妊婦健診の検査内容や頻度・回数は?お金がなくても受けるべき?

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妊婦健診はとても大切!

ほとんどの妊婦が妊娠までのおよそ9-10か月間に渡って、定期的に受ける健康診断が「妊婦健診(妊婦健康診査)」です。

わたしも初めて妊娠を疑って妊婦健診(妊娠発覚前は妊娠検査)に行った日は緊張しました。何をされるのかドキドキ、不安も期待も聞きたいこともいっぱいありました。

“ほとんどの”妊婦と言いましたが、妊婦の中には宗教的、金銭的、環境的な背景によって、妊婦健診を受けずに出産を経験する人もわずかにいます。

個人的には、それがあまり良いことだとは思いません。赤ちゃんのためにも、妊婦自身のためにも、心配してくれる家族や周りの人たちのためにも、妊婦健診を受けて出産した方が良いと思います。

では、妊婦健診とはどんな内容の健康診査なのでしょうか。妊婦健診の回数や費用はどれくらいかかるものなのでしょうか。

今回は、妊婦が通う妊婦健診の内容、回数、妊婦健診にかかる費用などについてお話したいと思います。

妊婦健診(にんぷけんしん)とは

妊婦健診とは、妊娠週数に合わせて妊婦や胎児の健康診断をしたり、血液検査・超音波検査などの各種検査を行うことで、無事に赤ちゃんを出産できるように出産まで定期的に(ほぼ)決まった医療機関に通うことを言います。

妊婦健診の内容は主に「母体と胎児の健康状態の把握」「母体と胎児の検査計測」「生活や出産の保健指導」の3つです。

妊婦健診の内容1.母体と胎児の健康状態の把握

妊婦健診では、妊娠週数に応じた問診・診察などを行います。妊婦健診を受けることで、妊婦や胎児の病気や健康の異常に早く気付き、治療や改善指導が行えます。

妊婦健診の内容2.母体と胎児の検査計測

妊婦健診では、これから出産を行うために妊婦の出産に向けた身体や機能が適正に作られているかを診る基本検査が行われます。

基本検査とは、子宮底長(恥骨の上端から子宮の上端までの長さを測って子宮のふくらみを調べる)、胸囲、血圧、浮腫、尿検査、体重測定、身長測定などのことです。

妊婦健診の内容3.妊娠生活や出産に向けた保健指導

妊婦健診では、妊婦が妊娠期間を健康に過ごすための保健指導を行います。保健指導とは、食事や生活全般のアドバイスから、妊娠・出産・育児に対する不安や悩みの相談など妊婦の精神的なケアも含まれます。

また、家庭環境の問題、経済的な問題があると判断した場合は、市区町村の保健師などと協力して適切な保険や福祉のサービスが提供されるように支援してくれます。

妊婦健診にかかる費用

妊婦健診を受けるためにはお金がかかります。しかも、妊娠は病気ではないため、基本的に妊婦健診の費用は保険適用外です。つまり、3割負担ではなく10割負担になります。

妊婦健診にかかる費用は医療機関や検査内容によって異なりますが、1回あたり5,000円から15,000円ぐらいで、妊娠発覚からおよそ9か月間で12-16回前後通うため、15万円以上の費用になってしまいます。

じゅ……15万円……(´・ω・`)

でも少しだけ安心してください。地方自治体には、「妊婦健診の助成制度」という妊婦健診費用を助ける制度があり、およそ10万円ほど(平成26年度は全国平均で98,834円)が妊婦健診の助成制度によって賄われます。

妊婦健診の助成制度は地方自治体によってルールが変わるため、地方自治体の窓口やホームページで確認するようにしましょう。妊婦健診の助成制度は、以下を参考にしてください。

妊婦健診の助成はいつから?平均費用と受診券・補助券の使い方

妊婦健診の回数と妊娠週数に応じた頻度

妊婦健診の回数は明確に決まっているわけではなく、出産までにおよそ12-16回ほどあります。

医療機関や妊婦の状態によって多少変わりますが、妊婦健診の頻度の目安は妊娠初期から妊娠23週までは4週間に1回、妊娠24週から妊娠35週までは2週間に1回、妊娠36週から出産までは1週間に1回のペースで医療機関に通います。

通常、出産予定日は正産期(妊娠37週0日-妊娠41週6日)のどこかです。正産期は最も赤ちゃんの出産が多く、母子ともに健康に出産ができる可能性が高い時期のため、出産が行なわれる妊娠40週前後まで妊婦健診が続くことになります。

もちろん、出産予定日は以下のようにズレることが多いため、あくまでも目安です。

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引用|出産予定日|プレママタウン

予定日よりも2週間以上早かった|14.5%
予定日よりも1週間以上2週間未満早かった|17.0%
予定日よりも1日以上1週間未満早かった|25.8%
予定日通りの出産だった|5.6%
予定日よりも1日以上1週間未満遅れた|23.1%
予定日よりも1週間以上2週間未満遅れた|10.8%
予定日よりも2週間以上遅れそうになった|3.2%

何日ズレて良い?赤ちゃんが出産予定日に産まれる確率・遅れる確率

妊婦健診の時期の目安は以下の通りですが、妊娠発覚が早ければ妊婦健診は増えますし、遅ければ減ります。体調不良や何らかの不安のために妊婦健診を増やす妊婦もいますし、医師の指導によって少し減らす妊婦もいます。

また、予定帝王切開などで出産日が前後することで妊婦健診の回数が変わることもありますし、少し早めに入院をして出産に備える場合もあります。

妊婦健診の時期の目安
妊娠検査によって妊娠発覚
・妊娠4週健診
・妊娠8週健診
・妊娠12週健診
・妊娠16週健診
・妊娠20週健診
・妊娠24週健診
以降、2週間に1回の健診
・妊娠26週健診
・妊娠28週健診
・妊娠30週健診
・妊娠32週健診
・妊娠34週健診
・妊娠36週健診
以降、1週間に1回の健診
・妊娠37週健診
・妊娠38週健診
・妊娠39週健診
出産予定日に設定されることが多い
・妊娠40週健診
・妊娠41週健診

妊婦健診で行う血液検査など

妊婦健診では、「母体と胎児の健康状態の把握」「母体と胎児の検査計測」「生活や出産の保健指導」という検査や指導の他に、血液検査など必要に応じた重要な検査をある程度決まった妊娠週数で行います。

妊娠初期-妊娠23週までの検査

・血液検査 1回
・子宮頸がん検診 1回
・超音波検査 2回

妊娠初期-妊娠30週までの検査

・血液検査 1回
・性器クラミジア 1回

妊娠24週-妊娠35週までの検査

・血液検査 1回
・B群溶血性連鎖球菌(GBS) 1回
・超音波検査 1回

妊娠36週-出産までの検査

・血液検査 1回
・超音波検査 1回

ただし、これらの検査項目は医師の判断で変わる場合があります。また、妊婦や胎児の健康状態によって、別の検査を行なったり検査の時期がズレる場合もあります。

妊婦健診で教わること・質問したいこと

初めての出産の場合、妊婦は妊娠時期をどう過ごせば良いのか、出産に向けて何を準備すれば良いのか、出産後にどう育児を開始すれば良いのか、妊娠当初から出産までずっと不安や疑問を抱えています。

基本的なことは妊婦健診中に教えてもらえますし、こちらから積極的に質問もできます。妊娠期間で押さえておきたい内容は、以下を参考にして積極的に質問するようにしてください。

妊婦健診で聞く事|妊娠初期

・妊婦健診のスケジュール
・つわりなど妊娠初期症状の対処法
・流産の兆候と予防
・日常生活の注意点
・妊娠中の食事の注意点
・出産場所
など

妊婦健診で聞く事|妊娠中期

・貧血の予防方法
・早産の予防方法
・妊娠中の腰背部痛、むくみ、こむら返り、便秘、頻尿など不快な症状への対応
・腹帯の巻き方
・妊婦体操
・母乳育児の準備
・母親学級の内容など
・両親学級の内容など
・赤ちゃん用品の準備
・里帰りの時期
・産後の支援者の相談
など

妊婦健診で聞く事|妊娠後期

・入院に必要な準備
・出産に向けての心構え
・おっぱいのケア
・出産時の異常兆候の相談
など

妊婦健診で聞く事|産後に向けて

・赤ちゃんの特徴
・赤ちゃんとの暮らし
・育児生活のリズム
・産後の体調管理
・産後うつについて
・産後の新しい家族計画
など

赤ちゃんの抱っこの仕方、母乳のあげ方、沐浴の方法など、実際の赤ちゃんとのふれあい方は出産後の入院期間中に教わります。

妊婦健診を受けずに出産できる?

妊婦にとって妊婦健診を受けることは義務ではありませんが、必ず受けてください(赤ちゃんのことを真剣に考えるなら義務です!)。これは妊婦の身体のためでもあり、胎児・出産後の赤ちゃんの身体のためでもあります。

何らかの理由によって、妊婦健診を受けずに陣痛が始まってから病院に行く妊婦が稀にいるそうです。もちろん、出産を行うためには分娩室などの利用スケジュールがありますし、出産に向けた病院側の準備や人の手配も必要です。

そのため、「妊婦健診を受けていない妊婦はリスクが高いから受け入れたくない」と病院側が思っていても仕方がありません。

ところが、病院が妊婦の受け入れを拒否すると、誤解されて世間からバッシングされるリスクがありますし、受け入れを承諾すると妊婦に病気の心配がないか、胎児は順調に育っているかなど、これまでの経過が全くわからないまま出産を成功させなければいけません。

そのような中で行う出産は、妊婦にとっても、赤ちゃんにとっても、病院にとってもリスクが高い行為になってしまいます。

助産院で産みたい場合の妊婦健診

赤ちゃんを助産院で産みたい場合も、妊婦健診が必要ないわけではありませんし、妊婦健診を受けられないわけでもありません。

助産院で受けられる妊婦健診は、エコーよる妊娠状況の把握、体重、血圧などの計測、保健指導などで、血液検査や感染症検査などの医療行為は提携している病院で検査を受けることになります。

そのため、もし助産院で出産したい場合は、助産師と相談の上、病院や診療所でも必要な検査をしっかりと受けて、健康が確認できている状態でスケジュールに従って助産院での出産を迎えられるようにしましょう。

出産は助産院と病院どっちが良い?割合やメリット・費用の違い

妊婦が妊婦健診を受けないリスク

もともと健康な人でも妊娠中は体調の変化が激しく、重い病気にかかったり体調不良になることがあります。

特に、「妊娠糖尿病」や「妊娠高血圧症候群」などの妊婦の病気は早期に発見し、適切な治療を受けなければ、出産後の胎児に健康上の悪影響を及ぼす可能性があります。

妊娠糖尿病とは?症状や原因・診断基準は?妊婦や胎児への影響

妊婦の妊娠高血圧症候群の原因や症状とは?予防や治療は可能?

また、妊婦は精神的に不安定な時期が増えるため、イライラを抑えたり受け流す方法を知っておかないと、健康な出産や産後の生活にトラブルが起こる可能性もあります。

妊娠するとわかる不安…妊婦の心理的な7つの変化

妊娠期間を心身ともに健康に過ごし、無事に健康な赤ちゃんを出産するためには、日々の過ごし方や生活環境など気をつける必要があります。

妊婦が安心して妊娠・出産・育児に臨むために、悩みを相談する先は1つでも多い方が良いですよね。

赤ちゃんが欲しい人は情報を集めよう

「お金がないから、妊婦健診を受けない!」という妊婦もいるそうですが…………お金がネックになる気持ちはわかなくもないです。

ただ、その中には妊婦健診の費用を知らない人がいます。病院ごとに費用が変わることも知らない人がいます。そして、「お金がないから~~」という割に妊婦健診の助成制度さえ知らない人がいます。

前述した通り、妊婦健診にかかる費用は、妊婦健診の助成制度を使うことによって10万円ほど賄われます。

現時点ではお金がなくて、赤ちゃんを作る予定がない夫婦はたくさんいますし、それは仕方がないことです。

でも、国や地方自治体が用意している制度を調べせずに「お金がないから赤ちゃんを産めない。だから何とかして。」もしくは、「自分で好きなように産む。」というのは、あまりにも無責任ですよね。

妊婦が自分の身体を気遣う行為は、妊婦自身のためでもありますが、これから産まれてくる赤ちゃんのためでもあります。

妊娠から出産まで全く問題なく、順調に赤ちゃんを産める人は8割だそうです。ということは2割の人は何か問題があるということです。わたしにとって、2割のリスクはあまりにも高く感じます。

本当に赤ちゃんが欲しいと思うなら、まずは情報を集めましょう。どうすれば、お金を補助してもらえるのか、誰に頼ったら良いのか、出産後の生活はどうすれば良いのかなど、知りたいと思ったことを調べてください。

家族、近隣の病院、地方自治体、本、インターネットなど、どこからでも情報は集められます。たくさん調べて、たくさん出産や育児の知識を得て、少しでも良い出産ができるように準備をしましょう。


参考|妊婦健診Q&A|厚生労働省

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