004年の56.7%に比べて11%以上、単純な世帯数で考えて100万世帯以上も増えていることになります。

18歳未満の子を持つ母親における「仕事あり」の割合の変化

出典|ワーキングマザーの割合、過去最高の68.1%に | nippon.com

ワーキングマザーが抱える悩み

お出かけ情報サイト「いこーよ」の調査によると、子育てをしながらフルタイムで働く女性には、以下の悩みがあることがわかります。

仕事と育児の両立で苦労していること

出典|「ワーキングマザー」お悩みランキング!働くママゆえの苦労とは | 子供とお出かけ情報「いこーよ」

・子供の急病時に休みがとれない
・帰宅後の家族の料理
・自分の趣味の時間がとれない
・洗濯・掃除などの家事
・子供との会話が少ない
・急な残業時の子供のお迎え
・学校・園の行事に参加しづらい
・夫婦間の会話が少ない
・現場での出世が遠のく

回答サンプル数は292と少ないながら、多くは「わかる、わかる。」となるものばかり……。きっと、他のワーキングマザーも同じ意見でしょう。とくに、子供の病気で突然予定が変わると、いろいろな意味で心臓がギュッと縮まります。

子供の病気や発熱でも仕事・パート休めない…働くママ5つの準備

もちろん、ワーキングマザーが抱える悩みはこれだけではありませんが、全ては”時間がない”ことが悩みの原因になっています。

ワーキングマザーが働く理由

もしかしたら、「そんなに悩んだり、時間がないなら働かなきゃ良いじゃん!」と未婚の女性や年配の女性は思うかもしれません。

さまざまなアンケート調査結果を見ると、女性が働く理由として「家事・育児以外の自分の時間が欲しい」「生きがいが欲しい」「経済力をつけたい」などの意見が見られます。

そして、そのような意見を持つ人に対して、子育てを軽視した自分本位の女性と捉える人も一部いるようです。

もちろん、子供が成長して手を離れたときは、「家事・育児以外の自分の時間が欲しい」「生きがいが欲しい」「経済力をつけたい」などの理由で生活に張りを求めることは、現代女性の当然の権利です。

ただ、大多数の女性は、子供が小さい間は働きたくないと考えるのではないかと思います。ところが、現在の家計に余裕があり、将来の経済的な心配がない人はほぼいません。

そのため、権利云々ではなく、子供が小さくても世帯収入を増やすため、現在の生活のために働かなければいけないのが現状です。とくに母子家庭・父子家庭のシングル世帯は、標準4人世帯と比べて収入格差が大きくなっています。

世帯収入比較

・母子家庭の平均世帯年収は291万円
・父子家庭の平均世帯年収は455万円
・標準4人世帯の平均世帯年収は707万円

母子・父子家庭と標準世帯の平均年収の違い、収入格差がある理由

ちなみに、平成27年度の「国民生活基礎調査」を見ると、全世帯の生活意識は「大変苦しい」が 27.4%、「やや苦しい」が 32.9%、児童のいる世帯の生活意識は「大変苦しい」が30.0%、「やや苦しい」が33.6%となっています。

各種世帯の生活意識

出典|平成27年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

子供の年齢別母親の仕事状況

ワーキングマザーには働くべき理由があるのですが、子育てをしている全ての女性が、子供の年齢関係なく働いているわけではありません。

子供の成長に合わせて働き口を探し、今後必要になる養育費・教育費・生活費を賄うために働く人が多いようです。以下は、末子の年齢別にみた「仕事あり」の母親の割合です。

末子の年齢階級別にみた母の仕事の状況

出典|平成27年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

グラフを見るとわかる通り、正規・非正規・その他を合わせると、子供が0歳で39.2%、1歳で51.1%、2歳で55.2%の女性が、すでにワーキングマザーになっています。

たとえ子供が小さくても、保育園などに預けて働かなければいけない家庭が多いことがわかります。

忙しいワーキングマザーに憧れる?

シングルマザーやワーキングマザーの新しいライフスタイルなどの体で取り上げられるテレビ番組や雑誌の記事を見かけることがあります。

子育てをしながら一生懸命に働き、それでもママはキラキラして頑張っているよーという内容です。

たしかに、子育てをがんばっているシングルマザーや子だくさんなワーキングマザーを見ると、純粋に凄いと思いますし、応援したくなります。

一方、わたし自身子育てを経験しているからこそ、キラキラの裏にあるさまざまな苦労も想像できます。

そのため、今より頑張らなければいけない境遇にはなかなか立てませんし、「凄い」と感動はしても、憧れることはありません。

良い子育ての定義は難しいのですが、一概に、苦労をすれば良い子育てができるわけではないと思います。

そのため、これから結婚をする世代、これから子育てをする世代のためにも、個人的には「子育ては、常に誰よりも忙しくがんばらないきゃいけない。」など、あまり勘違いをさせるような取り上げ方はしてほしくないものです。

記事のURLとタイトルをコピー