子供の脱水症状予防に最適な飲み物は?スポーツドリンクと麦茶等の成分比較

夏の熱い日に水分を摂る子ども

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子供の水分補給に最適な飲み物は?

夏の暑い日に汗を大量にかいて遊びまわっている子供たちが、「ちゃんと水を飲まないとだめよ。」という親の言葉を思い出して、3時間ぶりに公園の水道で水をガブガブ飲む……。

子供にはよくある光景ですね。わたしたちも、子供のころはこんな感じで水を飲んでいました。真夏の水分補給は、脱水症状を起こさないために忘れてはいけない必要な行為です。

ところで、赤ちゃんの水分補給には母乳が最適だということは何度もお話していますが、それは通常時の水分補給だけでなく、軽い脱水症状を起こした場合も同様です。

母乳は元々ママの血液から作られているため、身体に馴染みやすく吸収率も高いうえに、必要な栄養成分をほぼ過不足なく備えている万能飲料だからです。

タンパク質が重要!赤ちゃんに必要な母乳の7つの栄養素・成分

では、母乳を卒業した子供は何を飲めば良いのでしょうか。仮に3-4歳の子供の場合、水分補給をした方が良いからといって、母乳を飲ませるわけにはいかないですよね(^_^;)

実は、冒頭に書いた「3時間ぶりに公園の水道で水をガブガブ飲む」行為が、脱水症状を悪化させる原因になる場合もあります。つまり、何をどのように飲むかが重要だということです。

そこで今回は、脱水症状を防ぐために子供は何を飲めば効率良く水分補給ができるのか、脱水症状を起こしにくい飲み物の成分についてお話したいと思います。

脱水症状の状態で必要な飲み物が変わる理由

飲料の成分の話をする前に、脱水症状の種類によって必要な飲み物が変わることを理解しておきましょう。

前述した通り、赤ちゃんは母乳をこまめに飲ませれば脱水症状の予防になりますが、怖いのは母乳を卒業した幼児です。

脱水症状で失うのは水分と電解質(ナトリウム、カリウムなど)ですが、その水分と電解質の割合によって、脱水症状は「高張性脱水」「低張性脱水」「等張性脱水」に分かれています。

高張性脱水は、身体から水分がなくなることで起きる脱水症状で、身体の電解質濃度が高いため水分を補給する必要があります。低張性脱水は、体内の電解質を多く失うことで起きる脱水症状で、身体の電解質濃度が低いため電解質を補給する必要があります。等張性脱水は、水分と電解質どちらも補給する必要があります。

赤ちゃん・子供の脱水症状が怖い理由は?脱水症状の種類と対処法

ここまで理解すると、以下が危険だとわかるはずです。大量の汗をかいて水分と電解質を失った身体に、水分だけを大量に補給すると体内の電解質濃度が低くなり、低張性脱水を起こす可能性があります。

夏の暑い日に汗を大量にかいて遊びまわっている子供たちが、「ちゃんと水を飲まないとだめよ。」という親の言葉を思い出して、3時間ぶりに公園の水道で水をガブガブと飲む……。

普段から水分を摂取していても熱中症になり、脱水症状を起こすのは、このような流れがあるためです。

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出典|効率的な水分補給|大塚製薬

とはいえ、子供の脱水症状予防のために、身体の電解質濃度や水分量をきっちり検査して、不足成分のみを補給することはできません。そこで、電解質が適度に含まれた飲料をこまめに飲むことで、身体の水分と電解質のバランスが大きく崩れないようにすることが大切なんです。

スポーツドリンクと麦茶の成分比較

スポーツドリンクと麦茶の成分比較

上記の表は、経口補水液の「OS-1」とよく見かけるスポーツドリンク「アクエリアス」「ポカリスエット」「ポカリスエットイオンウォーター」、そして「麦茶」の成分比較表です。経口補水液の詳細は以下を参考にしてください。

乳幼児の脱水症状の水分補給は?母乳と経口補水液の飲み方は?

OS-1の成分

大塚製薬のOS-1(ペットボトル)100mlに含まれる成分です。

エネルギー|10kcal
炭水化物|2.5g
タンパク質|0g
脂質|0g
ナトリウム|115mg
カリウム|78mg
マグネシウム|2.4mg
カルシウム|
リン|6.2mg
アルギニン|
イソロイシン|
ロイシン|
バリン|
マンガン|
塩素|177mg
ブドウ糖|1.8g

アクエリアスの成分

日本コカ・コーラのアクエリアス(ペットボトル)100mlに含まれる成分です。

エネルギー|19kcal
炭水化物|4.7g
タンパク質|0g
脂質|0g
ナトリウム|40mg
カリウム|8mg
マグネシウム|1.2mg
カルシウム|
リン|
アルギニン|25mg
イソロイシン|1mg
ロイシン|0.5mg
バリン|1mg
マンガン|
塩素|
ブドウ糖|

ポカリスエットの成分

大塚製薬のポカリスエット(ペットボトル)100mlに含まれる成分です。

エネルギー|25kcal
炭水化物|6.2g
タンパク質|0g
脂質|0g
ナトリウム|49mg
カリウム|20mg
マグネシウム|0.6mg
カルシウム|2mg
リン|
アルギニン|
イソロイシン|
ロイシン|
バリン|
マンガン|
塩素|
ブドウ糖|

ポカリスエットイオンウォーターの成分

大塚製薬のポカリスエットイオンウォーター(ペットボトル)100mlに含まれる成分です。

エネルギー|11kcal
炭水化物|2.8g
タンパク質|0g
脂質|0g
ナトリウム|54mg
カリウム|20mg
マグネシウム|0.6mg
カルシウム|
リン|
アルギニン|
イソロイシン|
ロイシン|
バリン|
マンガン|
塩素|
ブドウ糖|

ミネラル麦茶の成分

伊藤園の天然ミネラルむぎ茶(ペットボトル)100mlに含まれる成分です。

エネルギー|0kcal
炭水化物|0g
タンパク質|0g
脂質|0g
ナトリウム|10mg
カリウム|12mg
マグネシウム|0.5mg
カルシウム|
リン|1.3mg
アルギニン|
イソロイシン|
ロイシン|
バリン|
マンガン|2.5μg
塩素|25mg
ブドウ糖|

スポーツドリンクと麦茶の特徴

もちろん他にも経口補水液やスポーツドリンクやお茶飲料はありますが、この5つを比べてみると、いくつかわかることがあります。

まず、「OS-1」はこの中でナトリウム量とカリウム量が圧倒的に多く、電解質を補給するには十分な飲料だということです。

ただし、経口補水液は低張性脱水には有効ですが、高張性脱水を防いだり、脱水症状の予防に使うことはできません。

体内のナトリウムが多すぎても嘔吐下痢などを起こす可能性がありますし、カリウムが多すぎても不整脈や腎不全、糖尿病にかかる可能性が上がります。

参考|電解質を調べる血液検査 | よくわかる健康診断|+Wellness プラスウェルネス

また、経口補水液は塩分が多すぎるため、通常の飲料水として飲むと「まずい!」と感じるでしょう。

「ポカリスエット」や「アクエリアス」は、そこそこナトリウムやカリウムが含まれていますが、炭水化物値が高いだけでなく、汗をかいた後に飲むと甘味が強いため、のどの渇きを解消するには適していません。

「ポカリスエットイオンウォーター」はカロリーが低く、炭水化物値も低い割に、ナトリウムやカリウム量もそこそあって飲みやすいため、脱水症状を予防するための飲料としては適しているでしょう。

最後に「麦茶」ですが、他の飲料に比べるとナトリウムやカリウムは少ないもののしっかり含まれており、カロリーがゼロで糖分も含まれていないため、脱水症状予防のために普段から飲む飲料に最適だと言えます。

子供の脱水症状予防に最適な水分補給

というわけで、飲み物の成分からわかる子供の脱水症状を防ぐための飲み方のルールは以下の3つです。

・普段ののどの渇きを解消するためには麦茶を飲む
・激しい運動後はスポーツドリンク(薄めたもの)or麦茶を飲む
・脱水症状の初期症状が見られたときは経口補水液を飲む

麦茶はペットボトルでも、水出し(煮出し)でも問題ありません。子供が1歳以上なら、とくに薄める必要もないでしょう。

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ということで、コストパフォーマンス的にも、効率の良い水分補給という観点からも麦茶はベストチョイスですね。嘔吐下痢の場合も、初期であれば麦茶や薄めたスポーツドリンクで良いでしょう。

夏の暑い日にアスレチックがある公園で遊んだり、広いプールで遊ぶ場合は、のどが渇いていなくても麦茶を飲むことをおすすめします。麦茶とスポーツドリンクがセットだとなお良いですね。

自動販売機がある場所なら、ほとんどどちらも売っていると思います。

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