子どもの扁桃腺肥大の原因・症状は?風邪と違う?予防・治療法は?

9a7636597723b17641ed34cc1ca31366

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

子どものころよく聞いた扁桃腺炎

子どもはよく風邪をひき、すぐに熱を出してしまうのですが、その原因の1つが「扁桃腺肥大(へんとうせんひだい)」だと言われています。

扁桃腺肥大が起こると、のどがイガイガしてゴホゴホ咳が止まらないだけではなく、高熱を出したり、日常生活にも影響をおよぼす可能性があります。

たしかに、子どものころは扁桃腺炎という単語をよく聞いた気がします。病院に行ったときも「はい、お口アーンして」というのは、この扁桃腺が肥大化していないかをチェックするためです。

では、なぜ子どもは頻繁に扁桃腺肥大が起こってしまうんでしょうか。また、扁桃腺肥大とは一体どのような症状を起こすんでしょうか。

今回は、扁桃腺肥大が起きる原因や症状、また、どのようなときに治療が必要なのかについてお話したいと思います。

扁桃腺肥大(へんとうせんひだい)とは

扁桃腺肥大とは、扁桃腺が腫れて大きくなっている状態のことを言います。ここで言う扁桃腺が腫れて肥大するとは、以下の口蓋扁桃(こうがいへんとう)が肥大化することです。

88bd9504cccc37fec138a1d909d8d1ea

photo by LuettePalatineUvula – 口蓋垂 – Wikipedia

子どもが扁桃腺肥大を起こすのは特に珍しいことではありません。原因は以下の3つです。

1.ウイルスや細菌の影響で扁桃腺が腫れる
2.免疫力向上のために成長期に肥大する
3.体質により(遺伝含む)肥大している

子どもの扁桃腺が肥大する3つの原因

子どもの扁桃腺肥大が起こる3つの原因についてお話します。

扁桃腺肥大の原因1.ウイルスや細菌の影響で扁桃腺が腫れる

扁桃腺は免疫機能の役割を担っているリンパ腺のため、風邪やインフルエンザ、その他の病気でウイルスや細菌の侵入を察知するといち早く炎症を起こし、それ以上のウイルスや細菌の侵入を防ごうとします。

ところが、疲労やストレスによって抵抗力が落ちているときなど、扁桃腺に感染したウイルスや細菌が繁殖をしてしまうと、炎症を起こしてしまう場合があります。この状態を「扁桃腺炎」と言います。

そのため、風邪や病気になると扁桃腺が腫れやすく、病気が治ると扁桃腺肥大も治まります。

また、扁桃腺炎が悪化すると、扁桃腺が可能する「化膿性扁桃腺炎」、扁桃腺の周辺が潰瘍化する「扁桃周囲膿瘍」を起こす場合もあります。

扁桃腺肥大の原因2.免疫力向上のために成長期に肥大する

子どもの成長期において、扁桃腺では病気の際に免疫細胞が活発に働くための準備をしています。

そのため、2歳ごろから扁桃腺が肥大し始めますが、5-6歳で免疫細胞が活発に働く準備が整うため徐々に扁桃腺肥大が治まり、10歳ごろには大人と同じように小さくなります。

扁桃腺肥大の原因3.体質により(遺伝含む)肥大している

親の遺伝の影響で、もともと普通の子よりも扁桃腺が肥大していることがあります。

遺伝によって他の子よりも扁桃腺が肥大している子は、疲労やちょっとした細菌・ウイルスの体内侵入によってすぐに扁桃腺が炎症を起こし、熱やのどの痛みを起こす場合があります。

また、風邪などを繰り返すことによって、慢性的に扁桃腺が肥大してしまう可能性もあります。

扁桃腺肥大の症状と分類

扁桃腺肥大の症状

扁桃腺が肥大することには原因がありますが、特に細菌やウイルスが感染して扁桃腺炎を起こすと以下のような症状が現れます。

・扁桃腺の腫れ
・38-40度の高熱
・のどの痛み
・頭痛
・倦怠感
・口臭

また、子どもが生理的、また遺伝による扁桃腺肥大気味の場合に扁桃腺などを起こすと、これらの症状がより強くなる場合があります。

扁桃腺肥大の分類

扁桃腺肥大は、扁桃腺が肥大した大きさでⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類されます。

Ⅰ度|一般的な口蓋扁桃に比べると多少盛り上がっている状態
Ⅱ度|口蓋扁桃の肥大によって、のどが狭まっている状態
Ⅲ度|口蓋扁桃が両側から肥大して真ん中で接触しそうな状態

先程の写真は、Ⅱ度とⅢ度の間ぐらいに扁桃腺が肥大しているものです。通常の風邪やインフルエンザなどの病気であれば、Ⅰ度-Ⅱ度の扁桃腺肥大を起こす場合があります。

子どもの成長期には、風邪などではなくてもⅠ-Ⅱ度程度の扁桃腺肥大が見られますが、一般的には5-6歳程度から扁桃腺が縮小し始めるため、特別心配する必要はありません。

ところが、扁桃腺肥大がⅡ度以上になると発熱しやすい、鼻づまりしやすい、呼吸をしづらい、食べ物を飲み込みにくいなどの症状がよく見られ、炎症が大きいⅢ度になると膿をもったり、悪臭がしたり、激しい痛みを伴うことがあります。

また、日常生活においても、気道が狭まるため頻繁にいびきをかいていたり、無呼吸症候群になったり、細菌の侵入によって滲出性中耳炎を引き起こしやすい体質になる可能性もあります。

乳幼児の睡眠時無呼吸症候群の症状・原因、チェック方法と治療法

滲出性中耳炎の原因と症状は?早期の難聴発見と治療法

扁桃腺肥大の治療法

前述した通り、扁桃腺はリンパ腺です。つまり、細菌やウイルスの進入を防いで、身体を守るために扁桃腺があるため、子どもの扁桃腺が肥大化しているからといって、安易に切除するべきではないことを知っておかなければいけません。

扁桃腺肥大の治療1.抗生物質

扁桃腺(口蓋扁桃)が常に炎症によって腫れている場合は、抗生物質を使って炎症を鎮めるための薬物療法を行います。

扁桃腺肥大の治療2.切除手術

扁桃腺やその周囲が化膿している化膿性扁桃腺炎、扁桃周囲膿瘍は、高熱が続き、場合によっては入院等が必要になることもあります。また、これらの病気が悪化した場合は、扁桃腺の切除手術を検討します。

扁桃腺の切除手術は、一般的には5-6歳までは様子を見るのですが、扁桃腺の病気が原因で頻繁に高熱を出してしまう場合や、睡眠時無呼吸症候群が発症してしまっている場合は、目安の年齢より手前でも切除手術を検討します。

扁桃腺肥大の予防法

子どもの扁桃腺が肥大すること自体は悪いことではないため、具体的に予防する方法はありません。

ただ、通常よりも扁桃腺が肥大している子の場合、特に遺伝や成長中の子どもに見られる扁桃腺肥大は、成長につれて縮小することが望ましいものです。

それまでは体質的に風邪などの病気で扁桃腺が腫れやすく、高熱を出しやすい子もいるので、まずは一般的な風邪や病気予防に気を付けて、扁桃腺肥大が慢性化しないように注意するしかありません。

基本中の基本ですが、十分な睡眠、手洗い、うがい、栄養バランスなどの生活習慣を整えることが一番ですね。これらを教えるのはパパやママの役割です。

また、扁桃腺が慢性的に肥大している状態で、日常的に以下のような症状を抱えている子は、かかりつけ医に相談して何らかのアドバイスをもらうと良いでしょう。
・発熱しやすい
・鼻づまりしやすい
・呼吸をしづらい
・食べ物を飲み込みにくい
・頻繁にいびきをかく
・無呼吸症候群
・滲出性中耳炎

扁桃腺肥大は地味にやっかい

うちはいびき一家なんですが、その原因は夫も息子も娘も(わたしも)、一般に比べると扁桃腺が肥大気味で、気道が狭いためです。

娘は気管支も弱く、夜寝ているときはしょっちゅう鼻水をのどに詰まらせながら咳をし、たまに嘔吐しながら起きてしまいます。そして、ひとしきり泣くと、「ぐぅーーー」といびきをかいて寝てしまうことがあります。

もちろん、これらは扁桃腺が肥大気味であることだけが原因ではないのですが、女の子だけに「このままいびきが続いたらどうしよう……。」とわたしなりに心配はしています。

きっと同じように女の子がいびきをかいているのを見ると心配するママはいるとは思いますが、無呼吸症候群を起こしていなければ、とりあえず小学校低学年までは様子見で良いと思います。

もし、それ以上の年齢になって、それでもいびきをかいているようであれば、扁桃腺も含めて何らかのいびき対策をした方が良いのかもしれません……。

3歳の娘がいびき…子どものいびきの原因と対策・治療法


参考|扁桃肥大・アデノイド肥大|妹尾小児科

記事のURLとタイトルをコピー