いざりばいする赤ちゃんは発達障害?シャフリングベビーの確率

26a2effde8952016bed19bc2606d8895

この記事の読了時間は約 5 分です。

赤ちゃんがおしりを引きずって移動…

厚生労働省が平成22年度に行った「乳幼児身体発育調査」によると、赤ちゃんがズリバイを行える平均的な時期は生後6-7か月ごろで、ハイハイをするのは生後7-8か月ごろです。

もちろん、赤ちゃんの運動機能の成長には個人差がありますし、必ずしも平均的な時期に合わせてズリバイやハイハイをするわけではありません。

寝返り・ハイハイ・つかまり立ち等運動機能の発達順番と平均時期

また、ハイハイに移行する際に、はらばい、ひじばい、高ばいなどズリバイの亜種も色々あるため、赤ちゃんがどの行動を選択し、どのような順番で運動機能が発達するかは赤ちゃん次第です。

そんな赤ちゃんの中に、なかなか四つん這いでハイハイをせずに、お座りからおしりをズリズリ引きずって移動する個性的な子がいます。この移動方法を「いざりばい」と言います。

いざりばいには一体どのような意味があるのでしょうか。なぜ赤ちゃんはハイハイをしないのでしょうか。

今回は、いざりばいについてお話したいと思います。

いざりばいとは

いざりばい(座りばい)とは、お座りできる子がハイハイをしないで、座ったままおしりを引きずったり、おしりをポンポン浮かせながら移動する様子を言います。

いざりばいをする赤ちゃんのことを「シャフリングベビー(shuffling baby)」や「シャッフラー」、または「いざりっこ」と呼びます。かわむらこどもクリニックの動画を見ると、いざりばいをする子のイメージがわかりやすいと思います。

なお、「いざり」は足が不自由な身体障害者が膝やおしりをついて移動する行為やその人そのものを表すため、一部で差別用語とされています。そのため、場合によっては使い方に注意が必要です。

一般的な赤ちゃんの運動機能は、首すわり→寝返り→寝返りがえり→ズリバイ→お座り→ハイハイ→つかまり立ち→つたい歩き→ひとり歩きと発達しますが、シャフリングベビーはハイハイをしないため、ママは発達性協調運動障害などの発達障害などを心配します。

シャフリングベビーの割合と特徴

「発達障害があるからシャフリングベビーになる。」という考え方は間違っています。ましてや、シャフリング自体が脳の発達に影響を与えるわけでもありません。

イギリスの小児科医ロブソン(Peter Robson)によると、赤ちゃんの40人に1人(4%)はシャフリングベビーで、その多くが通常とは異なる筋道で運動発達する「正常な子供」だと結論づけており、以下の特徴があるとしています。

約40人に1人は、ハイハイをしないシャッフラーであること、歩き始める時期が平均1歳9ヶ月とハイハイをする子供より遅れること、またこれらの子供は、支えて立たせると足を床につけずに曲げてしまいあたかも空中に座っているような姿勢をとること、腹這いを嫌うことなどの共通した特徴がある

引用|【子供のからだと健康】第1回 ハイハイしない子ども – 研究室
出典|Robson P. Shuffling, Hitching, Scooting or Sliding: Some Observations in 30 Otherwise Normal Children. Developmental Medicine & Child Neurology 1970; 12: 608-17.

1.40人に1人はシャフリングベビーである
2.シャフリングベビーは手足腰の筋力の発達が遅れている
3.シャフリングベビーはうつ伏せの姿勢が好きではない
4.シャフリングベビーは平均1歳9か月で歩き始める

要は、多くのシャフリングベビーは筋力などの発達の遅れがあるか、赤ちゃん自身の性格によるものだということです。

発達障害の可能性

赤ちゃんがシャフリングベビーになる原因は明らかになっていませんが、シャフリングベビーだから赤ちゃんに発達障害や脳性麻痺などがあるわけではありません。

ただし、筋力などの発達の遅れがある赤ちゃんの一部には以下の特徴が見られ、その場合は発達障害や脳性麻痺などの可能性もあります。

(1)ミルクののみが悪く、泣き方も弱い
(2)首のすわりが悪く抱っこするとぐらぐらする
(3)表情の発達が乏しく、言葉の理解も遅い
(4)手指の発達が遅い

引用|いざりっ子(シャフリングベビー) | 大阪小児科医会

また、これらの特徴はシャフリングベビーでなくても発達障害を疑うきっかけになります。そのため、赤ちゃんに特徴が見られたら、1度医師に相談してください。

赤ちゃんにいざりばいが見られたら

もし赤ちゃんがハイハイをしなかったり、いざりばいをする様子を見るとママは心配になります。ただ、シャフリングベビーだから発達障害だという確率は低く、それ以外の特徴で赤ちゃんの状態を判断しなければいけません。

また、健康で障害がない赤ちゃんがいざりばいをしていても、とくに矯正の必要はありません。もちろん、手足の筋力が弱いことは考えられるため、赤ちゃんの好奇心をくすぐって、ハイハイに興味を持たせることは良いことだと思います。

ハイハイはいつから?赤ちゃんに必要な機能発達と練習方法

ちなみに、上記で挙げた「かわむらこどもクリニック」の動画の子も1歳5か月で伝い歩きをし、1歳9か月にはひとり歩きをしたようですね。

このお子さんの発達は次の通りです。
 1歳5ヶ月 膝歩行、伝い歩き
 1歳7ヶ月 独り立ち
 1歳9ヶ月 歩行
 現在小学生で、何の問題もないことを付け加えておきます。
 途中で発達が止まってしまった場合は、Shuffling Babyとは呼びません。

引用|(7) Shuffling Baby (いざりっ子) – YouTube

赤ちゃんの発達は、つい平均的な発達時期が気になったり、周囲の子と比較をして心配しがちです。

反対に、赤ちゃんの発達が早いとちょっと誇らしい気持ちになります。ただ赤ちゃんの発達が早いほど、成長したときに「もっとゆっくりで良かったなぁ。」と思うのも親心です。

どちらにしても、大切な赤ちゃんの成長なので、なかなか心穏やかに育児をするのは難しいですね。以下も参考にしてください。

赤ちゃんがハイハイしない原因は運動機能の遅れ?発達障害?

記事のURLとタイトルをコピー