地域の子育てを支援するファミリーサポート制度の利用方法と料金

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子育てに困ったらまず役所に相談

最近わたしの周りでは、シングルマザーが増えています。

以下は、厚生労働省の「人口動態調査」のデータから非嫡出子の割合をガベージニュースがまとめたものです。

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引用|いわゆる「未婚の母」による出生率をグラフ化してみる(2015年)(最新) – ガベージニュース

出生数に対する非嫡出子の割合は2.28%となっています。つまり、1万人のうち228人が非嫡出子ということです。イメージ的には多いかな?程度ですが、1970-1980年ごろが0.8%だったため3倍弱に増えています。

それぞれ諸事情はあると思いますが、シングルマザーの数が増えていることは間違いありません。

シングルマザー・ファーザーになる理由は?人数の割合と推移

では、シングルマザーが十分な子育てができるかというと、そのような環境にはいません。十分な子育て支援もされていませんし、保育園問題も解決されていません。

「こんなに八方ふさがりだと子どもが産めない……。」と思い悩む前に、住んでいる地方自治体に相談してください。子育て支援はわたしたちが知らないだけで、色々な形で展開されていることがあるんです。

今回は、そんな地方の子育て支援事業の1つ「ファミリーサポートセンター事業(子育て援助活動支援事業)」についてお話したいと思います。

ファミリーサポート(子育て援助活動支援)とは

ファミリーサポートとは、市区町村単位で用意した保育施設などにおいて、子育て支援を受けたい人と子育て支援をしたい人の両者を仲介をする厚生労働省管轄の事業のことです。

ファミリーサポートを利用するためには会員登録をしなければいけません。子育て支援を受けたい人は「依頼会員※」、子育て支援をしたい人は「提供会員※」として登録し、ファミリーサポートのアドバイザー(地方自治体)がその仲介を行います。

ファミリーサポートの対象は乳幼児から小学生までの子ども(年齢は地方自治体による)で、どうしても仕事を休むことができないママなどが、子どもの突発的な病気など、やむを得ない事情がある場合に活用することを目的としています。

この事業は子育て支援を依頼する「依頼会員」が、子育て支援をしたい「提供会員」に報酬を支払う形式で行われ、報酬額はそれぞれの自治体によって決められています。

また、ファミリーサポートセンターは、平成21年から病児・病後児預かり活動を始めており、実施にあたって地域の医療機関に専門的なアドバイスをもらったり、緊急時に診療をお願いするなどの連携を図っています。

※依頼会員・提供会員などの名称は地方自治体によって変わります。……名称ぐらい統一して欲しいものですが。

全国各市町村のファミリーサポートセンター

ファミリーサポートセンターは、平成26年度末の段階で以下の市区町村で運営されています。

・基本事業 46都道府県(福井県のみ未実施)769市区町村
・病児・緊急対応強化事業 33都道県135市区町村

参考|ファミリーサポートセンター基本事業実施769市区町村
参考|病児・緊急対応強化事業実施135市区町村

また、平成26年度末の依頼会員と提供会員の登録者数は以下の通りです。どちらも毎年少しずつ会員が増えている状況です。

・依頼会員|491,318人
・提供会員|126,422人

ファミリーサポートの援助内容

ファミリーサポートで行われる子育て援助内容は以下の通りです。

ファミリーサポート基本事業

・保育施設(小学校)の開始前や終了後に子どもを預かる
・保育施設までの送迎を行う
・保護者の病気の場合に子どもを預かる
・冠婚葬祭や学校行事の際に子どもを預かる
・買い物などちょとした外出の際に子どもを預かる
・学校の夏休みなどに子どもを預かる
など

病児・緊急対応強化事業

・病児・病後児の預かり
・宿泊を伴う子どもの預かり
・早朝・夜間等の緊急時の子どもの預かり
・上記に伴う保育施設、自宅、病児・病後児保育施設等の間の送迎
など[/aside]

病児・病後児の預かりの場合、預かり前後に必ず小児科を受診する必要があります。病児保育・病後児保育の詳細は以下を参考にしてください。

病児・病後児保育とは?施設利用方法・料金・預入日・時間など

ファミリーサポートの利用シーン

依頼会員や提供会員は、それぞれ以下の理由でファミリーサポートを利用します。

依頼会員のファミリーサポート利用シーン

・急な葬儀で子どもの面倒が見れないから3時間預かって欲しい
・仕事の都合で、週に3回保育園に送り迎えをして欲しい
・体調がすぐれないから、今日1日子どもを預かって欲しい
・子育てのストレスが溜まっているから、たまには息抜きしたい

提供会員のファミリーサポート利用シーン

・空いている時間を有効活用したい
・子どもが好きだから触れ合いたい
・子育てを通じて地域貢献したい

ファミリーサポートの登録から利用までの流れ

ファミリーサポートの会員になるには登録が必要です。

利用の流れ1.会員登録

子育て支援を依頼したい人(依頼会員)、子育て支援をお手伝いしたい人(提供会員)は、地域のファミリーサポートセンターに申込書を送って会員登録をし、研修を受けます。

研修内容はファミリーサポートセンターの仕組みや決まりなどに関する内容ですが、依頼会員は面談(子どもも参加)が必要な場合もあります。

詳細は地域のファミリーサポートセンター(市区町村役所)に問い合わせてみてください。

利用の流れ2.子どもの預かり依頼

依頼会員がファミリーサポートセンターに子どもの預かり依頼をします。その際、アドバイザーに依頼したい内容や日時をなるべく事前に伝えます。

利用の流れ3.マッチング

ファミリーサポートセンターのアドバイザーは、依頼会員の依頼を受けることができる提供会員を探します。提供会員は、曜日・時間などの条件が合えば以来を承諾します。

利用の流れ4.事前打合せ

依頼会員は、アドバイザーから紹介された提供会員と事前打合せをします。

依頼会員は、提供会員に対して依頼の日時、場所(預かり場所は基本的に提供会員宅)、具体的な内容、子育ての方針、緊急時の連絡方法、子どもの健康状態など、円滑な預りができるように情報提供をします。

利用の流れ5.契約書の締結

依頼会員と提供会員が納得したら、契約書(依頼書など)を取り交わします。

利用の流れ6.子育て支援の実施

提供会員は、事前打ち合わせで示し合わせたとおりに子育て援助を実施します。依頼内容が定期的な預かりの場合は、定期的に実施されます。

また、別途2回目以降の子育て援助は、依頼会員と提供会員が直接連絡を取り、依頼をすることが多いようです(詳細はファミリーサポートセンターに要確認)。

依頼会員が提供会員に依頼した場合は、必ず事前にファミリーサポートセンターに依頼日と依頼内容を連絡します。

利用の流れ7.子育て支援の報告

提供会員は子育て援助内容を活動報告書に記入し、依頼会員に報告します。

依頼会員は報告書を確認して、提供会員に直接報酬を支払います。なお、報酬の受け渡しは、封筒に入れるなどの配慮をした方が良いでしょう。

なお、お菓子代、交通費などの実費も報酬と合わせて支払うようにしてください。これらも事前打ち合わせで話しておいた方が良い内容です。

ファミリーサポートで依頼会員が支払う報酬額

ファミリーサポートを利用する依頼会員が提供会員に支払う報酬は全国一律ではなく、地方自治体によって決まっています。

たとえば品川区のファミリーサポートセンターでは以下のように決められています。

2016年8月現在の情報です。

対象は生後43日以上の児童(概ね12歳までの子ども)

・年末年始以外の7時から19時まで|800円/時
・年末年始以外の上記以外の時間帯|900円/時
・年末年始の全ての時間帯    |900円/時

1.上記報酬は、子ども1人あたりの料金
2.兄弟姉妹など2人以上の場合は、2人目以降の報酬額は半額
3.年末年始は12月29日から翌年1月3日まで
4.利用時間が1時間未満の場合は1時間とみなす
5.利用時間が1時間以上で端数が生じた場合は以下のように算定
  端数30分以下=0.5時間
  端数31分以上=1.0時間
6.依頼会員の都合でキャンセルした場合は、取消料を提供会員に支払う
  前日までのキャンセル|無料
  当日のキャンセル|1時間分の報酬額
  無断のキャンセル|利用予定時間の全額分の報酬額

参考|品川区ファミリー・サポート・センター事業実施要綱

利用方法は子どもの年齢制限も含めて各自治体独自のルールがあるため、必ず該当する地方自治体のホームページなどで確認するようにしましょう。

ファミリーサポートは積極的に活用しよう

ご紹介した通り、子どもを預けるにあたってやむを得ない事情がある必要はありません。

たとえ保育園に預けることができて仕事の調整をうまくできたシングルマザーでも、分単位のスケジュールに振り回されると心が折れてしまいます。

家庭環境や子育て状況によりますが、子育ては本当に心も身体も時間も使います。子育てには「効率的」という言葉は、ほぼ存在しません。

どれだけ仕事ができる人でも、子どもに振り回され、育児に悩み、気がついたらストレスが溜まっています。

できるだけ余裕を持った子育てをして、子どもの可愛い顔に癒やされるためには、ママの日々のストレスを軽減する息抜きが必要なんです。

ファミリーサポートは無償サービスではないため、日々の保育園のように利用するわけにはいきませんが、上手に使うことができればきっとシングルマザーの助けになってくれるはずです。

もちろん、シングルマザーだけではなく、どんな境遇の人でも一度会員登録をしてみると良いでしょう。

ママのためにも、子どものためにも、余裕を持った子育てを行うために、1つでも子育てを支援してくれる手段を持っておきましょう。


参考|一般財団法人 女性労働協会
参考|たかまつファミリー・サポート・センター

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