妊娠までにかかる期間や確率は?医師が妊娠確定する3つの条件

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妊娠する確率、流産しない確率

どれだけ子どもが欲しくても、なかなか妊娠できない夫婦がいます。一方、何の気なしに行った性交で望まない妊娠をするカップルもいます。

妊娠しやすい・妊娠しにくいというのは、個人の差だけでなく年齢や環境など色々な確率によって決まるものなので、なかなか望み通りにはいかないものです。

一般的には1回の生理周期(約28日)の排卵日周辺で性交を行った場合の妊娠確率は、20代で20%前後、30代で10%前後だそうです。R25には以下のように記載されていました。

「1カ月性交渉を行って妊娠する確率は、健康な女性の場合、20代前半が25%、20代後半が15~20%、30代前半が10%、30代後半が8.3%というデータがあります。ただし、この数値は女性の健康状態(太りすぎ・やせすぎ)などで変わります。男性側も、肥満、ストレスなどによって精子の数や運動率が下がり、妊娠の確率も低下します」

参考|「避妊せず→妊娠確率は20%」 男子が知るべき基礎知識 | R25※リンク切れ

もちろん、望みが叶ってやっと妊娠できたとしても、それが必ず出産に至るわけではありません。年齢によりますが、妊娠に対する流産の確率は10-40%前後もあります。

・24歳以下の流産率は16.7%
・25-29歳の流産率は11.0%
・30-34歳の流産率は10.0%
・35-39歳の流産率は20.7%
・40歳以上の流産率は41.3%
・全体の平均流産率は13.9%

となっており、やはり40歳以上の高齢妊娠における流産の確率は41.3%とかなり高い数字だということがわかります。また全体を均しても流産率は13.9%もあり、7-8人に1人が流産を経験する計算になります。

年齢別・妊娠週数別の流産確率は?妊娠初期流産の予防法はある?

つまり、20代の女性が出産を望む場合、子作りを始めてから妊娠するまでに平均で4か月かかり、さらに妊娠した10人のうち1人は流産に至ります。

また、40代の女性が出産を望む場合、子作りを始めてから妊娠するまでに平均1年以上もかかり、ようやく妊娠できても、10人のうち4人以上の割合で流産に至ってしまうということです。

これらの確率は様々な条件で異なりますが、妊娠をする確率や妊娠から出産にいたる確率は、思っていたよりも低いのではないかと思います。

では、一体妊娠とは何なのでしょうか。何を以って妊娠が確定し、妊婦として次のステップに踏み出すことができるのでしょうか。

今回は、妊娠の定義と妊娠が確定する条件、また、妊娠までの流れについてお話したいと思います。

妊娠とは

妊娠とは、一般的に胎生(母体内で胎児を育てる)動物において、女性(雌)の胎内で受精卵(精子と卵子の結合細胞)が子宮内膜に着床してから出産、または流産に至るまでの状態のことを言います。

妊娠が始まる流れ

妊娠が成立するまでの過程を簡単に書くと、次のようになります。

妊娠成立までの過程
1.卵巣から卵子が排卵される
2.性交によって精子が膣から進入する
3.卵子と精子が卵管(輸卵管)で受精し受精卵になる
4.受精卵が卵管内で成長しながら子宮に向かう
5.受精卵が子宮内膜に着床する

排卵・受精・着床の流れの詳細は以下で確認してください。

生理周期で見る排卵・受精・着床の流れと妊娠の仕組み

受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠が始まり、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が分泌されて、胎盤などの形成が始まります。

そして、尿に含まれるhCGに反応した妊娠検査薬が陽性になり、妊娠していることが発覚します。

ところが、病院で妊娠検査を行った場合、受精卵の着床だけでは明確に妊娠だと診断されないことがあります。それは、まだ妊娠が確定しているとは言えないためです。

参考|妊娠したかな?と思ったら: フィオーレ第一病院

妊娠が確定する3つの条件

女性が妊娠を確認する方法やある程度確信する流れは国によって変わると思いますが、わたしが認識している日本人が「妊娠した。」と確信する流れは以下のものです。

1.パートナーと性交渉後、次の生理が来ないため妊娠を予感する
2.妊娠検査薬を使用して陽性反応が出る
3.病院に行き、妊娠検査を行ったところ妊娠と診断される

もちろん、生理不順であれば、妊娠を予感できない場合もあるでしょう。体調の変化やつわりなどで妊娠を予感する場合もあるでしょう。

そして、妊娠を予感したうえで病院に行き、妊娠検査を行った際に「妊娠は確認できませんでした。」と告げられる場合もあるでしょう。

妊娠検査で明確に妊娠だと診断されるには、医師が3つの状態を確認する必要があります。それは、「胎嚢の確認」「胎芽の確認」「心拍の確認」です。

妊娠確定の条件1.胎嚢(たいのう)の確認

胎嚢とは、胎児が子宮内で入る袋のことを言います。受精卵が子宮内膜に着床すると、胎嚢を作り始めます。

胎嚢が作られていれば妊娠5週ごろから6週までには確認できる(およそ25mm程度)ため、妊娠6週を過ぎても子宮内に胎嚢が確認できない場合は、何らかの異常が起こっている可能性があります。

妊娠確定の条件2.胎芽(たいが)の確認

胎芽とは、胎嚢の中にできる4-8mm程度の小さな輪状の物質で、妊娠6週ごろには確認できるようになります。

胎芽は妊娠8週に入ると、胎児と呼ばれる様になります。このころには頭、胴体、手足が作られていて、よく見ると人の形に見える様になります。

妊娠確定の条件3.心拍の確認

妊娠7-8週には、胎嚢、胎芽の確認とともに、胎児の心拍も確認できるようになります。心拍が確認できると胎児(胎芽)は生きていることになり、医師の診断として妊娠が確定します。

また、この後妊娠7-10週ごろには出産予定日がわかり、ようやく母子手帳をもらいに行くことができるようになります。

出産予定日が確定する日はいつ?妊娠中に変わることはある?

医師によって妊娠のニュアンスが変わる

妊娠の定義は、受精卵が子宮内膜に着床することですが、そこから胎嚢や胎芽が形成され、心拍が確認できるかどうかはまた別のハードルがあるということです。

ちなみに、受精卵が子宮内膜に着床しても安定しないことがあり、胎児に成長できずに妊娠が中断することを「化学流産」と言い、一定の割合で誰にでも起こりえます。

妊娠検査薬が陽性なのに…化学流産とは?症状・原因や予防法は?

化学流産の場合、前述した通り妊娠検査薬で陽性が出ることもあります。そのため、病院に行き妊娠検査を行うと「一時的に着床したかもしれませんが、残念ながら……。」という診断になります。

妊娠にはどうなれば安心できるという状態はありません。そのため、医師からどのタイミングで「妊娠しました。」と聞くかは、本人にとっては重要なことです。

hCGの確認で妊娠と言う場合、胎嚢・胎芽・心拍の確認で妊娠と言う場合、妊娠8-9週に突入した場合など、医師の判断によって妊娠を告げるタイミングは変わります。

もちろん、妊娠という言葉を聞いてとても嬉しくなる人は多いと思いますが、まだ始まったばかりです。心を穏やかに妊娠を実感しつつ、少しずつ気持ちを切り替えていくようにしましょう。

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