授乳中の飲酒は赤ちゃんに影響がある?いつから飲んでも良い?

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授乳中もやっぱりお酒飲めない?

以前、妊娠した女性は絶対にお酒を飲んではいけないというお話をしました。これは、妊婦の1日のアルコール摂取量に安全な基準が設けられていない(設けられない)ためです。

つまり、少量の飲酒でも胎児に影響をおよぼす可能性があり、結果として流産、早産、胎児性アルコール症候群につながる可能性があると考えなければいけません。

少量なら良い?妊娠中の妊婦の飲酒が胎児に与える影響

10か月間の長い妊娠期間を終え「ようやくお酒を飲める!」と思ったら、次は授乳が始まります。そうです……お酒に含まれるアルコールは母乳に移行してしまうため、授乳中にもお酒は飲まない方が良いとされています。

でも、安心してください。ママの肝臓の機能(アルコール分解能力)にもよりますが、授乳期間中でもある条件を満たせば、お酒を飲むことは不可能ではありません。

では、授乳中のママがどのような条件を満たせば、お酒を飲むことができるんでしょうか。また、ママのアルコール摂取が赤ちゃんに与える影響はどのようなものなのでしょうか。

今回は、授乳中の飲酒で赤ちゃんに与える影響とママがお酒を飲める条件についてお話したいと思います。

授乳中の飲酒が赤ちゃんとママに与える影響

授乳中の飲酒は、赤ちゃんだけではなくママにも影響を与える恐れがあります。

授乳中の飲酒の影響1.赤ちゃんの急性アルコール中毒

お酒を飲むと、一般的に30-60分後に血液中のアルコール濃度は最大になり、血中アルコール濃度の90-95%が母乳に検出されます。その際に授乳を行うと、飲酒量の1.8-2.2%のアルコールが赤ちゃんに移行してしまう恐れがあります。

参考|たばことお酒の害から赤ちゃんを守りましょう – 厚生労働省

赤ちゃんは肝臓の働きが弱いため、アルコールをあまり分解できません。そのため赤ちゃんは血中アルコール濃度が高まり、急性アルコール中毒を起こすだけでなく、場合によっては死亡に至る可能性もあります。

授乳中の飲酒の影響2.赤ちゃんの成長阻害

赤ちゃんが多少アルコールを分解できても、アルコールの代謝で発生するアセトアルデヒドが細胞を傷つけ、赤ちゃんの身体の機能や成長を阻害する恐れがあります。

授乳中の飲酒の影響3.母乳分泌量の減少

ママが飲酒をすることでプロラクチンの分泌量が低下してしまい、母乳の分泌量が減少する恐れがあります。もちろん、母乳の分泌量が減少すると、赤ちゃんに母乳不足が起こる原因になります。

授乳中の飲酒の影響4.赤ちゃんの授乳量の減少

母乳にアルコールが含まれることで味や匂いに変化があり、赤ちゃんが母乳を飲まない場合があります。もちろんに授乳量が減少するため、赤ちゃんの発育に影響を及ぼします。

母乳育児中のお酒の飲み方

授乳中の飲酒による影響を考えると、赤ちゃんに母乳育児をしている期間はずっとお酒を飲んではいけない気がしますが、ルールを守って赤ちゃんに影響がないようにお酒を飲むことは可能です。

ただし、アルコールの影響は個人差が大きいため、飲まないことが良いのは間違いないため、都合の良い解釈はしないように注意しましょう。

母乳育児中の飲酒ルール1.お酒の量とアルコール度数に注意する

アメリカ小児科学会が定めている母乳育児中のママが摂取して良いアルコール量の基準は、体重1kg当たりアルコール0.5g(ml)以下です。ママの体重が60kgであれば30gということになります。

Alcohol is not a galactogogue; it may blunt prolactin response to suckling and negatively affects infant motor development.98,99 Thus, ingestion of alcoholic beverages should be minimized and limited to an occasional intake but no more than 0.5 g alcohol per kg body weight, which for a 60 kg mother is approximately 2 oz liquor, 8 oz wine, or 2 beers.100 Nursing should take place 2 hours or longer after the alcohol intake to minimize its concentration in the ingested milk.

引用|Breastfeeding and the Use of Human Milk

お酒の種類で言うと、ビールであれば350mlの缶ビール2本(アルコール度数4-5%)、ワインであれば125mlのワイングラス2杯(アルコール度数11-15%)です。

ただし、日本人のアルコール分解機能は欧米人より低く、体格も違うためアルコール摂取量は低く抑えなければいけません。あくまでも目安ですが、華奢な日本人が安全を考えるならば、半分ほどに抑えるなどの節制が大切ではないかと思います。

母乳育児中の飲酒ルール2.飲酒後最低3時間以上あけてから授乳する

上記アメリカ小児科学会の発表では、飲酒後最低2時間は授乳をしてはいけないとなっていますが、日本人に合わせて考えてみましょう。

日本人がお酒を飲むと血中アルコール濃度は以下のように変化します。つまり、350mlの缶ビール1本程度であれば、3時間後にはアルコールが分解されて身体から抜けている可能性が高いということです(2-7時間の個人差はある)。

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引用|アルコール代謝の仕組み | 知っておこう!上手な飲み方、付き合い方 | サッポロビール

つまり、飲酒後2時間ではなく、3時間は空けた方が良いという考えです。ただし、お酒に弱い人は肝臓のアルコール分解に時間がかかります。お酒が弱い自覚がある人は、それ以上の時間を空けるか、お酒の量を減らさなければいけません。

母乳育児中の飲酒ルール3.赤ちゃんが生後3-6か月以降にする

ママはお酒を飲んだ後3時間以上の時間を空けなければ授乳してはいけません。言い換えると、赤ちゃんに3時間以上授乳しないタイミングでなければ、お酒を飲んではいけないということです。

つまり、赤ちゃんの授乳回数が1日5-6回以下で、確実に3-4時間以上の授乳間隔が空くようになる生後3-4か月以降を飲酒の目安にすることになります。

もっと安全に考えるならば、赤ちゃんの離乳食が始まる生後6か月を目安にして、離乳食が始まったことをお祝いして1杯だけという風にした方が良いでしょう。

母乳育児中の飲酒ルール4.混合育児にする

厚生労働省の資料によると、完全母乳育児・混合育児・完全ミルク育児の授乳方法は以下のように推移しています。

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育児を行う家庭には様々な状況・環境がありますが、赤ちゃんや環境に合わせて上手く混合育児をしているママは意外と多いんです。

そのため、お酒を飲むために……というと変になりますが、赤ちゃんや家庭環境によって混合育児を行うなら、早めにお酒を飲める可能性は高くなります。

授乳中の飲酒は上手にする

女性は妊娠から授乳が終わるまでにおよそ2年の期間があります。

厚生労働省では、妊娠期間、授乳期間ではお酒を飲まないことを推奨していますが、人によっては2年もお酒が飲めないのは辛いことかもしれません。

ただ、アメリカ小児科学会では「お酒を飲めないなら母乳育児を続けたくない。」というよりは、母乳育児を続けながら上手に飲酒をして、ストレス発散をする方が良いとしています。

お酒を我慢できるのであれば問題ありませんが、アルコールによる赤ちゃんやママのリスクを理解しつつ、授乳の合間にストレスを発散することは悪いことではないと思います。

ただし、「アルコールによって母乳の分泌が促進される」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、アメリカ小児科学会では「アルコールは母乳の分泌を促進する物質ではない。」としています。

そのため、母乳が出ないからといって無理やりお酒を飲んだり、お酒を飲む理由に「母乳が出るから」と言うことは間違っています。母乳が出ない場合は、授乳回数を増やす、運動する、身体を温める、母乳外来に通うなどによって母乳不足を解消できるようにしましょう。

母乳が出ない・少ないときに母乳の量を増やす12の方法

授乳中のママは、上手に息抜きをして、ストレスが溜まらないように楽しく子育てができると良いですね。

赤ちゃんの授乳中に摂取してはいけないもの、摂取に気を付けなければいけないものは他にいくつもあります。以下を参考にしてください。

授乳中の薬・お酒・タバコ・コーヒーは禁止?摂取・服用ルールは?

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