子どもの花粉症の症状と対策は?治療法・予防法はある?

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0-9歳の子どもの花粉症は148万人

花粉症ではない人、または花粉症が軽症の人には認識が薄いかもしれませんが、花粉症は単純に鼻水が出て、くしゃみが出て、目が痒いだけではありません。

花粉症になると頭がぼーっとして、集中力が続かず、何をしているときもイライラしてしまいます。これが毎年やってくるから辛いんです。

そんな辛い花粉症にかかる子どもの数が急増していると言います。「鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版」によると、年齢別の花粉症内訳は以下のようになっています。

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このグラフを見ると、0-4歳と5-9歳を合わせた花粉症の割合は14.8%となっています。

もし、毎年子どもが100万人産まれるとするなら、1000万人の14.8%、つまり0–9歳子どものうち148万人が花粉症を持っているということになります。これはかなりの人数です。

では、花粉症にかかった子どもは、どのような症状に苦しんでいるんでしょうか。子どもの花粉症を治療したり、予防する方法はあるんでしょうか。

今回は、子ども花粉症症状の特徴と治療法や予防法などについてお話したいと思います。

子どもの花粉症の症状と特徴

子どもに現れる花粉症の症状は、基本的にはくしゃみ、鼻水、鼻づまりなど、体内に入った花粉を排出する働きがあり、花粉が接触した目鼻口などのかゆみなどは、粘膜に現れる一般的な症状です。

一見大人と同じような症状に思えますが、子どもの花粉症には大人とは少し違う特徴があります。

子どもの花粉症の特徴1.鼻水に粘り気がある

大人の花粉症はサラサラとした鼻水が垂れてきますが、子どもの花粉症では鼻水に粘り気があり、鼻づまりが増える傾向があります。

これは、「子どもの鼻が小さいため」、「自分で鼻の通りをよくできないため」、「副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などを併発している可能性があるため」などが考えられます。

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子どもの花粉症の特徴2.くしゃみはあまり出ない

子どもの花粉症は、鼻水によって鼻が詰まることで鼻からの花粉の侵入が減少するため、大人に比べるとくしゃみが多くありません。

子どもの花粉症の特徴3.目鼻のかゆみが強い

子どもは元々鼻水が出やすく、鼻づまりを起こしやすい機構をしているため、鼻づまりよりも目鼻のかゆみを敏感に感じます。そのため、目や鼻を頻繁にこする特徴があります。

子どもの花粉症の見分け方

通常の花粉症でわかりやすいのは、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目鼻の痒みなどの症状ですが、くしゃみは風邪や他のアレルギー性鼻炎などの可能性がありますし、鼻水・鼻づまりは以下の様々な原因が考えられます。

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また、子どもの鼻づまりは割とよくあることなので、すぐに花粉症だとは思わないママもいるでしょう。

上記の花粉症のわかりやすい症状だけでなく、鼻づまりによるいびき、鼻水による痰の絡みと咳による嘔吐、口呼吸の増加など二次的に現れる症状もあるため、ママは注意深い子どもの観察が必要です。

子どもの花粉症を見分けるためには、以下の目鼻の特徴的な症状を観察して、花粉症を疑うようにしましょう。

・毎日鼻づまりが続く
・目を頻繁にこすっている
・目の充血やむくみが見られる
・まばたきの回数が多い
・鼻を頻繁にこすっている
・鼻をこすることで鼻血が出ている
・特に10-16時にかけて上記症状が出る
など

また、子どもの花粉症は急性中耳炎、滲出性中耳炎を起こしやすくしたり、中耳炎の治りが悪くなってしまう場合もあります。

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子どもの花粉症対策・治療法

大人が花粉症になった場合、マスクによって花粉を防いだり、服用薬・点鼻薬によってくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を抑える治療を行います。もちろん、マスクによる花粉の防御や服用薬・点鼻薬は子どもにも有効です。

ただし、幼児の花粉症は、大人と同じようにどのような処方薬でも使えるわけではありません。

花粉症治療の処方薬1.抗アレルギー内服薬

小児科では、眼のかゆみや鼻づまりなどのアレルギー症状に働く抗アレルギー内服薬(シロップ・ドライシロップ・チュアブルなど)を処方するのが一般的です。

花粉症治療の処方薬2.点鼻薬

花粉症にはステロイドが入った点鼻薬が効果的なのですが、点鼻薬は子どもにとって違和感があり、小さな子ほどなかなか使いづらいようです。

花粉症治療の処方薬3.点眼薬

花粉症の程度によって、ステロイドが含まれない抗ヒスタミン薬を点眼します。ただし、症状が改善しない場合は、ステロイドが入った点眼薬を使用して、症状改善を図ります。

花粉症の民間療法

ちなみに、花粉症対策には、漢方や鼻洗浄など多くの民間療法があります。民間療法は薬を用いないため副作用がなく、子どもに利用しやすいと考えるママもいます。

では、花粉症対策の民間療法には、どの程度効果があるのでしょうか。厚生労働省の研究班が平成12年に行なった調査によると、花粉症対策として民間療法を行った患者の自己評価が記載されていました。

民間療法 効果有 効果無 不明
漢方 50% 35% 15%
甜茶 14% 51% 35%
鼻スチーム療法 46% 44% 10%
鼻洗浄療法 46% 54% 0%
クロレラ 8% 44% 48%
ハリ 44% 44% 11%
花粉グミ 29% 64% 7%
シソジュース 18% 36% 45%
シジュウム茶 40% 40% 20%

参考|花粉症の民間医療について|厚生労働省

これらの民間療法にどれだけの花粉症対策効果があるのかはわかりません。自己申告のため、ある程度のプラシーボ効果も考えられるでしょう。

どちらにしろ、花粉症の治療効果を計るためには血液検査などを行うしかないため、民間療法はあくまでも民間療法として、病院での花粉症治療とはわけて考えた方が良いですね。

特に子どもの鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状は、花粉症が原因かわからないため病院での診察は必須です。

赤ちゃん・子どもの花粉症予防

赤ちゃんが花粉症にはなることはほぼありませんが、親のアレルギー体質を遺伝している可能性はあります。

そのため、早い時期から花粉症予防をしてあげることで、少しでも花粉症の発症を抑えたり、遅らせることが可能です。

子どもの花粉症予防1.花粉飛散時期は外出を控える

花粉の飛散時期は、地域や花粉の種類によって変わりますが、関東在住で最も花粉症が多いスギ花粉を避けたい場合は、2月・3月・4月の外出を控えましょう。

その他の地域の人は以下の花粉カレンダーを参考にしてください。

参考|花粉カレンダー|花粉症ナビ

花粉は、基本的に10-16時ごろに飛散量が増えます。また、前日が雨で晴れた日の午後や風の強い日に特に飛散量が多いため、風が強い日は外出を控えたり、午前中に外出するようにした方が良いですね。

子どもの花粉症予防2.外出時はマスクを着用する

子どもが3歳位になると、外出時に嫌がらずマスクを付けていられる子も増えてきます。マスクを嫌がる子には、キャラクターものの花粉症予防マスクが多少はあるので、そちらを使いましょう。

どうしても子どもが嫌がる場合は、女の子が大好きなディズニーや男の子が大好きなヒーローキャラの風邪予防用マスクをしましょう。何もしないよりはマシです。

子どもの花粉症予防3.外出時はつば付き帽子を着用する

マスクと同じように、つばが付いた帽子を被って外出させるようにしましょう。帽子を被らずに外出してしまうと、髪の毛の間に花粉が入り込んでしまい、なかなか取れなくなってしまいます。

子どもの花粉症予防4.室内に入る前に花粉を落とす

花粉の飛散時期に外出して室内に戻る場合は、赤ちゃん・子どもの身体についた花粉を取り払ってから室内に入るようにしましょう。

また、子どもの場合は手洗い・うがいを徹底し、赤ちゃんの場合は肌が露出した部分をウェットティッシュで軽く拭いてあげてください。

子どもの花粉症予防5.こまめに掃除をする

スギ花粉が風で舞っている映像を見たことがある人は、花粉は常に空中にあるように感じるかもしれません。

ところが、室内に持ち込まれた花粉は10分ほどで床に落ち、カーペットなどに付着します。そして、子どもがドタドタ走り回ることで部屋中に舞い上がります。そのため、掃除機でこまめに床掃除をするようにしましょう。

こまめな掃除を心がけると花粉症の予防だけでなく、ハウスダストが原因のアレルギー性鼻炎や小児喘息の予防にもなります。

子どもの花粉症予防6.加湿器を使う

加湿器を使って空気を湿らせることで、花粉の飛散を防ぐようにしましょう。赤ちゃんや子どもの顔は床に近い位置にありますが、空中を舞っているより床に落ちている方が花粉を吸い込む量は少なくなります。

また、加湿器を使うことで、鼻やのどの粘膜に起きた炎症を抑える効果もあります。

子どもの花粉症予防7.空気清浄機を使う

花粉の多くは床に落ちたり、カーペットなどに付着しますが、人の動きに合わせて舞い上がることがあります。そのため、空気清浄機を使って舞っている花粉を除去しましょう。

空気清浄機は先に玄関で使うようにし、換気のために窓を開ける場合は窓付近に空気清浄機を移動させて使うようにしましょう。花粉の飛散時期に窓を開ける場合は、換気のみを目的にして、必要以上に開けっ放しにしないでください。

簡易的な空気清浄機も販売されていますが、花粉対策にはある程度効果が期待できる空気清浄機を購入した方が良いと思います。

子どもの花粉症予防8.布団や洗濯物に気をつける

2月・3月・4月ごろは、冬が明けて晴れた暖かい日が多くなります。そのため、布団など大きなものを干すことが多くなりますが、この時期の洗濯物や干した布団にはたくさんのスギ花粉がついてしまいます。

そのため、花粉をよく払ってから取り込み、布団の場合は面倒でも床と布団に掃除機をかけた方が良いでしょう。布団干し用の花粉ガードカバーもあるため、そちらを使っても良いと思います。

子どもの花粉症予防9.小児アトピーや乳児湿疹をケアする

小児アトピーや乳児湿疹は、肌のかぶれや湿疹、かゆみで肌をかくことで粘膜を傷つける場合があります。

そのため、花粉が過剰に取り込まれてしまい花粉症が起こりやすくなります。小児アトピーや乳児湿疹を持っている子どもは、この時期のケアには特に気をつけてください。

子どもの花粉症予防10.L-92乳酸菌、KW乳酸菌などを摂取する

乳酸菌は花粉症を抑える効果があるといいますが、これは民間療法ではなく、医師や研究者も参加をして開発しているものです。

特に、キリンが研究開発したKW乳酸菌、カルピスが開発したL-92乳酸菌が有名です。これらの乳酸菌が含まれている製品は販売されているため、治療にプラスアルファとして活用しても良いでしょう。

KW乳酸菌とL-92乳酸菌の詳細は、以下を参考にしてください。

新たな乳酸菌の発見|ここにもキリンのR&D|研究開発|キリン
花粉症対策と「L-92乳酸菌」|「カルピス」由来健康情報室

子どもの花粉症はぐずりが大変

赤ちゃんのころから鼻が詰まりやすい子、乳児湿疹などのかぶれで苦労した子のママは、その症状の大変さをよく知っていると思います。

花粉症の子どもは、鼻づまり、目鼻の痒みなどが続くため、小さな子ほどとてもぐずります。

また、思考力や集中力の低下、記憶力の低下、睡眠障害、イライラなどにつながるため、心身の成長にも影響を与える可能性があります。そのため、民間療法に頼って何とか花粉症を治そうとしているママは多いようです。

ただ、花粉症は治療が必要なアレルギー性疾患です。花粉症が民間療法だけでなかなか治らないことは、長年花粉症で苦しんでいる人ならわかりますよね。

花粉症には重度があります。花粉症は毎年花粉を吸い込むほどアレルギー反応が強くなる場合があり、放置するほど症状も強くなってしまいます。

そのため、まずは花粉症が病気だと認識することが大切です。そして、もし子どもに花粉症の症状が見られる場合は、躊躇せずに病院で診察をしてもらうようにしましょう。


参考|もろほしクリニック耳鼻咽喉科:子どもの花粉症・アレルギー性鼻炎治療のご案内
参考|子供の花粉症(それって、本当に花粉症?)|戸塚 小児科 アレルギー科 肺炎球菌 ヒブ(Hib) 日本脳炎 小児喘息 うえの小児科クリニック

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