早期妊娠検査薬はいつから使える?フライングのメリット・デメリット

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不妊に悩む夫婦はたくさんいる

日本ではあえて子どもを作らない夫婦や年間の流産件数が増えている一方、不妊に悩んでいる夫婦もたくさんいます。

子どもはいらない男女の割合が増加…夫婦でも作らない理由は?

国立社会保障・人口問題研究所が2007年に行った「第14回出生動向基本調査」によると、不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は全体で16.4%、子どものいない夫婦に限ると28.6%いることがわかっています。

不妊治療を受けたことがある夫婦(子あり、子なし全体)
20代|10.1%
30代|17.8%
40代|16.3%

不妊治療を受けたことがある子どものいない夫婦
20代|17.0%
30代|26.0%
40代|41.9%

また、全体では31.1%の夫婦が「不妊を心配したことがある」と回答しています。

参考|第14回出生動向基本調査|国立社会保障・人口問題研究所

つまり、結婚している女性の3人に1人が不妊の心配をし、6人に1人が実際に不妊に悩んでいるということになります。

このような現状を考えると、妊娠検査のたびに気を揉んでいる夫婦がたくさんいることは想像できますし、早く妊娠を確かめたいと考えてフライング検査をしてしまう気持ちもわかります。

ちなみに、Googleで「フライング」という言葉を検索しても、フライング検査が上位に表示されるなど(日による)、早期妊娠検査薬の認識やフライング検査の関心も高いようです。

そこで気になるのが、早期妊娠検査薬を使ってフライング検査をしてどれ位意味があるのか、フライング検査にどのようなメリット・デメリットがあるのかということです。

今回は、早期妊娠検査薬を使ったフライング検査の方法やフライング検査のメリット・デメリットについてお話したいと思います。

フライング検査(早期妊娠検査)とは

フライング検査とは、一般的な使用時期よりも早く妊娠検査薬を使って、妊娠の有無の確認を急ぐ検査行為を言います。

一般的に妊娠とは、受精卵が子宮内膜に着床し、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を継続させるために、胎盤からhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が分泌されることで始まります。

このhCGが尿中に含まれているかどうかの反応を調べることができるのが妊娠検査薬です。hCGの分泌量は妊娠週数によって以下のように異なります。

hCGの分泌量と妊娠週数
妊娠3週の尿中hCG量|0-50 mIU/ml
妊娠4週の尿中hCG量|20-500 mIU/ml
妊娠5週の尿中hCG量|500-5,000 mIU/ml
妊娠6週の尿中hCG量|3,000-19,000 mIU/ml
妊娠8週の尿中hCG量|14,000-169,000 mIU/ml
妊娠12週の尿中hCG量|16,000-160,000 mIU/ml
妊娠24週の尿中hCG量|2,500-82,000 mIU/ml
妊娠36週の尿中hCG量|2,400-50,000 mIU/ml

参考|ヒト絨毛性ゴナドトロピン(定性)|シスメックス プライマリケア

通常は妊娠5-6週の尿中hCG量を検出する妊娠検査薬(50mIU/mL以上)を使いますが、フライング検査を行う場合は、妊娠4週を目安に尿中hCGが少ない量(25mIU/mL以上)でも検出できる早期妊娠検査薬を使います。

一般的な妊娠検査とフライング検査の違い

一般的な妊娠検査を行う時期は、生理予定日の1週間後以降が目安です。

一般的な妊娠検査薬は、尿中hCG量が50mIU/mL以上なければ検出できないため、適正な時期よりも早く使うとhCGの分泌が十分ではないことから、陽性・陰性が正しく判断できません。

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対して早期妊娠検査薬は、生理予定日の4日前からが使用時期の目安になります。つまり、一般的な妊娠検査薬よりも10日ほど早く妊娠検査を行えるということです。

妊娠週数を目安にすると妊娠4週からになり、妊娠している場合は25mIU/mL以上の尿中hCGが検出される可能性があるとは言えます。

ただし、そもそもhCGの分泌量には個人差があるため、通常の妊娠検査薬の結果に比べて信憑性が高いとは言えないでしょう。では、なぜわざわざ信憑性が低下するフライング検査をするのでしょうか。

フライング検査を行うメリット

フライング検査を行うメリットは以下の通りです。意外とメリットとデメリットを知らずにフライング検査を行う女性は多いと思います。

メリット1.妊娠を早く知ることができる

赤ちゃんが欲しくてたまらない女性にとって、1日でも早く妊娠有無の結果を知ることができれば、結果次第ですぐに生活習慣を見直せます。ただ、生活習慣は妊娠前から気をつけて欲しいところですが。

また、もし妊娠検査結果が陰性だった場合は、気持ちを切り替える時間をとってから、次の子作りの計画を立てることができます。

メリット2.精神的に落ち着くことができる

赤ちゃんが欲しい女性にとって、排卵から生理予定日の1週間後までの期間(およそ3-4週間)を待つのは長すぎるため、2週間で早く結果が知りたいと考えます。

このヤキモキする時間の感じ方は人によりますが、待つことに苦痛を感じる女性にとっては、ストレスを溜めるよりは精神的に良い環境を作れるのかもしれません。

メリット3.子宮外妊娠(異所性妊娠)が早目に発覚する

子宮外妊娠とは、受精卵が子宮内膜ではなく卵管など他の部分に着床して絨毛を伸ばした状態のことで、放置すると卵管破裂などを引き起こして、出血による母体の危険を伴うこともあります。

子宮外妊娠でもhCGが分泌されて妊娠検査で陽性が出る可能性があるため、早めに病院に行けば、結果として子宮外妊娠の発覚が早くなります。

フライング検査を行うデメリット

フライング検査を行うデメリットは以下の通りです。

デメリット1.気持ちが焦る

フライング検査で生理予定日4日前に妊娠検査を行っても、生理予定日1週間以降に一般的な妊娠検査を行っても、結果自体が変わるわけではありません。

にもかかわらずフライング検査を行うということは、気持ちが焦っている状態だということです。早く喜びたい気持ち、ヤキモキしたくない気持ちは分かりますが、期待を裏切られたときのショックも大きくなります。

年齢によって変わりますが、1回の性交で受精卵ができる確率は80%程度、そして受精卵が子宮内膜に着床する確率は20-30%程度です。つまり、排卵に合わせてタイミング良く性交を行っても、受精卵は16-24%程度しか着床しません。

4-6回に1回の確率を毎月待ち望んで気持ちが焦ってしまえば、人によっては疲弊してしまうかもしれません。

デメリット2.化学流産がわかってしまう

化学流産とは、受精卵が子宮内膜に着床して胎盤からhCGが分泌されたにもかかわらず、うまく着床状態が安定せずに、妊娠を続けることができなくなった状態を言います。

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化学流産で受精卵が着床している期間はバラバラですが(妊娠6週まで)、着床期間が長いほどhCGは分泌されますし、短いほどhCGの分泌は少なくなります。そのため、フライング検査をしなければ判明しなかった化学流産がわかってしまうことがあります。

つまり、妊娠検査薬で陽性が出たにもかかわらず、病院で検査してみると妊娠していなかった……という化学流産の確率が増えるということです。

デメリット3.妊娠していないときのショックが大きい

フライング検査をする人は、たとえフライング検査で陰性が出たとしても、再度一般的な妊娠検査薬も使うのだと思います。

もし、フライング検査を行って陰性が出た後に、一般的な妊娠検査薬で陽性が出れば良いのですが、そうではない確率が高いことは理解できるはずです。

フライング検査で陰性が出て、一般的な妊娠検査でも陰性が出てしまうことで、2回も大きなショックを受けてしまうでしょう。

デメリット4.費用がかかる

早期妊娠検査薬は、一般的な妊娠検査薬よりも割高です。また、フライング検査をする人は、一般的な妊娠検査薬も何度も使うため費用がかかります。

さらに妊娠を意識している分、病院に行って妊娠検査を行う回数も増えるため、費用負担も増してしまいます。

デメリット5.擬陽性・擬陰性が出やすい

フライング検査だけではないのですが、妊娠判定を早い時期に行うことによって、判定結果に擬陽性・擬陰性という誤反応が起こる可能性はあります。

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早期妊娠検査薬の種類

フライング検査を行うメリットとデメリットを把握した上で、早期妊娠検査薬を使ってみたい人は、以下4つの代表的な早期妊娠検査薬から選んで使ってみてください。

早期妊娠検査薬は生理予定日前から使えますが、商品によって0-5日前と幅があります。

・アラクス社(日本)|チェックワンファスト
・クリアブルー社|クリアブルーデジタル
・ファーストレスポンス社|アーリーリザルトプレグナンシーテスト
・ドクターズチョイス社|ワンステップ

日本国内において早期妊娠検査薬は、日本製のチェックワンファストを使うことが一般的です。ただし、チェックワンファストは医療用体外診断用医薬品のため、薬剤師がいる薬局で欲しい旨を伝えなければ買えません(名前と住所の記載が必要)。

また、その他の外国製は薬局で取り扱っていないことも多く、ネット通販などで買うことが一般的です。以下は参考リンクのため、購入に関しては自己責任でお願いします。

参考|送料無料 同日発送 排卵日を4日前から確認できるクリアブルーClearblueアドバンスデジタル排卵検査未開封新品10本入りとイージー@ホーム妊娠テスト1枚 – ビューティフルライフUS – Yahoo!ショッピング
参考|早期検査可能なドクターズチョイスのワンステップ妊娠検査薬10回分

フライング検査に大きなメリットはない

フライング検査にメリットはあるかと聞かれたら、わたしは個人的に「特にありません。」と回答します。

どちらにしろ、フライング検査から後1週間ほど待てば正確な妊娠検査はできますし、もしフライング検査で陰性だった場合に「何かの間違いかも……。」と何度も妊娠検査を行い、何度もショックを受けたいとは思いません。

子宮外妊娠への対処も妊娠6週過ぎで十分だと思いますし、気持ちを切り替えて次の子作り計画を立てるとしても、排卵まではまだ1週間-10日ほど時間があります。

通常の受精卵の着床確率も2割前後しかないため、毎月妊娠で過度な期待をするとストレスになり、余計に妊娠の結果に影響を与えかねません。

もちろん、自分で健康だと思っている女性でも、運が悪くなかなか妊娠に至らないこともあるでしょう。

その場合は、何度も子作りにチャレンジして何度も早期妊娠検査薬を使うよりは、病院で診察をしてもらい、妊娠ができない理由を探って、不妊治療を見据えた対策を行なっていく方が良いと思います。

そして、可能であればなるべく若い20代のうちから、何度も妊娠にチャレンジし、計画的に子作りに取り組むことが大切だと思います。

もちろん、早期妊娠検査を行うことで心理的に大きな安心感を得ているのであれば、それはそれで良いとは思いますが、わたしは一般的な妊娠検査薬を使うことをおすすめします。

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