病児・病後児保育とは?施設利用方法・料金・預入日・時間など

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子どもの急な発熱…ママは仕事をどうする?

保育園に通う子どもが朝急に熱を出してしまった場合、働くママはどう対応しなければいけないでしょうか。

保育園・幼稚園などは、独自の基準で子どもの預け入れを決めています。その中には、発熱した子どもの預け入れ基準も含まれます。

恐らく多くの保育園・幼稚園が、厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」に従って預け入れ基準を決めているため、子どもが37.5度以上の熱がある場合、預け入れができないことが多いでしょう。

参考|2012年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン|厚生労働省

つまり、子どもが急に37.5度以上の発熱をしてしまうと、ママはどれだけ大切な会議や商談があろうとも仕事を休まざるをえません。

会社の立場で考えてみると「急に休むから大切な仕事は任せられないな……。」となる可能性があります。いくら、ママに仕事の意欲があっても、会社がこのように考えるのは理不尽な話ではありません。

この問題を解決するために「病児保育」と「病後児保育」という制度があり、今後の拡大が望まれています。

病児保育、病後児保育とは

病児保育、病後児保育は病気になった子どもを預かる育児支援事業のことで、病院、保育園、保育士、NPO団体などが全国で事業を行なっています。

厚生労働省では、これらの育児支援事業を「乳幼児健康支援一時預かり事業」として補助金の対象として支援しています。

病児保育(びょうじほいく)とは

病児保育とは、保育園などに通っている子どもが病気になり、親が仕事を休めないときに、親に代わって病気の子どもを預かる育児支援のことを指します。

病後児保育(びょうごじほいく)とは

病後児保育とは、子どもの病気は治っているものの、回復期でまだ安静にしなければならない子どもを親に代わって預かる育児支援のことを指します。

病児保育、病後児保育は、どちらも病気の子どもを対象にしているため、単純な託児所として利用することはできません。一般的には、病後児保育も病児保育に含まれます。

病児保育の施設の種類

病児保育は、育児支援を営む施設・団体などによって「医療機関併設型」「保育園併設型」「乳児院併設型」「単独型」に分かれており、それぞれの施設・団体が特徴に応じて、以下の4つの事業を営んでいます。

※以下は全て平成25年度の情報になります。

病児対応型

病児対応型は、急性期にある病気の子どもを預けられる施設が運営しており、看護師と保育士が常駐しています。病気の看護をしながら預かり育児を行うため、主に小児科などの医療機関に併設されています。

厚生労働省が認定している(補助金を出している)病児対応型は、全国で561か所存在します。

病後児対応型

病後児対応型は、回復期にある病後の子ども預けることができる施設が運営しており、看護師と保育士が常駐しています。病後の回復を見守る預かり育児が中心のため、主に保育園や乳児院などに併設されています。

厚生労働省が認定している(補助金を出している)病後児対応型は、全国で541か所存在します。

体調不良児対応型

体調不良児対応型は、保育中の体調不良児を一時的に預けることができる施設が運営しており、看護師等(看護師、准看護師、保健師又は助産師)が常駐しています。主に保育園や乳児院などに併設されています。

厚生労働省が認定している(補助金を出している)体調不良児対応型は、全国で507か所存在します。

訪問型

訪問型は、病気の子どもを子どもの自宅で看病する人を派遣する団体や個人が運営しています。運営者の資格によって、病児対応か病後対応かは変わりますが、主に看護師、保育士など、またはNPO団体が行なうことが可能です。

厚生労働省が認定している(補助金を出している)訪問型は、全国で1か所存在します。

病児・病後児保育施設の利用方法

病児・病後児保育の利用方法は、地方自治体によって若干違います。そのため、利用詳細はお住まいの市区町村ホームページで確認してください。利用可能な施設が掲載されていると思います。

大まかな利用の流れは以下の通りです。

病児保育の利用の流れ1.事前登録

子どもが産まれたママは、もしものときの病児保育利用に備えて事前登録をしておきましょう。

事前登録には「病児・病後児保育事業利用申込書(名前は地方自治体による)」の記入が必要です。申込書は市区町村役所の窓口、各施設などにあります。

申込書を記載して該当の担当窓口に提出すると、「病児・病後児保育登録カード(名前は地方自治体による)」が発行されます。

また、この申込書の期限や更新基準は地方自治体によって変わるため、必ず事前に確認をしておいてください。

病児保育の利用の流れ2.子どもの発病

子どもが発熱など病気にかかった場合、病児・病後児保育施設に連絡して、預かり保育が可能か確認します。施設に預けられる定員は限られているため、地域によってはなかなか利用できないこともあります。

利用が可能であれば予約を行い、常駐医師の診断を受けます。子どもが病児保育を利用できるのか、病後児保育の利用になるかは、医師の診断によって決まります。

病児保育の利用の流れ3.かかりつけ医の診断

事前にかかりつけ医を受診した場合や施設に医師が常駐していない場合は、かかりつけ医を受診して「病児・病後児保育利用連絡票(名前は地方自治体による)」を医師に記載してもらいます。

その際、子どもの病気によっては「病児保育与薬依頼書(名前は地方自治体による)」が必要になる場合もあります。

ちなみに、医師の連絡表の記載には記載料がかかります。

病児保育の利用の流れ4.病児・病後児保育施設への預け入れ

施設に子どもを連れて行き、預け入れに必要な利用料金を支払います。利用料金はお迎えの際に後払いの場合もあります。

必要書類は地方自治体によって異なるため事前の確認が必要です。また、別途必要な物は施設によって異なるため、事前の確認が必要です。主なものは以下の通りです。

預け入れに際して必要なもの
・健康保険証のコピー
・母子手帳
・乳幼児医療費受給者証
・病児・病後児保育登録カード
・病児・病後児保育利用連絡票
・病児保育与薬依頼書

子どもの保育に対して必要に応じて
・服用薬など
・紙おむつ(10枚弱)
・おしりふき
・スタイなど
・バスタオル
・ハンドタオル(2-3枚)
・着替え一式(2組ほど)
・パジャマ
・ビニール袋
・おもちゃ
・ご飯(粉ミルク・離乳食など)
・おやつ
・哺乳瓶など
・水筒(麦茶などの飲み物)

これらをバラバラに渡すのではなく、1つの大きなカバンなどに入れて渡すようにしましょう。また、施設側が上記の物を用意する場合がありますが、その場合は別途料金がかかります。

病児保育の利用の流れ4.お迎え

ママは施設に子どもをお迎えに行き、「病児・病後児保育連絡カード(名前は地方自治体による)」を受け取ります。

連絡カードには1日の保育内容や子どもの様子が記載されています。

また、病児・病後児保育施設によっては、「お迎えサービス」を行なっている場合もあります。

お迎えサービスとは、子どもが保育園などで体調を崩した際にママが迎えに行けない場合は、病児・病後児保育施設がママの代わりに保育園などに迎えに行き、病児・病後児保育施設で保育するというものです(タクシーなど利用実費は施設に要事前確認)。

病児・病後児保育施設の利用条件

病児・病後児保育の年齢・料金・日時などの利用条件は、地方自治体によって変わるため事前の確認が必要です。

年齢は0歳児(生後6か月など)から6歳まで、利用可能日時は平日午前8時から午後6時ごろ、休日は土日祝日+年末年始、利用料金は1日2,000円と設定されている地域が多いようです。

また、離乳食が食べられること、飲食は持参or施設が用意、延長利用が可能、インフルエンザなどの感染症でも受け入れ可能など、病児・病後児保育施設によっても利用のためのルールが変わることがあります。

東京都品川区の病児・病後児保育の場合

対象年齢
・生後6か月-小学校就学前まで

利用日時
・原則として7日間以内で、実施機関の医師が必要と判断した期間
・月-金曜日午前8時30分から午後6時までの必要な時間(祝日、年末年始は休業)

利用料
・1日2,000円(定額)

病児保育・病後児保育の今後

2016年1月25日の読売新聞のニュースによると、厚生労働省は病児保育施設の普及をどんどん進めていくそうです。

設置への助成制度を新設したり、看護師配置の要件を緩和したりする。政府が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向けて、子育てと仕事の両立支援を図り、14年度は延べ57万人だった利用者を、19年度には同150万人に増やす計画だ。

引用|病児保育施設、設置を後押し…厚労省が助成制度 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)※リンク切れ

現在、待機児童問題は社会問題として取り上げられているため、都市部を中心に保育園などの施設の建設や保育施設条件の緩和、保育士の待遇改善などの改革が進められつつあります。

もちろん、保育園に子どもを預けたいのは、夫婦共働きで働いて家計を支えるため(もしくはシングル)なので、早急な対応が必要だということは周知の事実ですね。

そして今後、無事に保育園に入園させることができた親たちが困ってしまう課題が、子どもの病気です。おそらく、これまで以上に病児保育・病後児保育の必要性が高まっていくことになるでしょう。

そのため、今後より大きな社会問題になる前に手を打とうとする国の姿勢は素晴らしいと思います。できれば、もっと注目されるように問題提起されれば、より問題解決へのスピードが高まるはずです。

子どもの育児のために働くことができなかったママが社会に出ていくことで、日本全体の経済活動が活性化して良いスパイラルが起これば良いですね。

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