躾と虐待の4つの違いとは?子どもを虐待する親の気持ち

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子どもの虐待を躾(しつけ)という親

あまり触れたくないお話しですが、親が子どもを躾と称して虐待したり、ときには小さな命を奪ってしまう事件をニュースで見かけます。

テレビの報道によると、警察で取り調べを受けた親はこう言います。「自分は躾をしていただけ。少しやり過ぎたのかもしれない。」

同世代の子どもがいる親にとって児童虐待は信じられない、考えられない事件だと思います。悲しさを通り越して怒りが湧いてくるはずです。

子どもは2-3歳を過ぎてくると、現時点の性格がある程度見えてきます。やんちゃな子もいれば、聞き分けの悪い子もいるでしょう。感受性が豊かな子や、自分よりも人を優先して考える子もいるでしょう。

それでもまだ、みんなちょっとだけの違いに過ぎません。人間の性格は、広く他人に影響を与えるようになってから判断されるものです。

それまでは親が子どもの行動を判断し、良い悪いを教え、時には叱って、育てていかなければいけません。つまり、子どもが社会の中で成長するためには、正しい教育や躾が必要です。

では、虐待をする親が言う教育や躾とは何でしょうか。わたしたち普通の親とどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、躾と虐待の違いについてお話したいと思います。

躾(しつけ)とは

躾と虐待の違いはよく話題にあがりますが、明確な境目は決まっていませんし、定義もなかなか難しいものだと思います。

わたしが思う躾とは、「一般的な経験と環境に基づいて決められたルールを守って教育をする過程で、そのルールを逸脱した者を、個人の感情に左右されないで矯正し、ルールを守るように導くこと」だと考えています(先輩保育士さんの受け売り)。

もしかしたら、ルールを守るように導く際に、子どもに対して大きな声を出してしまうかもしれません。おしりなどを叩いてしまうかもしれません。ただ、子どもを矯正し導く過程に、個人的なイライラなどの感情があってはいけません。

躾とは、身を美しくすると書きます。身を美しくすることが躾です。もちろん身が美しいとは精神的な姿も含みます。

親が感情に任せて殴ったり、蹴ったり、食事を抜いたり、怒鳴って心が病んだり……という行為を受けた子どもの身は美しくなりません。ボロボロになります。

どれだけ子どもが悪いことをしていて、それを強制するために「躾をした」と主張しても、子どもがボロボロになる行為は躾とは言いません。

虐待で子どもが受ける傷は身体だけではありません。心に強いストレスを受けて、成長まで阻害してしまいます。

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躾と虐待の違い

家庭環境によって多少の違いはあるものの、躾と虐待を混同してはいけません。躾と虐待にはどのような違いがあるんでしょうか。

躾と虐待の違い1.行動の起こし方

躾と虐待は、その行動の起こし方に違いがあります。

躾はルールに沿って行動を起こしますが、虐待は個人的な感情によって行動を起こします。以前に「叱る」と「怒る」の違いのお話しをしましたが、この違いと同じですね。

怒るとは、「ママが怒る」「パパが怒る」という風に使うため、ママが感情を出して自ら腹を立てることを言います。「怒る」は感情がスイッチになっています。また、怒るは相手がいなくても成り立ちます。

叱るとは、「ママが子どもを叱る」という風に使い、他人の良くない行動を指摘してとがめることを言います。「叱る」は基準があってそれに反したことがスイッチになっています。また、相手がいないのに「叱る」という表現は使いません。

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躾と虐待の違い2.時間のかけ方

躾と虐待は、その行動にかける時間に違いがあります。

子どもが悪いことをした場合、何が悪いことかを理解させ、どういう行動をとった方が良いかを教えてあげる必要がありますが、子どもはそれがなぜ悪いことなのかすぐには理解できません。

長い時間かけて「なぜ悪いのか。その行動をしたら、誰にどんな影響があるのか。」を学ぶため時間がかかります。

ところが虐待は「言えばわかる。言うことを聞かないから身体にわからせる。」という、子どものレベルを考えない理不尽極まりない感情論で言うことを聞かせようとします。

虐待をする親は子どもが時間をかけて学んでいく過程はどうでもよく、今すぐに自分の思い通りにならなければ腹を立ててしまいます。

躾と虐待の違い3.行動に対する一貫性

躾と虐待は、その行動に対する一貫性があるかないかの違いがあります。

仮に躾の際に大きな声を出したとしても、仮におしりを叩いたとしても、その行動にはルールに沿った一貫性があります。そのため、不用意に行為がエスカレートすることはありません。

ところが、虐待は感情に沿って行われる行為であるため、自分の感情によって行為がエスカレートする場合があります。

躾と虐待の違い4.行動に対する理由

躾と虐待は、その行動に対する理由に違いがあります。

躾は子どもの将来のため、どのような行動をとってもらいたいかを考えて繰り返し行います。

そのため、子どもを叱る(躾する)明確な理由があり、子どもが頭で理解できるように何度も説明し導きます。

虐待は子供の将来というよりも、今の言動が気に入らないために行われる行為です。

そのため、明確な理由があるとすれば親の感情です。どれだけそれっぽい理由をつけたとしても、最終的には「気に入らないことをするな!親の言うことを聞け!」という感情に集約されます。

ママが叱るのは子どものため

子育てをしていて、子どもに一度もイラッとしたことがない人はいないと思います。つい感情的になり、大きな声を出してしまうこともあると思います。

それでも、その感情のまま突っ走ってしまうと、子どもは「自分がした悪いことは、ママやパパを怒らせてしまったことだ。」と認識してしまうかもしれません。

子どもがそう思ってしまうのは、親の本意ではありませんよね?子どもが親の命令に従っていれば、それでOKではないですよね?

子どもが自分の感情を持って、叱られた内容に向き合える成長ができなければ、それはただのロボットです。

子どもが感情を素直に表現できなくなることはとても悲しいことです。自然に出てくるあの可愛い笑顔が見られなくなることは悲しいことです。

「自分は躾をしていただけ。少しやり過ぎたのかもしれない。」と言うことになってしまっては遅いので、今一度、子どもに対して感情的になっていないかを確認してみましょう。

ちなみに、児童虐待には、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)、心理的虐待という種類があります。これらの内容も踏まえたうえで、躾と虐待の違いを明確に持つようにしましょう。

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