安産と難産の違いは?定義は分娩時間や出産方法?遷延分娩とは?

散歩しながら緑を眺める妊婦

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分娩の時間が短いと安産?

妊娠中は誰もが、「あー、難産だったらどうしよう……。」と心配するものだと思います。

わたしは子ども2人を予定帝王切開で出産したため、分娩行為で苦しんだわけでも、出産に時間がかかったわけでもありませんが、帝王切開が決まるまでは難産の心配をしていました。

ところで、安産と難産の違いってなんでしょうか?

「安産は短い時間で赤ちゃんが生まれること。難産は赤ちゃんが生まれるまでの分娩時間が長いこと。」というように、出産にかかる時間で安産と難産を分けると考える人は多いでしょう。

たしかに、出産にかかった時間は安産と難産を分ける要素として間違いではないのですが、単純に「出産時間が短かかったから安産」というわけではありません。

では、どのような出産であれば安産で、何が起こったときに難産というのでしょうか。

今回は、安産と難産の違いと定義、また安産や難産にかかる時間の目安などについてお話したいと思います。

安産と難産の違いや定義は

医学用語には安産・難産という言葉はありません。そのため、安産と難産に明確な定義はありません。ただ一般的に、安産と難産という言葉を使う上で、出産方法や出産時間という要素を用いる場合があります。

安産と難産の違い1.正常分娩か異常分娩か

出産が異常分娩のときに難産と言う場合があります。異常分娩とは、母体や胎児に何らかの問題が起こったときの分娩を言います。

一般的には、帝王切開、陣痛促進剤や抑制剤などの薬剤、吸引器や鉗子などの器具を用いた医療行為が必要な分娩を異常分娩とみなします。

一方、正常分娩とは、母体が妊娠37週から41週までの間に薬剤などを使わずに自発的な陣痛を起こし、赤ちゃんや子宮内容物を経腟分娩で娩出することを言います。

正常分娩と異常分娩の違いは?症状や出産割合・出産の流れなど

安産と難産の違い2.分娩にかかった時間

正常分娩は、分娩の流れが「分娩第1期(開口期)」「分娩第2期(娩出期)」「分娩第3期(後産期)」の3期に分かれており、各期にかかる時間は初産婦と経産婦で異なります。

初産婦の場合

分娩第1期にかかる時間:10-12時間
分娩第2期にかかる時間:1-2時間
分娩第3期にかかる時間:15-30分

経産婦の場合

分娩第1期にかかる時間:5-6時間
分娩第2期にかかる時間:30-1時間
分娩第3期にかかる時間:10-20分

参考|山本産婦人科(三重県津市) 難産・安産・無痛分娩について

上記よりも分娩に時間がかかることを難産と言う場合があります。また、初産婦で分娩全体に30時間以上、経産婦で15時間以上を要することを「遷延分娩(せんえんぶんべん)」と言い、「遷延分娩=難産」とすることもあります。

見てわかる通り、初産婦は経産婦の倍の分娩時間がかかり、とくに分娩第1期(開口期)の時間が非常に長いことがわかります。

これは、初産婦が陣痛発来から子宮口全開大(子宮口が10cm程度)までに時間がかかることがあるためです。

分娩第1期(開口期)、分娩第2期(娩出期)、分娩第3期(後産期)の違いは以下を参考にしてください。

正常分娩と異常分娩の違いは?症状や出産割合・出産の流れなど

安産と難産の1番の違いは出産後の気持ち

前述した通り、安産と難産の明確な定義はありません。

そのため、たとえ異常分娩でも、また分娩に時間がかかったとしても、最終的に良い出産だと思えれば「安産だった。」と言って良いと思います。

では、良い出産とはどういう出産かというと、「痛く苦しい思いをしたけど、結果的に母子ともに健康で、無事に産めて良かったと思える出産。」と答える人が多いのではないでしょうか。

前述した通りわたしは、子ども2人を予定帝王切開で出産しましたが、わたしが分娩台に寝てから子供を取り出すまでの時間は、どちらも2時間かかっていません。

予定帝王切開なので多少のリスクはありましたが、わたしにとっては子供を無事に産めたことが安産だったと言えます。

もちろん、帝王切開は異常分娩に分類されるため「良い出産だったけど、難産だったよ。」と言っても良いと思います。これは分娩時間が長引いた場合も同様です。

つまり、安産と難産を使い分けるのは、妊婦の気持ち次第ということになります。

安産と難産の分類と妊婦の頑張りは別物

「何十時間も頑張って出産したのに安産だと言われた……。」
「双子の出産で自然分娩だったのに難産だと言われた……。」

女性にとって妊娠・出産は特別な出来事です。そのため安産、難産と周囲に言われると、場合によっては出産が批評されている様に感じることもあります。

安産だと言われたとしても、楽な妊娠生活だと言われたわけでも、楽な出産だと言われたわけでもありません。

難産だと言われたとしても、異常分娩だと言われたわけでも、普通の出産じゃないと否定をされているわけでもありません。

そのため、安産・難産という言葉にあまり振り回されずに、良い出産ができたと思えることが大切だと思います。もちろん、家族も出産を終えたママに最大限の労いをしてあげて欲しいです。

目に見えない精神的な話に思えますが、出産後に「良い出産だった。安産だった。」と思えるためには、やはり妊娠中の心や身体の準備が大切です。

心穏やかにストレスがなく、不安が少なく、健康で日々充実した妊娠生活を送る……なかなか難しいことですが、「良い出産だった。」と言える様にちょっとずつ準備をしていきましょう。

それでもやっぱり怖いという場合は、安産に関するジンクスを試して心を落ち着けてみるのもありかもしれません。

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