未熟児の定義とは?低体重児や早産児との違いは?

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未熟児の使い方はあってる?

胎児が何らかの理由で成長が遅く、正産期(妊娠37-41週)に入って出産をしても身体が小さかったり、身体機能が未成熟な赤ちゃんが産まれることは珍しいことではありません。

また、たとえ生産期に入っていなくても、何らかの理由で身体が小さかったり、身体機能が未成熟な赤ちゃんを早産しなければいけないこともあります。

このように身体が小さく、体重が軽い赤ちゃんや身体機能が未成熟な赤ちゃんのことを一般的に何と呼ぶでしょうか。

おそらく、人によって「未熟児」「低出生体重児」「低体重児」「早産児」など、言い方がバラバラではないかと思います。

ただ、これらの言い方は全て同じ意味ではなく、産まれた赤ちゃんの状態などによって使い分けなければいけません。

そこで今回は、未熟児、低出生体重児、低体重児、早産児の意味と使い分けについてお話をしたいと思います。

未熟児(みじゅくじ)とは

未熟児とは、医学用語ではなく一般的に使われる用語で、身体機能の発育が未熟のまま娩出された赤ちゃんの総称を言います。

母子健康法第6条では、「未熟児とは、身体の発育が未熟のまま出生した乳児であって、正常児が出生時に有する諸機能を得るに至るまでのものをいう」と定義されています。

一般的に、赤ちゃんの身体機能の発育が未熟というのは、体重が2,500g未満の子(低体重児)に多く見られますが、出生体重が2,500g未満でも在胎週数が長く、十分な身体機能を持って産まれた赤ちゃんは未熟児とは言えません。

一方、未熟児は、体重や在胎週数に関係なく、身体機能の点から子宮外の生活に十分に適応する成熟度に達していないため、生存するための補助を必要とします。

ここで言う十分な身体機能とは、赤ちゃんが胎外で保育器などを使用せずに自力で生きる力があるかどうかのことで、主に呼吸機能、哺乳能力などが備わっているかどうか、また何らかの障害を持っていないかで判断されるものです。

そのため、以前は体重が軽い赤ちゃんも未熟児と呼ばれていましたが、今は体重が軽い赤ちゃんと身体機能が未発達な赤ちゃんを単純に同一視することはありません。

もちろん、出生体重が2500gを大きく下回っており、保育器内で修正月齢を過ごす必要がある赤ちゃんは、未熟児と判断される可能性があります。

未熟児出産の割合は?脳性麻痺など障害・後遺症の可能性は?

低出生体重児(ていしゅっせいたいじゅうじ)とは

低出生体重児とは、産まれたときの体重が軽い赤ちゃんの総称のことで、以前は「未熟児」と総称されていました。

ただ、前述した通り未熟児という呼び方は、体重が軽い赤ちゃんと身体機能が未発達な赤ちゃんの意味が混在して使われていたため、身体機能が未発達かどうかは関係なく、体重が軽い赤ちゃんを低出生体重児と呼ぶようになりました。

低出生体重児の多くは早産(妊娠22週0日-37週6日)で産まれた赤ちゃんですが、正期産の赤ちゃんでも胎児発育不全(FGR)などの影響で体重が軽くなることはあります。

また、低出生体重児は出生体重によって分類された呼び方であり、出生体重によって「低出生体重児」「極低出生体重児」「超低出生体重児」の3つに分類されます。

低出生体重児が産まれる原因は?後遺症や障害のリスクは?

低出生体重児の分類1.低出生体重児

低出生体重児(低体重児)とは、産まれたときの体重が2,500g未満の赤ちゃんのことを言います。胎児発育曲線で見ると、妊娠36週ごろの胎児体重の平均になります。

低出生体重児の分類2.極低出生体重児(ごくていしゅっせいたいじゅうじ)

極低出生体重児とは、産まれたときの体重が1,500g未満の赤ちゃんのことを言います。胎児発育曲線で見ると、妊娠30週ごろの胎児体重の平均になります。

低出生体重児の分類3.超低出生体重児(ちょうていしゅっせいたいじゅうじ)

超低出生体重児とは、産まれたときの体重が1,000g未満の赤ちゃんのことを言います。胎児発育曲線で見ると、妊娠27週ごろの胎児体重の平均になります。

低出生体重児の出産割合の推移

なお、厚生労働省の人口動態統計によると、日本における低出生体重児の出産割合は1980年代以降増加し続け、平成21年度の低出生体重児の出産割合は9.6%になります。また、極低出生体重児の割合も、0.8%ながら徐々に増加しています。

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引用|母子保健の現状|厚生労働省

より詳細な出生体重別出生数、出生割合の年次推移は以下を参考にしてください。

妊娠週数・出生体重・発育曲線による赤ちゃんの分類と割合

早産児(そうざんじ)とは

早産児とは、身体機能や体重は関係なく、出産週数が妊娠22週0日から妊娠36週6日の間に産まれた赤ちゃんのことを言います。

早産児は、出産週数で分類された呼び方ですが、早産児の中でも出産週数によって「早産児」「後期早産児」の2つに分類されます。

出産週数による分類1.早産児

早産児とは、妊娠週数が妊娠22週0日から妊娠36週6日の間に産まれた赤ちゃんのことで、出産全体の約5-6%を占めます。

赤ちゃんが早産児の場合、以下の胎児発育曲線で見てわかる通り低出生体重児であるだけでなく、十分な身体機能を備えていない未熟児である可能性が高くなります。

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引用|胎児計測と胎児発育曲線について|日本産科婦人科学会

胎児発育曲線と胎児体重の推移は以下を参考にしてください。

妊娠週数毎の胎児体重の推移は?グラフで見る胎児発育曲線

出産週数による分類2.後期早産児

後期早産児とは、出産週数が妊娠34週0日から妊娠36週6日の間に産まれた赤ちゃんのことです。

後期早産児は、早産とは言っても生産期に産まれた赤ちゃん(正期産児)と比較して身体機能の遅れが見られない(少ない)場合があり、出産後に医療処置を必要としない可能性も高くなります。

未熟児・低出生体重児(低体重児)・早産児の違いまとめ

低出生体重児や早産児は、出産週数や出生体重によって明確に区別をする指標があるためわかりやすいのですが、未熟児を定義する身体機能の未発達には明確な区別があるわけではありません。

たとえ低出生体重児であっても、早産児であっても、未熟児と判断されても、その後の医療処置によって生存に必要な身体機能が回復する確率は昔に比べてかなり高くなっています。

とは言え、出産時の赤ちゃんの体重は重すぎても、軽すぎても障害に繋がる可能性がありますし、出産が早すぎても、遅すぎても障害に繋がる可能性があります。

赤ちゃんの体重や胎内での成長をコントロールすることは難しいことですが、健康な赤ちゃんを出産するために妊婦が意識して変えられること、用意できる準備はできるだけ整えて、良い出産に臨めるようにしましょう。


参考|早産予防に重点を置いた妊婦健診の意義|日本産科婦人科学会
参考|過期産児 | 看護用語辞典 ナースpedia
参考|人口動態統計からみた長期的な出生時体重の変化と要因について|

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