生後3-5日に新生児の体重が減る…生理的体重減少の原因と計算法

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増えるはずの赤ちゃんの体重が減っている…

たとえ、赤ちゃんが低体重児で産まれたとしても、巨大児で産まれたとしても、その後すくすくと健康に成長してくれれば何の問題もありません。

厚生労働省の「平成22年度乳幼児身体発育調査」によると、日本の赤ちゃんの平均的な出生体重は3kg弱ほどです(男児が2.98kg、女児が2.91kg)。

それからたった1か月、男児は1.80kg増えて4.78kg、女児は1.55kg増えて4.46kgになります。つまり、1.6倍ほどにもなるわけです。

月齢別赤ちゃん・子どもの平均体重と平均身長の一覧

ところが、赤ちゃんの体重はどんどん増えるという情報だけを知っていると生後3-5日ごろに、ママはとても不安になるかもしれません。なぜなら、増え続けるはずの赤ちゃんの体重が減っているからです。

「1か月で1.5kg以上増えるはずなのに、赤ちゃんの体重が減ってる……。び、病気……?」

安心してください。これは「生理的体重減少」と言い、健康な赤ちゃんであれば誰でも一時的に体重が減る現象です。

そこで今回は、生理的体重減少がどのようなものか、どれ位体重が減ってしまうのかについてお話したいと思います。

生理的体重減少とは

生理的体重減少とは、生後3日-5日ごろに、赤ちゃんの体重が出生時よりも減少することを言います。しかも、赤ちゃんの体重はみるみる落ちていき、出生体重から5%以上落ちてしまう場合もあります。

生理的体重減少が起こる原因

生理的体重減少が起こる原因は、新生児期の赤ちゃんが飲む母乳やミルクの量よりも、おしっこ、うんち、呼気に含まれる水分や皮膚・粘膜から蒸発する水分(不感蒸泄)によって失われる量の方が多いためです。

生後1日目の赤ちゃんは、1日の授乳量が多くても60ml程度で、生後5日目の赤ちゃん1日の授乳量は200ml-300mlほどです。

さらに日数が経つと赤ちゃんが飲む母乳量が増えていき、失われる水分量を上回るため徐々に体重が増えていきます。

新生児・月齢別赤ちゃんの母乳・ミルク授乳量や回数の目安

生理的体重減少率の計算方法

一般的に、生理的体重減少で減ってしまう赤ちゃんの体重は、出生体重の5-10%の範囲であれば問題ないとされていますが、このパーセンテージに根拠はなく、何%なら安全という指標は医師によっても変わります。

5%を超えると栄養失調予備軍だと言われたり、10%を超えると病気の懸念があるなどの説もあるため、十分に医師に確認するようにしてください。

参考|産後の生理的体重減、10%まで?|臨床賛否両論 – m3.comの医療コラム

まずは、生理的体重減少の減少割合は以下の式でさっと計算して、赤ちゃんがどれくらい体重が減少しているのか確かめてください。

生理的体重減少率(%)=(出生時の体重-現在の体重)÷出生時の体重×100

例)出生時体重が3400gで現在の体重が3150gの場合

(3400g-3150g)÷3400g×100=7.35%

つまり、この場合の赤ちゃんの生理的体重減少率は「7.35%」ということになります。

生理的体重減少の流れ

では、赤ちゃんは出生後、どのように生理的体重減少を経過して、どのように体重が増えていくのでしょうか。

流れ1.生後3-5日までに体重が5-10%減る

生理的体重減少で減る赤ちゃんの体重は5-10%です。そのため、3000gの赤ちゃんの場合、1日で50g-100gほど減っていきます。生理的体重減を知っていれば特に驚くことではないんですが……。

流れ2.生後5-10日前後は減ったり増えたり

体重減少がなくなっても、すぐに赤ちゃんの体重が増えるわけではありません。赤ちゃんの授乳量が少しずつ増えていくことで、体重が増えていきます。そのため、生後5-10日の間は体重が増えたり、減ったりということが見られるかもしれません。

ちなみに、生後5日-10日の授乳量の目安は以下の通りです。

生後5日|240-300ml
生後6日|300-360ml
生後7日|360-420ml
生後8日|420-480ml
生後9日|480-540ml
生後10日|540-600ml

流れ3.生後10日前後で出生時の体重に戻る

個人差はありますが、生後10日前後で生理的体重減少で減った体重が出生児の体重に戻ります。あとは、ドンドンと体重が増えていけば、ひとまず安心です。

生理的体重減少の注意点

生理的体重減少は、前述した流れで体重が増減するのですが、この通りにならない場合は注意が必要です。

注意点1.体重が減らない

生理的体重減少によって体重が減ることは自然です。そのため、赤ちゃんの体重が減らない場合は注意しなければいけません。

もし、赤ちゃんの体重が減らない場合は、おしっこやうんちの排泄、または呼気の水分や皮膚や粘膜から蒸発する汗などの不感蒸泄(ふかんじょうせつ)がうまく行えていない可能性があります。

体重が減らない場合は、おしっこやうんちの回数・量を観察し、腎機能に障害や病気がないかを調べることになります。

注意点2.体重が戻らない

生理的体重減少によって体重が減ってから、10日以上を過ぎても元の体重に戻らない場合も注意しなければいけません。

もし、赤ちゃんの体重が戻らない場合は、授乳量が足りていない可能性があります。赤ちゃんが、何らかの原因で母乳が飲み込めていなかったり、吐き戻し量が多いなどの状況から、病気の可能性を調べることになります。

授乳後に母乳・ミルクを吐く原因は?赤ちゃんの吐き戻し対処と予防法

注意点3.体重が減り続ける

生理的体重減少によって体重が減る……減る……まだ減る……と体重が減り続ける場合は、すぐに小児科での診察が必要です。

赤ちゃんの体重が減り続ける原因は、「体重が戻らない」ことと同じだと思いますが、減り続けているためより重い病気の可能性があります。

とにかく授乳量を増やすことを考える

生理的体重減少は、体重の2%しか減らない子もいれば、一時的に10%近く減ってしまう子もいるかもしれません。

ただ、その原因の多くが赤ちゃんの排泄と授乳量に左右されるため、ママは焦らずに赤ちゃんの授乳に集中し、赤ちゃんがたくさん哺乳できるようにしてあげましょう。

もし、赤ちゃんの母乳不足が見られる場合は、早めにその原因を追求して、ママの母乳量が増えるための対策をとってください。

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赤ちゃんの生理的体重減少の多くは心配いらないものですが、体重の減少をきっかけに、母乳不足や病気の発見につながる場合もあります。

そのため、ただの生理現象とは受け止めずに注意深く見守り、何か違和感を感じたらすぐに医師に相談してください。

わたしにも生理的体重減少が起きないだろうか……。

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