チャイルドシートはいつからいつまで?着用義務と法律違反の罰則

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チャイルドシートの認識間違ってませんか?

「何歳までの子なら、抱っこしたまま車に乗れるの?」
「赤ちゃんの首すわり前は、チャイルドシートに乗せちゃいけないんでしょ?」

もしこのような質問をされたら、どのような回答をすれば良いでしょうか。……これは質問している人が、赤ちゃんや子どもを車に乗せるルールを勘違いしていることがわかりますね。

赤ちゃんや子どもを車に乗せるルールは、道路交通法で定められています。たとえ産まれたばかりの赤ちゃんでも、車に乗せるときのルールを守らなければ道路交通法違反になってしまいます(ママが)。

特に、シートベルトを着用できない乳幼児は、親の責任でしっかりとチャイルドシートに座らせて、危険から身を守ってあげなければいけません。

そこで今回は、赤ちゃんや子どものチャイルドシートの着用義務が何歳から何歳までなのか、チャイルドシートの法律違反でどのような罰則を受けるかについてお話したいと思います。

チャイルドシート着用は何歳から

「まだ首がすわっていない赤ちゃんは、ママが抱っこした方が安全!」と思うママがいても不思議ではありません。たしかに、そのようなイメージを持っている人はいます。

ただ、警察庁の発表によると、チャイルドシートを使用していない乳幼児と使用している乳幼児と比べると、死亡率が20倍以上違うことがわかっています(なお、死亡重症率は6倍ほど)。

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引用|チャイルドシート関連統計|警察庁

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引用|もしものときに身を守る シートベルトとチャイルドシート:政府広報オンライン

そのため、たとえ産まれたばかりの新生児でも、道路交通法第71条の3第3項の定めによって、以下のようにチャイルドシートを着用させることが運転者に義務付けられています。

自動車の運転者は、幼児用補助装置(幼児を乗車させる際座席ベルトに代わる機能を果たさせるため座席に固定して用いる補助装置であつて、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定に適合し、かつ、幼児の発育の程度に応じた形状を有するものをいう。以下この項において同じ。)を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。

引用|道路交通法,(略)道交法

チャイルドシートに関する道路交通法の定めは、対象が幼児までです。つまり、赤ちゃんから6歳未満の乳幼児を車に乗せる場合は、基本的にチャイルドシートの着用が義務となります。

チャイルドシート未使用の事故でどうなる?

まだ首がすわっていない新生児をチャイルドシートに乗せると不安を感じるかもしれませんが、どれだけママが後部座席で赤ちゃんを安全に抱っこしていても、事故の衝撃で様々なことが起こります。

たとえば、時速60kmで走っている車が衝突事故を起こした場合、高さ14mのビルから落ちたときと同程度の衝撃を受けます。

その衝撃によってフロントガラスや窓ガラスが割れ、赤ちゃんが車外に放り出されて地面やガードレールに身体を叩きつけられたり、後続車両に轢かれる危険性があります。

また、もしママの手から赤ちゃんが離れなかったとしても、ママの身体が前に投げ出され、前部座席とママに赤ちゃんが挟まれて圧死してしまう可能性もあります。

以前は、「赤ちゃんをベルトで締め付けるなんてかわいそう!」ということで、乳児のチャイルドシート着用には賛否がありました。

ただ、前述した通り、チャイルドシートを使用しない乳幼児の方が、使用している乳幼児と比べて死亡率が20倍以上高いことは事実です。

そのため、ママは子どもが小さいほど、チャイルドシートに座っていないリスクが高いことを認識しなければいけません。

赤ちゃん用のチャイルドシートとは?

2000年以前は、赤ちゃんがある程度大きくなる生後9-10か月ごろまでは、抱っこやクーファンなどで車に乗せ、それからチャイルドシートに乗せるママが多かったのですが、現在はできません。

チャイルドシートは、ある程度の年齢、身長、体重によって、以下の基本的な種類に分かれており、新生児のころから使えるチャイルドシート(ベビーシート)もあります。

年齢別チャイルドシートの種類

・新生児・乳児用ベビーシート
新生児から1歳ごろまで
体重13kg未満、身長70cm以下

・幼児用チャイルドシート
1歳前後から4歳ごろまで
体重9-18kg未満、身長65-100cm以下

・学童用ジュニアシート
4歳ごろから10-12歳ごろまで
体重15-36kg、身長140cm以下

また、ベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートを兼用できるチャイルドシートもあります。

チャイルドシートの種類によって、対象年齢が異なるため、赤ちゃん・子どもの安全に最大限の配慮をしつつ賢く選びましょう。

ベビーシート・チャイルドシート・ジュニアシート・兼用シートの違い

チャイルドシート着用義務違反とは

赤ちゃんや子どもにチャイルドシートを着用させないとどのような罰則があるのでしょうか。また、様々なシチュエーションでどのような扱いになるのでしょうか。

1.チャイルドシート違反の罰則

6歳未満の子どもにチャイルドシートを着用させなければ、運転者の道路交通法違反になります。この違反に罰金はありませんが、違反点数が1点加算されます。

当然、「ちょっとそこまで……。」もチャイルドシート着用は義務ですし、「まだ、赤ちゃんが小さいので……。」という言い訳は通用しません。

2.6歳以降のチャイルドシート

チャイルドシートは、あくまでも安全のために着用するものです。そのため、法律上は6歳までの着用義務ですが、普通のシートベルトを着用できるまでは、ジュニアシートに座らせましょう。

大人用のシートベルトは身長140㎝以上を対象に設計されているため、身長140cm未満の子どもはシートベルトで首が締まったり、内蔵を圧迫してしまい、かえって危険です。

参考|Q&A|シートベルトが命を守る

身長140cmに到達する平均年齢は、男女ともに10-11歳ごろです。そのため、子どもの安全を守るために、「6歳だからチャイルドシートはもういらない。」と思わずに、身長で判断して積極的に使うようにしましょう。

3.日本小児科学会の見解

日本小児科学会では、車内での子どもの安全を守るためには、体重36kgまではジュニアシートを着用すべきだと提言しています。

ハーネス(チャイルドシート内蔵ベルト)仕様のチャイルドシートは,後向き―セミ・リクライニングは体重 10kg,前向きでは 18kg まで使用できる.ハーネス仕様でないチャイルドシートは体重 36kg まで使用できる.体重 36kg を超えた子どもは車についている大人用シートベルトを使う.
このように,子どもの成長段階に合わせたチャイルドシートを使用する必要があるが,法律の要点を誤解し,6 歳になれば大人用のシートベルトが使えると勘違いする保護者も多い.しかしこれは誤りであり,体重 36kg までの子どもは適切なチャイルドシートを使用すべきである.簡単なブースターシートを使うだけでも効果は得られる.

引用|提言 車での安全な移動について―子どもの場合|日本小児科学会雑誌 第112巻 第 6 号

チャイルドシート着用が免除される場合

チャイルドシートは、「疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。」と道交法に定められている通り、特別な理由によって着用が免除される場合があります。

ただし、子どもがチャイルドシートを嫌がって泣いただけでは、特別な理由には該当しません。

着用義務の免除例1.授乳やおむつ替え

運転中において、運転者以外の人が授乳やおむつ替えなどでチャイルドシートを一時的に外さなければお世話ができない場合は、チャイルドシートの着用義務が免除されます。

もちろん、なるべく車を停止してから子どもの授乳やおむつ替えを行なった方が良いでしょう。

着用義務の免除例2.病気やケガでチャイルドシートに適さない

もし、病気やケガの子どもを病院などに運ぶ場合、ケガの箇所がチャイルドシートの着用に適さない場合やチャイルドシートの着用で健康を妨げる可能性がある場合は、チャイルドシートの着用義務が免除されます。

また、通常の移動でも、慢性的に重度の皮膚疾患などを持っている子どもには、チャイルドシートの着用が適さないと判断される場合もあります。

着用義務の免除例3.肥満でチャイルドシートが合わない

もし子どもが極度の肥満の場合、日本で取り扱っている製品では、体重制限を超えてしまうかもしれません。もし、子どもがチャイルドシートの体重制限をオーバーしていれば、着用義務は免除されます。

ベビーシート、チャイルドシートの対象乳幼児は体重制限が18-20kg程度、ジュニアシートの対象乳幼児では体重制限が36kgまでとなっています。

着用義務の免除例4.公共交通機関の利用

公共のバスやタクシーを利用する場合は、チャイルドシートの着用は免除されます。

反対に、「タクシーに乗りたいけど、チャイルドシートがないと心配……。」というママには、子どもの送迎に特化した「キッズタクシー」「ベビータクシー」というサービスを提供しているタクシー会社もあります。

: Incorrect URL specification.出産が近い妊婦のための陣痛タクシー登録・利用方法と注意点

着用義務の免除例5.何らかの緊急性が高い

緊急性が高いケガで救急外来などに連れて行く場合、迷子など人の子を保護して交番に連れて行く場合など、緊急性が高い状態であればチャイルドシートの着用義務が免除されます。

着用義務の免除例6.2500g未満の低体重児

チャイルドシートの説明書を読むと、対象体重が2500g以上となっています。低体重児のチャイルドシート(ベビーシート)着用は、場合によっては呼吸障害を起こす可能性があるため、まず医師の指示に従ってください。

参考|チャイルドシートの着用指導マニュアル|内閣府

チャイルドシートは命を守る道具

チャイルドシートに座らせた子どもが泣く姿を見ると、「かわいそう……。」と思ってしまいますよね。

ただ、泣いている子どもをチャイルドシートから降ろす行為は、子どもの安全性を考えればもっとかわいそうです。

わたしたちは、ルールを破ったときの処分を”罰則”と考えがちですが、車のルールは安全を守るために最低限行なうべきことです。そのため、チャイルドシートの着用も、親として守って当然です。

チャイルドシート着用義務違反に罰金がないからといって、「ちょっとくらいチャイルドシートに乗せなくてもいいかな……。」という考えは、あってはいけません。

チャイルドシートを嫌がるのは、赤ちゃんのころだけではありません。普段は聞き分けが良い4-5歳の子でも、車に乗るとテンションが上がって、運転中に立ち上がる子はたくさんいます。

そのため、何度雷を落としてきたか数え切れません……(-_-;)

赤ちゃんのころから心を鬼にして、きっちりチャイルドシートに座らせる習慣をつけないと、後から苦労しますよ。

また、チャイルドシートは適当に取り付けて、適当に使って良いものではありません。正しい使い方をしなければ、危険性が増すことを覚えておきましょう。

致死率30倍!チャイルドシートの正しい使い方と間違った使い方

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